果実・収量特性

甲高のタマネギ品種一覧 全98種類

甲高タマネギ 甲高とは タマネギの「甲高」(こうだか)とは、球形が縦方向に高い形状を指します。タマネギの球形は縦横の比率(高さ÷赤道直径)で分類され、この比率が1.0以上の場合を「甲高」と呼びます。比率が0.8未満のものは「扁平」、0.8〜

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甲高について

甲高タマネギ

甲高とは

タマネギの「甲高」(こうだか)とは、球形が縦方向に高い形状を指します。タマネギの球形は縦横の比率(高さ÷赤道直径)で分類され、この比率が1.0以上の場合を「甲高」と呼びます。比率が0.8未満のものは「扁平」、0.8〜1.0程度は「丸球」に分類されます。

正確な数値基準はメーカーや産地によって表現が異なることがありますが、流通現場では球の見た目から甲高・丸球・扁平を大まかに判断するケースが多いです。「甲高」「豊円形」「高球」などの表記がカタログに見られますが、いずれも縦長の球形を指します。

品種固有の球形特性に加えて、栽培条件(栽植密度・肥料・土壌の物理性)も球形に影響を与えます。ただし、球形の傾向は品種によって決まる部分が大きく、扁平品種を甲高に仕立てることは難しい逆もまた然りです。まず品種の特性を確認したうえで、栽培管理で最適化するという順序で考えることが基本です。

甲高タマネギの魅力

甲高タマネギが市場で好まれる大きな理由の一つは、箱詰め効率の良さです。扁平球と比べて球高が高い分、同じ容積の箱でも縦積みがしやすく、整然と並べやすい形状です。L・M規格の球が揃いやすく、箱詰め作業の効率が上がるという点は、量販店向けの大量出荷を行う産地では見逃せないメリットです。

量販店・市場での評価も甲高球を後押しする要因です。消費者が青果売り場でタマネギを選ぶ際、丸みのある甲高球は「ずんぐり丸いタマネギ」として視覚的な安定感を与え、品質の良い印象を持たれやすいとされています。扁平球は産地や品種によってはブランド化されているものもありますが、一般市場では甲高球が主流のポジションにあります。

生産者にとってのメリットとして、L・M規格の比率が高まる点も重要です。同じ栽培管理条件下でも、甲高品種はM以上の規格に入りやすい傾向があります。規格の揃いが良いことは、出荷作業の効率化と単価の安定につながります。

意外と知られていないのですが、甲高球は調理する際に切り込みが深くなりやすく、横切りにしたときの輪の形が整いやすいという特性があります。スライス用や輪切り用の加工用途では、均一な輪が取れることが品質基準の一つになることがあるため、加工業者からの評価にも関わることがあります。

消費者・市場ニーズ

タマネギは日本の食卓で最も使用頻度の高い野菜の一つです。農林水産省の野菜生産出荷統計においても、タマネギの年間出荷量は安定した規模を維持しており、国民的な需要を持つ作物といえます。

量販店での販売では、ネット袋やバラ販売が一般的ですが、球の外観品質は購買動機に影響します。甲高球は棚に並べたときの「見栄えの良さ」が評価されており、特に贈答用・高付加価値ラインの商品では形状の美しさが重視される傾向があります。

外食・中食産業では、カレー・ハンバーグ・スープなどに大量使用されます。業務用では規格の均一性と安定した供給量が重視されるため、甲高で揃いの良い品種は加工適性の観点からも評価されます。

スーパーのバイヤーや市場関係者の間では、「甲高で丸い球」への好みは根強く、産地ブランドの評価指標の一つになっているケースもあります。ただし、産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、地場の直売所では扁平系の在来品種が「昔ながらの味」として根強い人気を持つ場合もあります。

栽培のポイント

甲高品種の球形を適切に引き出すためには、栽培管理上のいくつかのポイントがあります。

栽植密度は球形に影響を与える重要な要素です。栽植密度が高い(株間が狭い)と、球が縦方向に肥大しやすくなり甲高形状が出やすくなる傾向があります。反対に株間を広げすぎると扁平化が進むことがあります。品種の推奨する栽植密度を参考にしながら、目標の球形が得られる密度を調整します。

土壌の物理性も球形に関わります。硬盤や土壌の締まりがある圃場では、根の伸長や球の肥大が妨げられ、球形が乱れる原因になります。深耕と土壌改良で球が伸びやすい土壌条件を整えることが基本です。

ここからが実際の栽培で差がつくところです。球の肥大期(春先から収穫前)にかけての水分管理が球形の安定に影響します。乾燥が強すぎると球の肥大が停滞し、過湿では軟腐病や腐敗のリスクが高まります。この時期の適切な灌水管理が、品種の球形特性を最大限に引き出す鍵の一つです。

収穫時期も球形と品質に直結します。収穫が早すぎると球の充実が不十分で甲高形状が出にくく、遅すぎると球割れや外皮の傷みが増えます。葉が6〜7割倒伏した時期が一般的な収穫の目安とされています。

品種選びのコツ

甲高タマネギ品種を選ぶ際に確認しておきたいポイントを以下にまとめます。

  • 球形の表示: 「甲高」「豊円形」「高球」などの表記があるかを品種カタログで確認する。扁平系・丸球系の品種に紛れて選んでしまわないよう注意する
  • 出荷先の規格: 量販店・市場向けか、直売所向けか、加工用途かによって求められる球形の基準が異なる。事前に出荷先の好みを確認しておく
  • L・M規格の比率: 甲高品種でも品種によって大玉傾向・中玉傾向がある。面積当たりのL・M規格の比率を事前にデータで確認できると理想的
  • 貯蔵性: 量販店向けでは収穫後の長期貯蔵に耐えられる品種が求められる。球形だけでなく貯蔵性も合わせて確認する
  • とう立ちへの耐性: 同じ作型で使う場合、球形の特性に加えてとう立ち耐性も重要な確認ポイント
  • 試作での球形評価: カタログの写真と実際の球形が異なる場合もある。試作を行い、実際の球形・規格比率を確認することが最も信頼できる判断基準

産地で使用している品種を変える際は、球形の変化が市場・バイヤーの評価にどう影響するかを事前に確認しておくことを推奨します。

市場動向とこれから

国内の主要タマネギ産地では、甲高球を中心とした品種構成が定着している地域が多く、種苗各社の主力品種の多くが甲高形状の品種です。この傾向は今後も大きく変わる見込みはなく、量販店向けの主流は引き続き甲高球と考えられます。

一方で、加工用途(スライス・チップス・乾燥タマネギなど)では、扁平球の方が加工適性が高いとされるケースがあります。食品メーカーや産地加工施設向けに扁平品種を専用に栽培している産地もあり、用途別に球形を使い分ける発想も広がっています。

農業の規模拡大・省力化が進む中で、甲高球の「箱詰め効率の良さ」は引き続き評価されるポイントです。また、消費者の品種・産地への関心が高まる中で、甲高形状を外観品質の訴求ポイントの一つとして活用する産地ブランド戦略も今後増える可能性があります。

まとめ

甲高タマネギは、縦方向に高い球形を特徴とする品種群です。量販店向け出荷での箱詰め効率・規格の揃いの良さ・外観品質の面で評価が高く、国内市場での主流を占めています。

品種選びでは球形表示を確認するとともに、貯蔵性・熟期・とう立ち耐性など他の特性とのバランスも合わせて検討することが重要です。球形は品種固有の特性が強いため、目標の球形を実現するには栽培管理の最適化と品種選定の両方が必要です。出荷先の求める規格・球形の基準を事前に把握したうえで品種を選定してください。

98品種 表示中
O・P黄

O・P黄

タキイ種苗株式会社

苗立ち・活着がよく作りやすい中生種! ■特長 ・強勢で作りやすい増収型の中生種。 ・貯蔵力にすぐれ、12月末までの吊り貯蔵が可能で、品質は上々。 ・玉は甲高球で、そろい・しまりともによく、1球平均320gの大玉となる。 ■栽培の要点 ・育苗日数は約55日。若苗定植で活着を促す。 ・施肥は元肥主体で、止め肥は3月中下旬とし、遅肥は避ける。 ・切り玉出荷や短期貯蔵用には疎植多肥栽培で多収を図るが、吊り貯蔵用にはやや少肥の密植栽培でかたくしまった中玉に仕上げ、適期収穫に努める。

YOK571

YOK571

住化農業資材株式会社

青切り出荷用の早生品種 ■品種特性 ・甲高の豊円球で、肥大性に優れる早生品種 ・早生品種の中では抽苔・分球の発生が比較的少なく、収穫歩留まりに優れる

おいしい玉ねぎ

おいしい玉ねぎ

株式会社トーホク

病気に強く作りやすい中生種。太りが良く、きれいな球形で約350gの大きさになります。生食も美味しいですが、加熱調理特性に優れており、翌年1月まで貯蔵可能です。

くれない玉葱

くれない玉葱

中原採種場株式会社

病気に強く多収の赤玉葱!! ■特性 ・本種は従来の赤玉葱より草勢旺盛で、病気に強く作り易い品種。 ・表皮が美しい濃赤紫色で球は厚みのある中甲高で一球300g位になり良く揃う。 ・辛味や臭みがなく美味でサラダ用に最適で、現代人の食卓にマッチした健康食として広く栽培されている。

しののめ

しののめ

ナント種苗株式会社

5月下旬から収穫のF1中生 分球・抽苔が少ない。 分球・抽苔が少ない。 甲高肩張り、首締良好。 甲高肩張り、首締良好。 尻詰まりはカット加工しやすい形状。 【特 徴】 ● 収穫が近畿地方平坦地で5月20頃になる中生 収穫が近畿地方平坦地で5月20頃になる中生 ● 球形は甲高で肩張りがよく、首の締りも良い。 球形は甲高で肩張りがよく、首の締りも良い。 ● 尻詰まりは中位でカットしやすく、加工用にも適 尻詰まりは中位でカットしやすく、加工用にも適 ● 分球や抽苔は少なく、秀品率・可販率が高い。 【栽培のポイント】 ● 抽苔は少ないが、極端な早蒔きは避ける。 ● 追肥は3月上旬までとする。

アーリートップ玉葱

アーリートップ玉葱

中原採種場株式会社

甲高の豊円球4月中旬どりF1極早生種!! ■特性 ・球型の黄タマネギで最も生育の早い極早生の交配種。 ・草勢はやや強く、葉色は濃い。 ・球重は、250〜280gで、球のしまりと球揃いが良く、食味に優れ、サラダなどの生食に好適。 ・温暖地(福岡県標準)における9月7日播種(マルチなし)で、4月15日前後に収穫適期となる。

エイワン

エイワン

株式会社タカヤマシード

4月初旬から収穫できる! ■特性 1.本種は極早生タイプの黄玉葱である。 2.4月初旬~中旬頃から収穫が可能で早期出荷に適した品種である。 3.草勢は旺盛で、葉色は中位。 4.球形は甲高球で、しまり良く、1球重は250g~280g程度で良く揃う。 5.球皮は濃い褐色で見栄え良く、市場性に富む。 6.適応作型は、暖地の露地又はマルチ栽培であるが、トンネル栽培も可能である。 ■ポイント 1.極端な早蒔きは苗が大きくなり過ぎて、分球や抽苔の確率が高くなるので、適期播種・適期定植を心掛ける 2.高温期での播種・定植のため、発芽と苗の活着を良くするため、乾燥に注意する。

クローザー

クローザー

ナント種苗株式会社

秀品性が群を抜く。 収量性が群を抜く。 この玉太りで分球・抽苔ごく僅少。 甲高に仕上がる多収の中晩生。 【特 徴】 ● 6月上旬から収穫できる中晩生品種。 ● 肥大が良く、甲高で380グラム相当のLサイズ中心に良く揃い、収量性が極めて高い。玉締まりも良い。 ● 分球・抽苔には特に強く、秀品率が極めて高い。 ● 貯蔵期間は11月末頃まで

ケルたま

ケルたま

タキイ種苗株式会社

機能性成分ケルセチンを多く含み長期貯蔵が可能! ■特長 ・機能性成分ケルセチン(配糖体)を従来秋まきタマネギ(ネオアース)より豊富に含むため肉色はやや黄みを帯びる。 ・玉は中甲高球で、そろい・しまりとも良好。皮は濃赤褐色でつやのある皮色。 ・熟期は晩生で1球平均280gに仕上がる。 ・草姿立性で葉色濃く作りやすい。 ・貯蔵中の萌芽や尻部の動きが遅く、長期貯蔵に向く。 ■栽培の要点 ・遅植えは活着不良を招くので避ける。 ・育苗日数は約55日。若苗定植で活着を促す。 ・元肥は控えめとし、追肥は1月から3回に分けて行い、止め肥は3月中旬ごろとする。遅肥は貯蔵性を悪くするので避ける。 ・倒伏後1週間をめどに、玉が充実してから収穫する。遅どりは品質の低下や病害の原因ともなるので注意する。

ゴールデンウィーク玉葱

ゴールデンウィーク玉葱

山陽種苗株式会社

玉揃いの良い早生タマネギ ■特性 ・早生の甲高種で首部細くしまり玉揃いが良い。 ・中間地では4月下旬~5月上旬収穫に達します。 ・球は黄皮で球重300~350g、食味良く分球抽苔は極めて少なく作りやすい。 ■栽培のポイント ・播種時期は9月15日から20日が最適で、これより早い播種や大苗を定植した場合は、抽苔や分球の発生が多くなるので注意します。 ・年内から冬場の生育は抑え気味で生育させ、早春に肥効が高まるように追肥を行なう。 ・追肥は1月に行い、止め肥は2月中旬までに行う。 ・多肥栽培では葉勝ちとなり、玉太りが悪くなるので注意する。

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