農薬・防除
農薬散布のお知らせの無料テンプレート(Word・PDF)|近隣・学校・養蜂家向けの文例と書き方つき
更新日 2026年9月28日|登録不要・無料
住宅地や学校の近く、蜜蜂の巣箱の近くで農薬を散布する前に配る「お知らせ」のテンプレートです。国の通知やガイドラインが知らせるよう求める事項(散布の日時・目的・農薬の種類・連絡先)を欄にし、誰にいつ知らせたかを残す記録表もつけました。Word と PDF を登録不要でダウンロードできます。
このお知らせでわかること
農薬を散布する前に、近くに住む人や学校、養蜂家などに「いつ・どこで・何のために・どの農薬を散布するか」と連絡先を知らせる文書です。1枚目が回覧や手渡しで配るお知らせ、2枚目(Word ファイルの2ページ目「お知らせ先の記録」)が、誰に・いつ・どう知らせたかを残す記録表です。
こんなときに使います。
- 住宅地や学校・保育所・病院の近くの圃場で散布するとき
- 近くに蜜蜂の巣箱や、有機農業をしている圃場があるとき
- ドローンや無人ヘリで散布するとき
各欄の書き方
| 欄 | 書くこと | 記入例 |
|---|---|---|
| 宛先 | 配る相手。学校・養蜂家などには名前を書いて個別に | 近隣にお住まいの皆さま |
| 散布する日時 | 日付と時間帯。雨や風で延期するときの予備日も | 7月20日 午前6時〜8時ごろ/予備日 7月21日 |
| 散布する場所 | 圃場の場所。地図を付けると伝わりやすい | △△市□□町の水田(裏面の地図) |
| 散布の目的 | 対象の病気・害虫・雑草 | いもち病・カメムシ類の防除 |
| 使う農薬 | 農薬の名称と、殺虫剤・殺菌剤・除草剤などの種類 | 〇〇フロアブル(殺菌剤) |
| 散布の方法 | ドローン・無人ヘリ・動力噴霧機など | ドローン(無人航空機)による散布 |
| 飛散を防ぐための対策 | 実際にとる対策 | 風の弱い早朝に散布。住宅側の畦から5mは散布しない |
| 皆さまへのお願い | 散布中・直後の立ち入りを控えてもらうことなど | 散布中と散布直後は田んぼや農道に立ち入らないでください |
| 養蜂をされている方へ | 巣箱の退避などを検討してもらうお願いと、日時の相談 | 日時の調整のご相談にも応じます |
| 日時が変わるとき | 延期などを知らせる方法 | 前日の夕方までに回覧板と掲示で |
| 散布後のお知らせ | 散布が終わったことの知らせ方 | 終了のお知らせを掲示します |
| 連絡先 | 当日つながる連絡先。作業を委託した場合は委託先も | 山田農園 山田 太郎 電話 000-0000-0000 |
国の通知やガイドラインが知らせるよう求めているのは、散布の日時・農薬を使う目的・使う農薬の種類・連絡先の4点です。残りの欄は、相手が備えたり相談したりしやすくするために加えています。
法令・制度の根拠
- 飛散を防ぐ努力義務: 住宅・学校・保育所・病院・公園など、人が住んだり頻繁に訪れたりする場所とその近くの土地で農薬を使うときは、農薬が飛散しないよう必要な措置を講じるよう努めなければならないとされています(農薬を使用する者が遵守すべき基準を定める省令第6条、努力義務)。
- 事前に知らせること: 農林水産省・環境省の通知「住宅地等における農薬使用について」(平成25年4月26日)は、住宅地の近くの農地で散布するときは、農薬使用の目的・散布日時・使用農薬の種類・連絡先を、十分な時間的余裕をもって周辺住民に幅広く知らせること、近くに学校や通学路があれば学校や保護者にも知らせることを求めています。散布後に体調不良などの相談があったときは、農薬中毒の症状に詳しい病院や日本中毒情報センターの相談窓口などを紹介することも挙げられています。これは法律の条文ではなく、都道府県を通じた指導の通知です。
- ドローン・無人ヘリで散布するとき: 農林水産省の「無人マルチローターによる農薬の空中散布に係る安全ガイドライン」第2の2は、周辺に学校・病院・家屋・蜜蜂の巣箱・有機農業の圃場などがあるとき、施設の管理者や利用者・居住者・養蜂家・有機農家などに、日時・目的・農薬の種類・連絡先を十分な時間的余裕をもって知らせ、必要なら日時を調整すること、日時が変わったら知らせ直すことを求めています。散布が終わった旨のお知らせも心がけるよう、Q&A(Q25)にあります。
- 養蜂家との情報共有: 農林水産省は、都道府県を通じて、農薬を使う農家と養蜂家が巣箱の位置・設置時期と農薬の散布時期などの情報を交換し、巣箱の退避などの対策をとるよう指導しています。蜜蜂への注意事項がある農薬のラベルには、関係機関(都道府県の農薬指導部局や地域の農業団体など)に周辺で養蜂が行われているかを確かめ、行われていれば散布時期などの情報を提供する旨が書かれるようになっています(農林水産省「農薬による蜜蜂の危害を防止するための我が国の取組」Q4)。
何日前までに知らせるかについて、全国一律の決まりは確認できませんでした。相手が洗濯物や巣箱の退避を準備したり、日時の相談をしたりできるよう、余裕をもって配ってください。地域や JA、自治体で決まりがあればそれに従います。
散布の予定を、作付けと一緒にカレンダーで
ミノリス日誌なら、防除の予定をカレンダーに登録して作付けごとの記録と一緒に見渡せ、散布したときは登録農薬のデータ(FAMIC)と照らして使用回数の上限・希釈倍率・収穫前日数を自動でチェックします。お知らせの文書を作る機能はありません。無料で使えます。
よくある間違い
- 農薬の種類を書かない: 「消毒します」だけでは、何を散布するのかがわかりません。農薬の名称と、殺虫剤・殺菌剤などの種類を書きます。
- 延期したときに知らせない: 雨で延期した日に散布すると、相手は備えられません。予備日を最初に書いておき、変わったときは知らせ直します。
- 養蜂家を回覧だけで済ませる: 巣箱は季節によって移動することがあります。巣箱の場所がわからないときは、都道府県の農薬指導の担当部署や JA・養蜂組合などに周辺で養蜂が行われているかを確かめ、個別に連絡します。
- 連絡先が当日つながらない: 散布中に相談や苦情が来ることがあります。当日出られる電話番号を書きます。
よくある質問
家庭菜園や小さな畑でも必要ですか?
通知は、住宅地内や住宅地に近い農地(市民農園や家庭菜園を含む)での散布を対象にしています。周りに家がある場所で散布するなら、知らせておくとトラブルを防げます。
ドローンで散布するときは、ほかに何が必要ですか?
航空法の許可・承認と飛行計画の通報、飛行日誌の記載が必要です。都道府県によっては実施計画書の提出も求められます。ドローン防除の実施計画書・報告書とドローンの飛行日誌のテンプレートも使えます。
散布のあと、近所の人から体調が悪いと言われたら?
まず話を聞き、散布した農薬の名称・日時を伝えられるようにしておきます。通知では、農薬中毒の症状に詳しい病院や、日本中毒情報センターの相談窓口などを紹介することとされています。散布した記録は農薬使用記録簿に残しておくと、すぐに確かめられます。
あわせて使うテンプレート
このテンプレートは自由に使い、書き換えてかまいません。提出先(JA・部会・取引先・認証機関など)に指定の様式がある場合は、そちらを優先してください。 掲載している制度・法令の説明は更新日時点のものです。