日誌・栽培記録
樹体台帳(果樹の1樹ごとの記録)の無料テンプレート(Excel・PDF)|樹齢・幹周・改植の記入例つき
更新日 2026年9月26日|登録不要・無料
果樹園の樹を1本ずつ番号で管理する樹体台帳のテンプレートです。品種・台木・植えた年(樹齢)・樹形・幹周・樹勢・病害や障害、補助事業での植栽の有無、改植・伐採の予定を1行にまとめます。年ごとの樹体調査と、伐採・枯死・補植・改植の記録のシートつき。Excel(入力用)と手書き用PDFを登録不要でダウンロードできます。
この樹体台帳でわかること
果樹は1本の樹を何十年も育てるため、「どの樹が、いつ植えた、どの品種・台木で、今どんな状態か」を樹ごとに残しておくと、管理や更新の判断がしやすくなります。
- 樹勢が落ちた樹や病害の出た樹を、翌年も見失わずに追いかけたいとき
- 改植・品種の転換の計画を立てるときに、樹齢や本数を数えたいとき
- 補助事業で植えた樹を、事業の年度と一緒に管理したいとき
- 災害で樹が枯れた・折れたときに、どの樹がいつからあったかを示したいとき
シートの構成
| シート | 使う場面 |
|---|---|
| 記入用(樹体台帳) | 樹ごとの基本情報と今の状態。1樹1行 |
| 年ごとの樹体調査 | 毎年同じ時期に、幹周・樹冠の広さ・樹勢・着果・障害を記録 |
| 伐採・枯死・改植の記録 | 樹を切った・枯れた・植えた日と理由、補助事業や共済の手続き |
各欄の書き方
| 欄 | 書くこと | 記入例 |
|---|---|---|
| 樹番号(列-番) | 園地の列と、列の中の順番 | A-2 |
| 品種 | 品種名 | ふじ |
| 台木・苗の種類 | 台木の種類、自根・挿し木など | わい性台木 |
| 植えた年(樹齢) | 植えた年と今年の樹齢 | 2012年(15年生) |
| 樹形・仕立て | 仕立て方 | スピンドル |
| 幹周(cm) | 決めた高さで測った幹の周り | 24.0 |
| 樹勢 | 弱・やや弱・中・やや強・強 | 弱 |
| 病害・障害 | 病害の跡、台負け、凍害など | 腐らん病の跡 |
| 補助事業での植栽 | 補助事業で植えたか、その年度 | 無 |
| 改植・伐採の予定と実施 | 予定と、実施した日 | 2027年春に改植予定 |
樹齢・幹周・樹勢の書き方
北海道立総合研究機構の生食用ぶどうの調査基準では、次のように決めています。ほかの樹種でも、測り方をそろえる参考になります。
- 樹齢: 接ぎ木または挿し木をした年を1年生として、生育シーズンの数で数えます
- 幹周: 接ぎ木部の上10cm(挿し木は地上20cm)の太さを測ります
- 樹冠の広さ: 剪定前の棚面の占有面積を、縦×横×形の係数で出します
- 樹勢: 新梢の長さ・太さなどから、弱・やや弱・中・やや強・強で判定します
- 台負け: 穂木と台木の太り方の差を、なし・少・中・著しいで見ます
樹種や地域で慣行の測り方がある場合は、それに合わせてください。大切なのは、毎年同じ位置・同じ時期に測ることです。
改植・補助事業・共済との関係
- 改植の補助事業: 国の果樹支援対策(果樹経営支援対策事業など)では、優良な品目・品種や省力樹形への改植・新植と、植えてから実がなるまでの幼木の管理が支援されています。市町村の案内(青森県鶴田町の実施要望書など)では、転換元の樹の品種・普通樹かわい化か・伐採本数、転換先の品種・植栽間隔・植栽本数、過去の補助事業による植栽の有無を書くようになっており、過去に補助事業で植えた樹は一定の年数がたたないと対象外になる条件もあります。樹ごとの台帳があると、こうした申請の下書きが楽になります。
- 果樹共済: 農業共済(NOSAI)の果樹共済には、果実の減収を補う収穫共済と、樹体の枯死・流失・滅失・埋没・損傷を補う樹体共済があります。被害の申告や加入の手続きは、加入している共済組合に確認してください。
事業の要件は年度や地域で変わります。改植・伐採の前に、必ず市町村・JA・産地協議会の最新の案内を確認してください。
参考にした資料
- 北海道立総合研究機構「生食用ぶどう 調査基準」(樹齢・幹周・樹冠占有面積・台負け・樹勢)
- 青森県鶴田町「令和7年度果樹経営支援対策事業(第1次)の実施要望について」
- 農林水産省「果樹支援対策(果樹農業生産力増強総合対策)」令和5年度予算の概要
- 全国農業共済協会「果樹共済」
このテンプレートは、これらの資料を参考にミノリスが作った独自の様式です。国・県・市町村の公式様式ではありません。
園地を区画に分けて、記録を残す
ミノリス日誌なら、園地を圃場として地図に登録し、列や区画を「エリア」として分けられます。作業や防除、生育の観察をエリアを指定して記録でき、写真も残せます。1樹ごとの台帳はこのテンプレートで、日々の作業はスマホで、と使い分けられます。無料で使えます。
よくある間違い
- 番号札がなく、台帳と樹が結びつかない: 樹に番号札を付けるか、園地の図に番号を書き込んでおきます。補植した樹は、前の樹と同じ番号にするか枝番(A-3-2など)にするかを決めておきます。
- 幹周を測る高さが毎年違う: 数cmずれるだけで数字が変わります。接ぎ木部からの高さなどを決め、印を付けておくと確実です。
- 枯れた樹を台帳から消してしまう: 行を消さず、「伐採・枯死・改植の記録」に日付と理由を書き、台帳の行には「伐採済み」と書いておきます。
よくある質問
園地全体の本数だけ管理すれば十分ではありませんか?
本数だけなら十分な場合もあります。樹ごとの差が大きい園地(品種が混ざっている、改植・補植を繰り返している、病害の出た樹がある)では、1樹ごとの台帳があると管理しやすくなります。
樹齢はどう数えればよいですか?
この台帳では、植えた(接ぎ木した)年を1年生とする数え方を例にしています。苗木を植えた年を基準にするなど、ほかの数え方をする場合は、台帳の中で統一してください。
あわせて使うテンプレート
このテンプレートは自由に使い、書き換えてかまいません。提出先(JA・部会・取引先・認証機関など)に指定の様式がある場合は、そちらを優先してください。 掲載している制度・法令の説明は更新日時点のものです。