農薬・防除
ドローンの飛行日誌の無料テンプレート(Excel・PDF)|農薬散布の記入例と書き方つき
更新日 2026年9月27日|登録不要・無料
ドローンで農薬を散布するときに義務となる飛行日誌のテンプレートです。国土交通省の取扱要領にある記載事項をもとに、飛行記録(不具合と処置を含む)・日常点検記録・点検整備記録のシートをそろえました。Excel では飛行時間と総飛行時間が自動で出ます。登録不要でダウンロードできます。
この飛行日誌でわかること
ドローン(無人航空機)を飛ばした記録、飛ばす前の点検、整備の記録を、機体ごとにまとめて残す日誌です。国土交通省の「無人航空機の飛行日誌の取扱要領」では、飛行日誌は次の3つで構成されます。このテンプレートは、その記載事項を Excel の表にしたものです。
- 飛行記録: 飛ばすたびに、いつ・誰が・どこからどこへ・何分飛ばしたか。不具合が起きたときはその内容と処置(「不具合と処置」のシート)
- 日常点検記録: 飛ばす前の点検の結果(飛行後の点検の結果も特記事項に書く)
- 点検整備記録: 定期点検・部品交換・修理・改造(散布装置の取り付け・取り外しを含む)をしたとき
各欄の書き方(飛行記録)
| 欄 | 書くこと | 記入例 |
|---|---|---|
| 登録記号・型式など(表の上) | 登録記号、種類・型式、製造者と製造番号、機体認証を受けていればその区分・番号。最初に1回書けばよい | — |
| 飛行年月日 | 飛ばした日(西暦) | 2026/7/20 |
| 操縦者の氏名(技能証明書番号) | 操縦した人。技能証明を受けていれば番号も | 山田 太郎 |
| 飛行の目的・経路 | 目的(農林水産業など)と、飛んだ圃場など | 農林水産業(水稲の病害虫防除)/東1号・東2号 |
| 特定飛行の種類 | 許可・承認が必要な飛行のうち、どれに当たるか | 危険物輸送・物件投下 |
| 離陸場所・着陸場所 | 地名(都道府県から)や、場所がわかる名前 | 〇〇県△△市□□町 東1号わきの農道 |
| 離陸時刻・着陸時刻 | 24時間制で1分単位 | 6:10/6:21 |
| 飛行時間(分) | 離陸から着陸までの分数。Excel では自動で出る | 11 |
| 総飛行時間(分) | 機体の製造後の飛行時間の合計。Excel では上の行に足していく | 1,261 |
| 飛行の安全に影響のあった事項 | 安全に影響した、または影響しそうだったこと。なければ「なし」 | 風が強まったため散布を中断して着陸 |
1行が1飛行です。電源を入れて離陸し、着陸して電源を切るまでを1飛行と数えるので、バッテリー交換で電源を切ったら、次は新しい行に書きます。前の日誌から続けて使うときは、1行目の「総飛行時間(分)」に、それまでの総飛行時間を上書きで入れます。
日常点検記録は、機体全般・プロペラ・フレーム・通信系統・推進系統・電源系統・自動制御系統・操縦装置・バッテリー(燃料)の欄に「正常」「異常」などで結果を書きます。農薬散布では、農林水産省のガイドラインで散布装置の吐出を使用前に確かめることになっているため、散布装置の欄を加えました。機体のメーカーが点検項目や様式を指定している場合は、そちらに従ってください。
法令・制度の根拠
- 農薬散布は特定飛行に当たる: ドローンで農薬・肥料・種子などを散布することは、航空法でいう「危険物の輸送」と「物件の投下」に当たり、事前に国土交通大臣の承認が必要です。人口集中地区の上空など決められた空域では許可も必要です(農林水産省「無人航空機による農薬等の空中散布に関するQ&A」 Q1)。
- 飛行日誌は義務: 特定飛行をする人は飛行日誌を備え、飛ばしたとき・整備や改造をしたときは、遅滞なく決められた事項を書かなければなりません(航空法第132条の89)。飛行日誌を備えなかったり、書かなかったり、うその記載をすると、10万円以下の罰金の対象です(同法第157条の11)。
- 書く事項と書き方: 国土交通省「無人航空機の飛行日誌の取扱要領」に、飛行記録・日常点検記録・点検整備記録の記載事項と様式1〜3が示されています。事項を満たしていれば、事項を加えた独自の様式や、電子での記録・保管もできます。飛ばすときは飛行日誌を持ち歩き(紙なら直近の点検整備以降の飛行記録・日常点検記録と、すべての点検整備記録)、機体が登録されている間は書き続けます。
- 特定飛行でないとき: 記載の義務はありませんが、取扱要領は同じように記録することを勧めています。
- 農薬散布のルール: 農林水産省「無人航空機による農薬等の空中散布に関する情報」の安全ガイドラインでも、特定飛行をしたら飛行日誌に遅滞なく書くよう求めています。
このテンプレートは取扱要領の様式そのものではありません。提出先から様式1〜3を指定されたときは、国土交通省の様式を使ってください。
散布した農薬の記録は、その場でスマホに
ミノリス日誌なら、ドローンで散布した農薬も、散布したその場でスマホに記録でき、登録農薬のデータ(FAMIC)と照らして使用回数の上限・希釈倍率・収穫前日数を自動でチェックします。記録はあとから栽培履歴として CSV で取り出せます。飛行日誌そのものを作る機能はありません。無料で使えます。
よくある間違い
- 散布した日にまとめて1行で書く: 飛行記録は1飛行ごとに書きます。バッテリーを替えるたびに電源を切るなら、その回数だけ行が増えます。
- 総飛行時間をその日の合計にしてしまう: 総飛行時間は機体の製造後の積算です。日誌を新しくしても、前の日誌の最後の値から続けます。
- 不具合を点検整備記録に書き忘れる: 日常点検や飛行中に見つけた不具合と、それを直した作業は、点検整備記録にも書きます。
- 飛行日誌だけで農薬の記録も済ませる: 飛行日誌には農薬の名称や希釈倍数の欄がありません。どの農薬をどれだけ使ったかは、農薬使用記録簿などに別に残します。
よくある質問
自分の田んぼに散布するだけでも必要ですか?
農薬の散布は、自分の圃場でも「危険物輸送」「物件投下」に当たる特定飛行です。飛行日誌の記載は義務になります。許可・承認の手続きや、どの飛行が特定飛行に当たるかは、国土交通省の無人航空機ヘルプデスクなどで確かめてください。
メーカーのアプリや点検表を使っています。これでもよいですか?
取扱要領では、メーカーが日常点検の様式を指定していればそれを日常点検記録にでき、メーカーなどが点検整備をして専用の様式に記録すれば、それを点検整備記録にできるとされています。電子での記録も、記載事項がそろっていれば認められています。足りない事項がないかを取扱要領と見比べてください。
散布の計画や、近所へのお知らせはどうすればよいですか?
散布の計画書・報告書の下書きはドローン防除の実施計画書・報告書、近隣への案内は農薬散布のお知らせのテンプレートを使えます。
あわせて使うテンプレート
このテンプレートは自由に使い、書き換えてかまいません。提出先(JA・部会・取引先・認証機関など)に指定の様式がある場合は、そちらを優先してください。 掲載している制度・法令の説明は更新日時点のものです。