日誌・栽培記録
生育調査表の無料テンプレート(Excel・PDF)|草丈・茎数・葉色の測り方と記入例つき
更新日 2026年9月26日|登録不要・無料
決めた株を1株ずつ測って平均を出す生育調査表のテンプレートです。水稲の草丈・茎数・葉齢・葉色(SPAD)と成熟期の稈長・穂数、トマトなど果菜の茎の伸び・茎径・開花花房の高さを記録でき、平均値の推移をまとめるシートも付けました。Excel(入力用)と手書き用PDFを登録不要でダウンロードできます。
この生育調査表でわかること
調査する株を決めて、1株ずつ草丈や茎数を測り、その平均を出すための表です。1回の調査で株ごとの数字を書き込み、平均値は別シートの「調査結果の推移」にまとめます。
- 分げつの増え方を数字で見て、中干しや追肥の時期を判断したいとき
- 葉色を測って、穂肥の量を考えたいとき
- トマトの茎の太さや開花の位置から、草勢(生育が葉・茎に偏っているか、実に偏っているか)を読みたいとき
- 品種や作り方を変えた年に、前年と生育を比べたいとき
作物の様子を日記のように残すなら栽培記録、決まった株を決まった方法で測るならこの生育調査表、と使い分けます。
シートの構成
| シート | 使う場面 |
|---|---|
| 記入用(水稲) | 草丈・茎数・葉齢・葉色(生育期)と、稈長・穂長・穂数(成熟期)を株ごとに記入 |
| 果菜(トマト)版 | 茎の伸び・茎径・開花段位・開花花房の高さ・着果段位を株ごとに記入 |
| 調査結果の推移 | 調査日ごとの平均値と、前回・前年との比較、管理の判断を1行にまとめる |
調査する株の選び方
県の試験場などの調査法では、生育が中くらいで、欠株のない連続した株を選ぶのが基本です。兵庫県の生育・収量調査法では、水稲の生育調査は「連続した10株を2か所」(20株を1か所でも可)としています。
- 圃場の端や、水口・水尻の近くは避けます
- 調査する列の両隣の条間には入らないようにします(踏むと生育が変わるため)
- 株に目印の棒やテープを付け、毎回同じ株を測ります
各欄の書き方(水稲)
| 欄 | 書くこと | 記入例 |
|---|---|---|
| 地点-株No. | 調査地点(Ⅰ・Ⅱ)と株の番号 | Ⅰ-1 |
| 草丈(cm) | 地際から一番長い葉の先までの長さ | 54 |
| 茎数(本/株) | 主茎を含めた全部の茎の数 | 22 |
| 葉齢(葉) | 主茎の葉の枚数(展開中の葉は途中まで数える) | 10.2 |
| 葉色(SPAD値など) | 葉緑素計やカラースケールで測った値 | 38.5 |
| 稈長・穂長(cm) | 成熟期に、一番長い稈の地際から穂首まで・穂首から穂先まで | 85・19 |
| 穂数(本/株) | 成熟期の穂の数(遅れ穂は除く) | 21 |
| 病害虫・倒伏 | 見つけた病害虫、倒伏の程度 | 葉いもち 1病斑 |
葉色は、測る葉の位置(例: 一番長い茎の、上から2枚目の展開した葉の中央)と測定器をそろえないと比べられません。葉緑素計(SPAD)と葉色板(カラースケール)では数値の意味が違うので、どちらで測ったかも書いておきます。
各欄の書き方(トマトなど果菜)
| 欄 | 書くこと | 記入例 |
|---|---|---|
| 茎の伸び(cm/週) | 前回の調査で印を付けた生長点から、今回の生長点までの長さ | 21 |
| 茎径(mm) | 決めた位置(例: 生長点から15cm)の茎の太さ | 11.5 |
| 開花段位(段) | 花が咲いている一番上の花房の段 | 8 |
| 開花花房の高さ(cm) | 開花している花房から生長点までの長さ | 12 |
| 着果段位(段) | 実が付いた一番上の花房の段 | 6 |
熊本県の研究成果では、1週間あたりの茎の伸びと茎径は測る人による差が小さく、生産者どうしで数字を共有しやすい一方、開花花房の高さはばらつきが大きいとされています。茎径は、測る位置を決めてそろえることが大切です。岩手県の研究成果では、調査株は8株が望ましく、少なくとも中くらいの株を4株、定期的に調べることを優先するとしています。
参考にした資料
- 兵庫県「第4章 生育・収量調査法」(調査株の選び方、草丈・茎数・葉色の測り方)
- 広島県「生育収量調査法(水稲)」(調査項目ごとの基準と調査株数)
- 熊本県 農業研究成果情報 No.878「トマトおよびミニトマトにおける生育調査項目の測定値間差と測定方法」
- 岩手県農業研究センター「トマトの生育調査から草勢の強弱傾向を予測できます」
このテンプレートは、これらの資料を参考にミノリスが作った独自の様式です。各県の公式様式ではありません。
調査の数値と写真を、作付けごとに残す
ミノリス日誌なら、作付けごとに観察メモ・天候・生育イベント(出蕾・開花など)を写真つきで記録でき、タイムラインの「生育」タブで時系列に見返せます。調査した株の平均値や気づきをメモに書いておけば、作業・肥料・収穫の記録と並べて振り返れます。無料で使えます。
よくある間違い
- 生育のよい株だけを選ぶ: 目立つ株を選ぶと、圃場全体より大きな数字になります。中くらいの株を選びます。
- 毎回違う株を測る: 株ごとの差が大きいので、変化なのか株の違いなのかがわからなくなります。
- 葉色を測る葉がそろっていない: 上の葉と下の葉では色が違います。測る葉の位置を決めておきます。
- 茎数と穂数を混同する: 生育期に数えるのは茎数、成熟期に数えるのは穂数です。穂にならない茎(無効分げつ)もあるため、同じ数にはなりません。
よくある質問
何日おきに調べればよいですか?
決まりはありません。兵庫県の調査法では、水稲の草丈・茎数・葉色は生育期間中に1回以上、稈長・穂数などは成熟期に調べるとしており、実証ほの計画例では7月下旬ごろと幼穂形成期に生育調査をしています。トマトは週1回、同じ曜日に調べると、茎の伸びを週単位で比べられます。地域の栽培指針や普及センターの調査日程があれば、それに合わせてください。
㎡当たりの茎数はどう出しますか?
1株の茎数 × ㎡当たり株数 で出します。㎡当たり株数は 1 ÷(条間m × 株間m)です。例えば条間30cm・株間22cmなら約15.2株/㎡で、1株21本なら約320本/㎡になります。
JA や普及センターから調査の様式を渡されています。
測る項目や測り方をそろえるため、指定の様式を使ってください。このテンプレートは、自分用の控えや、指定様式がない作物の調査に使えます。
あわせて使うテンプレート
このテンプレートは自由に使い、書き換えてかまいません。提出先(JA・部会・取引先・認証機関など)に指定の様式がある場合は、そちらを優先してください。 掲載している制度・法令の説明は更新日時点のものです。