労務
援農ボランティア・農業体験の参加同意書テンプレート 無料|記入例つき Excel・PDF
更新日 2026年9月26日|登録不要・無料
援農ボランティアや農業体験の参加者を受け入れるときの参加同意書のテンプレートです。活動内容と保険の説明、健康状態・アレルギー、安全上の注意、けがのときの対応、写真の利用と個人情報の扱いを1枚で確かめられます。Excel と PDF を登録不要でダウンロードできます。
この同意書でわかること
援農ボランティアや農業体験で、雇用ではない人を畑に受け入れるときに、活動の条件と安全に関する確認事項を、受入れ側と参加者で書面にして確かめ合うためのものです。
- 自治体・JA・財団などの援農ボランティア制度で紹介された人を受け入れるとき
- 知り合いや地域の人に、無償で収穫や草取りを手伝ってもらうとき
- 親子向けなどの農業体験(収穫体験)を開くとき
受入れ側が「活動の内容」「日時」「謝礼・交通費」「保険」「服装・持ち物」を先に書いて渡し、参加者に健康状態や緊急連絡先を書いて署名してもらう使い方を想定しています。
各欄の書き方
| 欄 | 書くこと | 記入例 |
|---|---|---|
| 活動の内容 | してもらう作業と、させない作業 | 収穫と草取り(刃物・機械は使わない) |
| 日時・集合場所 | 日時・場所・雨天時の扱い | 10月17日 9時〜12時/作業小屋前 |
| 謝礼・交通費 | 無償か、交通費などを出すか | 無償。交通費なし |
| 加入している保険 | 受入れ側・主催者が入っている保険と補償の概要 | 傷害保険・賠償責任保険 |
| 服装・持ち物 | 作業に合った服装と持ち物 | 長袖・長ズボン・帽子・長靴・手袋 |
| 健康状態・アレルギー | 持病、ハチ毒・植物・食物などのアレルギー | ウルシでかぶれたことがある |
| 安全上の注意の確認 | 説明した注意事項にチェック | 立入禁止の場所、体調不良はすぐ伝える |
| けが・急病のときの対応 | 応急手当・受診・連絡への同意 | 同意する |
| 写真の撮影と利用 | 撮影してよいか、どこに載せてよいか | 撮影可、SNS掲載は不可 |
| 個人情報の利用目的 | 書いてもらった情報を何に使うか | 当日の連絡・保険の手続きのみ |
| 保護者の同意 | 未成年の場合の保護者の署名 | 該当なし |
記入例は架空の農園・参加者です。
法令・制度上の位置づけ
参加同意書は、法令で作成が義務づけられた書類ではありません。事故を防ぎ、万一のときにすぐ対応できるように、受入れ側が用意しておく任意の書面です。作るときは、次の点に注意してください。
保険: ボランティア活動保険は援農の対象外
社会福祉協議会で加入するボランティア活動保険は、農作物の生産・収穫・販売など農家の生業を手伝う活動は、無償であっても農家の経済活動につながるため加入の対象にならない、とされています。援農ボランティアや農業体験では、次のような備えを受入れ側で確かめてください。
- 自治体や財団の援農ボランティア制度では、事務局が傷害保険に加入している例があります(例: とうきょう援農ボランティア)。制度を通じて受け入れる場合は、事務局に補償の内容を確かめます
- 自分で農業体験を開く場合は、参加者のけがに備える傷害保険と、受入れ側の責任に備える賠償責任保険の両方を検討します。下の Q&A 集では、農業体験向けの保険として「JA体験農業保険」「グリーン・ツーリズム総合補償制度」が紹介されています(2016年時点の資料なので、いまの取扱いは JA や保険の窓口で確かめてください)
傷害保険は「急激かつ偶然な外来の事故」によるけがが対象で、腰痛や、商品によっては熱中症が対象外になることがあります。何が補償されて何が対象外かを、保険の窓口で確かめて参加者に伝えてください。
出典: ふくしの保険(全国社会福祉協議会の保険)よくあるご質問 / とうきょう援農ボランティア よくある質問 / 子ども農山漁村交流プロジェクト研究会「安全管理マニュアル作成のポイントQ&A(改訂版)」(農林水産省サイト掲載)
安全対策と事前に聞いておくこと
農林水産省の教育ファームの手引きでは、受入れ側が圃場や農具を事前に点検し、危険な場所・危険な動植物・農具の使い方・服装・熱中症対策・体調不良時の申し出などを書面と口頭で伝えること、緊急時の連絡先リストや救急箱を用意すること、双方が傷害保険や賠償責任保険に加入することを勧めています。子どもが参加する場合は、アレルギーや持病を事前に確かめ、写真を撮る場合は、撮影すること・撮影者・写真を持つ人の範囲・利用目的(広報に使うか)について同意を得ておくことが望ましいとされています。
出典: 農林水産省「基礎から始める教育ファーム運営の手引き」農林漁業体験における安全対策 / 安全管理マニュアル作成のポイントQ&A(改訂版)
「一切責任を負わない」とは書かない
有料の農業体験のように、事業者と消費者の契約になる場合、事業者の損害賠償責任の全部を免除する条項や、故意・重大な過失による責任の一部を免除する条項は無効です(消費者契約法8条)。同意書には免責の文言を並べるより、安全対策と保険の内容を具体的に書いてください。
個人情報と謝礼
参加者から書面で個人情報を受け取るときは、あらかじめ利用目的を示す必要があります(個人情報保護法21条2項)。同意書の「個人情報の利用目的」欄に書いておきます。
また、援農ボランティアの制度は無償の活動として運用されています(例: さいたま市の要綱では「無償の補助行為」と定義)。作業を指示して時間に応じた報酬を払うと、ボランティアではなく雇用として扱われることがあります。その場合は雇用契約書を使い、労働保険などの手続きを確かめてください。
出典: e-Gov法令検索「個人情報の保護に関する法律」第21条 / さいたま市「援農ボランティア」をご活用ください
このテンプレートは一般的な記入例です。保険の補償や書面の文言は、保険の窓口や弁護士などの専門家、援農ボランティア制度の事務局に確かめてください。
参加した人の作業時間を記録する
ミノリスタイマーなら、メールアドレスの無い人も名前だけで作業者に登録でき、共用のタブレットから打刻用URLでログインせずに作業の開始・終了を記録できます。誰が、いつ、何の作業をしたかが残ります。無料で使えます。
よくある間違い
- ボランティア活動保険に入っているから大丈夫と思う: 社会福祉協議会のボランティア活動保険は、農家の生業を手伝う活動を対象外としています。援農の場合の保険を別に確かめます。
- 免責の一文で済ませる: 「一切責任を負いません」と書いても、有料の体験などでは無効になることがあります。危険な場所の点検や注意事項の説明など、安全対策そのものが大切です。
- アレルギーを聞いていない: ハチ刺されや植物かぶれ、体験で食べる作物の食物アレルギーは、当日より前に確かめます。
- 写真を黙ってSNSに載せる: 撮影する場合は、どこに載せるかまで伝えて同意を得ておきます。
よくある質問
自治体の援農ボランティア制度で紹介された人にも必要ですか?
制度ごとに登録時の書類や保険の扱いが決まっています。未成年者に親権者の同意書を求める制度もあります(例: 府中市)。まず制度の事務局に、受入れ側で用意すべき書類があるかを確かめ、足りない部分(当日の活動内容・健康状態・緊急連絡先など)の確認にこの同意書を使ってください。
研修生や、謝礼を払う手伝いの人にも使えますか?
作業を指示して賃金にあたるお金を払う場合は、雇用として扱われることがあります。就農をめざす研修生を受け入れる場合は研修計画・日報を、雇う場合は雇用契約書を使ってください。
同意書はどのくらい保管すればよいですか?
法令で決まった保存期間はありません。けがの後の保険請求などに備えて、少なくとも保険の請求ができる期間は保管しておくと安心です。保管期間は保険の窓口にも確かめてください。
あわせて使うテンプレート
このテンプレートは自由に使い、書き換えてかまいません。提出先(JA・部会・取引先・認証機関など)に指定の様式がある場合は、そちらを優先してください。 掲載している制度・法令の説明は更新日時点のものです。