経営・会計

農業の災害被害の記録・写真台帳の無料テンプレート(Excel・PDF)|被災証明・共済の届出の下書きつき

更新日 2026年9月27日|登録不要・無料

台風・大雨・大雪などで農作物・ハウス・農業機械が被害を受けたときに、写真と被害の内容を記録する写真台帳のテンプレートです。農業共済への被害申告、収入保険の事故発生の通知、市町村の被災証明、日本政策金融公庫の災害資金の相談で求められる項目を整理した届出の下書きと、届け先・期限の確認表を付けました。Excel と手書き用PDFを登録不要でダウンロードできます。

無料でダウンロード

Excel には「記入用」と「記入例」のシートが入っています。

災害被害の記録(写真台帳)・被災の届出の下書きの記入例
記入例(サンプルです。実在の商品名・人名ではありません)

この記録でわかること

災害で受けた被害を、写真と文章で残しておくための台帳です。次のような場面で使えます。

  • 台風や大雨のあと、片付けを始める前に、被害の様子を漏れなく撮って記録するとき
  • 農業共済(NOSAI)への被害申告や、収入保険の事故発生の通知をするとき
  • 市町村に被害を報告し、融資や支援制度に使う被災証明を申請するとき
  • 日本政策金融公庫やJAに、災害の資金を相談するとき

1枚目の「写真台帳」のほか、窓口の様式に写す前の「届出の下書き」と、どこに・いつまでに届けたかを管理する「届け先と期限」のシートが入っています。

各欄の書き方

欄 書くこと 記入例
写真番号 スマホやカメラの写真と対応させる番号 1〜3
撮影日時 撮った日と時刻 2026/8/28 7:30
場所 圃場・施設の呼び名と所在(地番) 2号ハウス(字南田230)
被害の対象 作物(品目・株数・面積)、施設(規模)、機械(名前) パイプハウス(間口6m×奥行40m)
被害の内容 どこが・どれだけ・どうなったか 妻面のフィルムが破れ、パイプ3本が曲がった
写真の撮り方 全景・近景・型番の銘板・浸水の跡など 外から全景、内から全景、近景
片付け・修繕の状況 まだか、何をしたか 未着手(共済の確認待ち)
届け出た先・日付 誰に、いつ、どうやって NOSAI 8/28 電話

記入例は架空のものです。

写真の撮り方

市町村や農業共済の案内では、次のような写真が求められています。

  • 全景: 被害を受けた圃場・ハウス・倉庫全体が入る写真(外から・中から)
  • 近景: 被害の箇所を近くから(接写と遠写の両方)
  • 型番: 機械の能力や型番がわかる銘板、ハウスの附帯施設の型番
  • 浸水の跡: 機械や壁に付いた汚れなど、どの高さまで水が来たかがわかる跡
  • 撮影日: 撮った日がわかるようにする。比べられるよう、被災前の写真もあれば用意する

写真が足りないと、被災証明が発行できなかったり、共済金の損害認定の根拠が足りなかったりすることがあるとされています。

出典: 奈良市「農業者のみなさまへ~災害時における農業用施設等の撮影のお願い~」、久留米市「農業者の皆さまへ大雨や台風等に備えて(被災証明願兼被害状況報告書のご案内)」、NOSAI三重「損害発生時の通知について(建物・農機具・園芸施設共済)」

届出・報告の根拠と流れ

農業共済(被害申告)

農業共済の加入者は、共済事故が発生したときや、共済金の支払を受けるべき損害があると認めるときは、事業規程などで定めるところにより、遅滞なく組合に通知しなければなりません(農業保険法第130条)。通知を怠ると、共済金の全部または一部が支払われないことがあります(同法第132条)。これは加入者の義務です。

NOSAI三重は、職員が損害状況を確認する前に損害箇所を復旧すると共済金が支払えない場合があるとして、やむを得ず先に復旧するときは、いろいろな角度と距離から損害がわかる写真を撮っておくよう案内しています。

出典: e-Gov法令検索「農業保険法」第130条・第132条、NOSAI三重「損害発生時の通知について」

大きな災害で災害救助法が適用された地域では、共済掛金の払込期限の延長や、被災のため被害申告が遅れた場合の取扱いなどの特例が国から通知されることがあります。加入している組合の案内を確かめてください。

出典: 農林水産省「令和8年8月27日からの大雨に係る農業保険の対応について」

収入保険(事故発生の通知)

収入保険では、自然災害などで収入の減少が見込まれるときは、速やかに事故の発生状況などを通知します。原則として農産物の種類ごとに1割以上の収入減少が見込まれる事故のときに通知するとされ、通知が遅れると保険金などの支払が免責される場合があります。翌年以降の契約で気象災害特例の適用を希望する場合は、被災状況が確認できる画像の提出が求められています。

出典: 全国農業共済組合連合会「収入保険」パンフレット

市町村への報告と被災証明

市町村は、農業者からの報告をもとに被害の状況を把握し、融資や支援制度の手続きに使う被災証明を出しています。たとえば久留米市の「被災証明願兼被災状況報告書(農業関係)」は、被災日時・被災原因、農畜産物(所在地・作物名・作付面積・被災内容)、ハウスなどの施設(施設名・棟数)、農業機械(機械名・馬力や条数)、証明の使いみち、添付書類(写真、修繕した場合は見積書・領収書)を書く様式です。様式は市町村ごとに違うので、この下書きから各窓口の様式に写してください。

出典: 久留米市「被災証明願兼被災状況報告書(農業関係)」

日本政策金融公庫の災害資金

日本政策金融公庫の農林水産事業では、災害を原因とする施設の復旧には農林漁業施設資金(災害復旧施設)、経営の再建には農林漁業セーフティネット資金(災害)が案内されており、災害を原因として利用する場合は市町村長が発行するり災証明書等が必要とされています。公庫の書式ページには、作物名と被害の状況を書いて市町村長の証明を受ける「被災証明書」の参考様式があります。

出典: 日本政策金融公庫「各種書式ダウンロード(農林水産事業)」、日本政策金融公庫「令和8年8月13日からの大雨に伴う災害に関する特別相談窓口」

届出の期限・様式・必要書類は、加入している共済・保険、市町村、金融機関ごとに違います。必ず各窓口の案内を確かめてください。

被害の写真を、圃場ごとの記録としてスマホに残す

ミノリス日誌では、圃場や作付けを選んでメモと写真(1回に最大10枚)を記録でき、日付つきでカレンダーとタイムラインに残ります。被害の様子を撮ったその場で、どの圃場の何の被害かを書き添えておけます。共済や市町村への届出の機能はありません。無料で使えます。

よくある間違い

  • 片付けてから写真を撮る: 共済の損害評価や被災証明では、被害の状況がわかる写真が大事です。まず撮ってから片付けます。
  • 全景しか撮らない: 全景だけでは被害の程度がわかりません。近景・型番・浸水の跡もあわせて撮ります。
  • 共済への連絡を後回しにする: 通知が遅れると、共済金や保険金が支払われないことがあります。被害に気づいたら、まず電話などで連絡します。
  • 修繕の領収書を捨てる: 先に修繕した場合、被災証明や共済の手続きで見積書・領収書の写しを求められることがあります。

よくある質問

写真はスマホで撮ったものでよいですか?

市町村や共済の案内では、撮影日がわかることと、全体と被害箇所がわかる複数の写真が求められています。スマホの写真でも、撮影日時が残るように保存し、写真台帳の番号と対応させておきます。提出の方法(印刷・データ)は各窓口に確かめてください。

被害を受けた機械や施設の情報はどこで確かめますか?

機械の型式や取得年月は農機具台帳に、圃場の地番や面積は圃場台帳に控えておくと、届出を書くときにすぐ確かめられます。

災害の前にしておくことは?

誰が何をするか、どこに連絡するかを決めておく農業版BCPを作っておくと、被害を受けたときの初動が早くなります。

あわせて使うテンプレート

このテンプレートは自由に使い、書き換えてかまいません。提出先(JA・部会・取引先・認証機関など)に指定の様式がある場合は、そちらを優先してください。 掲載している制度・法令の説明は更新日時点のものです。