労務

年次有給休暇管理簿の無料テンプレート(農業)Excel・PDF|年5日の確認と記入例つき

更新日 2026年9月27日|登録不要・無料

農業で人を雇っている方向けの年次有給休暇管理簿のテンプレートです。法令で決められた基準日・取得した日・日数を1人ずつ記録し、残日数と取得日数の累計を自動で計算します。全員の年5日の取得状況を確かめる表と、パートの比例付与を含む付与日数の早見表も付けました。Excel(入力用)と手書き用PDFを登録不要でダウンロードできます。

無料でダウンロード

Excel には「記入用」と「記入例」のシートが入っています。

年次有給休暇管理簿(農業)の記入例
記入例(サンプルです。実在の商品名・人名ではありません)

この管理簿でわかること

雇っている人1人ずつについて、年次有給休暇(年休)をいつ何日与え、いつ何日取ったかを記録する帳簿です。

  • 年休を付与したとき(基準日)と、年休を取ったとき
  • 10日以上の年休を与えた人が、基準日から1年以内に5日取れているかを確かめるとき
  • パートや季節雇用の人に何日の年休を与えればよいかを確かめるとき

各欄の書き方

欄 書くこと 記入例
基準日・年5日の取得期限 年休を付与した日と、そこから1年後(表の上に書く) 2026/10/1・2027/9/30
年月日 付与した日、または年休を取った日(時季) 2026/12/28
区分 付与・繰越・取得のどれか 取得
付与・繰越日数 付与した日数、前の年から繰り越した日数 10
取得日数 取った日数 1
取得の方法 本人の請求・時季指定・計画的付与のどれか 時季指定
残日数 付与・繰越日数の累計−取得日数の累計(Excel は自動計算) 8
取得日数の累計 年5日に届いたかの確認用(Excel は自動計算) 2
時季指定で意見を聴いた日 時季指定したとき、本人の希望を聴いた日 2026/12/10

1枚を1人・1つの基準年に使います。「年5日の確認(全員)」シートで、全員の取得状況と、時季指定が必要な残り日数をまとめて確かめられます。記入例の氏名・日付は架空です。

法令・制度上の位置づけ

農業でも年次有給休暇は必要です

農業は、労働基準法41条により労働時間・休憩・休日の規定が適用されない事業です。ただし、適用されないのは「労働時間、休憩及び休日」の規定で、年次有給休暇(39条)はこれに含まれません。厚生労働省の「農業者・農業法人 労務管理のポイント」でも、農業で最低限守らなければならない基準として、年次有給休暇の付与と、年5日の時季指定が挙げられています。

出典: e-Gov法令検索「労働基準法」第39条・第41条 / 厚生労働省「農業者・農業法人 労務管理のポイント」(農林水産省サイト掲載)

付与する日数

雇い入れた日から6か月継続して勤務し、その間の全労働日の8割以上出勤した人には、10日の年休を与えます。その後は継続勤務1年ごとに日数が増え、6年6か月以上で20日になります(39条1項・2項)。

週の所定労働時間が30時間未満で、週の所定労働日数が4日以下(または1年間の所定労働日数が216日以下)の人は、所定労働日数に応じた日数になります(比例付与、39条3項・施行規則24条の3)。日数は「付与日数の早見表」シートにまとめました。

出典: e-Gov法令検索「労働基準法施行規則」第24条の3 / 厚生労働省「事業主の方から多く寄せられる労務管理に関するご相談と回答について」

年5日の時季指定と、年次有給休暇管理簿

2019年4月から、使用者は、10日以上の年休を与えた人に、基準日から1年以内に5日、時季を指定して取らせなければなりません(39条7項)。本人が請求して取った日数と、労使協定による計画的付与で取った日数は、5日から差し引けます(39条8項)。すでに5日取っている人には、時季指定は要りません。時季を指定するときは、あらかじめ本人の意見を聴き、その意見を尊重するよう努めます(施行規則24条の6)。

年休を与えたときは、時季・日数・基準日を労働者ごとに明らかにした書類(年次有給休暇管理簿)を作り、年休を与えた期間中とその期間が終わってから保存します(施行規則24条の7)。保存期間は条文では5年間ですが、経過措置により当分の間は3年間です(施行規則附則71条)。管理簿は、労働者名簿や賃金台帳と合わせて作ることもできます(施行規則55条の2)。

入社日にすぐ年休を与える場合など、法定の基準日より前に付与する場合の扱いは、厚生労働省のリーフレットで確かめてください。

出典: e-Gov法令検索「労働基準法施行規則」第24条の6・第24条の7・第55条の2・附則第71条 / 厚生労働省「年次有給休暇の時季指定義務」

月ごとの出勤日数を作業記録から確かめる

ミノリスタイマーのレポートでは、作業者ごとに月の「入った日数」と合計作業時間を確かめられ、表示中の月の作業記録を CSV で取り出せます。年休の付与の要件(出勤率8割以上)を確かめるときの資料に使えます(年次有給休暇を管理する機能はありません)。無料で使えます。

よくある間違い

  • 農業だから年休はないと思っている: 適用されないのは労働時間・休憩・休日の規定です。年休は農業でも与えます。
  • パートには年休がないと思っている: 週の所定労働日数が少ない人にも、日数に応じた年休があります(比例付与)。
  • 基準日を書いていない: 年5日の期限は、1人ずつの基準日から1年です。基準日がわからないと、期限までに5日取れたかを確かめられません。
  • 時季指定をいきなり決める: 時季を指定する前に、本人の意見を聴きます。

よくある質問

収穫期は休まれると困ります。時季を変えてもらえますか?

年休は、本人が請求した時季に与えるのが原則です。請求された時季に与えると事業の正常な運営を妨げる場合に限って、使用者は他の時季に変えられます(39条5項)。繁忙期を避けたい場合は、閑散期に計画的付与や時季指定で取ってもらうなど、前もって話し合っておくのが確実です。計画的付与には労使協定が要ります(39条6項)。

年休を取った日の賃金はいくらですか?

就業規則などで定めたところにより、平均賃金か、所定労働時間働いた場合に支払われる通常の賃金などを払います(39条9項)。時給の人なら、時給×その日の所定労働時間が通常の賃金です(施行規則25条)。どの方法にするかは就業規則などで決めておきます。

使わなかった年休はどうなりますか?

年休の請求権は、労働基準法115条の「その他の請求権」として、2年で時効により消滅すると解されています。このため、使わなかった分は次の1年に限って使えます。新しい基準日の管理簿に「繰越」として書きます。扱いに迷う場合は、労働基準監督署や社会保険労務士に確かめてください。

あわせて使うテンプレート

このテンプレートは自由に使い、書き換えてかまいません。提出先(JA・部会・取引先・認証機関など)に指定の様式がある場合は、そちらを優先してください。 掲載している制度・法令の説明は更新日時点のものです。