出荷・販売

農産物の見積書の無料テンプレート(Excel・PDF)|業務用野菜の記入例と書き方つき

更新日 2026年9月26日|登録不要・無料

飲食店・加工業者・カット野菜工場などに農産物の価格を出すときの見積書テンプレートです。規格・等階級、荷姿、数量の目安、出荷時期、税率の欄に加え、産地渡しか着値か、天候不順のときの扱いなどを取引先と確かめる「取引条件の確認表」を付けました。Excel(入力用)と手書き用PDFを登録不要でダウンロードできます。

無料でダウンロード

Excel には「記入用」と「記入例」のシートが入っています。

見積書(農産物・業務用)の記入例
記入例(サンプルです。実在の商品名・人名ではありません)

この見積書でわかること

「この品目を、この規格・荷姿で、この条件なら、いくらで出せるか」を取引先に示す書類です。業務用・加工用の取引では、単価だけでなくどんな条件での単価かを書いておかないと、あとで食い違いが起きます。

  • 飲食店・給食・加工業者・カット野菜工場などから「見積もりを出してほしい」と言われたとき
  • 作期の前に、出荷時期と数量の目安をすり合わせるとき
  • 天候や資材の値上がりで、単価を見直すとき

2枚目の「取引条件の確認表」は、見積書と一緒に取引先と確かめる項目の一覧です。

各欄の書き方

欄 書くこと 記入例
見積の有効期限 この単価がいつまで有効か 2026年10月31日まで/次回見積まで
取引期間(出荷期間) いつからいつまで出荷するか 2026年11月〜2027年3月
価格の条件 産地渡しか、相手先に着いたときの価格(着値)か 着値(貴社〇〇工場着)
品目・品種 品目名。軽減税率の対象には「※」 ※キャベツ(加工用・寒玉系)
産地 都道府県名など 〇〇県
規格・等階級 大きさ・重さ・選別の基準 L〜2L(1玉1.5kg以上)外葉1枚付き
荷姿・容量 容器と1箱の量 コンテナ(約15kg)
単位・単価(税抜) kg単価か、箱単価か kg・90円
数量の目安 日量・週量と、ぶれの幅 週300kg(±20%)
出荷時期 その品目を出せる時期 11月〜3月
税率 8% か 10% か 8%
備考 計量の方法など 着荷時に貴社で計量

業務用の見積もりで決めておきたいこと

農林水産省の調査分析委託事業として作られた「加工・業務用野菜標準基本契約取引ガイドライン」は、農産物は天候で規格・品質・数量・時期がばらつきやすいので、あらかじめ調整が起きそうな項目と許容範囲を文書にしておくことが大事だとしています。文書にするときは、取引条件(支払方法など)、商品(価格・品質・規格・荷姿)、期間と数量、物流条件、クレーム対応の5つを押さえるよう勧めています。

ガイドラインが特に注意を促しているのは、次の3点です。

  • 価格がどんな条件の価格か: 運賃・保管料・コンテナなどの容器代を買い手が負担する例もあるので、何を含んだ価格かを書く
  • kg単価の重さの決め方: 実際に計るのか、1箱の重さを決めて換算するのか。計るなら、どこで・どう計るか
  • 価格を固定する期間: 週・月などの固定期間や、相場で動かすときの上下の幅

この見積書は「価格の条件」と「規格・荷姿」の欄を設け、残りの項目は取引条件の確認表で確かめる構成にしています。

出典: 農林水産省 調査分析委託事業・日本施設園芸協会「加工・業務用野菜標準基本契約取引ガイドライン」2023(商談成立) / 農研機構「事例にならってすすめる業務用野菜の契約取引導入」

法令・制度上の位置づけ

見積書は、法律で作ることが決められた書類ではありません。取引の前に条件を示すための書類なので、書式は自由です。ただし、請求や納品の段階で困らないよう、消費税の書き方はそろえておきます。

  • 税率: 野菜・果物・米などの食品は軽減税率8%です。栽培用の苗・種子は「食品」に当たらず10%です。食品を送るために別に受け取る送料も、食品の対価ではないので10%です(送料込みの価格で売る場合は、食品として8%)
  • 登録番号: 適格請求書発行事業者の登録を受けていれば、見積書にも書いておくと、取引先が仕入先を確かめやすくなります。インボイスとして求められる記載事項は、請求書・納品書など実際の取引の書類でそろえます(請求書のテンプレートを参照)

出典: 国税庁「消費税の軽減税率制度に関するQ&A(個別事例編)」問7(苗木・種子)・問39(送料)

見積もった単価を、そのまま受注の初期値に

ミノリス受注なら、取引先ごとの単価(カスタム単価)を登録しておくと、その取引先の注文を登録するときに単価が最初から入ります。受けた注文から納品書・請求書を発行できます。見積書を作る機能はありません。無料で使えます。

よくある間違い

  • 「単価だけ」を書いて出す: 運賃・容器代を含むのか、どこに着いた価格なのかが書いていないと、請求のときにもめます。価格の条件を必ず書きます。
  • 天候のことを何も書かない: 不作で数量が足りない、規格がそろわない、ということは毎年のように起こります。いつ連絡するか、数量が大きく変わったら再見積もりにするかを、確認表に書いておきます。
  • 有効期限を書かない: 相場や資材の値段が変わっても、昔の見積もりの単価で注文が来ることがあります。期限か「次回見積まで」と書きます。
  • 苗や送料にも8%を付ける: 食品でないものや別に受け取る送料は10%です。

よくある質問

見積書に消費税を含めて書くべきですか?

決まりはありません。業務用の取引では、税抜の単価を示し、請求のときに税率ごとに消費税を加える書き方が多く使われます。どちらで書いたかを見積書にはっきり書いておきます。

相場で値段が動く品目は、どう見積もればいいですか?

価格を固定する期間(週・月・作期)を決める方法や、上限・下限の幅を決めて相場に合わせる方法があります。どちらにするかは取引先と話し合い、確認表の「価格を固める期間」に書いておきます。

取引が決まったら、見積書だけで足りますか?

継続して出荷する取引では、見積書とは別に、取引の基本的な約束(支払い・クレームの扱いなど)を契約書や覚書にまとめておくと安心です。前述のガイドラインには、契約書の考え方と様式の案が載っています。中身は弁護士や普及指導センター・JAなどに相談してください。

あわせて使うテンプレート

このテンプレートは自由に使い、書き換えてかまいません。提出先(JA・部会・取引先・認証機関など)に指定の様式がある場合は、そちらを優先してください。 掲載している制度・法令の説明は更新日時点のものです。