農薬・防除
ドローン防除の実施計画書・実施報告書の無料テンプレート(Excel・PDF)|農薬散布の記入例と書き方つき
更新日 2026年9月27日|登録不要・無料
ドローン(無人マルチローター)で農薬を散布する前の実施計画書と、散布後の実施報告書の下書き用テンプレートです。都道府県の様式に共通する項目(実施場所・月日・作物・面積・農薬名・10aあたりの使用量又は希釈倍数)に、周辺の状況と飛散対策の欄、散布前の確認リストを加えました。登録不要でダウンロードできます。
この計画書・報告書でわかること
ドローンで農薬を散布するときに、「どこで・いつ・何に・どの農薬を・どれだけ」散布するかと、周辺への配慮をまとめる下書きです。Excel には3つのシートがあります。
- 実施計画書(下書き): 散布する前に、圃場ごとの計画と、周辺の状況・飛散を防ぐ対策・事前の情報提供を書く
- 実施報告書(下書き): 散布したあとに、実際の内容と、情報提供・立入防止の表示をしたかを書く
- 散布前の確認リスト: 航空法の手続き、農薬のラベル、周辺への連絡、現地の確認などを散布前にチェックする
都道府県によっては、ドローンで散布する前に実施計画書、散布したあとに実施報告書の提出を求めています。様式は都道府県ごとに違うため、このテンプレートは共通する項目で作った下書きです。提出するときは、都道府県の指定の様式に書き写してください。
各欄の書き方(実施計画書)
| 欄 | 書くこと | 記入例 |
|---|---|---|
| 実施者・防除委託者(表の上) | 散布する人(防除実施者)と、作業を頼んだ人(防除委託者)の氏名・連絡先 | 山田農園 山田 太郎 |
| 実施場所(市町村・圃場) | 市町村名と圃場。散布区域がわかる地図を添える | △△市 東1号〜東3号 |
| 実施予定月日(予備日) | 散布する日と予備日 | 7/20(予備 7/21) |
| 作物名 | 散布する作物 | 水稲 |
| 実施面積(a) | 散布する面積。Excel では合計が出る | 120 |
| 対象病害虫 | 防ぎたい病気・害虫 | いもち病 |
| 散布農薬名・剤型 | 農薬の名称と、粒剤・フロアブルなどの剤型 | 〇〇フロアブル/フロアブル |
| 10aあたりの使用量又は希釈倍数 | ラベルに合った使用量や希釈倍数 | 8倍・0.8L |
| 周辺の状況 | 学校・病院・家屋・蜜蜂の巣箱・有機農業の圃場・収穫が近い作物など | 北200mに養蜂の巣箱 |
| 実施除外区域・飛散を防ぐ対策 | 散布しない区域と、とる対策 | 飛散の少ない粒剤を使う。有機圃場側の1列は地上防除 |
| 事前の情報提供(相手・日) | 誰に、いつ知らせたか | 養蜂家・有機農家に7/12 電話 |
実施場所・実施予定月日・作物名・散布農薬名・10aあたりの使用量又は希釈倍数は、農林水産省のガイドラインが計画書に書くよう挙げている項目で、都道府県の様式にも共通して出てくる項目です。
法令・制度の根拠
- 計画書を作ること: 農林水産省の「無人マルチローターによる農薬の空中散布に係る安全ガイドライン」第2の1は、散布する側(作業を委託する人を含む「実施主体」)が、周辺の住宅・公共施設・水道水源・巣箱・有機農業の圃場・収穫が近い作物などを考えて、実施区域と実施除外区域、農薬の種類と剤型を検討し、実施場所・実施予定月日・作物名・散布農薬名・10aあたりの使用量又は希釈倍数などを書いた計画書を作るとしています。これは法律ではなく、農薬を使う人が参考にする目安として示された通知です。
- 農林水産省への提出は不要、都道府県は独自に求めることがある: 農林水産省に散布計画を出す必要はありません。都道府県によっては、養蜂家への情報提供などのために独自に散布計画の提出を求めていて、これは地域の実情に応じた任意の取組とされています(農林水産省 Q&A Q24・Q26)。
- 都道府県の例: 神奈川県は、実施計画書(別記様式1)を実施の14日前までに、実施報告書(別記様式2)を散布後すみやかに県の農業振興課に出すよう定めています。様式は県のページからダウンロードできます。ほかの都道府県の決まりは、県の農薬指導の担当部署に確かめてください。
- 航空法の手続き: ドローンでの農薬散布は「危険物輸送」「物件投下」に当たるため、事前に国土交通大臣の承認が必要で、散布予定日の少なくとも10開庁日前までに申請します。飛行計画の通報と飛行日誌の記載も義務です(同 Q&A Q1、航空法第132条の88・第132条の89)。
- 事故のとき: ドリフト(区域外への飛散)や流出などの農薬事故は、ガイドラインの事故報告書で都道府県に、第1報はすぐに、最終報は1か月以内に出します。人の負傷や物件の損壊などは、航空法にもとづき国土交通省に報告します(ガイドライン第3)。
報告書に書き写す散布の記録を、その場で残す
ミノリス日誌なら、散布したその場でスマホに農薬の記録を残せ、登録農薬のデータ(FAMIC)と照らして使用回数の上限・希釈倍率・収穫前日数を自動でチェックします。作付けごとの記録は栽培履歴として CSV で取り出せるので、報告書に書き写すときの確認に使えます。都道府県の様式を作る機能はありません。無料で使えます。
よくある間違い
- 周辺への連絡を計画書を出してから考える: 巣箱や有機農業の圃場が近いと、日時や農薬、実施除外区域を変える必要が出ることがあります。周辺の状況は計画の最初に確かめます。
- ラベルの使用方法を確かめない: ドローンで使えるのは、使用方法が「無人航空機による散布」などとなっている農薬か、使用方法・希釈倍数・使用量をドローンで守れる農薬です。作物名・病害虫名とあわせてラベルで確かめます。
- 現地を見ずに経路を決める: 農林水産省によると、国土交通省に報告された無人航空機の事故の多くが農薬散布中で、電線などへの接触が多いとされています。操縦者と補助者で現地を歩き、引込線や電柱の支線などの見えにくい障害物を確かめます。
- 報告書と農薬使用記録を兼ねてしまう: 報告書は都道府県への報告です。散布した日ごとの農薬の使用記録は、農薬使用記録簿などに別に残します。
よくある質問
作業を業者に頼む場合、計画書は誰が作りますか?
ガイドラインでは、作業を頼む人(防除委託者)と散布する人(防除実施者)を合わせて「実施主体」とし、計画や周辺への周知を両者が連携して行うとしています。都道府県に出す書類をどちらが出すかは、都道府県の決まりを確かめてください。
無人ヘリコプターで散布する場合も同じですか?
無人ヘリコプターには別のガイドラインと、計画書・実績報告書の様式があります。農林水産省のページで確かめてください。
周辺へのお知らせの文面はありますか?
農薬散布のお知らせのテンプレートに、近隣・学校・養蜂家向けの文例と、誰にいつ知らせたかを残す記録表があります。
あわせて使うテンプレート
このテンプレートは自由に使い、書き換えてかまいません。提出先(JA・部会・取引先・認証機関など)に指定の様式がある場合は、そちらを優先してください。 掲載している制度・法令の説明は更新日時点のものです。