果実・収量特性

空洞果耐性のスイカ品種一覧 全53種類

空洞果になりにくいスイカ 空洞果とは 空洞果(くうどうか)とは、果実の内部——特に中心部や果肉の組織間——に空洞が生じた状態のことです。外観では判別できないため、消費者がスイカを切って初めて発覚することが多く、品質トラブルの代表的な事例の一

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空洞果耐性について

空洞果になりにくいスイカ

空洞果とは

空洞果(くうどうか)とは、果実の内部——特に中心部や果肉の組織間——に空洞が生じた状態のことです。外観では判別できないため、消費者がスイカを切って初めて発覚することが多く、品質トラブルの代表的な事例の一つです。

空洞が生じた果実は、食感の劣化(シャリ感の消失)・果肉の崩れ・外見と実際の品質とのギャップが生じます。特に贈答用・直売所での販売においては、購入者が切って「空洞だった」という体験は苦情・返品につながりやすく、産地の信頼に直接影響します。

スイカの空洞果は英語ではホロー(hollow)と呼ばれ、果肉組織の発達と果実全体の肥大速度のアンバランスが根本的な原因です。果皮や外層の果肉が先に肥大し、内部の細胞間が引き伸ばされて空洞が生じるメカニズムです。程度が軽い場合は「ス入り」と表現され、重度になると中心部に大きな空洞が生じます。

空洞果の発生原因

空洞果の発生要因は複数あり、環境要因・栽培管理要因・品種要因が複合して作用します。

急激な肥大が最も一般的な原因です。着果後の肥大期に高温・多灌水・過剰な肥料による急激な樹勢増加が重なると、果皮の肥大が果肉組織の発達を上回り、内部に引っ張りのストレスが生じます。特に肥大盛期(開花後10〜20日程度)の急激な環境変化は空洞果リスクを高めます。

受粉不良・不完全な受粉も空洞果の一因です。受粉が不完全な場合、種子の着生が不均一になり、種子周辺の果肉形成が乱れて空洞が生じることがあります。訪花昆虫が少ない環境や、人工交配の精度が低い場合に発生しやすいです。

低温ストレス・高温ストレスも関与します。果実が急激な低温にさらされると細胞分裂が乱れ、高温では果肉の呼吸消耗が増加して空洞リスクが高まります。季節の変わり目や天候の急変が多い年は、空洞果の発生頻度が上がる傾向があります。

過熟も見逃せない要因です。収穫適期を過ぎた果実は果肉が崩れて空洞に近い状態になることがあります。

空洞果耐性品種の特性

品種カタログでは「空洞果に強い」「肉質緻密」「空洞果耐性」などの記載で、空洞果になりにくい品種を確認できます。これらの品種は育種段階で以下のような特性が選抜されています。

果肉組織の密度が高い品種は、細胞間隙が小さく肥大過程での空洞形成が起きにくい傾向があります。「シャリ感が高い」「果肉が締まっている」と表現される品種は、空洞果耐性が高いことが多いです。

肥大速度が安定している品種は、急激な肥大条件下でも果皮と果肉の発達バランスが崩れにくいです。草勢が安定していて、肥大が極端に速くならない品種特性が空洞果リスクを下げます。

種子の着生が安定している品種は、果肉形成が均一になりやすく、空洞発生のリスクが低下します。

ここからが実際の栽培で差がつくところです。同じ品種を使っていても、栽培環境や管理の違いによって空洞果の発生率は大きく変わります。空洞果耐性が高い品種を選ぶことは重要ですが、それだけで空洞果をゼロにすることはできません。品種の耐性を前提にしながら、管理面での対策を組み合わせることが重要です。

空洞果を防ぐ栽培管理

品種選択に加え、以下の栽培管理が空洞果の発生抑制に有効です。

灌水管理の安定化が基本です。肥大期に乾燥と過湿を繰り返すと急激な肥大を促し、空洞果リスクが高まります。特に肥大盛期(着果後10〜20日)は、過度な灌水を避け、均一な水分供給を心がけます。雨による急激な水分供給を避けるため、ハウス栽培やマルチ栽培が空洞果対策として有効なケースがあります。

施肥設計の適正化も重要です。肥大期の過剰な窒素肥料は草勢を必要以上に強め、急激な肥大を引き起こすことがあります。元肥・追肥の設計を見直し、肥大期に向けた緩やかな施肥が安定した果実品質を支えます。

着果数の管理は空洞果対策と品質全般に共通します。1株あたりの着果数を適切に管理し、1果への光合成産物の集中を高めることで、果実の均一な充実が得られます。

収穫適期の精密な管理も欠かせません。過熟による空洞化を防ぐために、開花日の記録と積算温度の管理から収穫適期を逃さない精度が求められます。

品種選びのコツ

意外と知られていないのですが、空洞果耐性は品種カタログに必ずしも明記されていない場合があります。「肉質が締まっている」「シャリ感が高い」「肥大が安定している」という記述が、空洞果耐性の高さと関連していることが多いです。カタログの特性記述を幅広く確認し、空洞果リスクに関連する特性を読み取る視点が重要です。

産地での試作実績や、農業改良普及センター・種苗会社の担当者からの情報収集も有効な手段です。地域の気象条件・作型・栽培体系に合った品種の中で空洞果耐性が高いものを選定することが、安定生産につながります。

品種選定時に確認しておきたい項目は以下のとおりです。

  • 「空洞果に強い」「肉質緻密」などの記載の有無
  • 草勢の安定性(過旺勢になりにくいか)
  • 肥大期間の長短(急激な肥大型でないか)
  • 作型と地域の適合性

市場動向とこれから

品質保証型の販売が増加する中で、空洞果対策は産地の信頼性維持に直結する課題として重要度が増しています。

農産物直売所・産直通販の普及によって、生産者と消費者の距離が縮まっています。消費者からのダイレクトな品質フィードバックが得やすくなっている現在では、空洞果1件のクレームが産地の評判に影響しやすい環境になっています。

育種面では、空洞果耐性と高糖度・着果安定性を組み合わせた品種の開発が進んでいます。空洞果のリスクを下げながら高品質な果実を安定生産できる品種の充実が、今後のスイカ品種改良の重要課題の一つです。

まとめ

空洞果は果実内部に空洞が生じる品質問題で、外観では判別できず消費者からのクレームにつながりやすい課題です。急激な肥大・受粉不良・温度ストレス・過熟などが主な発生要因で、品種による耐性差が存在します。

空洞果になりにくい品種の選定は、「肉質が締まっている」「肥大が安定している」という品種特性から判断できます。品種の耐性を基盤にしながら、灌水管理の安定化・施肥設計の適正化・着果数管理・収穫適期の精密管理を組み合わせることが、空洞果の発生を抑えた安定生産につながります。スイカの品種情報については、スイカの品種一覧もあわせてご確認ください。

53品種 表示中
ひとりじめ7-EX

ひとりじめ7-EX

株式会社萩原農場

味、食感にこだわるなら・・・ ・ひとりじめ7同様に食味を追求しました。 ・2次肥大が少なく、収量性が高いです。 ・裂果、裂皮が少なく、幅広い作型で栽培ができます。 ■収穫日数の目安 ・3~4月収穫:交配後 40~48日 ・5~6月収穫:交配後 32~40日 ・7~8月収穫:交配後 30~32日 ■特性 ・草勢は中位で、雌花着生や花粉の出が良く、着果性に優れる。 ・果実は果皮色濃く、2.0~2.5kgの玉張りの良いやや腰高の円球形。 ・「ひとりじめ7」同様のやや太めの濃い縞柄。 ・果肉は鮮紅色で小玉離れした大玉に近いシャリ感。 ・糖度は13~14度で高く安定する。 ・果皮は薄いが、弾力性のある硬さで、裂果や裂皮が少なく空洞果の発生が少ない。 ・ツル持ちが良く、着果が安定し、2~3番果についても収量性が高い。 ■栽培上の留意点 ・ハウスからトンネルまでの幅広い作型に対応でき、株間55~60cm 3本仕立て2果収穫とし3番花を中心に、もしくは株間65~75cm 4本仕立て3果収穫とし3~4番花を中心に一斉着果させる。 ・草勢は「ひとりじめ」よりややおとなしいが、窒素過多(成分で5kg以上)はできる限り避ける。土壌分析を必ず行い、前作の窒素残肥がある場合は無肥料でも充分である。

ひとりじめナノ

ひとりじめナノ

株式会社萩原農場

小玉の極小種子ナノシード ・極小種子ナノシードシリーズの小玉品種です。 ・播種時より収穫時の果実内の種サイズが小さくなるため育苗が容易です。 ・通常の小玉品種と同じ仕立て、栽培が可能です。 ■収穫日数の目安 ・4~5月収穫:交配後 35~40日 ・6~7月収穫:交配後 30~35日 ■特性 ・播種時は通常の小玉スイカと同様のタネサイズであるが、生産された果実内のタネは極小のタネ。 ・草勢はやや旺盛であるが、雌花着生や着果揃いが良い。 ・果実は肥大良く、肩張り良い円球形で、2次肥大による変形果や空洞果が極めて少ない。 ・果皮は栽培時期を問わず濃緑で、見栄えの良い外観。 ・果皮は硬く弾力があり、裂果や裂皮の発生は非常に少ない。 ・果肉は鮮やかな桃紅系で、やや締まりある硬めの肉質。またひとりじめ同様に高糖度で、コクのある甘さが特徴。 ・ウルミの発生や種子部の軟化がなく、高温期栽培でも果肉の変質が少ない。 ・ツル持ちの良さや果皮が濃いことから2番果以降の長期取りにも適する(果皮がシラケにくい)。 ・成熟日数は5~6月収穫で交配後40~35日、7~8月で35~30日が目安である。 ■栽培上の留意点 ・播種のタイミングは通常の小玉スイカと同等で良い。 ・施肥量は「ひとりじめ7-EX」よりやや減肥とするが、圃場・栽培条件に合わせて調整する。 ・整枝栽培を基本とし、株間50~55㎝3本仕立て2果収穫、もしくは株間60~65㎝4本仕立て3果収穫とし、3~4番花を中心に一斉着果させる。 1袋10粒入り(消費税込)

ほお晴れ(R)プレミアム

ほお晴れ(R)プレミアム

丸種株式会社

種が少なく食べやすい、濃緑の外観で食味のよいシードレススイカ! 1.思いっきり頬張れる! 三倍体(シードレス)スイカの中でもシイナが特に小さく、非常に食べやすいスイカです。 2.見栄えのする外観! 濃緑の果皮に太い縞を持つ、ボリューム感のある豊円形で果重は7~8kgになります。 3.糖度が高く、良食味! シャリ感に富み、肉質のよくシマった大変おいしいスイカです。糖度は非常に高く、13~14度に安定します。 4.変形果・空洞果が少ない! 草勢がごく強いものの、変形果の発生が少ない品種です。また、三倍体スイカとしては外皮が薄く空洞果が少ないので、カット売り向きの品種としても有利に販売できます。

わっしょい

わっしょい

株式会社むさしのタネ

シャリシャリ食感と耐暑性に優れる小玉スイカ ■特性と栽培のポイント 〇耐暑性に優れ、雌花の着生・着果揃い・ツル持ちが良い品種。 〇外観は濃緑色で縞柄も美しく、果皮はやや厚く、弾力性があり、裂果・裂皮が少なめ。変形果・空洞果の発生も少ない。 〇果肉は鮮やかな紅色、肉質は硬めでシャリ感があり、糖度も高い。成熟日数は7~8月で34~30日程度が目安。2~3番果についても収量性が高い。

サンダーボルト

サンダーボルト

株式会社萩原農場

黄肉大玉スイカなら・・・ ・果皮が濃い黒皮なので、見栄えが良いです。 ・果肉色は濃い黄肉でカット後の見栄えが良いだけでなく、高糖度で食味が良い品種です。 ・草勢が弱いと果皮色が濃くなりにくいので、後半までしっかり樹をもたせることが重要です。 ■収穫日数の目安 ・5~6月収穫:交配後 44~50日 ■特性 ・草勢は中位で栽培が比較的容易。ツル持ちが良い ・果実は8~9kgの豊円形で、空洞果の発生は少なく、上物率が高い。 ・果皮は黒緑色で、縞はやや太いものが入るが目立たない。 ・果肉は鮮やかな黄色で、ウルミ果の発生は少ない。 ・糖度が非常に上がりやすく、13度はもちろん16度も狙える。 ・風味豊かで味が濃く、皮際まで強いシャリ感を持ち、食べ飽きない。 ■栽培上の留意点 ・適作型はハウス、大型トンネル~中型トンネルなど、各産地の比較的早い作型に適する。 ・低節位着果に注意し、充実の良くなる18~22節まで確実に待ってから着果させる。 ・草勢が弱いまま着果させると果皮色が薄くなる傾向がある。

マイボーイ

マイボーイ

丸種株式会社

輸送性・日持ち性抜群 シャリ感あふれる黒皮赤肉ミディ 1. 濃緑の果皮と濃紅の果肉が鮮やかな中玉ス イカです。果重4~5kgと手頃な大きさです。 2. よく締まった果肉、特有の風味が近年の嗜好 にマッチしています。糖度は12~13度です。 3. 果形が安定しており、変形・空洞果ほとんど見 られません。また、果皮が極めて硬いため、店 持ちがよく、輸送性が高い品種です。 4. つるが細く、成育初期の草勢がおとなしい。雌 花着生と着果は大変安定しています。

夏のだんらん

夏のだんらん

株式会社萩原農場

肥大が良く、栽培しやすい品種を選ぶなら・・・ ・トンネル.露地作型で安心して栽培ができます。 ・春のだんらん同様、雌花は確実に5.6節おきにきます。 ・当社の大玉品種の中でも肥大する品種の1つです。 ■収穫日数の目安 ・5~6月収穫:交配後 48~52日 ・7~8月収穫:交配後 42~48日 ■特性 ・草勢はやや強いが、雌花の着生が良く、花飛びが非常に少ない。 ・花粉の出が良く、着果が安定する。 ・果実の肥大に特に優れ、形状良く空洞果の発生は非常に少ない。 ・果皮は濃く、縞柄が鮮明でスイカらしい新鮮味のある外観を呈する。 ・果肉は帯桃鮮紅色で、収穫後の変色が少なく、カット販売に適する。 ・耐暑性に優れ、高温時のうるみ果が少なく、品質低下が起こりにくい。 ■栽培上の留意点 ・ハウス、大型~中型トンネルなど、各産地の幅広い作型に適する。 ・草勢はやや強いが、雌花の着生は非常に安定してぃるので、充実した節位まで待って、3~4番花に着果させる。 ・側枝は着果するまで除去し、その後は玉肥大とツル伸びのバランスに応じて側枝とりを行う。

夏のひとりじめ

夏のひとりじめ

株式会社萩原農場

プラス1玉の高収量ひとりじめ!夏の猛暑でも安定栽培・高糖度 ・高温期でも草勢が衰えず、高品質な果実が収穫できます。 ・従来より多く着果させることが出来るので高収量が確保できます。 ・シャリ感と硬めの果肉を両立しました。ウルミにくいのも特徴です。 ■収穫日数の目安 ・5~6月収穫:交配後 36~40日 ・7~8月収穫:交配後 30~36日 ■特性 ・耐暑性に優れ、ツル持ちがよい。 ・多蔓栽培も可能なため、収穫玉数を増やすことが可能。 ・雌花の着生が良く、花数が多く、着果揃いに優れる。 ・果実は肩張りのよい高球形。 ・果皮は濃緑色で濃く、美しい縞柄で見栄え良い。 ・果皮はやや厚く、弾力性があり、裂果や裂皮が少ない。また変形果や空洞果の発生も少ない。 ・果肉は鮮やかな紅色で、硬めの肉質であるが、大玉に近いシャリ感があり、非常に店持ちに優れる。 ・耐暑性に優れ、後半までツル持ちがよく、高品質な2番果・3番果の収穫も可能。 ■栽培上の留意点 ・草勢が強めのため、施肥量は従来品種より少なめとし、圃場条件に合わせて調整する。 ・多蔓栽培も可能で、株間55~6cm4本仕立て3果収穫、もしくは株間80cm6~8本仕立て5~7果収穫とし、3~4番花を中心に一斉着果させる。 ・成熟日数は、「ひとりじめHM」に比べ1~2日程度は長くかかる。 ・品種の特性上、収穫が初夏から盛夏の栽培に向く。

夏時間(なつじかん)

夏時間(なつじかん)

丸種株式会社

手頃なミディサイズで家庭菜園にも最適! 1. 草勢は中位、蔓は節間短めで低温伸張性が 有り、葉は切れ込みの深い中葉で雌花の発 生が良く着果性に優れています。 2. 果実はブルームレスで、濃緑の外皮に中太の 縞が入り、玉揃いの良い正球形で大きさは4 ~5 kg の食べきりサイズです。変形・空洞 果の発生が少なく秀品率に優れています。 3. 果肉は鮮紅色で締まりよく適度なシャリ感で 糖度も12 度以上に安定し食味良好です。 4. ハウス~トンネル栽培に適しますが、露地栽 培の高温期出荷でも果肉の変質が少ないた め、家庭菜園にも適します。

大笑(おおわらい)

大笑(おおわらい)

丸種株式会社

超大玉で食味に優れ、イベント等にも向くジャンボスイカ! 1. 果実は10~12kg以上になる超大玉楕円形品種です。 2. 淡緑~緑色の果皮に淡い緑の太い縞を持つ特徴的な果実外観です。 3. 果肉は鮮桃紅色でやや荒い肉質ですが、シャリ感、シマリがあり糖度は12~13度に安定します。 4. 果皮は硬く輸送性、棚持ちも優れています。 5. 超大玉で空洞果になりにくいので、サイコロカットなどの加工用スイカとしても適性があります。

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