栽培環境・条件

密植向きのキャベツ品種一覧 全83種類

密植向きキャベツ 密植向きとは 密植向きキャベツとは、通常より株間を狭くして多く植えても、安定した結球・品質が得られる特性を持つ品種群の総称です。一般的なキャベツの栽植密度は10a当たり2,000〜3,000株程度(株間40〜60cm)が標

関連タグ: 耐寒性141 耐暑性104
ノリタケ ファインバブル装置 — 株重量+27% 糖度+31% 病害抑制

密植向きについて

密植向きキャベツ

密植向きとは

密植向きキャベツとは、通常より株間を狭くして多く植えても、安定した結球・品質が得られる特性を持つ品種群の総称です。一般的なキャベツの栽植密度は10a当たり2,000〜3,000株程度(株間40〜60cm)が標準的ですが、密植向き品種では株間30〜35cm、10a当たり3,500〜4,500株以上でも商品性を維持できる品種があります。

密植向き品種の共通した特徴は、草勢が比較的おとなしい(強すぎない)こと、外葉が広がりすぎず直立気味にまとまること、そして球が小さめ〜中程度のサイズになりやすい点です。外葉が過度に広がると隣株に当たり、通風不良・病害のリスクが高まります。密植向き品種はこの問題が起きにくい草型を持っています。

「密植向き」というタグが付く品種の多くは、早生〜中早生の熟期に属します。生育日数が比較的短いため、回転率が高く、同じ圃場面積でより多くの出荷回数を重ねることができます。この特性は、面積当たりの収益性を高める上で意義があります。

産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、業務用の小玉キャベツや、市場の求める規格に合わせた均一な球の生産に密植栽培が活用されているケースが多く見られます。

密植向き品種のメリット

密植栽培の最大のメリットは、単位面積当たりの収穫株数の増加による収量の向上です。通常の栽植密度に対して20〜50%程度株数を増やすことができれば、その分だけ面積当たりの収量増が期待できます。ただし、これは球1個当たりの重量が変わらない場合の計算であり、密植によって球が小型化する分を収量換算で評価する必要があります。

球のサイズの均一化も密植のメリットです。密植すると球1個当たりの成長スペースが制限され、過大な球の肥大が抑制されます。これにより、1〜1.5kgという業務用に適したサイズの均一な球が揃いやすくなります。カット野菜工場や外食チェーンなど、サイズ規格が厳しい販売先への対応力が高まります。

作業効率の面でも密植は有利な側面があります。播種・育苗床の節約、定植時の株数が面積当たりで増えるため単位面積当たりの作業単価が下がるという効果が見込めます。また、密植によって球が早期に充実しやすい品種では、収穫期の分散が抑制され、作業集中を計画的にコントロールしやすくなります。

適した作型と地域

密植栽培は特定の作型に限定されるわけではありませんが、以下の条件が揃う場面で特に効果が高まります。

業務用・加工用の小玉規格を求める産地では、密植によって1〜1.5kgサイズの球を安定的に生産する方法が広く採用されています。愛知・千葉・茨城などのキャベツ主産地では、量販・業務用に合わせた規格生産に密植栽培が組み込まれています。

早生・中早生品種との組み合わせで効果が出やすいです。生育日数が長い晩生品種を密植すると、外葉が過繁茂になるリスクが高まり管理が難しくなります。早生系の密植向き品種を使うことで、管理のしやすさと収量の両立が図れます。

ハウス・トンネル栽培でも密植の有効性が確認されています。施設栽培は面積当たりの設備コストが高いため、収量を最大化する目的で密植が取り入れられることがあります。施設内の温度・湿度管理と組み合わせることで、露地よりも密植のリスクを管理しやすい面もあります。

逆に、密植が不向きな条件もあります。高温多湿の環境では、密植による通風不良が病害(黒腐病・菌核病)のリスクを高めます。排水が悪い圃場や梅雨期の長期多湿条件では、密植栽培は慎重に検討する必要があります。

栽培のポイント

密植栽培を成功させるためには、通常の栽培以上に細かな管理が必要です。

株間と条間の設計が出発点です。密植向き品種であっても、極端に狭い株間では通風が悪化し、病害リスクが増します。品種のカタログに記載された推奨栽植密度を基本とし、自分の圃場条件(排水・通風・日照)に合わせた調整を行うことが重要です。初年度は通常栽培と密植栽培を並行して試作し、結果を比較することが実践的なアプローチです。

施肥設計の調整も必要です。株数が増えた分、養分の消費量が増加します。元肥・追肥の量と時期を通常栽植の場合と比較して見直すことが、球の充実と品質維持につながります。特に窒素過多になると外葉が過繁茂になり、密植のデメリット(通風不良)が増幅するため注意が必要です。

灌水管理は密植栽培でも基本です。密植によって蒸散量が増えるため、土壌水分の低下が通常より早い傾向があります。自動灌水設備(スプリンクラー・点滴灌水)を活用して適切な土壌水分を維持することが安定生産につながります。

病害虫の早期発見を徹底します。密植では株が込み合うため、病気が出始めた際の拡大スピードが速くなりがちです。圃場巡回の頻度を上げ、発生初期に対応することが被害拡大の防止に直結します。

品種選びのコツ

意外と知られていないのですが、「密植向き」として販売されている品種と、通常品種を密植栽培した場合では、品質・収量の安定性に大きな差が出ることがあります。密植向きとして設計された品種は草型・草勢・外葉の広がり方が密植条件に適応しており、同じ栽植密度でも通常品種より安定した結果が得られます。

品種選びで確認したいポイントは以下の通りです。

  • 推奨栽植密度がカタログに明記されているか: 密植向きとして設計されている品種は、推奨株間・10a当たり株数が具体的に記載されていることが多いです
  • 草型(外葉の広がり): 外葉が直立気味に立ち、横に広がりにくい品種が密植に向いています
  • 熟期: 早生〜中早生が密植との組み合わせで管理しやすい傾向があります
  • 球のサイズ傾向: 密植では球が小型化します。業務用小玉規格(1〜1.5kg)を狙うのか、通常サイズ(2〜3kg)を密植で揃えるのかによって、適した品種が変わります
  • 出荷先の規格との整合: 密植で揃えた球のサイズ・外観が、販売先の規格を満たすか確認します

代表的な品種として、早生藍宝つばさ(株式会社日本農林社)、早生子宝(株式会社増田採種場)、富士早生キャベツ(株式会社トーホク)、中早生二号(株式会社サカタのタネ)、早生子持(タキイ種苗株式会社)、早生大御所(有限会社石井育種場)などが挙げられます。

市場動向とこれから

カット野菜産業の拡大に伴い、業務用に適したサイズの規格品を安定供給できる生産者への需要は継続的に高まっています。密植栽培によって均一サイズの球を大量に安定供給できることは、この需要に応える有力な生産手法の一つです。

農業労働力の不足が深刻化する中、面積当たりの収量向上を省力化と両立させる手法として、密植栽培は引き続き注目されています。機械化(定植機・収穫機)との組み合わせも模索されており、均一な栽植間隔での密植は機械作業との相性が良い面もあります。

種苗メーカーも密植適性を明示した品種の開発・販売に積極的であり、今後も密植向き品種のラインナップは充実していくと見られます。新品種情報を定期的にチェックし、自農場の生産体制に合った品種選定を続けることが競争力の維持につながります。

まとめ

密植向きキャベツは、通常より株間を狭めた高密度栽培でも安定した結球・品質を維持できる品種群です。面積当たりの収量向上、球サイズの均一化、業務用規格対応といったメリットがあり、主産地での業務用・加工用生産に広く活用されています。

品種選定では草型・熟期・推奨栽植密度・球サイズの傾向を確認し、出荷先の規格と照合することが重要です。施肥設計・灌水管理・病害虫対策を通常栽培より細かく管理することで、密植栽培のメリットを安定的に引き出せます。品種と栽培管理の両面から最適化を図ることが、密植栽培成功の鍵です。

ミノリスのキャベツ品種一覧では、密植向きをはじめとする早生・中早生品種の詳細情報を確認できます。

83品種 表示中
BCR龍月

BCR龍月

タキイ種苗株式会社

根こぶ病と黒腐病に複合耐病性! 形状が安定する寒玉系中早生種! ■特長 ・根こぶ病と黒腐病に対し、高度な耐病性を示すほか、萎黄病にも耐病性。 ・玉のそろいがよく、スムーズな収穫作業が可能で、扁円に形状が安定するため箱詰め作業が容易。 ・倒伏しにくく、玉尻が地面に接しにくい。 ・中間・暖地の秋どりと春まきの初夏どりの両方で栽培できる。冷涼地では春まきの初夏どりと秋どりが可能。 ■栽培の要点 ・適切な外葉形成のため、保水性がよく、肥沃な圃場への作付けを優先する。 ・極端な密植栽培を避け、適切な外葉発育ができる条間・株間で栽培する。 ・元肥主力で初期生育を促進し、早めの追肥で生育後半まで安定した肥効を保つ。 ・適期収穫に努め、とり遅れに注意する。 ・本種は根こぶ病、黒腐病に対し、完全な抵抗性ではないため、予防的防除の実施が望ましい。 ・短茎のため、土壌からの菌核病、株腐病に対して十分な防除を実施する。

YR天空

YR天空

タキイ種苗株式会社

肥大性と在圃性にすぐれる初夏〜夏どりの多収種! ■特長 ・萎黄病に耐病性で、晩抽性と肥大性にすぐれ、秋まきの初夏どりや春まきの夏どり栽培に適する。 ・生育旺盛で栽培容易、密植栽培でも肥大と玉ぞろいにすぐれる。 ・形状は扁平で安定し、箱詰めしやすい。 ・結球後の裂球が遅く、高温期における腐敗も少ないため収穫期の幅が広い。 ・大玉で球芯が短いので、加工・業務用品種としても適する。 ■栽培の要点 ・施肥量は通常より2割程度少なくして、外葉をコンパクトにする。 ・玉ぞろいがよいので株間は狭めにし、中程度の株に仕上げる。

YR藍宝

YR藍宝

株式会社日本農林社

高い耐病性と産地適応性でロングセラーの中早生寒玉系 ■特性 外葉は青緑色の丸葉で密植可能である。 熟期は定植後65日内外で収穫出来る中早生種で、結球は結球肥大型に属し、玉は濃緑で1.3~1.5kg内外の中玉種である。 球型はやや腰高の扁円球で、輸送性に富み、耐暑、耐寒性があり黒腐病及び軟腐病に強く特に萎黄病に対しては絶対に強いAタイプである。 ■適作型 いずれの時期の播種でも玉揃いが安定している。 平坦地2~3月蒔-6~7月収穫。 7月上旬~8月上旬蒔-10月中旬~年内収穫。 10月上旬蒔-6月収穫。 ■栽培の注意 春蒔き夏穫キャベツは元肥重点主義とするが多肥にならないように注意する。 夏蒔の苗床は寒冷紗等で遮光して高温、乾燥を防ぎ、又、害虫の飛来を防ぐ。 30日位の若苗で定植するとよい。

おきなSP

おきなSP

タキイ種苗株式会社

加工・業務用に適した肥大性と在圃性にすぐれる早生種! ■特長 ・適期栽培では、定植後60〜65日で収穫できる早生種。 ・生育旺盛で作型・土壌適応幅が広く、栽培容易。 ・玉肥大がよく、L〜2Lサイズの大玉収穫に適する。 ・収穫適期後の裂球が遅く、収穫期幅が広い。 ・夏まきで問題となる萎黄病に対して耐病性を示す。 ■栽培の要点 ・早生性や肥大性を生かすため、極端な密植栽培を避ける。 ・加工・業務用に出荷するには、株間を40cmと広めにとる。 ・早生種のため、元肥主体で初期生育を促す。 ・黒腐病や株腐病、根こぶ病に対して予防防除を行う。

ことみ

ことみ

株式会社日本農林社

11月まきで5月上旬出荷を目指す中早生タイプ ■特性 ・10月下旬~11月中旬播種で、5月上旬~下旬収穫ができる中早生タイプ。 「さつき女王」に比べて、1~2週間早く出荷が可能。 ・玉の形状は、やや甲高の扁円球。ややシワのある濃緑色で、葉肉は厚くやや硬めなので、業務加工にも向く。 ・外葉がコンパクトなので、密植栽培が可能。 ■栽培の要点 ・本種は弊社「さつき王」「さつき女王」に比べ晩抽性が劣りますので、両品種よりも遅く播種しますようお願いします。 (さつき王、さつき女王は平坦地で10月20日以降の播種を推奨しています。) ・収穫が遅くなると、やや芯伸びが早い為、適期収穫を心がけて下さい。 ・結球初期に肥料切れを起こすと、締まりが悪く花芽分化の原因になるので、肥料切れを起こさないようにご注意下さい。 ・イオウ病抵抗性はないので、発生地での栽培は注意して下さい。

さちはる

さちはる

トヨタネ株式会社

(春系) 球色の良い春系キャベツ 品種特性 ■特長 ・1~2月収穫に適した春系キャベツ。 ・草勢が強く外葉は丸葉でやや大型になる。 ・外葉は立性で密植適正が高い。 ・球色は鮮やかな緑色で、低温期のもアントシアンの発生が少ない。 ・甲高偏円球で耐寒性が強く、低温期の肥大性にもすぐれる。 ・結球後の裂球は遅いので、収穫期の幅が広い。 ■栽培のポイント ・裂球は遅いほうだが、3月になると裂球が早くなるので注意。 ・低温期に生育を進める作型となるので、元肥はやや控え、追肥で球肥大を促進し、収穫期まで肥効を持続させる。 ・菌核の発生しやすい時期となるので、防除に努める。 ・萎黄病抵抗性品種ではないので早蒔きはしない。

アーリーボール

アーリーボール

株式会社サカタのタネ

締まりがよく品質が極めてよい、生食に適する早生、ボール形、萎黄病抵抗性品種 ■特性 ● 早生で肥大力の高い多収ボール形品種。葉肉はやわらかく生食用に適する。萎黄病に抵抗性がある。 ● 定植後60日前後で収穫期となり、球重1.2kg程度。玉は正円球で非常に硬く締まり、品質、食味が極めてよい。 ● 葉色はやや濃い緑色、比較的小葉で密植できる。 ■適応性 高冷地・冷涼地 早生性を生かした早春まき早どり栽培に適します。2~3月まき、6~7月どりのトンネル栽培、3~7月上旬まき、7月~10月どり露地栽培に適します。乾燥すると小球になりやすいので、8月の最高気温で30℃以上が続く準高冷地では、盛夏どりを避け、6~7月、9~10月どりとします。 一般地・暖地 初夏どりとして1月下旬まき5月上旬どりのトンネル栽培から3月上旬まき、7月どり栽培に適します。 また、7月下旬まき、10~11月どり栽培にも適しますが、極早生品種とはいえ、低温結球性、耐寒性は劣るので、むやみな遅まきは避け、一般地では11月下旬まで、暖地では12月上中旬までに収穫することが大切です。 抽だいするので秋まきでは栽培できません。 ■畑づくり(圃場準備) 平球品種より弱く、生育が劣り、その結果結球が不ぞろいになります。また乾燥すると小玉になりやすいので、排水、保水のよい肥沃な畑が一番適します。 ■肥培管理 初期から肥効を高めた栽培で、結球までに株張りをよくしておくことが大切なため、元肥主体に施します。生育期間は短いので、追肥は生育を見ながら遅れずに施すようにしてください。 ■播種と育苗 健苗を育てることが良品多収の第一のポイントです。温床育苗では最低気温を10℃以上に保つようにし、日中は十分換気を行い、徒長しないように注意します。夏まきでは苗の生育はスムーズで葉が開いているので、込み合っていると軟弱な苗になりがちです。風通りをよくしてがっちりした苗をつくってください。 ■定植および定植後の管理 極早生品種なので本葉4枚程度の若苗で、根の周りの土を落とさないように丁寧に定植し、活着を促進してください。密植向きの品種で、一般には5,000~5,500株程度/10aがよいでしょう。 ■病害虫防除 育苗期はべと病に注意し、適宜薬散をします。また肉質がやわらかく結球部位が低いことから、多雨期の栽培では過熟で尻腐れが出やすくなります。高畝にして排水、通風をよくすることが大切です。 ■収穫 結球の進みが早く、従って老化も早まります。またボール形キャベツは緑の濃い新鮮さと食味のよさがポイントなので、早めに収穫することが大切です。収穫期の幅はあまり広くないので、労力に見合った作付計画も大切です。

ポイントワン

ポイントワン

トキタ種苗株式会社

歯切れ良く、多汁で甘く食味良好。800gから1.6Kgの尖がり形。病気に強く栽培しやすい。 ■特性 萎黄病抵抗性があり、抽だいも遅く栽培しやすい。株間25cm程度の密植栽培も可能で、定植後50-55日で800g-1.6kg程度の収穫適期となる。葉質は甘く歯切れ良く多汁で食味が良い。 ■栽培上の注意 発芽適温は20-23℃。子葉展開時に生育不良株を間引き苗の生育を揃える。夏場は雨、害虫避けのため寒冷紗被覆が望ましい。本葉5-6枚の苗を株間25cm程度に定植する。(株間を広げると大きめで収穫できる)高温時はなるべく夕方に植え付け活着を促進する。 ■播き時期 一般地2月から3月、7月から8月。 ■播種方法 直播か定植。苗床では虫害予防のためべたがけを推奨。 ■植え付け 株間25cm程度に定植。 ■土壌条件 肥沃な土壌が良い。 ■肥料 窒素1平方メートルあたり24g前後の半分を元肥。残りの半分を定植後20日目頃にカリウムとともに与える。 ■収穫 頭部がしまったら収穫できる。定植後50〜55日が目安。 ■料理 歯切れの良い葉質なので、サラダ、炒め物に適する。四つに割ってグリルも良い。

レッドブライト

レッドブライト

株式会社サカタのタネ

生育旺盛、鮮やかな球色の紫キャベツ ■特性 ● 鮮やかな濃紫色、 内部まで紫色の発色がよい中早生の紫キャ ベツ。 ● 球重1.3kg程度、正円球のきれいな形状で、品質がよい。 ● 紫キャベツの中では比較的外葉が強く、 栽培しやすい。 ■適応性 適応性幅は広く、正円球で形状が安定し、 一般地・暖地の1~3月 上旬まき、7~8月中旬まき、 高冷地の3~6月中旬まきに適しま す。排水性の悪い圃場では株張りが不良となる恐れがあるため、 排水性のよい圃場を選択します。 黒腐病の発生しやすい圃場や時 期の栽培は避け、予防的な防除を徹底します。 ■播種・育苗 作型図を確認の上、極端な早まきや遅まきを避け、地 域に適した播種期を守るようにしましょう。高温時期の播種においては、なるべく涼しい時間帯 (朝か夕方)に播種・灌水を行い、発芽までの期間は寒冷紗などによる遮光で地温が上がり過ぎないようにすると、発芽ぞろいがよくなります。反対に低温時期の播種においては、発芽適温となる20℃前後の地温を確保し、一斉に発芽させるようにしましょう。高温、多湿、日照不足は苗の徒長の要因となるため、発芽後は灌水量を調節するとともに苗床の風通しをよくし、地上部と根部のバランスの取れたがっちりとした苗を育苗するように心がけてください。徒長苗は立ち枯れの要因となるため注意しましょう。 ■定植・管理 条間60cm×株間30cm (約5,500本/10a) 程度を標準とします。本品種は紫キャベツの中では強健ですが、通常の平玉キャベツと比べると、株張りは大人しい品種になります。過度な密植では株張りが不良となり、小玉になる恐れがあるため適切な株間で定植してください。球を十分に肥大させるためには、生育初期にしっかりと外葉を作ることが重要です。定植後に根をスムーズに活着させ、適時中耕・追肥を行うなどして初期生育を促しましょう。 ■病害虫防除 生育初期から黒腐病の対策を心がけましょう。特に台風や大雨、強風の直後には茎葉にできた傷口から病原菌が感染し、発病が助長されやすくなります。気温が高い時期や地域においては発病しやすく、蔓延してしまうと薬剤を散布してもなか なか止まらない病害であるため、予防的な防除を徹底することが重要です。 ■収穫 締まりがよく在圃性の高い品種ですが、過熟時には病害や生理障害発生のリスクが高くなりますので、適期収穫を心がけましょう。

一陽(いちよう)

一陽(いちよう)

有限会社石井育種場

在圃性抜群 2~3月どりに好適な良質春系 中間地・暖地 120日 ■特性 1. 暖地の晩夏まき、2~3月どりに好適な春系で、秋蒔極早生種との端境期に収穫できる。 2. 株張りは中位で密植適性が高い。3月どりでも大株、大玉になりにくい。 3. 晩抽性で裂球および春先の結球葉のゆるみが遅く、在圃性があるため、収穫期の幅が広い。 4. 葉の波うちはやや少ないが、光沢のある鮮緑色でアントシアンの発生が少ない。 5. 芯は短く、中肋が細い。形状のよい扁円球で箱詰めしやすい。

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