圃場・集落
地代(農地の賃借料)支払台帳の無料テンプレート(Excel・PDF)|記入例と書き方つき
更新日 2026年9月26日|登録不要・無料
借りている農地の地代(賃借料)を、地権者ごとに年額・支払方法・支払日で管理する支払台帳のテンプレートです。農地中間管理機構経由の契約や物納にも対応し、契約の終期と更新の通知期限をまとめる契約一覧を付けました。Excel と手書き用PDFを登録不要でダウンロードできます。
この台帳でわかること
借りている農地の地代(賃借料・小作料)を、地権者ごとに1行で管理する台帳です。次のような場面で使えます。
- 年末に、誰にいくら払うかをまとめて確かめたいとき
- 払い忘れ・二重払いがないかを確かめたいとき
- 確定申告で、支払った地代の合計と支払先を書くとき
- 契約の終わりが近い農地を見落とさないようにしたいとき
各欄の書き方
| 欄 | 書くこと | 記入例 |
|---|---|---|
| 貸し手(地権者) | 地代を受け取る人 | 高橋 次郎 |
| 所在・地番 | 借りている農地の地番 | 〇〇市△△町字南田210 |
| 面積(a) | 契約書にある面積 | 10.0 |
| 契約の経路 | 地権者と直接の契約(相対)か、農地中間管理機構経由か | 相対 |
| 契約期間 | 始期〜終期 | 2024/4/1〜2029/3/31 |
| 10aあたり賃料 | 契約で決めた単価。物納なら品目と量 | 6,000円 |
| 年額 | 10aあたり賃料 × 面積(a)÷ 10 | 6,000円 |
| 支払方法 | 口座振込・機構の口座振替・物納など | 口座振込 |
| 支払期日 | 契約で決めた支払いの期日 | 12/25 |
| 支払日・支払額 | 実際に払った日と金額 | 2026/12/20・6,000円 |
| メモ | 振込手数料の負担、端数の扱いなど | 振込手数料は借り手負担 |
「契約一覧」のシートには、地権者ごとの権利の種類・設定の根拠・始期・終期・更新しない通知の期間を書きます。
地代の決め方と相場の調べ方
地代の額は、貸し手と借り手の話し合い(機構経由なら機構を交えた協議)で決めます。以前の「標準小作料」の制度はなくなり、今は市町村の農業委員会が、実際に結ばれた賃貸借の10aあたり賃借料(平均・最高・最低)を「農地の賃借料情報」として公表しています。
例として、さいたま市の令和7年の情報では、田の平均が10aあたり年5,600円、畑の平均が8,200円でした(使用貸借と物納は集計から除外)。地域や条件で大きく違うので、自分の市町村の情報を確かめてください。
出典: 木曽岬町「『標準小作料制度』廃止に伴う農業委員会による賃借料情報の提供について」、さいたま市「農地の賃借料情報」
農地中間管理機構経由の支払い
農地中間管理機構(農地バンク)を通して借りている農地は、借り手が機構に賃料を払い、機構が貸し手に払う方法が一般的です。たとえば佐賀県農業公社では、借り手の口座から毎年12月10日に振替、貸し手へは12月25日に振込とされています。福井県の機構では、借り手の引き落としは原則11月末、貸し手への入金は原則12月末で、貸し手の同意があれば米での物納もできるとされています。
出典: 佐賀県農業公社「農地中間管理事業の手続き」、ふくい農林水産支援センター「農地中間管理事業のしくみ Q&A」
徴収日・支払日・物納の扱いは県の機構ごとに違います。機構からの通知書で確かめて、支払期日の欄に書いておきます。
法令上の位置づけ
- 契約は書面で: 農地の賃貸借契約は、存続期間・借賃の額・支払条件などを書面で明らかにしなければなりません(農地法第21条)。
- 期間の定めがある賃貸借の更新: 満了の1年前から6か月前までに「更新しない」と通知しなければ、同じ条件で更新したものとみなされます(農地法第17条)。ただし、農地中間管理権にかかる賃貸借や、農用地利用集積等促進計画によって設定された賃借権などは、この規定の対象外です。
- 賃料の増減の請求: 経済事情の変動や近くの農地の借賃と比べて不相当になったときは、当事者は将来に向かって増額・減額を請求できます(農地法第20条)。
出典: 農地法(e-Gov法令検索)
支払台帳そのものを作ることは法令の義務ではありません。契約書とあわせて、支払いの控えとして使ってください。
借りている圃場も地図で把握する
ミノリス日誌では、借りている圃場も含めて圃場を登録し、地図に範囲を描いて面積を確かめられます。圃場ごとに住所やメモを残せるので、地権者名などを控えておけます。地代の計算や支払いの管理は、この台帳で行ってください。無料で使えます。
確定申告での扱い
支払った農地の賃借料は、農業所得の必要経費の「小作料・賃借料」に入ります。収支内訳書(農業所得用)には「小作料・賃借料の内訳」の欄があり、支払先の住所・氏名、小作料・賃耕料などの別、面積・数量、支払額を書きます。この台帳の貸し手・面積・支払額が、その欄を書くときの元になります(貸し手の住所は契約書で確かめます)。
出典: 国税庁「令和7年分 収支内訳書(農業所得用)の書き方」、国税庁「収支内訳書(農業所得用)」様式(令和7年分)
物納した米の金額の出し方や、年をまたいだ支払いの扱いなど、迷うときは税理士や税務署に確かめてください。
よくある間違い
- 面積の単位を取り違える: 賃料は10aあたりで決めることが多いので、面積が a(アール)のときは「÷10」を忘れないようにします。
- 機構経由の農地を地権者に直接払ってしまう: 機構経由の契約は、機構の決まった方法で払います。地権者との直接のやりとりは二重払いのもとになります。
- 契約の終期を見落とす: 相対の賃貸借は法定更新がありますが、機構経由の契約は期間が来れば終わります。続けたいときは、早めに機構や市町村に相談します。
よくある質問
無償で借りている(使用貸借の)農地も書くべきですか?
地代の支払いはありませんが、契約一覧に書いておくと、借りている農地を漏れなく把握できます。年額の欄は「0円(使用貸借)」とします。
支払いの記録として何を残せばよいですか?
振込の控え、機構からの通知書、地権者からの領収書などを、この台帳の行と対応させて保管します。メモ欄に「振込控え 12/20」のように書いておくと探しやすくなります。
賃料を変えたいときはどうすればよいですか?
相対の契約なら地権者と話し合い、合意した内容を書面に残します。機構経由の契約は、機構の手続きに従います(貸し手の同意が必要とされている機構もあります)。
あわせて使うテンプレート
このテンプレートは自由に使い、書き換えてかまいません。提出先(JA・部会・取引先・認証機関など)に指定の様式がある場合は、そちらを優先してください。 掲載している制度・法令の説明は更新日時点のものです。