果実・収量特性

分球しにくいのタマネギ品種一覧 全51種類

分球しにくいタマネギ 分球しにくいとは 分球とは、タマネギの球が正常に1球として発達せず、2つ以上の球に分かれてしまう生理現象です。分球が発生すると、形状が不整形になり出荷規格外となることが多いため、秀品率の低下に直結します。収量そのものへ

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分球しにくいについて

分球しにくいタマネギ

分球しにくいとは

分球とは、タマネギの球が正常に1球として発達せず、2つ以上の球に分かれてしまう生理現象です。分球が発生すると、形状が不整形になり出荷規格外となることが多いため、秀品率の低下に直結します。収量そのものへの影響は限定的でも、規格外品の増加は販売単価・収益の低下につながる重要な品質問題です。

「分球しにくい」という特性は、こうした分球の発生リスクが低い品種であることを示しています。この特性は品種固有の遺伝的形質によるものですが、栽培条件によっても発生リスクが変動するため、品種選択と栽培管理の両面から対応することが求められます。

分球と混同されやすいのが「側球形成」ですが、これは通常の球肥大の範囲内で見られる現象です。分球は球の基部(盤茎部)で2つ以上の生長点が独立して発達することで生じるもので、収穫物として明確に2個に分かれてしまった状態を指します。

分球しにくい品種の魅力

分球しにくい品種を選ぶ最大のメリットは、秀品率の安定です。タマネギは規格(大きさ・形状)によって出荷単価が変わり、分球品は通常、規格外・等外品として扱われます。品種によっては、条件次第で収穫物の数%〜10%超が分球品になることもあり、秀品率の維持には品種選択が大きく影響します。

直売所や契約栽培など、形状の均一性が求められる販売先では、分球品の発生を抑えることが信頼関係の維持につながります。選別・調製の手間も省けるため、生産効率の観点からも分球リスクの低い品種は経営面での安定に寄与します。

また、長期貯蔵を前提とした産地では、分球品は貯蔵中に品質が低下しやすい傾向があります。分球品は球同士の接触面から腐敗が入りやすく、貯蔵ロスの要因にもなることがあります。貯蔵出荷体制を組んでいる産地では、この点も品種選択の際に考慮すべきポイントです。

分球が起きる原因と仕組み

ここからが実際の栽培で差がつくところです。分球しにくい品種を選んでも、栽培管理が適切でなければ分球が発生することがあります。分球の主な発生要因を理解しておくことが、リスク管理の前提になります。

分球の最も大きな要因は「太苗定植」です。苗の茎径が太くなりすぎると(目安として9mm超)、定植後の環境変化(特に低温遭遇や日長変化)に反応して分球が誘発されやすくなります。育苗段階での窒素過多や、播種時期が早すぎることが太苗になる主な原因です。

早期定植も分球リスクを高める要因です。地温や気温がまだ低い時期に定植すると、苗が低温にさらされる期間が長くなり、花芽(抽苔)と同様のメカニズムで球の分化が促されることがあります。地域の気候に合わせた適期定植が基本です。

さらに、品種の特性として「晩生品種は比較的分球しにくい」という傾向が一般的にあります。これは晩生品種が球肥大開始に必要な日長の閾値が高い(より長い日長を必要とする)ことと関係しており、春先の低温に反応して分球が誘発されるリスクが相対的に低いためとされています。ただし、これは傾向であり、すべての晩生品種で分球が少ないわけではありません。

栽培上の注意点

分球のリスクを低減するための栽培管理の要点を整理します。

播種時期の管理が特に重要です。定植時の苗の茎径が適正範囲(一般的に6〜8mm程度が目安)に収まるよう、播種時期と育苗期間を逆算して設定します。播種が早すぎると苗が太くなりすぎるリスクがあり、品種ごとの推奨播種期を守ることが分球予防の基本となります。

施肥管理も分球リスクに影響します。育苗期の窒素施用量が過多になると徒長・太苗につながるため、育苗期の施肥は特に控えめにすることが一般的です。定植後も過剰な窒素供給は避け、品種の設計に合った施肥体系を組むことが大切です。

意外と知られていないのですが、分球性と抽苔性(とう立ちのしやすさ)は別の形質です。「低温に強い品種だから分球も少ない」とは限りません。カタログの特性表を確認する際は、分球性と抽苔性それぞれの評価を個別に確認することが重要です。

品種選びのコツ

分球しにくいタマネギ品種を選ぶ際に確認すべき観点を整理します。

  • 分球性の評価: 種苗メーカーのカタログに「分球しにくい」「分球少」等の記載がある品種を優先的に候補に入れる
  • 推奨播種期と定植適期: 品種ごとに推奨される播種時期と適正苗サイズが異なる。自分の作型に合う品種かを確認する
  • 熟期と作型の対応: 早生〜晩生の熟期が自分の出荷時期と合っているか確認する。熟期のずれは栽培全体に影響する
  • 貯蔵性: 長期貯蔵を予定している場合、分球しにくいことに加え貯蔵性の評価も確認する
  • 病害耐性: 産地で問題になる病害(べと病・腐敗症等)への対応を合わせて確認する
  • 地域での栽培実績: 同じ地域・作型での栽培実績がある品種かどうか。農業試験場や普及指導員の評価も参照する

産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、「分球しにくい」という特性だけで品種を選ぶのではなく、熟期・貯蔵性・病害耐性との組み合わせで総合評価することが、安定した生産への近道です。

市場動向とこれから

消費者・流通の観点では、タマネギの形状均一性への要求水準は依然として高く、特に量販店・外食産業向けでは規格外品の割合が収益性に直結します。この市場環境が続く限り、分球しにくい品種への需要は安定しています。

一方、農業現場では高齢化・労働力不足を背景に選別作業の省力化ニーズが高まっており、規格外品をできるだけ出さない品種選択がより重要になっています。分球リスクが低い品種は、選別・調製工程の負担軽減という観点でも評価されています。

品種開発の方向性としては、分球しにくさと高収量・高貯蔵性・耐病性を複合的に備えた品種の育成が種苗各社で進んでいます。育種技術の進歩により、従来は二律背反とされていた特性の組み合わせが実現されつつある状況です。

まとめ

分球は秀品率低下と選別コスト増加に直結する品質問題であり、分球しにくい品種の選択は安定した収益確保に寄与します。品種特性に加え、播種時期・苗の太さ・定植タイミングなどの栽培管理との組み合わせが分球防止の基本です。

品種選びにあたっては、分球性だけでなく熟期・貯蔵性・耐病性を総合的に評価し、地域の試験データや栽培実績も参照しながら判断することが重要です。正解は作型・販売先・産地の気候条件によって異なります。

51品種 表示中
O・K黄

O・K黄

タキイ種苗株式会社

12月末まで貯蔵ができる、そろいのよい甲高球! ■特長 ・12月末までの吊り貯蔵や冷蔵貯蔵ができる、増収型の中生種。 ・草姿は立性で、首部はよくしまり、抽苔や分球の心配は少ない。 ・玉は甲高球でそろいがよく色つやにすぐれ、1球平均290gとなる。 ■栽培の要点 ・育苗日数は約55日。若苗定植で活着を促す。 ・施肥は元肥主体でやや多めとし、初期の肥効を高める。止め肥は3月上旬とする。遅肥は禁物。 ・長期貯蔵用には密植をして、よくしまった中玉に仕上げ、適期収穫に努める。

YOK371

YOK371

住化農業資材株式会社

とにかく早どり可能! 超極早生タマネギ 暖地1月どりが可能な超極早生タマネギです。 ■品種特性 ・従来の極早生種を超える早生性をもった超極早生種です。栽培条件によっては暖地で1月上旬からの収穫が可能 ・球形は甲高で、低温時の肥大性に優れ、形状・サイズの揃いがよい ・分球・抱き玉が少なく歩留まりがよい

YOK571

YOK571

住化農業資材株式会社

青切り出荷用の早生品種 ■品種特性 ・甲高の豊円球で、肥大性に優れる早生品種 ・早生品種の中では抽苔・分球の発生が比較的少なく、収穫歩留まりに優れる

アリオン

アリオン

カネコ種苗株式会社

驚異の早生性!プレミアムな超極早生品種! 特性 ●暖地3月上中旬収穫の超極早生品種です。 ●草姿はやや立性、短葉でコンパクトながら、玉肥大は良好です。 ●超極早生種としては根量が多く、抽苔・分球等の規格外球発生も少ないので、収量性に優れます。 ●玉の形状は球径比(縦/横)70%程度の甲高に良くそろいます。 ●りん片はジューシーで食味性に優れ、繊維質も少ないのでサラダなどの生食に好適です。 栽培要点 ●栽培適地は西南暖地に限ります。 ●極早生タマネギは播種から収穫までの期間が短くなります。十分な玉肥大を確保するためにも、定植後の活着を促進するために、苗床でリン酸を良く効かせる様に管理します。 早生性を活かした使い方 早生性を生かした、葉付きタマネギ出荷やトンネル栽培にも適しています。分球や抽苔発生のリスクは増えますが、端境期出荷を狙う事が出来ます。

ゴールデンウィーク玉葱

ゴールデンウィーク玉葱

山陽種苗株式会社

玉揃いの良い早生タマネギ ■特性 ・早生の甲高種で首部細くしまり玉揃いが良い。 ・中間地では4月下旬~5月上旬収穫に達します。 ・球は黄皮で球重300~350g、食味良く分球抽苔は極めて少なく作りやすい。 ■栽培のポイント ・播種時期は9月15日から20日が最適で、これより早い播種や大苗を定植した場合は、抽苔や分球の発生が多くなるので注意します。 ・年内から冬場の生育は抑え気味で生育させ、早春に肥効が高まるように追肥を行なう。 ・追肥は1月に行い、止め肥は2月中旬までに行う。 ・多肥栽培では葉勝ちとなり、玉太りが悪くなるので注意する。

サラダレッド

サラダレッド

株式会社タカヤマシード

タカヤマ育成 辛味が少なく、サラダに最適! ■特性 1.中生の生食用赤玉葱で、食味、色沢ともに優れている。 2.生育は旺盛。草丈は80cm位で、病気に強く、抽苔も少なく作りやすい。 3.球形は甲高球で、300g位の大きさで、よく揃う。首部のしまりが強く、裂球、分球の発生は少ない。 4.外皮は鮮やかな濃紅紫色で、中心部まで発色し、辛味や刺激臭少なく、甘味多く、水分に富んでいる。 5.切り玉にも吊り玉にも適する。 ■ポイント 1.播種は9月上旬~10月上旬に行い、50~60日育苗した後、定植する。 2.肥料は元肥に全量の2分の1を、残りを追肥として2~3回に分けて施す。

サラダ玉ねぎ

サラダ玉ねぎ

株式会社トーホク

甘く辛味は非常に少なく、みずみずしい食感でサラダに最適な生食用の赤玉ねぎ。生育旺盛で、中までよく着色し、とう立ちや分球も少ない作りやすい品種です。

シャルム

シャルム

タキイ種苗株式会社

良質の年内どり! 甘いフレッシュオニオン! ■特長 ・セット栽培による年内出し専用種。草勢は旺盛で、玉は安定してよく太り、作りやすい。 ・年内の端境期にとれる良質で甘みのある、多収のフレッシュ・オニオン。 ・玉は厚みのある中甲高球で、よくそろい、分球は少ない。1球平均250g。 ■栽培の要点 ・3月上旬播種、約70日の育苗で、球径2.5〜3cmの充実したセット球を仕上げる。 ・セット球の定植適期は8月末で、十分に潅水し、寒冷紗などで日よけして発根・萌芽を促す。 ・肥培管理は、初期生育の促進を図ることが最大のポイント。追肥は葉勝ちにならないよう、9月下旬ごろに1回施す。 ・マルチは白マルチが初期の地温を下げ、萌芽ぞろいもよくなり有効。

スパート

スパート

タキイ種苗株式会社

生育旺盛で作りやすい、晩抽多収の早生種! ■特長 ・生育旺盛で作りやすい早生種。 ・暖地では4月中旬から、中間地では4月下旬から収穫可能。 ・晩抽性で分球は少ない。 ・玉は甲高で大玉によくそろい、1球平均320gに仕上がる。 ・玉しまりがよいため、青切り出荷でも玉傷みは少ない。 ■栽培の要点 ・適期播種、適期定植を心掛ける。 ・育苗日数は約55日、若苗定植で活着を促す。 ・年内から冬場の生育は抑え気味にして、早春から肥効が高まるようにすることが形状よく早どりするためのポイント。 ・マルチ栽培では全量元肥とし、露地栽培では3分の2を元肥で、残りを年明けと2月中旬を目安に2回追肥する。

センチュリー2号玉葱

センチュリー2号玉葱

中原採種場株式会社

超極早生で厚味のある扁円球、葉タマネギに最適!! ■特性 ・多収穫、耐病性、早期出荷(3月中旬)を目的として作られた超極早生種。 ・細葉で首がしまり、葉タマネギ、青切出荷に好適、抽苔、分球の発生も少なく作り易い。 ・平均球重230g内外で厚味のある扁円球で尻部はヘコまず玉揃いが良い。 ・センチュリーと比べ2割程度の増収となる。

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