畜産・養蜂

家畜排せつ物の記録の無料テンプレート(Excel・PDF)|発生量の自動計算と書き方つき

更新日 2026年9月27日|登録不要・無料

家畜排せつ物法の管理基準で畜産業者に求められる、家畜排せつ物の年間の発生量・処理の方法・処理の方法別の数量の記録テンプレートです。Excel では飼養頭数を入れると、国の資料に示された1頭当たりの標準的な量から発生量を自動で計算します。管理施設の点検・修繕と、堆肥・液肥の持ち出しの記録も付けました。Excel(入力用)と手書き用PDFを登録不要でダウンロードできます。

無料でダウンロード

Excel には「記入用」と「記入例」のシートが入っています。

家畜排せつ物の記録の記入例
記入例(サンプルです。実在の商品名・人名ではありません)

この記録でわかること

牛・豚・鶏・馬を一定の頭羽数以上飼う畜産業者は、家畜排せつ物法の「管理基準」に従って、ふん尿を管理しなければなりません。管理基準の1つが、次の3つの記録です。

  • 家畜排せつ物の年間の発生量
  • 処理の方法
  • 処理の方法別の数量

発生量を正確に量るのは難しいため、国は、1頭(鶏は千羽)当たりの標準的な年間の排せつ物量に飼養頭数をかけて求める、簡便な記録方法を示しています。このテンプレートは、その方法に沿って Excel で自動計算できるようにしたものです。国や埼玉県が公開している記入様式はPDFなので、計算は手作業になります。

自分で堆肥をつくるときの温度・切り返しの記録は、別のテンプレート「堆肥の製造記録」にあります。

シートの構成

シート 使う場面
記入用(年間発生量) 畜種・区分ごとに頭数を入れ、ふん・尿の年間発生量を計算
処理の方法と数量 発生量を10割として、処理の方法ごとの割合を書く
管理施設の点検 たい肥舎・貯留槽・送風装置などの点検と修繕
持ち出しの記録 堆肥・液肥を耕種農家などへ渡したとき

各欄の書き方(年間発生量)

欄 書くこと 記入例
畜種・区分 あらかじめ印字してあります。飼っている行だけ使います 乳用牛・搾乳牛
平均的な飼養頭数 2月1日現在の頭数か、その年と前年の2月1日現在の平均など。鶏は千羽単位 40
1頭(千羽)当たり ふん・尿 国の資料の標準的な量(印字済み) 16.6・4.9
ふん・尿・合計の量 頭数×1頭当たりの量。Excel では自動計算 664.0・196.0・860.0
備考 頭数の出し方など 2月1日の頭数

記入例の酪農家(搾乳牛40頭、乾乳牛・未経産牛8頭、育成牛15頭)では、年間のふんが約848t、尿が約250t、合計約1,098tになります。

1頭当たりの標準的な量(t/年)

農林水産省の記録方法のパンフレットに示された値です。

畜種・区分 ふん 尿
乳用牛 搾乳牛 16.6 4.9
乳用牛 乾乳牛・未経産牛 10.8 2.2
乳用牛 育成牛 6.5 2.4
肉用牛 肉用種2歳未満 6.5 2.4
肉用牛 肉用種2歳以上 7.3 2.4
肉用牛 乳用種 6.6 2.6
豚 肥育豚 0.77 1.39
豚 繁殖豚 1.20 2.56
採卵鶏 6か月齢未満(千羽当たり) 21.5 −
採卵鶏 6か月齢以上(千羽当たり) 49.6 −
ブロイラー(千羽当たり) 47.5 −
馬 8.4 1.8

処理の方法と数量の書き方

年間の発生量を10割として、過去1年間の処理の方法ごとのおおまかな割合を書きます。国の記録方法では、この割合を処理の方法別の数量として扱っています。

  • ① 自家で処理し、自分の経営内で利用(自家の飼料畑に散布など)
  • ② 自家又は経営外で処理し、経営外で利用(堆肥センターなどの共同処理施設や、耕種農家に渡した分)
  • ③ 浄化処理施設で処理
  • ④ 焼却施設で処理
  • ⑤ その他

ふんと尿を混ぜて処理している場合や固形物として処理している場合は「ふん」の欄に、液状で処理している場合は「尿」の欄に書きます。

法令・制度の根拠と出典

  • 管理基準を守ること(義務): 家畜排せつ物法第3条第2項で、畜産業を営む者は管理基準に従って家畜排せつ物を管理しなければならないとされています。管理基準は施行規則第1条に定められています。
  • 対象の規模: 牛・馬10頭以上、豚100頭以上、鶏2,000羽以上。これより少ない場合は管理基準の適用を受けませんが、国は、野積みや素掘りは好ましくなく、管理基準を守ることが望まれるとしています。ヤギやダチョウなど対象外の畜種もあります。
  • 管理基準の中身: 固形のふんは床を不浸透性材料(コンクリートなど)で築き、適当な覆いと側壁を設けた施設で、液状のものは不浸透性材料の貯留槽で管理すること、管理施設の定期的な点検、破損の遅滞ない修繕、送風装置などの適切な維持管理、そして上の3つの記録です。
  • 守らなかった場合: 都道府県知事の指導・助言、勧告、命令の順に進み、命令に違反すると50万円以下の罰金の対象になります(第15条)。
  • 保存期間: 法令に保存期間の定めは確認できませんでした。国のパンフレットは「記録したものは次回まで保存しておきましょう」としています。

出典:

このテンプレートは、これらの資料を参考にミノリスが作った独自の様式です。国・県の公式様式ではありません。都道府県から指定の様式がある場合は、そちらを使ってください。

自家の堆肥を、どの作付けに入れたか残す

ミノリス日誌は畑の記録のアプリで、家畜排せつ物の発生量を計算したり、たい肥舎を管理したりする機能はありません。飼料畑や耕種の圃場で使う場合は、自家製の堆肥を「自作肥料」として資材の台帳に登録し、作付けごとに投入量と施用方法(元肥など)を記録できます。無料で使えます。

よくある間違い

  • 鶏の頭数を羽数のまま入れる: 採卵鶏とブロイラーの標準量は千羽当たりです。5,000羽なら「5」と入れます。
  • 割合の合計が10割にならない: 処理の方法と数量のシートでは、ふん・尿それぞれの合計が10割になるように書きます。Excel の合計行で確かめられます。
  • 点検の記録を残さない: 定期的な点検と、破損の遅滞ない修繕も管理基準に含まれます。点検の日と見つけた異常、直した日を残しておくと、説明しやすくなります。

よくある質問

実際に量った値を使ってもよいですか?

国の記録方法は、正確に量るのが難しいことを前提にした簡便な方法です。実測した値を使う場合の扱いは、都道府県の畜産担当の窓口に確認してください。

堆肥を近所の農家に渡しています。ほかに手続きはありますか?

自分でつくった堆肥を他の人に渡す場合は、有償・無償を問わず、肥料の品質の確保等に関する法律にもとづく生産業者の届出が必要で、有償なら販売業者の届出も必要です(農林水産省の案内による)。手続きは都道府県の肥料担当の窓口に確認してください。

頭数が基準より少ない場合も書いたほうがよいですか?

法律上の記録の義務はありませんが、国は小規模でも管理基準を守ることが望ましいとしています。処理の方法を見直すときの資料にもなります。

あわせて使うテンプレート

このテンプレートは自由に使い、書き換えてかまいません。提出先(JA・部会・取引先・認証機関など)に指定の様式がある場合は、そちらを優先してください。 掲載している制度・法令の説明は更新日時点のものです。