組織・運営
集落営農の規約の無料テンプレート(Word・PDF)|経営所得安定対策の要件チェック表と記入例
更新日 2026年9月28日|登録不要・無料
任意組織の集落営農(営農組合)の規約のテンプレートです。経営所得安定対策で集落営農が交付金の対象になるために規約に書く8項目(目的・構成員の資格・加入と脱退・代表者・総会の議決事項と議決方法・農用地と機械の利用管理)と、共同販売経理・利益の配分・出役の条項を記入例つきで並べました。要綱の要件を項目ごとに確かめるチェック表と構成員名簿も付いています。Word(入力用)と手書き用PDFを登録不要でダウンロードできます。
この規約でわかること
集落営農は、集落などのまとまりで、農業機械を共同で使ったり、農作業をまとめて行ったりする組織です。規約は、誰が構成員で、どうやって物事を決め、お金をどう扱うかを書いたものです。次のような場面で使えます。
- 集落で話し合って、営農組合を新しくつくるとき
- 経営所得安定対策(ゲタ・ナラシ)や水田活用の直接支払交付金を、集落営農として申請するとき
- 役員の交代や法人化に向けて、今の規約を見直すとき
記入例は、水稲・大豆・麦をつくる架空の営農組合です。「要件・書き方のポイント」の列に、要綱で規約に書くよう求められている項目かどうかを示しました。
各欄の書き方
| 条項 | 書くこと | 記入例 |
|---|---|---|
| 目的(要件) | 組織が何をめざすか | 農用地を守り、共同化でコストを下げ、法人化をめざす |
| 構成員の資格(要件) | 誰が入れるか | 集落に住所か農用地の権利をもつ人 |
| 加入・脱退(要件) | 入る・やめる手続 | 加入は総会で承認、脱退は書面で予告 |
| 代表者・役員(要件) | 役職と選び方・任期 | 組合長ほか4名を総会で選ぶ、任期2年 |
| 総会の議決事項(要件) | 総会で決めること | 規約の変更・予算・決算・役員・配分の基準 |
| 総会の議決方法(要件) | 成立の条件と議決のしかた | 過半数の出席、1人1票、出席者の過半数 |
| 農用地の利用・管理(要件) | 農地をどう耕作し管理するか | 作付計画を立て、畦畔管理は提供者に委託 |
| 機械・施設の利用・管理(要件) | 機械をどう使い管理するか | 利用計画を立て、オペレーターを総会で決める |
| 共同販売経理 | 口座と販売の名義、費用と利益の扱い | 代表者名義の口座、組織名義で販売 |
| 費用の負担と利益の配分 | 配分の基準 | 出役時間の作業料金+面積に応じた配分 |
| 出役・作業料金 | 出役の記録と単価 | 作業日誌に記録、時間単価は総会で決める |
| 法人化 | めざす時期 | 〇年度までに法人化 |
記入用の様式には条項名を印字してあります。「要件チェック表」の表で要綱の要件を1つずつ確かめ、「構成員名簿」の表で構成員と提供する農用地の面積を管理できます。
経営所得安定対策で求められる要件
経営所得安定対策の交付金を受けられる「集落営農」(法人を除く)は、要綱で次のすべてを満たす組織とされています。
- 定款又は規約が定められていること。記載事項として、目的、構成員たる資格、構成員の加入及び脱退、代表者、総会の議決事項、総会の議決方法、農用地の利用及び管理、農業用機械及び農業用施設の利用及び管理の8項目がすべて書かれていること。さらに、加入・脱退に不当な制約がないこと、代表者の選任手続が明らかなこと、規約の変更その他の重要事項が総会の議決事項になっていること、総会の議決方法が構成員の参加を不当に差別していないこと。
- 共同販売経理を行っていること。組織の代表者名義の口座を設け、農産物を組織の名義で販売し、販売収入をその口座に入れ、利益の全部又は一部を全ての構成員に配分していること。耕作の費用も全ての構成員が共同して負担していること。形だけ代表者名義の口座を作り、販売収入を全部構成員に配っているような場合は、共同販売経理とは認められません。
- 地域の農地利用の集積と法人化を確実に行うと、市町村から判断を受けていること。
交付申請のときは、規約の写し・構成員名簿の写し・代表者名義の預金通帳の写し・総会資料などを出します。前年度までに出した書類から変わりがなければ、提出を省略できます。
なお、水田活用の直接支払交付金では、「組織の規約と代表者を定め、対象作物の生産・販売について共同販売経理を行っている、複数の販売農家からなる農作業受託組織」を集落営農としています。
出典: 農林水産省「経営所得安定対策等実施要綱」(令和8年1月13日一部改正)(交付対象者の要件と、申請に追加で出す書類)
規約の作り方の参考
- 農林水産省の集落営農のQ&Aは、集落全体で十分に話し合い、構成員の役割や将来の展望を明確にしたうえで規約を作るよう示しています。出資は10aあたり・1人あたり・1戸あたりで決める例があり、利益の配分は出資額・農地面積・出役時間などで決める方法が考えられるとしています。
- 福井県農業会議は、特定農業団体の規約例(基本型)を公開しています。事業・加入・脱退・除名・役員・総会・農用地と機械の利用管理・費用負担と利益配分・経理(組合名義の口座)・法人化・解散の条項があり、このテンプレートの条項の並びの参考にしました。
出典: 農林水産省「集落営農Q&A(回答)」 / 福井県農業会議「各種様式・ダウンロード」(特定農業団体規約例)
要件の細かい運用は年度ごとの要綱や運用で変わることがあります。申請の前に地方農政局・地域農業再生協議会・市町村に、税務の扱いは税理士や税務署に確かめてください。
出役の時間を、構成員ごとに集計する
ミノリスでは、ログインしない人も名前だけで作業者に登録でき、作業記録に作業者ごとの作業時間を残せます。ミノリスタイマーのレポートでは、作業時間を作業者別・月別に集計し、CSV で取り出せます(管理者・オーナーのみ)。作業料金や利益の配分を計算する機能はありません。無料で使えます。
よくある間違い
- 8項目のうち「農用地の利用及び管理」「機械・施設の利用及び管理」が抜けている: 目的や役員は書いてあっても、この2つが抜けている規約がよくあります。チェック表で確かめてください。
- 販売の名義が構成員個人のまま: 共同販売経理では、農産物を組織の名義で販売し、組織の口座に入金することが求められます。
- 利益の配分の基準を総会で決めていない: 出役時間・面積・出資のどれでどう配るかを総会で決め、議事録に残しておくと、説明を求められたときに困りません。
- 出役を記録していない: 作業料金や配分の根拠になるので、誰が何時間どの作業に出たかを作業日誌に残します。
よくある質問
法人化した集落営農でも、この規約は使えますか?
使えません。農事組合法人や株式会社になったら、規約ではなく定款で決めます。農事組合法人の定款は農事組合法人の定款の必要記載事項チェック表を参考にしてください。
機械の共同利用だけをしている組織でも、この規約でよいですか?
機械の共同利用だけで、販売を一緒にしていない組織なら、機械利用組合の規約のほうが合います。利用の実績は共同利用機械の利用簿・精算表に残せます。
総会資料や議事録の様式はありますか?
総会議事録に、出席者数・議案ごとの結果・署名を残す様式があります。交付申請で総会資料を求められたときに、あわせて使えます。
あわせて使うテンプレート
このテンプレートは自由に使い、書き換えてかまいません。提出先(JA・部会・取引先・認証機関など)に指定の様式がある場合は、そちらを優先してください。 掲載している制度・法令の説明は更新日時点のものです。