計画
公庫・農業制度資金の借入申込書の書き方と下書きテンプレート(Excel・PDF)|経営改善資金計画書の記入例つき
更新日 2026年9月27日|登録不要・無料
日本政策金融公庫やJAなどで農業の制度資金を借りるときの「借入申込希望書 兼 経営改善資金計画書」を書く前の下書きテンプレートです。投資計画と資金の手当て(制度資金・その他の借入・補助金・自己資金)を計算式つきで整理でき、借入金の内訳、経営の概要、収支の直近実績と目標年のシートがあります。Excel とPDFを登録不要で配布しています。
この下書きでわかること
農業の制度資金(農業近代化資金、日本政策金融公庫の資金など)を借りるときは、窓口の金融機関に「借入申込希望書 兼 経営改善資金計画書」を出します。日本政策金融公庫(農林水産事業)の書式ダウンロードのページに、個人用・法人用と記入例が載っています。
この様式でいちばん数字を詰める必要があるのが、「何にいくら使い、そのお金をどう手当てするか」を書く投資計画・資金計画です。このテンプレートは、申込書に書き写す前にそれを整理するための下書きです。様式そのものではありません。
- 記入用(投資計画・資金計画): 投資ごとの必要額と、制度資金・その他の借入・補助金・自己資金の内訳。調達の計と差、合計を Excel が計算します
- 借入金の内訳: 投資計画のNoに対応させた借入先・資金名・使いみち・時期・額・償還期間
- 経営の概要: 認定の状況、労働力、経営規模、主要品目、共済・収入保険、法人化の意向、事業計画の概要
- 収支の実績と目標: 収入・支出・減価償却費・所得・家計費から、償還財源と償還元金を比べる表
記入例は、水稲の規模を広げるために農地とコンバインを取得し、トラクターを更新する架空の個人経営です。
各欄の書き方(投資計画・資金計画)
金額の単位は千円です。
| 欄 | 書くこと | 記入例(No2) |
|---|---|---|
| No・実施年 | 投資ごとに番号をつける。借入金の内訳のNoと対応させる | 2・2027 |
| 種類(対象事業) | 農地の取得・ハウスの建設・農機具の取得・長期運転資金など具体的に | 農機具の取得(コンバイン) |
| 数量 | 1筆・1棟・1台など | 1台 |
| 規模・能力 | 10a・100㎡・50馬力など | 5条刈 |
| 必要額 | その投資に必要な額 | 12,000 |
| 借入金(制度資金)・(その他) | 制度資金と、それ以外の借入 | 9,000・0 |
| 補助金・自己資金 | 補助金と自己資金で手当てする額 | 0・3,000 |
| 調達の計・差 | 計は Excel が計算。差は0になるように | 12,000・0 |
借入金(制度資金)の合計は、申込書の「制度資金借入希望額(合計)」と一致させます。記入例では 20,000千円です。
申込書のほかの項目と記入のポイント
様式には、投資計画・資金計画のほかに次の項目があります。
| 項目 | 記入のポイント |
|---|---|
| 計画期間 | 直近期は申告済みの直近の決算期。計画1年目は直近期の翌期、目標年は計画5年目の決算期 |
| 借入希望額・借入希望の制度資金 | 希望額の合計と、農業近代化資金・公庫資金・どの資金でも可のいずれか。クイック融資・農業信用基金協会の保証を希望するか |
| 認定状況・労働力・経営規模 | 認定農業者・認定新規就農者か。家族従事者と雇用の現状と目標年。田・畑・樹園地(うち借地)、施設、家畜 |
| その他 | 農業共済・収入保険への加入(予定を含む)、法人化の意向 |
| 事業計画の概要 | 経営改善のための方策を具体的に。農業改良資金を希望する場合は、新作物・流通加工・新技術の取組も |
| 収支実績・計画 | 主要品目の生産規模・生産量・収入と、収入・支出・減価償却費・所得・家計費・償還財源・償還元金。別に収支計画を作る場合は省略できる |
記入例の注記では、たとえば事業計画の概要を「農地及びコンバイン取得を行い規模拡大による農業収入増加を図る」のように書く例が示されています。個人情報の取扱いへの同意にチェックがないと、制度資金の借入手続きができないとされています。押印は不要です。
添付書類として、最近3か年の青色申告書・白色申告書、農協の組合員勘定、貸借対照表、損益計算書などが求められます(経営実績が3期に満たない場合は、その分だけ)。
出典: 日本政策金融公庫「各種書式ダウンロード(農林水産事業)」(借入申込希望書 兼 経営改善資金計画書(個人)(法人・団体)と記入例、既往借入金の状況及び償還計画ほか)
収支と償還財源の考え方
様式の収支実績・計画の欄では、次の順に数字を出します。
- 所得④=収入①−支出②
- 償還財源=減価償却費③+所得④−家計費等⑤
- 償還財源と、償還元金(農業以外の借入も含む)を比べる
様式の注記では、経営安定対策などの農業経営に関する受取金は農業収入に、年金・祝金などは農外収入に入れること、所得は青色申告なら各種引当金・準備金を考える前の差引金額、白色申告なら専従者控除前の所得金額で書くことになっています。
「収支の実績と目標」シートは、この計算を直近実績と目標年の2列で確かめるためのものです。5年分の年ごとの収支計画や、既往の借入金の償還計画は、別に求められることがあります。借入1件ごとの返済予定と年ごとの返済額は借入金の返済計画表、月ごとのお金の出入りは資金繰り表で整理できます。
借りられる資金・金利・償還期間・必要書類は、資金や窓口によって違います。申し込む前に、窓口の金融機関(JA・銀行・日本政策金融公庫の支店など)に相談してください。
生産量と作業の実績を記録で示す
ミノリス日誌では、作付けごとに作業・肥料・農薬・収穫を記録できます。ミノリスタイマーを使えば作業時間を人ごとに集計できます。主要品目の生産量や労働力の現状を、記録から確かめて書けます。借入の申込書を作る機能はありません。どちらも無料で使えます。
よくある間違い
- 制度資金の合計と借入希望額が合っていない: 投資計画の借入金(制度資金)の合計と、申込書の借入希望額(合計)はそろえます。
- 必要額と資金の手当てが合っていない: 自己資金や補助金の分を書き忘れると、差が0になりません。補助金は、申込みの時点では予定の額です。
- 家計費や農業以外のローンを入れていない: 償還財源は家計費を引いて出し、償還元金には住宅ローンなど農業以外の借入の返済も入れます。
- 借入金の内訳のNoが投資計画と対応していない: 同じ投資を複数の資金で借りるときは、同じNoで行を分けます。
よくある質問
どの資金を選べばよいかわかりません。
様式では「どの資金でも可」を選ぶこともできます。資金ごとに対象者や使いみちの要件が違うので、窓口の金融機関に相談して決めます。制度資金の償還期限・据置期間の例は借入金の返済計画表のページにまとめています。
認定農業者の経営改善計画と同じ数字でよいですか?
目標がそろっていることが大切です。経営改善計画の目標や措置とくい違わないように書きます。現状・目標・措置の整理には農業経営改善計画の下書きが使えます。
公庫の「経営ビジョンシート」も必要ですか?
日本政策金融公庫の事業性評価融資を希望する場合に、相談時に出すシートです。書き方は経営ビジョンシート・経営発展プランの下書きで解説しています。
あわせて使うテンプレート
このテンプレートは自由に使い、書き換えてかまいません。提出先(JA・部会・取引先・認証機関など)に指定の様式がある場合は、そちらを優先してください。 掲載している制度・法令の説明は更新日時点のものです。