労務
農業の求人票テンプレート 無料|募集時の明示事項と記入例つき Excel・PDF
更新日 2026年9月26日|登録不要・無料
農家・農業法人がパートや季節雇用、正社員を募集するときの求人票(募集要項)のテンプレートです。職業安定法で募集時に明示が必要な事項に、2024年4月に加わった「変更の範囲」「更新の基準」を入れ、季節で変わる就業時間の書き方を記入例にしました。Excel と PDF を登録不要でダウンロードできます。
この求人票でわかること
人を募集するときに、仕事の内容と労働条件を応募する人に正しく伝えるための表です。
- 収穫期のパートや季節雇用の人を、チラシ・自社サイト・知人の紹介で募集するとき
- ハローワークに求人を申し込む前に、条件を整理して下書きするとき
- 求人サイトに載せる募集要項を作るとき
記入用シートには項目名を印字してあり、項目を埋めていけば、法令で明示が必要な事項が漏れなくそろうようにしています。
各欄の書き方
| 欄 | 書くこと | 記入例 |
|---|---|---|
| 募集者の氏名・名称 | 雇う人(個人事業なら代表者名) | 山田農園(代表 山田 太郎) |
| 職種 | 仕事がイメージできる名前 | 野菜の栽培・収穫スタッフ |
| 仕事の内容 | 雇入れ直後の業務と、変更の範囲 | ミニトマトの収穫・調製/当園の栽培・出荷作業全般 |
| 契約期間・更新 | 期間の定めの有無、更新の基準と上限 | 3月1日〜11月30日、更新は通算3回まで |
| 試用期間 | 有無と期間、期間中の条件 | 1か月(条件は同じ) |
| 就業場所 | 雇入れ直後の場所と、変更の範囲 | 本園ハウス/当園の圃場・作業場 |
| 就業時間・休憩 | 始業・終業の時刻と休憩(季節の変更も) | 8時〜15時、夏は6時〜13時 |
| 時間外労働 | 有無と目安 | あり(繁忙期に月10時間程度) |
| 休日 | 曜日や年間休日数 | 日曜・祝日、農園カレンダー |
| 賃金 | 基本給と手当、固定残業代の有無 | 時給1,100円、通勤手当 |
| 加入保険 | 雇用保険・労災保険・健康保険・厚生年金のうち適用されるもの | 労災保険・雇用保険 |
| 受動喫煙防止措置 | 就業場所での受動喫煙対策 | 屋内禁煙 |
| 年齢 | 原則「不問」 | 不問 |
記入例は架空の農園・条件です。賃金は、働く場所の地域別最低賃金以上になっているかを確かめてください。
法令・制度上の位置づけ
募集するときに明示しなければならない事項
労働者を募集する人(ハローワークに求人を申し込む求人者を含む)は、応募する人に対して、従事する業務の内容と賃金・労働時間などの労働条件を明示しなければなりません(職業安定法5条の3)。明示する事項は職業安定法施行規則4条の2第3項で決まっていて、次のとおりです。
- 従事すべき業務の内容(変更の範囲を含む)
- 労働契約の期間
- 試用期間
- 有期労働契約を更新する場合の基準(通算契約期間・更新回数の上限を含む)
- 就業の場所(変更の範囲を含む)
- 始業・終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日
- 賃金の額(賞与などを除く)
- 健康保険・厚生年金・労災保険・雇用保険の適用
- 募集者の氏名または名称
- 就業の場所での受動喫煙を防止するための措置
2024年4月から、「業務の変更の範囲」「就業場所の変更の範囲」「更新の基準(上限を含む)」が加わりました。明示は原則として書面(本人が希望すればFAX・電子メール等でも可)で行い、求人広告のスペースが足りないときは、面接など最初に接触する時点までにすべて明示します。
出典: e-Gov法令検索「職業安定法」第5条の3・第5条の4 / e-Gov法令検索「職業安定法施行規則」第4条の2 / 厚生労働省リーフレット「募集時などに明示すべき労働条件が追加されます」
正確・最新に保つ、年齢・性別で制限しない
募集の情報を広告などで出すときは、虚偽や誤解を生じさせる表示をしてはならず、正確かつ最新の内容に保たなければなりません(職業安定法5条の4)。募集をやめたり条件を変えたりしたら、チラシやサイトの情報もすぐ直します。
また、募集・採用では原則として年齢にかかわりなく均等な機会を与えなければならず(労働施策総合推進法9条)、性別にかかわりなく均等な機会を与えなければなりません(男女雇用機会均等法5条)。年齢制限ができるのは、定年年齢を上限とする場合など省令で決められた例外に限られます。「男性歓迎」「若い方」のような書き方もしないでください。
出典: e-Gov法令検索「労働施策総合推進法」第9条 / e-Gov法令検索「男女雇用機会均等法」第5条 / ハローワーク「求人申込書の書き方」
農業の就業時間・休日の書き方
農業に従事する人には、労働基準法41条により労働時間・休憩・休日の規定が適用されません。それでも、就業時間・休憩・休日は募集時の明示事項なので、求人票には書きます。夏は早朝から、冬は短時間など季節で変わる場合は、期間ごとの時刻を書いておくと、応募した人とのすれ違いが減ります。深夜割増賃金と最低賃金は農業でも適用されます。
ハローワークに申し込む場合
ハローワークへの求人は、職種別・就業場所別・雇用形態別に、ハローワークの求人申込書(またはハローワークインターネットサービス)で申し込みます。法令に違反する内容や、必要な条件が明示されていない求人は受理されません。この求人票は下書き用の独自様式なので、申込書に書き写してください。
採用が決まったら、労働契約を結ぶときに改めて労働条件を書面で明示します。求人票の条件から変わる点があれば、その内容も伝えます。雇用契約書・労働条件通知書を使ってください。
このテンプレートは一般的な記入例です。自分の募集に当てはめるときは、ハローワークや社会保険労務士に確かめてください。
採用した人の作業時間をスマホで記録する
ミノリスタイマーなら、作業の開始・終了をスマホや共用のタブレットで打刻でき、休憩も記録できます。作業時間は人ごと・作業の種類ごとに集計できます。無料で使えます。
よくある間違い
- 「変更の範囲」を書いていない: 2024年4月から、雇入れ直後の業務・場所に加えて、将来変わりうる範囲も明示事項です。変更の予定がなければ「変更なし」と書きます。
- 仕事の内容が「農作業全般」だけ: 何の作物の、どんな作業をするのかがわからないと、応募する人が判断できません。季節ごとの主な作業を書きます。
- 農業だから時間や休日は書かなくてよいと思う: 労働時間・休日の規定が適用除外でも、就業時間と休日は明示が必要です。
- 募集が終わってもチラシやサイトを出したまま: 募集情報は正確かつ最新に保つ義務があります。
- 年齢や性別で絞る: 「40歳まで」「男性のみ」などは原則として書けません。力仕事がある場合は、作業の内容(「20kgのコンテナを運ぶ」など)を具体的に書きます。
よくある質問
求人票と雇用契約書は何が違いますか?
求人票は、募集の段階で応募する人に労働条件を示すものです(職業安定法)。雇用契約書・労働条件通知書は、採用が決まり労働契約を結ぶときに、実際の条件を書面で示すものです(労働基準法15条)。求人票に書いた条件は、そのまま採用後の条件になることが期待されています。変える場合は、契約を結ぶ前にその内容を伝えます。
住み込みや寮、送迎がある場合はどう書きますか?
記入用シートの「住居・送迎・食事など」の欄に、寮の有無と費用(家賃・光熱費の負担)、送迎の有無、食事の提供などを書きます。費用を賃金から差し引く場合は、そのことも書いておくと誤解を防げます。
外国人を募集する場合もこれで足りますか?
在留資格ごとに必要な手続きや書類があります。技能実習や特定技能の外国人を受け入れる場合は、監理団体・登録支援機関や地方出入国在留管理局の案内に従ってください。
あわせて使うテンプレート
このテンプレートは自由に使い、書き換えてかまいません。提出先(JA・部会・取引先・認証機関など)に指定の様式がある場合は、そちらを優先してください。 掲載している制度・法令の説明は更新日時点のものです。