病害耐性

急性萎凋症耐性のキュウリ品種一覧 全11種類

急性萎凋症耐性キュウリ 急性萎凋症とは 急性萎凋症とは、結実盛期のキュウリ株が突然しおれ始め、急速に枯死に至る症状の総称です。ウリ科キュウリ属(Cucumis sativus L.)のキュウリで特に問題になる生理・病理上の現象で、収穫最盛期

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急性萎凋症耐性について

急性萎凋症耐性キュウリ

急性萎凋症とは

急性萎凋症とは、結実盛期のキュウリ株が突然しおれ始め、急速に枯死に至る症状の総称です。ウリ科キュウリ属(Cucumis sativus L.)のキュウリで特に問題になる生理・病理上の現象で、収穫最盛期に突然株が倒れるため、生産者に深刻な収量損失をもたらします。

「突然枯れる」という症状の激しさと、発生原因の複雑さが急性萎凋症を難しい問題にしています。症状は同一に見えても、その背景には複数の異なる要因が絡んでいることが多く、単一の対策で完全に防げるわけではないのが実態です。

症状としては、晴天の日中に葉・茎がしおれ始め、夕方・夜間には一時回復することがありますが、進行すると回復しなくなり、株全体が枯死します。萎凋の速度は品種・環境・原因によって異なり、1〜3日で枯死するケースから、数週間かけてゆっくり衰退するケースまであります。

急性萎凋症の主な原因

急性萎凋症の発生には複数の要因が関与しており、単一の病原体や原因に帰せないのが現状です。

接ぎ木の不和合(物理的接合不良)は、接ぎ木後の管理が不十分な場合や、台木と穂木の相性が悪い組み合わせで生じる問題です。導管・師管の連絡が不完全なまま生育が進み、着果負荷が増加する盛期に水分・養分の供給が追いつかなくなって萎凋が起きます。

根の物理的・生理的障害も主要な原因の一つです。高温・過湿・塩類集積・線虫被害・根腐れ病などで根の機能が低下すると、地上部への水分供給が不足して萎凋します。特に施設内の高温時や、灌水過多による酸素不足が根の活性を急激に低下させることがあります。

ウイルス病・細菌病による維管束の閉塞も萎凋を引き起こします。ウリ科野菜では、つる割病(フザリウム菌)や青枯病(ラルストニア菌)などが維管束を侵し、水分・養分の通道を阻害します。

高温・急激な気象変動(急激な晴天・強風・低温)が引き金になることもあります。環境ストレスが重なった時に、それまで潜在していた根の障害や接ぎ木部の不全が顕在化するパターンです。

台木選定が最重要の防除手段

意外と知られていないのですが、急性萎凋症の防除において最も効果的な手段の一つが、台木品種の選定です。キュウリの施設栽培では接ぎ木栽培が主流であり、台木の特性が草勢・耐病性・水分吸収力・接ぎ木親和性に直接影響します。

カボチャ台木はキュウリ栽培で広く使われる台木タイプで、根の発達が旺盛で耐病性(特につる割病)が高いという特性があります。ただし、台木の品種によって低温伸長性・高温時の草勢安定性・接ぎ木親和性が異なります。

ユウガオ台木は接ぎ木親和性が高く、ブルームが多く発生しますが(ブルームレスが求められる市場ではカボチャ台木が主流)、根の活性が高い特性があります。

台木選定の際は、穂木(品種)との親和性、作型(促成・抑制など)への適合性、急性萎凋症リスクの低減効果を総合的に評価します。種苗メーカーの推奨台木組み合わせを参考に、地域の産地試験データも活用して選定することが確実です。

品種側の耐性について

急性萎凋症への対応は、品種そのものの遺伝的な耐性よりも、台木選定や栽培管理による対策が主体となる点が、TYLCV耐病性やうどんこ病耐性などの病害耐性と異なる特徴です。

品種カタログで「急性萎凋症耐性」または「急性萎凋症に強い」という表記がある場合、主に以下の意味合いで使われています。

接ぎ木台木との親和性が高く、接ぎ木部の不和合による萎凋リスクが低いという特性。草勢の安定性が高く、着果負荷が増しても水分・養分の需給バランスが崩れにくい特性。根の活性維持能力が高く、高温・過湿等の環境ストレスに対する根の耐久性が優れるという特性。

ただし、いずれの特性も「完全に急性萎凋症を防ぐ」というものではなく、リスクを低減するという意味合いです。品種の耐性だけに頼らず、栽培管理全体での対策が必要です。

防除と管理のポイント

ここからが実際の栽培で差がつくところです。急性萎凋症対策の基本は、株の根を常に健全な状態に保つことです。

灌水管理は急性萎凋症防除の要です。真夏の高温期や施設内の温度が上昇する時間帯には、根の酸素不足を防ぐために過剰灌水を避けます。日中の高温時は灌水を控え、午前中〜夕方にかけて適量の灌水を行うのが基本的な管理です。土壌水分のモニタリング(水分計の活用等)を取り入れると管理精度が上がります。

接ぎ木苗の活着管理も重要です。定植後の高温・乾燥による接ぎ木部の乾燥を防ぐため、定植直後は十分な灌水と遮光を行います。接ぎ木部が完全に癒合するまでは、接ぎ木クリップやテープを取り外さず、活着を丁寧に確認します。

塩類集積対策として、施設内の連作圃場では土壌の塩類濃度(EC値)を定期的に測定し、過剰になっている場合はかん水洗浄や土壌改良を行います。高塩類濃度下では根が水分を吸収しにくくなり、萎凋リスクが高まります。

つる割病・根腐れ病の発生がある圃場では、耐病性台木の活用と合わせて、土壌消毒・輪作・排水改善を組み合わせた総合的な対策が必要です。

※農薬の使用にあたっては、必ず最新の農薬登録情報を確認し、ラベルの記載内容に従ってください。

現場の実態と注意点

産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、急性萎凋症は「発生してからでは遅い」病態であるため、予防的な対策が基本姿勢です。

夏季の施設栽培では、気温・地温が急上昇する7〜8月に急性萎凋症の発生が集中する傾向があります。この時期の灌水管理・換気管理・台木健全性の確認を怠らないことが、発生リスクの低減に直結します。

発生初期のサインを見逃さないことも大切です。日中のわずかなしおれ(夕方には回復する段階)を発見したら、その株の根元・接ぎ木部・周辺土壌の状態を観察します。早期発見・早期対処が株の全滅を防ぐ可能性を高めます。

圃場単位での発生パターンも把握しておくと有益です。特定の区画で毎年急性萎凋症が多発する場合、その箇所の排水性・土壌物理性・日射条件などに問題がある可能性があります。

品種選びのコツ

急性萎凋症リスクを低減する品種選定では、品種の特性に加えて台木との組み合わせを総合的に評価することが重要です。

品種カタログで「急性萎凋症耐性」「急性萎凋症に強い」の表記を確認します。あわせて、その品種に推奨される台木品種と、台木を使用した場合の草勢・着果性のデータも確認します。

急性萎凋症の多発圃場や高温ストレスの大きい夏季施設栽培では、台木の選定が特に重要です。カボチャ台木の中でも根張りの安定性・高温耐性が優れた品種を選ぶことで、リスク低減が期待できます。

地域の農業普及指導センターや種苗メーカーの技術担当者への相談は、栽培環境に合った品種・台木の組み合わせを選定するうえで有効な方法です。

まとめ

急性萎凋症はキュウリの結実盛期に突然発生する複合的な原因を持つ症状で、台木選定と根の健全性維持が最も効果的な防除手段です。品種側の「急性萎凋症耐性」は接ぎ木親和性・草勢安定性・根の耐久性に関わる特性を指しますが、品種の耐性だけに頼らず、灌水管理・塩類対策・接ぎ木の活着確認などの栽培管理との組み合わせが不可欠です。

台木と品種の組み合わせを丁寧に選定し、日常の栽培管理で根の健全性を保つことが、急性萎凋症リスクを低減する基本的なアプローチです。急性萎凋症耐性キュウリの品種一覧は、このページのタグが付いた品種ページからご確認いただけます。

11品種 表示中
久留米きゅう太郎

久留米きゅう太郎

株式会社久留米原種育成会

ズッキーニ黄斑モザイクウイルス(ZYMV)抵抗性品種 ・播種期  【露地夏秋】4月播き・5月播き・6月播き・7月播き   ・収穫期  【露地夏秋】6月収穫・7月収穫・8月収穫・9月収穫・10月収穫   ・果実サイズ及び特徴  【果長】100gで21〜22cm  【果色】光沢ある濃緑色   ・草姿および草勢  【主枝】茎は中太で徒長しにくい。  【子枝】ゆっくりと順次発生する。  【孫枝】放任   ・耐病性:ZYMV抵抗性   ・コート/生種:生種   ・その他補足説明  【収量】安定した雌花着生で果実肥大早く多収   【雌花率】  (5月)主枝:70〜80%、子枝:90〜100%  (7月)主枝:40〜50%、子枝:80〜90%   【おすすめ台木】ハイパワーブルームレス台木  昇竜(350粒/100粒) さらにたくましく、元気ハツラツ!!   ■特性 近年激しく気候が変化する中、キュウリには多くのウイルス病が報告され、特に「ズッキーニ黄斑モザイクウイルス(ZYMV)」は露地栽培において多く発生し、大きな問題になっています。 ZYMVに感染したキュウリは、葉に激しいモザイク症状、果実には奇形を生じ急性萎凋によって枯死する場合もあり、栽培農家は大きなダメージを受けています。 そこで私どもは、高品質、多収性、また耐暑性、省力性にも優れたZYMV抵抗性の新しい品種を育成しました。   ■栽培要点 ・適合作型は、5月~7月蒔きの露地栽培。 ・元肥は緩効性の有機質肥料を主体にやや多めに施し、本葉2.5~3枚の苗を定植する。 ・雌花の着生率が高く肥大が大きい為、収穫開始時より追肥を始め、肥料切れを起こさないように早めに追肥を施す。 ・活着不良や、草勢が弱い場合主枝下段10節位まで摘果を行い、草勢の回復を図る。 ・枝の発生が初期よりゆっくりな為、側枝は摘み急がず、安定した草勢を維持する為に必ず成長点を2~3本確保する。 ・収穫開始以降は摘葉中心の管理とする。

枝成り王子

枝成り王子

株式会社埼玉原種育成会

■病気に強い ウドンコ、ベト、褐斑病に強さを発揮します。ウイルス病による急性萎凋症にもなりにくい品種です。 ■全天候型 春から秋まで、特に盛夏期での高温・乾燥に強いので芯焼けになりにくく、つる持ちが良く容易に栽培できます。 ■美しくおいしい 形が整い色つや良く、ボリューム感があります。また、歯切れ・風味ともに優れるので食感が極めて良好です。 ■作り易い 支柱仕立て栽培、地這栽培の両方に好適で、草勢が強く側枝の発生も良いので特別な技術は要しません。 ■たくさん穫れる 茎葉が丈夫で長持ちするため、果実の肥大が安定します。そのため、終始若々しく形の良いキュウリがたくさん穫れます。 ■栽培上の注意点 ・キュウリの種は深く播きすぎたり、芽が出るまでに水分が多すぎたりすると発芽が悪くなります。播種後の灌水は適量とし、新聞紙か苗キャップをかけて、適水 分・適地温を保ちます。 ・良く生育し、たくさん収量が上がる品種なので、堆肥・元肥・追肥ともに多めに施します。 ・乾燥しやすい畑では、敷ワラをすると良いです。

艶香(えんか)

艶香(えんか)

株式会社ときわ研究場

複合耐病性と高品質多収性を兼ね備えた新品種 ■雌花着生 主枝雌花率は、暖地の4月まきで50%前後、寒冷地の5月まきでは50%前後、1~2果成りが主体となる。また側枝の連続着果率も高い。 ■果実 果実は21~22cmとなり、果色は極濃緑、肩こけ少なく秀品率が高い。 ■収量性 果実肥大は早く、初期から多収となる。いかなる環境下においても順調に果実肥大し、尻細果や尻太果の発生は少ない。 ■耐病性 褐斑病、ウドンコ病、ウィルス病(ZYMV)に耐病性で、べト病にも比較的強いため、薬剤散布が軽減でき、栽培後半まで安定した栽培が行える。また高温期の急性萎凋症の発生も少ない。

つやみどりパワー

つやみどりパワー

トキタ種苗株式会社

うどんこ病・急性萎凋病等に強く多収・良食味 ■特性 キュウリ栽培で特に問題となるうどんこ病・べと病、ウィルス病のZYMVに極強く、ウィルスの感染による急性萎凋病が発生しにくい。 生育中盤の子蔓・孫蔓の発生も良好で、収穫量の増減ブレが少なく、梅雨明け後も良果が安定して収穫できるのが特長です。 果色は濃鮮緑色で歯切れ艮く、食味良好です。 ■栽培上の注意 1−6節までの子つるは摘除。7節以降は1−2節どめとし、孫枝以降は生長点を3本程度残すようにする。 ■播き時期 4月上旬〜8月中旬播種。 ■土壌条件 日当たり、水はけよく、肥沃な土壌が良い。 ■肥料 元肥は1平方メートル当たり完熟堆肥1.5−2kg。チッソ成分で20−25g、リン酸・カリを成分で20−30g。 水分不足、肥料切れは草勢低下につながるので避ける。 追肥は収穫開始後から2週間に1度。1平方メートルあたりチッソ成分で2−3g目安。 ■料理 一般的な日本タイプのきゅうり。

バトラー

バトラー

カネコ種苗株式会社

根張りが良く、さらにパワフルになったスーパー台木 特性 ●台木専用カボチャで、ブルームの発生が極めて少なく、果実は光沢が良く日持ちが良いです。 ●胚軸が従来のブルームレス台木カボチャより太く、接木作業が容易です。 ●親和性に優れ、急性萎凋症の心配は極めて少ないです。 ●草勢が旺盛で特に後半からの枝の動きを良くします。ハウス促成から露地栽培に適します。 栽培要点 ●呼び接ぎでは、播種は生育が早いため、キュウリより1〜2日遅れてまきます。 ●播種後、本葉が展開を始めた頃が接木適期です。

耐病あさぎり

耐病あさぎり

株式会社埼玉原種育成会

■病気に強い 耐病性を強化し、ウドンコ・ベト・褐斑病等に強く、ウイルス病による急性萎凋症にもなりにくい。 ■美しくおいしい 形が整いボリュウーム感のある果実で、歯切れ良く食感、食味が良好。 ■全天候型 盛夏期の高温、乾燥、芯焼けに強い。 ■作りやすい じっくり生育して省力的。手間がかからず作り易い。 ■たくさん穫れる 形の良いキュウリがたくさん穫れる。 ■今までの露地家庭菜園の問題点 ・栽培中に病気が蔓延し、なかなか収量が上がらず、  栽培を断念せざるを得なかった。 ・病気は強くても、食味があまり良くなかった。 ・直売向けに、もっと果色の濃い、ツヤのある  キュウリが欲しかった。 これら全て解消出来る品種力を示します。 ■露地3~8月播きの複合耐病性品種 ネット・支柱・地這栽培

艶香831

艶香831

株式会社ときわ研究場

複合耐病性で最後まで作り易い品種 ■雌花着生 主枝雌花率は、4月播種で50%前後、各節1~2果成りが主体となる。また側枝の連続着果率も高い。 ■果実 果実は21~23cmで、果色は極濃緑、肩こけ少なく秀品率が極めて高い。 ■収量性 果実肥大は順調で、初期から多収となる。高温下や低温下おいても順調に果実肥大し、尻細果や尻太果の発生は少ない。 ■耐病性 ウドンコ病、かっぱん病、ベト病、ウィルス病(ZYMV)に強く、炭疽病にも比較的強いため、薬剤散布が軽減でき、栽培後半まで安定した栽培が行える。また高温期の急性萎凋症の発生も少ない。

夏秋節成り

夏秋節成り

株式会社埼玉原種育成会

■病気に強い キュウリ栽培の悩みであるベト、ウドンコ病に抜群に強く普通品種の半分の消毒でも栽培可能です。 ■全天候型 天候に左右されにくい性質。 ■美しくおいしい 果は冴えたグリーンで瑞々しく、歯切れ良く、糖度も高いので食味が抜群です。 ■作り易い 節間が短いため、誘引や摘芯が大幅に省ける品種です。 支柱仕立て栽培あるいは地這栽培の両方に好適です。 ■たくさん穫れる 各節に連続着果するので、早期より末期まで多収です。 ■栽培上の注意点 ・栽培は若苗定植か直播きが良く、元肥は多めに施し、灌水も不足しないこと ・植付本数は3.3m2あたり5~6本。 ・側枝は下位3~4節を早めに元から除去。以降は長さ25~30cmで摘芯。 ・伸びにくい枝や孫づるは半ば放任し、伸びたもののみを摘芯。

ずーっととれる

ずーっととれる

株式会社サカタのタネ

病気に強く、猛暑にも負けない、家庭菜園にも好適なキュウリ ■特性 1. 露地作型専用品種。 2. 親づるの雌花率は3~5月播種で約30%、5~8月播種で20~30%。 3. 親づるは徒長しにくく、子づるは節間中程度。孫づる以降は節間中短で、順次発生。草勢旺盛で露地における耐候性は極めて強い。 4. 果色は濃緑で、光沢がある。果長は21cm前後。 5. うどんこ病、べと病、ZYMVに耐病性がある。 6. 食味は歯切れがよく、甘みがあり、果肉は硬くしっかりしている。 (注)商品名は、商品の特性を保証するものではありません。 ■適応性 露地作型専用品種で、春から秋まで適応性の幅は広いです。遅霜に注意しながら定植時期を設定する。暖地であれば4月下旬ごろから、温暖地であれば5月上旬、高冷地・冷涼地であれば5月中下旬ごろが定植の適期となります。定植を早める場合は、トンネルを利用します。 ■定植準備 土壌の通気、保水、排水をよくするために10aあたり完熟堆肥を1~2t程度入れ深耕を行います。元肥は、栽培期間が長いため土壌分析の結果に基づき、油粕、骨粉等の有機質肥料や緩効性肥料を主体とします。一般的には施肥量10aあたり窒素30~35kg、リン酸35~40kg、カリ30~35kgとします。定植時の地温が19~23℃になるよう、定植1週間前くらいからマルチを張るなどして調整します。 ■定植および定植後の管理 定植後しばらくは、しおれるようなら株元に灌水をしますが、あまり過保護にせず、キュウリ自身の根で水を吸えるよう灌水は控えめにします。生育初期は、しっかりと根を張らせ、下から5節までの子づる、7~8節までの雌花は早めに摘み取ります。8~9節目の雌花が咲き始めたら灌水を始め、収穫開始までの間に追肥を行います。その後の追肥は、1株から5~6本収穫したら1回のペースで行います。追肥は速効性のある液肥がおすすめです。固形肥料は効き始めるまでに多少時間がかかるので早めに施用します。着果以降収穫最盛期に向けて、灌水は晴れたら毎日行い、尻細果を出さないように心がけます。 ■整枝と摘葉 子づるは基本的に下段1節、中段1~2節、上段1節で摘みます。あまり生長点が小さいうちに摘まないよう、1節で摘む場合は2.5節まで伸ばしてから摘みます。勢いのよい生長点を必ず株あたり3~4箇所残しながら摘むことで、根が順調に伸長します。孫づる以降は1~3節で、草勢を見ながら摘みます。繁茂して光が当たらなくなったり、果実が畝に着くようになった低段の子づるは切り戻しをします。 収穫も中期に差しかかると、草勢がさらに旺盛になり、葉と葉が重なり合い光の通りが悪くなります。また、過繁茂になると風の通りも悪くなり、灰色かび病、菌核病などの発生があります。病気の葉はもちろん、黄色くなった葉、重なり合った葉を摘み取ります。摘葉の目安は、展開してから30~40日です。 ■病害虫防除 アブラムシ、オンシツコナジラミ、アザミウマなどの対策も含めて、早期発見、早期防除を基本として、定期的な消毒を心がけてください。また、病葉、老化葉等を含めた摘葉は、受光体勢、風通しをよくして病気の蔓延を防ぐだけでなく、消毒の効果も高めます。 ■収穫 キュウリは夏になると1日で2~3cm果長が伸びます。大きい果実を収穫し忘れると着果負担を増加させ、草勢低下の原因になります。朝と夕方の2回収穫することをおすすめします。キュウリは未熟な果実を収穫し続ける作物ですので、栄養生長(樹をつくる)と生殖生長(果実を肥大させる)のバランスをいかに保つかが重要なポイントとなります。 ■【特長】 「ずーっととれる」キュウリは、露地耐候性、うどんこ病、べと病、ZYMV耐病性を兼ね備え、草勢が非常に旺盛で、スタミナがあるキュウリ品種です。果実の色は濃緑で、曲がりが少なく、収量も多く、食味は歯切れがよく甘みがあります。たいへん栽培しやすいので、家庭菜園用としてもおすすめの品種です。

豊美1号

豊美1号

株式会社埼玉原種育成会

■適作型 夏秋: 4~5月播き 抑制露地: 6~8月播き ■雌花率 主枝着果率: 50~60%(夏秋:4~5月播種) 40~50%(抑制露地:6~8月播種) ■果実 100gで20~21cm ■耐病性 ウイルス病に強く、複合感染による急性移凋症の発生が少ない。果実のモザイク症も軽微。ウドンコ病やベト病に強い。褐斑、炭疽病にも比較的強い。 複合耐病性、特にズッキーニ黄斑モザイクウイルス病に耐病性を持つ。 節成り性は強くないが、雄花節からの成り戻しが強い。 孫枝以降の半放任による整枝で末期まで良果が獲れ続ける。 初期から収量構成が安定。 食味良好。

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