育苗・種苗
種苗の購入・由来記録の無料テンプレート(Excel・PDF)|登録品種の自家増殖の許諾確認欄つき
更新日 2026年9月26日|登録不要・無料
種子や苗をいつ・どこから・どれだけ入手したかを、袋や証票の表示(発芽率・有効期限・使われた農薬)とあわせて残す種苗の記録のテンプレートです。2022年4月の改正種苗法で必要になった、登録品種の自家増殖の許諾を確かめて残すシートを付けました。Excel(入力用)と手書き用PDFを登録不要でダウンロードできます。
この記録でわかること
種子や苗の「出どころ」を残す記録です。次のような場面で使えます。
- 出荷先や GAP・有機JAS で、使った種苗の入手先と記録を求められたとき
- 買った苗や種子消毒済みの種子に使われた農薬を、作物の農薬の使用回数に含めたいとき
- 登録品種の苗を自分で増やす前に、許諾が要るかを確かめ、許諾の記録を残したいとき
- 発芽が悪かったときに、種子のロットや有効期限を確かめたいとき
各欄の書き方
| 欄 | 書くこと | 記入例 |
|---|---|---|
| 入手日 | 買った日、採種・増殖した日 | 2026/3/1 |
| 作物・品種 | 品種名。接ぎ木苗は台木の品種も | トマト 〇〇(台木 △△) |
| 種子/苗 | 種子か苗か | 接ぎ木苗 |
| 入手先 | 購入先、または自家採種・自家増殖 | □□育苗センター |
| 数量 | 粒数・重さ・本数など | 400本 |
| 生産地・ロット | 袋の生産地(国産は都道府県、外国産は国名) | 〇〇県 |
| 表示(発芽率・有効期限) | 袋に書かれた発芽率と有効期限(または採種年月) | 発芽率85%以上・2027/5まで |
| 使われた農薬 | 袋や証票に書かれた有効成分と回数 | ◇◇(有効成分)1回 |
| 登録品種か・許諾 | 登録品種かどうか、自分で増やすなら許諾の有無、確かめた日 | 一般品種(2/28 確認) |
| 使った作付け | どの圃場・作付けに使ったか | 西2号 |
登録品種の確認と許諾(2枚目)
自分で種を採る・挿し木する・ランナーから苗をとるなど、種苗を自分で増やす品種について、登録品種かどうか、どうやって確かめたか、許諾の内容(日付・期間・料金)と守ること(譲渡の禁止・持ち出しの禁止・栽培地域など)、書類の保管場所を書きます。
法令・制度上の位置づけ
種苗の袋・証票には、品質と農薬の使用履歴が表示されている
食用の作物の種子・苗は、種苗法の「指定種苗」に当たり、販売するときは種苗業者の名前と住所、種類と品種、生産地、種子の採種年月(または有効期限)と発芽率、数量、使用した農薬の有効成分と使用回数などを表示することになっています(種苗法第59条、施行規則第23条)。買った種苗の表示を記録しておけば、作物の農薬の使用回数を数えるときや、発芽の良し悪しを振り返るときに使えます。
出典: 農林水産省「指定種苗制度をご存知ですか?」、e-Gov 法令検索「種苗法」
2022年4月から、登録品種の自家増殖には許諾が必要
改正種苗法の施行(令和4年4月1日)で、農業者が登録品種の種苗を自分で増やす(自家増殖)ときも、育成者権者の許諾が必要になりました。一般品種(登録されていない品種、登録の期間が終わった品種、在来種など)は、これまでどおり許諾なしに増やせます。正規に買った種苗から得た収穫物を売ることには、許諾は要りません。
登録品種かどうかは、種苗の袋などの「登録品種」の表示(種苗法第55条で表示が義務づけられています)や、農林水産省の品種登録データベースで確かめられます。許諾の手続き(申請の要否・料金・期間)は育成者権者ごとに違い、たとえば農研機構は、稲・小麦・大豆などは一定の条件で手続き不要、イチゴなどは申請が必要(無償)、果樹は有償、と作物ごとに分けています。
出典: 農林水産省「種苗法に関する一般的なご質問」、農林水産省 品種登録ホームページ、農研機構「農研機構育成の登録品種の自家用の栽培向け増殖に係る許諾手続きについて」
GAP・有機JAS でも種苗の記録が求められる
国の「国際水準GAPガイドライン」には、登録品種の種苗の適切な使用など知的財産の保護、信頼できる供給元からの種苗の入手と調達の記録の保管の取組事項があります。有機JAS では原則として有機の種苗を使い、入手できない場合はその理由を明らかにすること、購入先・伝票・ラベル・説明書などを保管すること、種苗に使用禁止資材が使われていないかを確かめることが求められます。
品種と種苗の区分を作付けごとに残す
ミノリス日誌では、作付けごとに作物・品種と種苗区分(購入苗・自家育苗)を登録でき、播種・定植の記録と一緒に栽培履歴として CSV で取り出せます。種苗の購入先や登録品種の許諾を記録する専用の欄はないため、この記録と併せて使ってください。無料で使えます。
よくある間違い
- 苗に使われた農薬を数えない: 買った苗や種子消毒済みの種子に使われた農薬も、その作物の使用回数に入ります。袋や証票の表示、苗の購入先への確認で把握します。
- 「前から自分で増やしているから大丈夫」と思い込む: 2022年4月からは、登録品種の自家増殖に許諾が必要です。増やす前に登録品種かどうかを確かめます。
- 袋を捨ててしまう: 発芽率・有効期限・農薬の表示は袋や証票にしか書かれていないことがあります。写真を撮るか、切り取って保管します。
- フリマサイトなどで出どころのわからない苗を買う: 農林水産省は、病害の広がりや権利侵害のおそれから、正規の種苗店での購入を勧めています。
よくある質問
一般品種か登録品種か、どこで調べられますか?
農林水産省の品種登録ホームページ(品種登録データベース)で品種名から検索できます。種苗の袋に「登録品種」と表示されているかも確かめてください。判断に迷うときは、購入先や育成者権者に問い合わせます。
許諾の書類はどのくらい保管すればよいですか?
法令で決まった保管期間は確認できませんでした。許諾の期間中と、その苗で栽培した作物を出荷し終えるまでは、少なくとも手元に置いておくと安心です。許諾の条件に書類の扱いが書かれている場合は、それに従ってください。
苗の注文にも使えますか?
注文には苗の注文書を使い、届いた苗をこの記録に書き写すと、注文した内容と届いた苗の表示を見比べられます。
あわせて使うテンプレート
このテンプレートは自由に使い、書き換えてかまいません。提出先(JA・部会・取引先・認証機関など)に指定の様式がある場合は、そちらを優先してください。 掲載している制度・法令の説明は更新日時点のものです。