育苗・種苗

育苗管理表の無料テンプレート(Excel・PDF)|温度・かん水・発芽率の記録と記入例

更新日 2026年9月26日|登録不要・無料

野菜のセル育苗や水稲の育苗で、毎日の気温・床土(培土)の温度・かん水・換気や保温・追肥や農薬・生育の様子を残す育苗管理表のテンプレートです。播種日・トレイ数・培土・播種粒数から発芽率を出すロットごとの記録シートを付けました。Excel(入力用)と手書き用PDFを登録不要でダウンロードできます。

無料でダウンロード

Excel には「記入用」と「記入例」のシートが入っています。

育苗管理表の記入例
記入例(サンプルです。実在の商品名・人名ではありません)

この表でわかること

苗を育てている間の「温度・水・肥料・農薬・苗の様子」を毎日残す表です。次のような場面で使えます。

  • 発芽のそろいが悪かった、苗が徒長した、といったときに、温度やかん水の管理を振り返りたいとき
  • 育苗中に使った農薬・肥料を、定植後の栽培履歴や農薬の使用回数に含めたいとき
  • 来年の播種日や温度管理を、今年の記録をもとに決めたいとき
  • GAP の取り組みで、育苗の管理の記録を求められたとき

各欄の書き方

日々の記録(1枚目)

欄 書くこと 記入例
作物・品種、ロット番号 どの苗の記録か(2枚目のロット番号と合わせる) トマト 〇〇、L-01
日付・天気 記録した日と天気 3/4 曇
育苗施設の気温 最高/最低 苗の近くに置いた温度計の値 22/9
床土・培土の温度 発芽までは特に大事。地温計で見る 27
かん水 水をやった時刻と量の目安 表面が乾かない程度
換気・保温・遮光 被覆・換気・保温・遮光など 被覆を外す・日中換気
追肥・農薬 名称・倍率・量 〇〇液肥 1,000倍
生育の様子 発芽・葉数・徒長・病害虫・葉色など 本葉1枚。徒長なし

播種と発芽の記録(2枚目)

ロット(同じ日にまいた同じ品種のまとまり)ごとに、種子の情報(袋に書かれた発芽率・種子消毒の有無)、播種日、トレイの穴数と枚数、培土、播種した粒数を書き、発芽がそろったら発芽した数と発芽率を書きます。

発芽率(%)= 発芽した数 ÷ 播種した粒数 × 100

例: 128穴×4枚に1粒ずつまいて512粒、発芽486本なら、486÷512×100=約95%

温度・水管理の目安は、作物ごとの資料で確かめる

適温は作物で大きく違います。たとえば長野県の資料では、トマトの発芽適温は25〜30℃、育苗の目標温度は日中20〜25℃・夜間8〜13℃とされています。タキイ種苗のセル育苗の資料では、播種から発芽まではトレイの表面が乾かない程度に保つ、発芽後から本葉が出るまでがいちばん徒長しやすい、レタスは25℃以上で発芽不良を起こしやすい、といった注意点が示されています。水稲では、千葉県などの資料が、浸種は水温10〜15℃(積算水温100℃が目安)、催芽は30℃で16〜20時間、床土の温度を30℃より高くしない、といった目安を示しています。自分の地域の県の栽培指針や、種子の袋・種苗会社の資料で確かめてください。

出典: 長野県「主な果菜類の発芽適温と育苗温度(生育適温)のめやす」、タキイ種苗「葉菜類のセル育苗 管理技術」(タキイ最前線 2008年夏号)、千葉県ほか「水稲の育苗技術の基本」(令和8年2月)

法令・制度上の位置づけ

育苗管理表の作成を義務づける法令はありません。ただし、育苗中の農薬・肥料は、次の制度や記録で数に入ります。

  • 農薬: 農薬の使用回数には、育苗期に使った分も含まれます(ラベルの使用時期・回数の区分に従う)。育苗中の散布も農薬使用記録簿に書いておきます。
  • 特別栽培: ガイドラインの Q&A では、育苗期間も生産過程に当たるため、育苗培土に施用された化学肥料(窒素成分)は原則として使用量に数えること、種子・苗に使った農薬はすべて栽培管理記録簿に書き、節減対象農薬は回数に数えることが示されています(Q10、Q12)。
  • GAP: 国の「国際水準GAPガイドライン」には、信頼できる供給元からの種苗の入手、育苗の管理、種苗の調達に関する記録の保管の取組事項があります。

出典: 農林水産省「特別栽培農産物に係る表示ガイドライン Q&A」、農林水産省「国際水準GAPガイドライン」

苗の様子を写真つきでスマホに残す

ミノリス日誌では、作付けごとに生育の観察メモを天候・写真つきで記録でき、使った農薬・肥料の記録と一緒に栽培履歴として CSV で取り出せます。作付けには種苗区分(購入苗・自家育苗)も登録できます。育苗の温度やかん水を記録する専用の欄はないため、毎日の温度管理はこの表と併せて使ってください。無料で使えます。

よくある間違い

  • ハウスの入口の温度計で見ている: 苗のある高さ、被覆の中の温度は、入口や通路と大きく違うことがあります。苗の近くに温度計を置きます。
  • 育苗中の農薬を作付けの記録に入れ忘れる: 定植後の使用回数に数える必要があります。この表の「追肥・農薬」欄から、作付けの記録に写しておきます。
  • 発芽率を数えずに「だいたい」で済ませる: 播種した粒数と発芽した数を数えておくと、次の年に何トレイまけばよいかが決めやすくなります。
  • 曇りや雨の日も同じようにかん水する: 苗が徒長したり病気が出やすくなります。天気の欄と合わせて、かん水の量を振り返ります。

よくある質問

毎日書かないといけませんか?

決まりはありません。発芽までと、天気が大きく変わる日、追肥や農薬を使った日は、特に残しておくと振り返りに役立ちます。

苗を買った場合はどうすればよいですか?

育苗中の農薬や培土の肥料は、苗の購入先に確かめて記録に残します。苗の購入の記録は種苗の購入・由来記録、苗の注文は苗の注文書が使えます。

水稲の育苗にも使えますか?

使えます。「トレイ・穴数×枚数」に育苗箱の数を書き、浸種・催芽の水温と日数、出芽・緑化・硬化の日付と温度を日々の記録や備考に残してください。

あわせて使うテンプレート

このテンプレートは自由に使い、書き換えてかまいません。提出先(JA・部会・取引先・認証機関など)に指定の様式がある場合は、そちらを優先してください。 掲載している制度・法令の説明は更新日時点のものです。