栽培環境・条件

促成栽培向けのキュウリ品種一覧 全52種類

促成栽培向けキュウリ 促成栽培とは 促成栽培とは、ハウスや温室などの施設を加温して、自然の収穫期よりも早い時期に収穫する栽培方法です。キュウリ(ウリ科キュウリ属、Cucumis sativus L.)の場合、一般的に12月〜2月頃に播種・育

ノリタケ ファインバブル装置 — 株重量+27% 糖度+31% 病害抑制

促成栽培向けについて

促成栽培向けキュウリ

促成栽培とは

促成栽培とは、ハウスや温室などの施設を加温して、自然の収穫期よりも早い時期に収穫する栽培方法です。キュウリ(ウリ科キュウリ属、Cucumis sativus L.)の場合、一般的に12月〜2月頃に播種・育苗し、3月〜5月頃にかけて収穫するパターンが「促成栽培」に該当します。厳寒期を加温ハウスで乗り切り、春先の市場供給が少ない時期に出荷することが最大の目的です。

促成栽培はほかの作型と明確に区別されます。1〜3月播種・4〜6月収穫の「半促成栽培」は軽加温または無加温が基本で、加温コストの水準が異なります。9〜10月播種・12月〜翌6月収穫の「越冬栽培」は促成と重なる部分もありますが、通常は促成より長期にわたる栽培を指します。7〜9月播種の「抑制栽培」は秋冬の収穫を目的とし、促成とは栽培の季節が逆です。

促成栽培向けとして品種カタログに記載されているキュウリ品種は、この厳しい低温条件下でも着果・肥大・収量が安定するよう設計されています。

促成栽培向き品種のメリット

促成栽培に適した品種を選ぶ最大のメリットは、収量の安定性です。厳寒期の低温・低照度という過酷な環境でも着果性が維持され、果実の肥大・果形の整いが確保されます。品種選定を誤ると、着果不良・奇形果の増加・果色の不均一といった問題が生じやすく、収量・秀品率の低下に直結します。

市場の供給バランスの観点からも、促成作型は価格的に有利な時期と重なります。春季のキュウリ需要が高まる3〜5月の出荷に向けて、促成栽培で先行生産しておくことで、市場価格が高い時期の出荷量を確保できます。

施設栽培に特化した品種の多くはブルームレス特性を持ち、果実の外観品質が均一になりやすい点も流通上のメリットです。スーパーマーケットや量販店への定番出荷品目として、安定した品質が求められる場面で強みを発揮します。

促成栽培における低温対策

ここからが実際の栽培で差がつくところです。促成栽培の成否を左右する最大の要因は、低温管理と灌水タイミングの組み合わせです。

キュウリは低温に弱い作物で、生育適温は昼間22〜28℃、夜間15〜18℃が一般的な目安です。夜温が10℃を下回ると根の活性が著しく低下し、水分・養分の吸収が滞ります。促成作型の厳寒期(1〜2月)は特にこの管理が難しく、加温費のコスト管理と品質維持のバランスをどう取るかが経営上の重要課題になります。

灌水は夜間ではなく午前中に行い、夜間は地温・気温が下がりすぎないよう管理するのが基本です。低温期の過剰灌水は根の障害につながり、急性萎凋症のリスクを高める一因にもなります。

接ぎ木台木の選択も重要です。促成向けの品種には、低温伸長性の高いカボチャ台木との組み合わせが推奨されることが多く、台木と穂木のマッチングを種苗メーカーのカタログで確認することが欠かせません。

品種の主な特性と選び方

促成栽培向けキュウリ品種を選ぶ際は、以下の観点から検討することが重要です。

低温着果性については、品種カタログの「低温着果良好」「冬季着果安定」などの表記が一つの目安になります。ただし、表記の程度は品種によって異なるため、試作で実際の着果数と果形を確認することが確実です。

耐病性の確認も欠かせません。施設促成では、うどんこ病・べと病・炭疽病・萎凋病などが主要病害です。品種カタログのHR(高度耐病性)・IR(中程度耐病性)表記を確認し、地域で問題になりやすい病害に対応した品種を選びます。

果形・果色の均一性は、市場流通においての評価に直結します。促成キュウリは長期にわたって安定した規格の果実を出荷し続ける必要があるため、果形が安定している品種を選定することが重要です。

サカタのタネのフリーダムハウスシリーズ(フリーダムハウス1号・2号・3号)は施設ハウス向けに広く使われている品種群です。各地域の試験場・農業普及指導センターの品種比較データも参考にしながら選定することを検討してください。

栽培管理のコツ

促成栽培では、育苗期からの管理が収穫期の収量を大きく左右します。育苗温度の管理(昼温25〜28℃、夜温15〜18℃が目安)を徹底し、根張りの良い健全な苗を作ることが最初のポイントです。

定植後の初期生育では、地温確保が特に重要です。地温18〜20℃以上を維持するため、地温確保用の加温設備・電熱マット・ポリマルチを活用します。初期の草勢が乗ってきたら、整枝・誘引・摘果を適切に行い、過繁茂による日照不足を防ぎます。

着果促進には、ミツバチやマルハナバチによる花粉交配が有効な品種もあります。単為結果性(受粉なしで果実が肥大する性質)が高い品種では、訪花昆虫なしでも着果しやすいですが、品種によって単為結果性の強さは異なります。

収穫は果実が規格内サイズに達したら早めに行い、過熟・肥大果を出さないことが草勢の維持につながります。

市場動向とこれから

促成キュウリは、冬季の施設野菜として国内の周年供給体制を支える重要な作型です。宮崎・高知・群馬など主要産地での大規模な施設促成栽培が、冬〜春のキュウリ市場の供給を担っています。

産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、近年の暖房コスト上昇(重油価格の上昇)は促成栽培の経営を圧迫する要因として産地で課題視されています。省エネ型の暖房設備の導入・ヒートポンプの活用・ハウス断熱性能の向上など、コスト低減に向けた取り組みが各産地で進められています。

環境制御技術(CO2施用・日射連動型灌水制御など)との組み合わせによる収量・品質の向上は、促成作型の競争力を高める技術として注目されています。

まとめ

促成栽培向けキュウリは、厳寒期の加温ハウスという過酷な環境下で安定した着果・収量・品質を発揮するよう設計された品種群です。低温着果性・耐病性・果形の均一性が品種選びの主要な確認ポイントです。

加温費・台木選定・灌水管理の組み合わせが促成栽培の経営と品質を左右します。各品種の特性を種苗メーカーのカタログや普及指導センターの試験データで確認し、栽培地域の気候条件と経営規模に合った品種を選ぶことが重要です。促成栽培向けキュウリの品種一覧は、このページのタグが付いた品種ページからご確認いただけます。

52品種 表示中
HI・トライ

HI・トライ

株式会社久留米種苗園芸

露地用きゅうりに節成品種時代到来!! 多収穫・省力・耐病性(放任で楽々栽培) うどん粉病&褐斑病の複合耐病性品種 露地栽培だけでなくハウス栽培にも適する 【特性】 ◆主枝成・側枝共に80~100%雌花着生品種 ◆葉は黒く、小~中葉で立性(受光状態が良い) ◆果実は22~23cm、整形果で果形の安定抜群 ◆草勢はおとなしく、確実な着果で死果なく開花順に収穫でき、省力。 ◆安定した収穫と、草勢維持の為、側枝より確実な枝の確保。 ◆うどん粉病・褐斑病に強力な耐性を示す複合耐病性品種。 ◆省力性と耐病性、多収性をあわせ持つ節成性の露地きゅうり。 【適応作型】 露地栽培:3月~4月播きの、トンネル早熟栽培、 7月~8月播きの、露地夏秋栽培に適する。 ハウス栽培:3月~4月播きの、半促成栽培、 7月~8月播きの、雨除け・抑制栽培に適する。

S-36

S-36

株式会社埼玉原種育成会

■適作型 ハウス: 9~3月定植 越冬・促成・半促成・無加温 ■雌花率 主枝着果率: ほぼ100% (7月・8月播きは雄花節もある) 1節1~2果成り ■果実 100gで21~22cm ウドンコ病と褐斑病の双方に強い耐病性を示し、ベト病にも比較的強い 節成り性が高く、分枝性は良い。 果肥大早く、終始果形が安定し、高品質で秀品率高い。 摘芯栽培・つる下し(更新型)栽培が可能。

YS-30(四葉キュウリ)

YS-30(四葉キュウリ)

株式会社埼玉原種育成会

■適作型 ハウス: 周年(越冬、促成、半促成、無加温、抑制) ■雌花率 主枝着果率: 40~50%(3月播種) 30~40%(7月播種) 側枝:60~70% 1節1~2本成り ■果実 140gで27~29cm 太さ3cmぐらい 抜群の色・テリ・食味。 驚喜の果形・果揃い・収量構成で秀品率・収量も最高。 恵沢30同様市場評価最高。

エクセレント620

エクセレント620

株式会社埼玉原種育成会

■適作型 ハウス: 1~10月播き(半促成、夏穫り、抑制、越冬) (短期促成:西南暖地) ■雌花率 主枝着果率: 60~70%(1~4月播種) 40~50%(5~8月播種) 30~40%(9~10月播種) ■果実 100gで20~21cm エクセレント節成1号・2号より枝が出やすい。 褐斑病に強い耐病性を示す。 果実肥大が早く、長期に亘り極めて安定する。 草勢が安定するため、収量の山谷がなく作り易い。 果ヤケは出にくい。 特に褐斑病に対して強い耐性を持つ。

グリーンウェイ

グリーンウェイ

株式会社埼玉原種育成会

■適作型 ハウス: 9~11月播き(越冬、促成) ■雌花率 主枝着果率: 30%(9月播種)- 側枝以降は徐々に高まる 60~70%(11月播種以降) 1節1~2本成り 成りぐせがついて1果中心 ■果実 100gで21~22cm ■耐病性 褐斑病に極めて強く、ベト、ウドンコ病に対しても比較的強い。 褐斑病には極めて強く、果実の肥大性と秀品多収に優れる。 成りぐせがつき易く、流れ果の発生が極めて少ない。 枝の伸びは徒長しにくく、芯止まりになりにくい。 つる下ろし栽培専用品種。

グリーンラックス

グリーンラックス

株式会社埼玉原種育成会

■適作型 ハウス: 9月播き(越冬) 10~11月播き(促成) 12~2月播き(半促成) ■雌花率 主枝着果率: 30~60%(9月播種) 60~70%(10~11月播種) 70~80%(12~2月播種) 1節1~2本成りで1本成りが多い ■果実 100gで21cm ■耐病性 ベト、ウドンコ、灰色カビ病等に罹りにくい 省力、多収、高い品質と秀品率。 更に食感はシャリッと100点満点。 しっかりした生育で、中~後期のスタミナも抜群で作り易い。

グレイト-96

グレイト-96

株式会社久留米種苗園芸

【特性】 1.主枝節成性60~70%、ほとんど1果成で時折2果となるが、側枝・孫枝は連続着果性が高くなり多くが1果成となる。 2.やや尖り葉の小葉で黒葉の早生種。主枝は茎太でゆっくりと生育しすっきりとした草姿を示す。 側枝の発生は良く、短い枝が確実に発生し、孫枝はゆっくり生長し伸び過ぎない。 3.果実は長さ21~22cm、高・低温期でも果実の色艶が落ちず、くず果の発生が少なく評価の高い胡瓜が収穫できる。 4.果実肥大が早く、低温・寡日照期でも順次なり続ける、長期多収性の品種である。 5.耐病性については、褐斑病・べと病などに強い。 【適応作型】 ハウス栽培:抑制越冬~半促成栽培に適する。 【栽培上の注意点】 1.充分な有機物を投入して、畦を作り定植前十分な灌水をし保水性を保ちながら、植え穴にも灌水した上で定植し、スムーズな活着を行う。(地温20℃以上、夜温16~18℃) 2.本葉7~8枚でつり上げ勢いがつき始めてからは、灌水を控えめにしながら節間が10cm位で成長していく様に夜温も0.5度ずつ下げ、開花始めには12~13℃まで下げ木の充実と根張りを良くする。また、摘芯するまでは午前中は通路を灌水しハウス内の湿度を確保する。果実が太り始め位から夜温を1℃程度上げ、果実の太りを助ける。 3.下枝5節(25cm位の高さ)までの側枝は早く除去し、以降の側枝の発生を促す。

シャープ301

シャープ301

株式会社埼玉原種育成会

■適作型 ハウス: 8~3月播き 晩抑、越冬、促成、半促成 (加温、無加温) ■雌花率 主枝着果率: 40%(9月播種) 60%(11月播種) 1節1~2本成り ■果実 100gで21cm ■耐病性 ベト、ウドンコ、斑点細菌病に強い 全国席巻のシャープ1の省力性・多収性・高品質・秀品率はそのままに、強めに 改良された草勢で悪環境下でもスタミナ抜群。

ニーナZ

ニーナZ

株式会社埼玉原種育成会

■適作型 ハウス全般: 促成 半促成 雨よけ 抑制 越冬 ■雌花率 主枝着果率: ほぼ100% 7月播き、8月播きは雄花節も出る ■果実 100gで21-22cm ■耐病性 特にウドンコ病、褐斑病に対して強い耐性を持ちべト病にも強い。 ウドンコ病と褐斑病の双方に強く、べと病にも強い。 節成性が高く、分枝性も良い。終始果形が安定し、肥大性が良い。 高品質で、秀品率が特に高く収量多い。 食味良好。 摘芯栽培、更新型つる下し栽培。 ニーナZは,ニーナよりやや分枝性が良く樹勢を強く維持出来る。 ニーナZ更新型つる下し

ネクスター3号

ネクスター3号

朝日アグリア株式会社

果実肥大早く、促成向け4種複合耐病性品種! 【特 性】 • 抑制作節成性70~90%、葉は中型、生育早く、草勢強くスタミナがあり、初期から後期まで間断なく安定した収量性を示す。 • 高温・低温でも鈍感で果実肥大が良く、超多収性品種。 • 曇雨天に強く山谷のない収量で、長さ21~22㎝尻細・尻太がなく常に整形果で一級品の果実。果実の焼けに強い。 • 四種複合耐病性でべと病にも強く、作りやすい品種。 • 摘芯・つるおろし兼用品種。 【栽培の要点】 定植後の活着をスムーズに行う事が大切で、活着後勢いが出始めるまでは、こまめに潅水し勢いよく生育させる。活着つり上げ後、水を控え気味に行いながらハウス内の湿度管理に注意(過乾燥にしない)しながら生育させる。 雌花が2本程度肥大始めたら、株元へ潅水を行い果実肥大を促す。この時一度に多量の潅水を施すとバランスを崩す事になるので、徐々に潅水量を増やして行くようにする。収穫期間は肥切れにならないように注意する。

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