果実・収量特性

水ナスのナス品種一覧 全12種類

水ナスとは 水ナスは、大阪府泉州地域を発祥とする卵形のナスで、その名の通り果実の水分含量が非常に高いのが最大の特徴です。手で絞ると水分がにじみ出るほどみずみずしく、アクが少なくて皮もやわらかいため、加熱しなくても生のままで食べられる数少ない

水ナスについて

水ナスは、大阪府泉州地域を発祥とする卵形のナスで、その名の通り果実の水分含量が非常に高いのが最大の特徴です。手で絞ると水分がにじみ出るほどみずみずしく、アクが少なくて皮もやわらかいため、加熱しなくても生のままで食べられる数少ないナスのひとつです。

泉州水ナスは地域ブランドとして全国的な知名度を持ち、漬物(ぬか漬け・浅漬け)の素材として特に高く評価されています。近年は関西以外でも栽培されるようになり、直売所やこだわり野菜の産直で人気を集めています。


水ナスの魅力

  • 生で食べられるほどアクが少ない
    水ナス最大の特徴がこれです。切って塩をふるだけ、または手でちぎってそのまま食べても美味しい。アクの少なさは調理の自由度を大きく広げます。

  • みずみずしさが他のナスとは段違い
    果肉の水分量が圧倒的に多く、噛んだときのジューシーさは他のナスでは味わえません。特に旬の夏場の水ナスの瑞々しさは格別です。

  • 漬物素材として最高峰
    皮が薄くてやわらかいため、塩やぬかが短時間で均一に浸透します。ぬか漬け・浅漬け・一夜漬けいずれも絶品で、漬物素材としての需要が根強いです。

  • ブランド力が強く、高単価で売りやすい
    「水ナス」というキーワードは消費者の認知度が高く、泉州産ブランドの存在感もあります。適切な品質管理ができれば、他のナスより高値での取引が期待できます。


主な用途

水ナスの最大の強みは、漬物・生食・加熱調理と幅広い用途に対応できることです。

漬物用途では、ぬか漬けや浅漬けが定番で、飲食店や漬物メーカーへの業務用需要も根強くあります。生食では、サラダや前菜として、オリーブオイルと塩で食べるなどイタリアン風にも使われます。加熱調理では素揚げや炒め物でもそのジューシーさが活きます。

ギフト・贈答需要も高く、旬の時期に産地直送で送ると喜ばれます。


栽培のポイント

水ナスは果皮が薄くてデリケートなぶん、栽培管理には注意が必要です。

  • 果実の擦れ・傷に注意
    皮が薄い水ナスは、枝や葉との摩擦で傷がつきやすいです。誘引と整枝をこまめに行い、果実が不必要に触れないように管理しましょう。

  • 収穫タイミングが重要
    水ナスは過熟になると果肉が粗くなり、水分量も落ちます。やや若めの段階で収穫することで、みずみずしさと皮のやわらかさを保てます。

  • 水分管理が食味に直結する
    名前の通り水分が命の野菜なので、乾燥が続くと品質が著しく低下します。土壌水分を安定させる灌水管理が食味の鍵です。

  • 収穫後の鮮度管理も大切
    水分が多いぶん傷みやすい面もあります。収穫後は迅速に予冷・出荷し、流通段階での品質維持に気を配りましょう。


品種選びのコツ

水ナスの品種を選ぶときは、まずみずみずしさと果皮のやわらかさが品種の本質的な特性かどうかを確認することが大切です。「水ナスタイプ」として販売されている品種でも、みずみずしさや皮の薄さに差があります。

チェックしたいポイントは:

  • 果肉の水分含量:みずみずしさが品種特性として備わっているか
  • 果皮の薄さとやわらかさ:漬物・生食向けに皮が均一にやわらかいかどうか
  • アクの少なさ:切ってすぐに変色しにくい品種かどうか
  • 傷つきにくさ:皮が薄くても適度な強度があるか(輸送・出荷時のロスに影響)
  • 収量性と着果の安定性:単価が高い品種だけに、安定して収穫量が確保できるかも重要

市場とこれから

水ナスは「泉州水ナス」ブランドの知名度をベースに、全国的な認知が広がっています。産直EC・ふるさと納税の返礼品・直売所での高付加価値販売と相性がよく、ブランド力と希少性を活かした差別化が図りやすい品目です。

漬物市場での素材需要に加え、生食トレンドの高まりを受けて「そのまま食べられる野菜」としての注目度も上がっています。健康志向・食の多様化の追い風を受けながら、水ナス市場は今後も底堅く推移すると考えられます。


まとめ

水ナスは、その圧倒的なみずみずしさとアクの少なさで、他のナスには代替できない独自のポジションを持つ品種です。漬物・生食・高付加価値販売と出口の幅も広く、ブランド化や差別化を目指す農家にとって魅力的な選択肢です。

品種によってみずみずしさ・皮の薄さ・収量性が異なります。栽培環境と出荷先に合った品種を選ぶことが、品質の安定と販売力の強化につながります。品種一覧から、自分の栽培に合った水ナスを探してみてください。

12品種 表示中
絹皮水

絹皮水

株式会社大和農園

果皮は柔らかく、 まさに定番の水茄子 ■品種特徴 ○果肉が極めて柔らかく、多汁性の水茄子。 ○果実は8~10cmが標準サイズ。 ○果皮柔らかく、甘みがあり食味の良い短卵形種。 ○一般種の水なすと比べて多収で果実の形も安定している。 ■栽培方法 <種まき・育苗> 低温期は保温・加温をして管理する。本葉9~10枚で第1花の蕾が充実した苗を定植する。元肥は1㎡あたり、苦土石灰100g・堆肥3kg・化成肥料150gを目安とする。月1回を目安に化成肥料30gを追肥する。水も適宜与える。 <整枝> 一番花の茎とその下2本の茎を残し、それより下の側芽は早めにかきとる。

SL紫水

SL紫水

タキイ種苗株式会社

農林水産省登録品種(品種名:TNA029) 甘くてやわらかい! 茎葉にトゲのない夏秋用水ナス! ■特長 ・直売所や家庭菜園で人気のやわらかくおいしい水ナスで、ほとんどトゲがない。 ・やや長めの丸形水ナス。 ・1果重80〜130g程度での収穫が適する。 ・食味はやわらかく甘みがあり、浅漬やぬか漬に適する。 ・茎葉にトゲがなく、果実のヘタにもトゲがほとんど発生しないので、作業性の向上が見込める。 ・草勢は中程度、節間は中短。熟期は極早生で、夏秋栽培に適する。 ■栽培の要点 ・土壌病害回避と環境適応能力向上のため、青枯病に強い台木との接ぎ木栽培を原則とする。 ・1番果収穫時から追肥を始め、夏場の高温乾燥条件下では十分な潅水が必要。

みず茄

みず茄

タキイ種苗株式会社

多汁質で果皮がやわらかく、浅漬に適する品質! ■特長 ・果皮がやわらかく、多汁質で甘みがあり、浅漬用に適する食味が自慢の水ナス。 ・長卵形の極早生種で初期から多収。 ・色ボケ果の発生は少ない。 ・節間は中程度、分枝が早く草姿は中開性。 ■栽培の要点 ・定植は1番花開花直前の苗が適期。 ・土壌病害回避と収量アップのため、接ぎ木栽培を原則とする。 ・1番果収穫のころから追肥を行い、以後は草勢を見ながら施用する。

さんぜんナス

さんぜんナス

福井シード株式会社

この美味しさは格別 草姿は半立性でよく分枝し生育旺盛です。果は中長電球型で果重は70~80g。果色は光沢のある紫黒色で果型の揃いよく、夏の高温期でも色ぼけは少ない品種です。 最大の特徴は皮の軟らかさと肉質で、浅漬けにしても皮が口に残らず、サラダ感覚としては最高の品質です。肉質はきめ細かい水ナス質で、甘みがあり、煮ナス、焼ナスとしても独特の風味を持っています。作型は露地及びトンネル早熟栽培に適しています。 【予約期間】 1月~3月  【お届け時期】 4月中旬~

信越水ナス

信越水ナス

公益財団法人自然農法国際研究開発センター

・黒十全から選抜育成した水ナス。 ・土壌が乾燥すると果皮が堅くなりやすいので、水分管理に注意する。 ・果実は黒紫色、縦じわが入る横広の巾着形で皮が柔らかく多汁質で甘味がある。 ・皮が柔らかく、煮物には不向きであるが、油炒めをしても美味しく食べられる。 ・浅漬けや一夜漬けに最適である。

みずほ十全

みずほ十全

北越農事株式会社

泉州水ナスの系統で、肉質はきわめて緻密で甘味強い。 高温要求度が高いため、やや晩生になる。 皮が薄く傷付きやすいため、防風網等で風対策を行う必要がある。

夢しずく

夢しずく

トキタ種苗株式会社

浅漬け、ぬかづけ、刺身もいける水ナス ■特性 草姿は半立性で、着果性がよく、側枝の発生が強く2から3葉ごとに着果し多収な水ナス。 果皮は柔らかく照りのある美しい黒紫色、果実は尻張り、揃いが良く、果重は200から250gとなります。 果肉はきめ細かく、甘みがあり、浅漬け、糠漬け、お刺身等の料理に適します。 耐暑性が強く、高温期での果実の色ボケの発生は極めて少ない。 ■栽培上の注意 草勢が強いため、低温期(トンネル栽培、露地栽培の初期)には必ずホルモン処理を行い、確実に着果させ、草勢のバランスを整えます。 整枝方法は斜め誘引とし、初期(下節位)はやや弱めの誘引で花芽を確保し、上位節(中後半)はやや強めの誘引を行い、草勢の維持(バランス)をはかります。 ■播き時期 12cmポットに3粒程度播き、本葉2枚で間引き、本葉7枚程度まで育てる。育苗中は昼25℃夜16℃程度確保できれば申し分ない。育苗期間は60日前後かかると見ておくとよいでしょう。生育には比較的高温が必要なので平均気温が17℃以上になる時期から逆算して種まきをします。 発芽には26℃近い温度が必要なので、特に春先の早い作型で栽培する場合は、加温するなどして芽切れさせたタネをまくようにします。 ■播種方法 プランターならば1株。「トマトベリーガーデンおいしく栽培土」のように深く根張りが可能で、水分の安定しているものが良い。 ■植え付け 株間は予定する仕立て方により変わり、2本仕立てならば株間45cm前後。3〜4本仕立てならば65cmを目安に120cm前後の畝に1条植えとします。 ■土壌条件 水はけ、水持ち、日当たりの良い肥沃な土壌が好ましい。 ■肥料 土づくりとして、1平方メートルあたり苦土石灰150〜200g、完熟堆肥を5リットル。元肥の低度化成肥料(N:P:K=8:8:8)を平方メートルあたり150〜180g全層施肥。 定植後1週間、十分活着したら1回目の追肥として低度化成肥料を40g程度与え中耕します。それ以降は、2週間ごと目安に、化成肥料を平方メートルあたり30〜40g、展開している葉先の下あたりに施し、覆土します。肥料切れと乾燥は、果実の太り、着果の良否に関わるので、追肥と灌水に留意します。 樹勢判断は、花のめしべの長さを見て判断し、めしべの柱頭がおしべより長い花が多ければ順調、短い花が多ければ、弱まっているので追肥を求めるサインです。 特に夏の地温を和らげるため、敷きわらやマルチングが有効です。 ■収穫 1番果は早めに収穫する。分枝する先に花芽がつくので、放任すると葉が込み合ったりなりすぎたりする。主枝を決めたら、弱い側枝は早めに切除し、強い側枝の1番花に着果させ、葉1枚を残して摘芯。収穫時に着果側枝の基部の葉2枚まで切り戻すようにするとなり疲れや強い切戻しで着果節が無い時期を避けることができます。 ■料理 浅漬け、ぬかづけ、ナスの刺身も面白い

水ナス

水ナス

株式会社トーホク

皮がやわらかく、果肉には水分が豊富に含まれています。果実を握ると汁がしぼれるほどのやわらかい肉質で、浅漬けは絶品です。早生種で色つやの良い果実がたくさん収穫できます。

水の匠

水の匠

丸種株式会社

果皮軟らかく多汁 浅漬けにして美味 1. 果皮は軟らかく果肉はきめ細かく甘味があり、漬け物にしてみずみずしいF1水ナスです。また生食でも美味です。 2. 果実はやや尻張りの良い長形の丸ナスで、果重150g位となります。果皮はテリのある美しい黒紫色となり、色ボケ果の発生も少ないです。 3. 草姿は半開張性で、草姿および節間長は中位です。側枝の発生が強く2~3葉ごとに着果する豊産種です。

サラダ茄子

サラダ茄子

丸種株式会社

肉質が緻密でやわらかく サラダに最適! 1. 果皮は軟らかく果肉はきめ細かく甘みがあり、 サラダに最適の F1水ナスです。 2. 果実はやや尻張りの良い長形の丸ナスで、果 重は約 150g位となります。果皮はテリのあ る美しい黒紫色となり、色ボケ果の発生も少 ない品種です。 3. 草姿は半開張性で、草勢及び節間長は中位 です。側枝の発生が強く2~3葉ごとに着果 する豊産種です。

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