計画

農業の補助金 事業計画書の書き方と下書きテンプレート(Excel・PDF)|共通項目の記入例つき

更新日 2026年9月26日|登録不要・無料

農業の補助金を申請するときの事業計画を、事業ごとの様式に書き写す前に整理する下書きシートです。代表的な補助事業の要綱や様式から共通して求められる項目(現状・課題・取組内容・導入する機械・事業費・成果目標・効果)を抜き出し、記入例をつけました。Excel とPDFを登録不要で配布しています。

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Excel には「記入用」と「記入例」のシートが入っています。

補助金の事業計画の下書きの記入例
記入例(サンプルです。実在の商品名・人名ではありません)

この下書きでわかること

農業の補助事業は、国・都道府県・市町村の事業ごとに様式や要件が違います。ただ、どの事業でも「いまの経営がどうで、何が課題で、補助を使って何をし、その結果どうなるか」を書くことは共通しています。

このシートは、特定の事業の様式ではなく、申請の前に共通の項目を整理しておくための下書きです。整理した内容を、申請する事業の様式に書き写して使います。

  • 補助事業を使いたいが、何から書けばよいかわからないとき
  • 複数の事業を比べて、どれに申請するか考えるとき
  • 市町村や普及指導センター、JAに相談に行く前の準備

共通項目をどう抜き出したか

性格の違う次の3つの事業の要綱・案内を見比べ、共通して求められる項目を抜き出しました。

事業 主な内容 計画で求められること(例)
農地利用効率化等支援事業(農林水産省) 地域の担い手の機械・施設の導入 成果目標(付加価値額の拡大が必須、単収・コストなどから選択)、機械の規模決定の根拠・耐用年数、融資を受けること、共済への加入
経営発展支援事業(新規就農者育成総合対策、農林水産省) 新規就農者の機械・施設の導入 事業計画、経営開始5年目までに生計が成り立つ計画、本人負担分の融資
小規模事業者持続化補助金(中小企業庁) 販路開拓などの取組 企業概要、顧客ニーズと市場の動向、自社の強み、経営方針、取組内容、補助事業の効果

出典: 農林水産省「農地利用効率化等支援事業(令和8年度)」(実施要綱・パンフレット) / 農林水産省「経営発展支援事業」(令和8年度予算の概要) / 中小企業庁 ミラサポplus「小規模事業者持続化補助金『経営計画・補助事業計画』の書き方」

各項目の書き方

項目 書くこと 記入例
申請者の概要 経営形態・就農年・認定の有無・作目と面積・人員 認定農業者。水稲6ha、施設ミニトマト20a
経営の現状と数字 直近の売上・所得、販売先 売上1,800万円、所得450万円
課題 何に困っているか(なるべく数字で) 選別・袋詰めに年800時間
事業の目的 課題と取組をつなげた一文 選別を機械化し、空いた時間で面積を増やす
取組内容 何を・いつ・どこで・誰が。既存の取組との違い 選果機の導入とハウスの増設
導入する機械・施設 名称・規格・数量・見積額・規模の根拠 光学式選果機1台、480万円
事業費と資金の内訳 補助金・融資・自己資金の内訳 融資は金融機関と相談中
成果目標 項目・計算方法・現状と目標年度の値 付加価値額520万円→650万円
実施スケジュール 交付決定・発注・導入・目標年度 交付決定後に発注
事業の効果 経営と地域への効果 売上が年300万円増える見込み
導入後の管理 共済加入・管理・実績報告 農機具共済に加入

「機械・施設と事業費」シートには見積額・見積先・耐用年数・規模を決めた根拠を、「成果目標」シートには目標の項目ごとに現状と各年度の値を書きます。記入例は架空の経営です。

書き方のポイント

  • 課題 → 取組 → 効果を一本の線でつなぐ: 「人手が足りない」→「選別を機械化する」→「作業時間が減り、面積を増やせる」のように、課題と取組と成果目標が同じ話になっているかを確かめます。
  • 数字は記録と決算書で説明できるものにする: 成果目標は、実績を報告する義務がある事業が多くあります。農地利用効率化等支援事業では、目標年度の翌年度に達成状況を評価することとされています。
  • 機械の規模に根拠を持たせる: 処理量・面積・作業時間などから、なぜその規格・台数なのかを説明できるようにします。過剰な規模の導入は認められにくく、既存の機械の単なる更新が対象外の事業もあります。
  • 交付決定の前に発注しない: 農地利用効率化等支援事業では、事業の着手は原則として交付決定の後とされています。例外の手続きがある事業もあるので、窓口に確かめます。
  • 要件を先に確かめる: 地域計画への位置づけ、認定農業者などの認定、融資を受けること、青色申告などが要件になる事業があります。

出典: 農林水産省「農地利用効率化等支援事業実施要綱」(令和8年4月7日改正)

補助事業の要件・補助率・締切は年度ごとに変わります。申請の前に、必ず公募要領や実施要綱と、市町村などの申請窓口の案内を確かめてください。

作業時間の「現状」を記録で示す

ミノリスタイマーなら、作業の開始・終了をスマホで打刻でき、作業時間を作業の種類ごと・人ごとに日別・月別で集計できます。「選別に年何時間かかっているか」のような現状の数字を記録から出せ、導入後の効果も比べられます。無料で使えます。

よくある間違い

  • 様式に合わせず、この下書きをそのまま出す: 申請には事業ごとの指定の様式を使います。下書きは書き写すための材料です。
  • 成果目標の計算方法を事業に合わせていない: 同じ「付加価値額」「所得」でも、事業ごとに計算方法が決まっています。要綱の定義で計算し直します。
  • 見積もりが1社だけ: 事業費を下げる取組として、複数の業者から見積もりを取ることが求められる事業があります。

よくある質問

どの補助事業が使えるか、どこで調べればよいですか?

農業の補助事業は、市町村の農政担当、都道府県の普及指導センター、JA などが窓口です。国の事業の多くは市町村などを通じて申請するため、まず市町村に相談してください。

営農計画や経営改善計画と同じ数字でよいですか?

同じ経営の計画なので、数字はそろえておくのが基本です。作物別の収支は営農計画書の収支試算シート、5年後の目標と措置は農業経営改善計画の下書きで整理できます。

環境に配慮した取組の計画も求められますか?

事業によっては、みどりの食料システム戦略にもとづく取組の確認(みどりチェック)が求められます。農地利用効率化等支援事業でも、チェックシートの提出が定められています。記録の付け方はみどりチェックの取組記録表を参考にしてください。

あわせて使うテンプレート

このテンプレートは自由に使い、書き換えてかまいません。提出先(JA・部会・取引先・認証機関など)に指定の様式がある場合は、そちらを優先してください。 掲載している制度・法令の説明は更新日時点のものです。