栽培環境・条件

耐寒性のブロッコリー品種一覧 全28種類

耐寒性ブロッコリー 耐寒性とは——冬どり栽培が求める低温耐性 ブロッコリーの主要な作型の一つが、冬どり(1〜3月収穫)です。この作型では収穫期に厳しい寒さが続くため、低温下でも花蕾を損傷させることなく品質を維持できる品種が必要になります。こ

関連タグ: 耐暑性50 密植向き10
ノリタケ ファインバブル装置 — 株重量+27% 糖度+31% 病害抑制

耐寒性について

耐寒性ブロッコリー

耐寒性とは——冬どり栽培が求める低温耐性

ブロッコリーの主要な作型の一つが、冬どり(1〜3月収穫)です。この作型では収穫期に厳しい寒さが続くため、低温下でも花蕾を損傷させることなく品質を維持できる品種が必要になります。これが「耐寒性」という特性の本質です。

低温によるブロッコリーへの影響は複数あります。まず、葉や茎の凍結による組織の損傷があります。氷点下の気温では葉縁の凍結が起きやすく、外葉が傷むと商品価値が低下します。次に、花蕾部分の凍害です。収穫間近の花蕾が霜に当たると、花蕾表面に水浸状の凍害斑が生じ、出荷規格外になるケースがあります。さらに低温による生育の停滞も問題で、花蕾肥大が遅れて収穫時期の見込みが立ちにくくなります。

耐寒性品種は、こうした低温ストレスに対して組織の耐凍性が高く、一定の低温下でも安定した生育と花蕾品質を維持できるよう育種されています。ただし、耐寒性の限界温度や耐えられる低温期間は品種によって異なるため、地域の気候条件との照合が重要です。

耐寒性ブロッコリーの魅力

冬どり作型における耐寒性品種の最大のメリットは、低温期の市場需要に応えられることです。冬季は国産ブロッコリーの供給量が減少し、市場価格は年間の中でも比較的高値になる傾向があります。暖地(関東南部・静岡・愛知・九州など)の生産者にとって、冬の出荷は重要な収益機会の一つです。

また、霜が降りる環境でも葉や花蕾のダメージが少ない品種は、秀品率を維持しやすく、規格外品の発生を抑えられます。これは収益管理の安定につながるだけでなく、出荷先(市場・量販店)との安定的な取引関係を維持する上でも重要です。

さらに、耐寒性品種は花蕾の緊密さ(粒の締まり)が保たれる傾向があります。低温下では花蕾の散球が抑えられることで、見た目が良く日持ちする花蕾になりやすいとされています。これは消費者・市場からの評価にも直結するポイントです。

適した作型と地域

耐寒性品種が活躍する主な作型は冬どりですが、地域によって作型設計は大きく異なります。

暖地(愛知・香川・徳島・九州など)では、秋まき・冬どりが主力作型です。年間の最低気温がマイナス数度程度の地域でも収穫できる耐寒性品種が多く用いられます。愛知県はブロッコリーの主産県の一つであり、冬どり品種の改良が積極的に進められてきた地域です。

中間地(関東平坦地・東海など)では、冬の霜害リスクが高く、耐寒性の強さがより重要な選定基準になります。特に寒波が来る1〜2月の収穫を狙う場合は、品種の耐寒性を十分に確認してから選定する必要があります。

寒冷地(東北・北海道)では冬どりは基本的に難しく、耐寒性品種でもトンネル等の簡易施設を活用して越冬させる作型が中心になります。地域の農業試験場の品種試験データを参考に、地域に適した品種を選ぶことが重要です。

栽培のポイント

ここからが実際の栽培で差がつくところです。耐寒性品種の特性を活かすには、低温管理と凍害防止の実践が不可欠です。

定植時期の設定: 冬どり作型では、定植から収穫までの期間が長くなります。品種ごとの熟期(早生・中生・晩生)と収穫予定時期を逆算して播種・定植時期を設定することが基本です。早めに花蕾が形成されると、寒さにさらされる時間が長くなり凍害リスクが上がることがあります。

凍害防止対策: 花蕾が十分大きくなった後は、外葉を折り曲げて花蕾を覆う「被覆管理」が効果的です。外葉が花蕾に当たることで輻射冷却による花蕾の凍結を防ぐ効果があります。品種によっては自然に葉が覆いかぶさる株形のものもあり、この点も品種選定の一要素になります。

灌水管理: 冬期は土壌水分の蒸発が少なく灌水過多になるリスクがありますが、乾燥が続くと生育が停滞することもあります。土壌の状態を見ながら適切な灌水管理を行います。

花蕾の収穫タイミング: 低温期は花蕾の肥大が遅く、適期の判断が難しくなります。外観の変化に加え、花蕾の硬さや葉の状態を定期的にチェックして収穫適期を見極めることが重要です。

品種選びのコツ

耐寒性品種の選定では、以下のポイントを総合的に確認することが重要です。

  • 耐寒温度の目安: カタログに記載されている場合は、地域の最低気温と照合する
  • 熟期(早生・中生・晩生): 収穫したい時期に合わせて熟期を選ぶ
  • 花蕾の品質安定性: 低温下でも花蕾の色・密度・締まりが保たれるか
  • 株形(葉の被覆具合): 外葉が花蕾を自然に覆う品種は凍害対策になりやすい
  • 病害耐性: 冬期は根こぶ病や黒腐れ病のリスクも残るため、耐病性を確認する

株式会社サカタのタネの「ウインタードーム」は冬どり向けの代表的な品種として知られており、耐寒性と安定した花蕾品質を持つ品種の一例です。小林種苗株式会社の「冬紫宝(ふゆしほう)」も冬どり向けとして位置づけられています。ただし、品種の適性は地域・作型により異なるため、必ず試作で自産地への適性を確認してください。

産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、耐寒性が強い品種は一般的に熟期が遅い(晩生寄り)傾向があります。早生で耐寒性が強い品種は育種上のバランスが難しく、選択肢が限られる場合があります。出荷スケジュールと耐寒性のバランスを見ながら品種を選定することが現実的なアプローチです。

市場動向とこれから

冬季のブロッコリー需要は底堅く、鍋物・温野菜・サラダなど幅広い用途で消費されます。特に年末〜年明けにかけての需要期には、鮮度の高い国産品への評価が高まります。

気候変動の観点では、冬の暖冬化が進む地域では耐寒性品種のパフォーマンスが変化する可能性があります。一方で、急激な寒波が増えるという予測もあり、突然の低温に対応できる品種の安定性はむしろ重要性が増すと考えられます。

種苗各社の開発動向を見ると、耐寒性と花蕾品質を両立させた品種育成が継続的に行われています。特に、低温下でのアントシアン(紫変色)発生を抑えながら耐寒性を持つ品種(耐寒性×アントシアンフリーの組み合わせ)は、産地からの需要が高いカテゴリです。

まとめ

耐寒性ブロッコリーは、冬どり作型を中心とした低温期の安定生産を支える重要な特性です。凍害に強く、低温下でも花蕾品質を維持できる品種を選ぶことで、冬季の市場出荷と秀品率の確保が可能になります。

品種選定にあたっては、耐寒性の程度・熟期・株形・病害耐性を総合的に確認することが大切です。栽培面では外葉による花蕾の被覆管理や収穫タイミングの見極めも重要です。冬どり作型の安定経営に向けて、地域の試験場データや試作結果を積み重ねながら、自産地に合った品種を見つけていくことが現実的なアプローチです。

ブロッコリーの品種一覧ページでは、熟期・作型・特性別に品種を絞り込んで比較することができます。耐寒性に関連する冬どり品種を一覧でご確認ください。

28品種 表示中
NBR-26

NBR-26

ナント種苗株式会社

2~3月の急な温度変化に対応する180日タイプアントシアンフリー。 【特 徴】 ● 平坦地・暖地の10月定植で2月後半~3月収穫となる、アントシアンフリーのブロッコリー。 ● 花蕾の締まり良く、ドーム性に優れる。 ● 根が強く耐寒性があり、降霜後も草勢維持し、痛み少ない。 ● 春先の急激な温度上昇に対しても、花蕾が崩れにくい。 【栽培のポイント】 ● 品質乱れが生じるため、無理な早蒔き・早植えは避ける(9月下旬以降の定植を推奨)。 ● ベと病対する耐病性はないので予防的な防除に努める。

こんばんは®

こんばんは®

株式会社サカタのタネ

アントシアンフリーで低温伸長性に優れる晩生品種 ■特性 ● 播種後150日前後で収穫できる晩生品種。 ● 草姿は立性で、草勢はやや強い。 ● 花蕾は小粒、濃緑色で極ドーム形。 ● 花蕾にアントシアンが発生しない。 ● 低温伸長性があり、一般地、暖地の1-2月どりに適する。 ■適応性 一般地では8月中旬ごろ、暖地では8月中~下旬ごろの播種で、1~2月どりの作型に適する。 ■作付計画 低温伸長性があり、花蕾の耐寒性に優れるため、厳寒期の1~2月どりが可能です。早まき栽培では、初期生育が早まることで早生化し、リーフィーや粒ムラ、花蕾の不整形などを引き起こします。また、遅まき栽培では、株が十分にできず、小玉での花蕾の緩みや偏平になるなど花蕾の品質に問題が発生します。適作型での栽培をお願いします。 ■畑づくりと施肥設計 ブロッコリーは多湿条件を苦手とする作物なので、適度に水もちがよく排水性のよい圃場を選んでください。排水が悪い圃場は、排水溝の設置や高畝栽培など、排水対策を実施してください。総施肥量(元肥と追肥の合計)は、10a当たり成分量で窒素20kg、リン酸25kg、カリ20kg程度が標準です。土質によって肥料の効き方と持続力が異なるため、圃場にあった施肥設計を心がけてください。栽培期間が長く厳寒期の収穫となるので、生育後半に肥効を切らさないようにすることが重要です。 ■播種と育苗 通風、日当たりのよい場所を選び、播種後十分灌水して発芽まで乾燥させないように管理します。苗が徒長すると病虫害にかかりやすく、定植後の活着が悪くなるなど、生育全般に悪影響を与えるため、育苗床の施肥と灌水管理に注意してください。また、定植前に十分に順化しておくと、苗が健強になり、定植後の活着がスムーズになります。 ■定植および定植後の管理 栽植密度は、10a当たり約4,000~4,500本を標準とします。早まきは株ができるのでやや疎植に、遅まきは株がコンパクトになるのでやや密植栽培することが可能です。定植後は速やかに活着させ、初期生育を促すため乾燥時には灌水を心がけてください。活着後は除草目的や根張り改善のため、中耕・土寄せを行います。追肥は株の生育具合を確認しながら適宜行ってください。厳寒期の乾燥条件は、花蕾の肥大を遅延させ、花蕾色が淡くなる白け症状の原因となるので、乾燥時には灌水してください。 ■病害虫防除 冬どり栽培では、年によって組織内べと病の発生が大きな問題になります。「こんばんは」は組織内べと病には強い方ではないので、湿気の溜まりやすい圃場での栽培を避け、通風性を確保し、予防的な防除を徹底するよう心がけてください。 ■収穫 温度が高いと収穫期が早まる傾向があるので、定期的に圃場を巡回し、計画的に収穫します。また、低温期では花蕾の白け症状や病害の発生を抑えるため、できるだけ適期収穫に努めます。

しげもり

しげもり

ヴィルモランみかど株式会社

萎黄病、根こぶ病に強く、省力で高秀品率! ■特徴 耐病性 IR : 根こぶ病 特性-1 花蕾の形:ドーム 花粒の大小:中 特性-2 熟期(は種後の日数):100日 草姿:やや立性 おすすめポイント 盛りよく、栽培しやすい中早生品種。 根こぶ病に対してほ場抵抗性を持つ。 ■品種の特性 1. は種後100日前後で収穫できる側花蕾兼用の中生種で秀品率が高い。 2. 草姿はやや立性で密植もでき、葉はやや大きいが花蕾までの高さは低く倒伏しにくい。 3. 花蕾は大型でしまりよいドーム型となり茎は太く空洞がないため重量がある。アントシアンの発生や花蕾の乱れも少なく高品質である。 4. 萎黄病のほか根こぶ病のほ場抵抗性を持ち、耐寒性があって作りやすい。 ■栽培のポイント 遅まきするとアントシアンの発生が懸念されるため播種期を守る。

アサヒ交配 グリーンキャップ

アサヒ交配 グリーンキャップ

株式会社アサヒ農園

中早生ブロッコリー 商品特性 ■特性 ★農林水産大臣賞 受賞★ 耐寒性にすぐれ、強勢で栽培容易。 播種後100日内外で収穫できる中早生種。外葉は濃緑色、草勢強く、育苗・栽培ともに極めて容易な新品種である。 花蕾は鮮緑色で盛りあがりよく、しまり、形状、品質共にすぐれ、花粒は細かく、花蕾茎が空洞になりにくい品種で日もちよく市場性は抜群である。 本種は頂花蕾を主に収穫するが、頂花蕾収穫後も形状のよい側枝花蕾を収穫することができる。 育て方 ■栽培のポイント 健苗定植に心がけ、元肥中心に肥効の持続をはかり順調な生育を進めながら、出蕾期までに株を大きく育てることが良果を収穫するコツである。 栽培数は10a当たり4000~4600本を目安とする。

グリーンビューティ

グリーンビューティ

タキイ種苗株式会社

年内から冬どりに広く適する多収の中晩生種! ■特長 ・生育が旺盛で耐寒性にすぐれた、作りやすい中晩生種。 ・花蕾は濃緑色で、粒のそろいやしまりがよい。 ・頂側花蕾どり兼用の多収種。 ■栽培の要点 ・施肥は元肥1/2、追肥1/2を目安にじっくり生育を進める。 ・根張りのよい、よくそろった健苗定植で、出蕾までに十分な株に仕上げる。

グリーンマッシュ

グリーンマッシュ

トヨタネ株式会社

年またぎ収穫のニューフェイス登場! 品種特性 ■特長 ・は種後120日程度で収穫できる中生品種。 ・草姿は極立性で草姿はやや強く、倒伏しにくい。 ・花蕾は濃緑色で粒揃いが良く、スムーズなドーム型。 ・耐寒性はあるが、アントシアンは発生する。 ■栽培のポイント ・極端な早蒔きは花蕾の厚さが不足するため避ける。 ・極端な遅蒔きは樹が出来ないので避ける。 ・栽培期間が長いので草勢を保つよう努める。

グリーンライガ

グリーンライガ

トヨタネ株式会社

厳寒期どりの晩生品種! 品種特性 ■特長 ・は種後150日程度で収穫できる晩生品種。 ・草姿は立性で、草勢はやや強い。 ・花蕾の盛りが非常に良く、花蕾粒は緻密。 ・低温伸張性と耐寒性に優れる。 ■栽培のポイント ・厳寒期の栽培なので草勢を保つように努める。 ・年内までにしっかりと樹を作るよう努める。

ドームツリー

ドームツリー

雪印種苗株式会社

在圃性が良く、花蕾腐敗しにくい 耐寒性に優れる中生品種 ■特性・特徴 ・播種後120日前後で収穫できる中生品種。 ・花蕾は濃緑色でなめらかなドーム状となり、変形が遅い。 ・花粒が細かく揃い、花蕾腐敗しにくい。 ・草姿は半開張性で草勢旺盛、ボリュームのある花蕾を収穫できる。 ・耐寒性に優れ、寒さによる花蕾の斑点や脱色が発生しにくい。 ■使用時期 一般地:【播種期】7月下旬~8月中旬 西南暖地:【播種期】8月中旬~9月上旬 ■使用上の留意点 ・排水の悪い畑は、排水溝を作り、堆肥や緑肥などで土づくりを行う。 ・肥料切れの場合は、アントシアンが発生しやすいので注意する。 ・追肥は定植から3週間前後を目安に行い、草姿の状況を確認しながら必要に応じて2回目以降の追肥を行う。

ビッグトップ

ビッグトップ

丸種株式会社

耐寒性・頂花蕾冬獲り早生種 1. 本種は夏まき年内獲り及び冬獲りとして適応性の高い頂花蕾獲り種で、播種後(8月中旬まき)85~90日で収穫適期となる早生種です。 2. 花蕾は直径12~15cm、山型で濃緑、粒が小さく、しまりが良いので在圃性は抜群です。出蕾後の耐寒性は非常に強く、花腐病の発生が極少です。

ブルガ

ブルガ

トヨタネ株式会社

盛りの良いドーム型で品質が良い1月~2月収穫の晩生種 品種特性 ■特長 ・播種後150日程度で収穫ができる晩生品種。 ・花蕾はスムーズなドーム型で見栄えが良い。 ・花蕾粒は小粒で揃いが良く、花蕾のしまりが良い。 ・芯葉が花蕾を包むので耐寒性があり、冬どりに適する。 ・草姿は極立性で密植適正がある。 ・側枝の発生は少ない。 ・べと病に耐病性を持つ。 ■栽培のポイント ・栽培期間が長く厳寒期の収穫となるので、なるべく良い圃場を選ぶ。 ・2月収穫では年内に出来るだけ株を作るように心掛ける。 ・3月収穫は花蕾粒が大きくなる傾向があるので避ける。

残り18品種を見る ›

ブロッコリーの関連タグ

苗注文サービス

苗の注文サービス

ミノリスでは苗の注文・見積もり依頼が可能です。

  • 見積もり無料・キャンセル可
  • 2〜3営業日以内に回答
  • 有機栽培対応
詳しくはこちら ›