栽培環境・条件

半促成栽培向けのキュウリ品種一覧 全64種類

半促成栽培向けキュウリ 半促成栽培とは 半促成栽培とは、ハウスや温室などの施設を利用しながらも、加温を最小限に抑えるか、または無加温で栽培し、自然の収穫期より少し早い時期に収穫する作型です。キュウリ(ウリ科キュウリ属、Cucumis sat

ノリタケ ファインバブル装置 — 株重量+27% 糖度+31% 病害抑制

半促成栽培向けについて

半促成栽培向けキュウリ

半促成栽培とは

半促成栽培とは、ハウスや温室などの施設を利用しながらも、加温を最小限に抑えるか、または無加温で栽培し、自然の収穫期より少し早い時期に収穫する作型です。キュウリ(ウリ科キュウリ属、Cucumis sativus L.)の場合、一般的に1月〜3月頃に播種・育苗し、4月〜6月頃に収穫するパターンが半促成栽培に該当します。

促成栽培との最大の違いは、加温の程度です。促成栽培が厳寒期を通じて積極的に加温するのに対し、半促成栽培は外気温が一定程度まで上昇してくる春先を主な生育・収穫期に設定し、加温コストを大幅に削減します。「半促成」という名称は「促成よりは控えめ」という意味で、完全な無加温露地栽培と促成栽培の中間に位置する作型です。

越冬栽培(9〜10月播種・12月〜翌6月収穫・長期加温)や促成栽培(11〜2月播種・加温ハウス)と比べると、半促成は加温期間が短く燃料コストが抑えられる点が経営上の大きな特徴です。一方、抑制栽培(7〜9月播種・秋どり)とは栽培の季節が逆で、全く異なる環境条件に対応します。

半促成栽培の経営上のメリット

半促成作型の最大のメリットは、暖房コストを抑えながら春先の市場に安定供給できることです。促成栽培ほどの加温設備投資が不要なため、施設園芸への参入ハードルが比較的低く、小〜中規模の農家でも取り組みやすい作型とされています。

収穫時期(4〜6月)は露地キュウリがまだ本格的に出回らない時期にあたり、施設産のキュウリが市場を支える役割を果たします。この時期の市場価格は、真夏の露地最盛期と比較すると底打ちを免れることが多く、一定以上の単価が期待できます。

育苗コスト・資材コストは促成栽培とほぼ同水準ですが、加温費の削減分がそのまま経営の改善につながります。ただし、無加温または軽加温の場合、晩霜・急激な気温低下への対応が必要になることは覚えておく必要があります。

半促成向き品種に求められる特性

半促成栽培向けの品種には、促成向けほどの極低温対応力は必ずしも求められません。ただし、春先の変動しやすい気温条件(日中は高温、夜間は急冷など)に対して安定した着果性を持つことが求められます。

品種カタログで「半促成向け」「春どり向け」と記載されている品種は、こうした春先の温度変動に対応した設計がされています。早期着果性・草勢の安定性・果形の均一性が優れた品種を選ぶことが、安定した収量と秀品率の維持につながります。

意外と知られていないのですが、半促成向けと促成向けで品種を共用しているケースも産地によっては見られます。品種の適作型は「推奨される主作型」であり、近接する作型で使用できないわけではありません。ただし、品種の特性を最大限に発揮するためには、適作型で使用することが基本です。

栽培のポイント

半促成栽培では、育苗期の温度管理が最初のハードルです。播種時期(1〜3月)は最も寒い時期と重なるため、育苗ハウスの温度管理(最低夜温15℃以上の確保)が発芽・初期生育の品質を左右します。電熱育苗や温床を活用して、低温障害のない健全な苗を確保することが出発点です。

定植のタイミングは、本圃ハウス内の最低気温が安定して10℃以上を確保できる時期を目安にします。定植が早すぎると低温障害・根傷みのリスクが高まります。一方、遅すぎると市場への供給タイミングが後ろにずれ込み、半促成作型としてのメリットが薄れます。地域の気象条件を把握したうえで、適切な定植時期を設定します。

ここからが実際の栽培で差がつくところです。半促成の栽培中盤(4〜5月)は、日中気温が急激に上昇して蒸れやすくなるため、換気管理が品質維持の鍵になります。換気口の開閉タイミングや遮光資材の活用で、ハウス内の温度・湿度をコントロールします。この時期に適切な換気ができていないと、うどんこ病やべと病が一気に蔓延するリスクがあります。

接ぎ木台木は、半促成作型にも対応した品種を選ぶことが重要です。カボチャ台木が一般的ですが、品種によって低温伸長性・耐湿性・着果促進効果が異なるため、種苗メーカーの推奨組み合わせを参考にします。

※農薬の使用にあたっては、必ず最新の農薬登録情報を確認し、ラベルの記載内容に従ってください。

病害虫対策

半促成作型では、収穫期が春〜初夏にかかるため、以下の病害虫に注意が必要です。

うどんこ病は春から初夏にかけて発生しやすい主要病害です。特に換気不足でハウス内の湿度が高い時期に多発します。HR(高度耐病性)またはIR(中程度耐病性)品種を選ぶことが予防的な対応につながります。

べと病は低温・多湿条件で発生しやすく、半促成作型の春先(3〜4月)が発生のピークになることがあります。適切な換気と薬剤防除の組み合わせが対策の基本です。

アブラムシ類は春以降に増殖しやすく、ウイルス病の媒介虫としても注意が必要です。施設内の侵入防止(防虫ネットの設置)と天敵昆虫の活用を組み合わせたIPM(総合的病害虫管理)が、農薬使用量の低減と品質維持の両立に有効です。

品種選びのコツ

半促成栽培向けキュウリの品種選びでは、以下の点を確認することが重要です。

推奨作型が「半促成」または「春どり」に対応しているかを品種カタログで確認します。合わせて、推奨台木品種と組み合わせた際の特性も確認します。

産地で主要な病害(うどんこ病・べと病など)への耐性レベルを比較します。HR品種とIR品種では、防除コストと発病リスクが異なります。

産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、試作によって自分の圃場の条件に合った品種を確認することが、大面積栽培の前に非常に重要なステップです。地域の普及指導センターへの相談も品種選定の精度を高めます。

まとめ

半促成栽培向けキュウリは、軽加温または無加温の施設を活用して春先の市場に供給することを目的とした作型に適した品種群です。促成栽培ほどのコストをかけずに、露地最盛期より早い出荷が可能になることが最大の魅力です。

育苗期の温度管理、定植タイミングの判断、春先の換気管理が収量と品質の安定を左右します。耐病性と着果安定性を重視した品種選びを行い、台木との適切な組み合わせを確認することが重要です。半促成栽培向けキュウリの品種一覧は、このページのタグが付いた品種ページからご確認いただけます。

64品種 表示中
F1半白節成胡瓜

F1半白節成胡瓜

株式会社タカヤマシード

本種は白イボの半白胡瓜の一代交配種である。低温伸長性に秀れ、ハウスの半促成・トンネル~露地早熟栽培に適する。果実は23cm位で肩張りがよく、肩部の緑色と下半部の白色のコントラストが美しい。主枝の雌花率は、作期を問わず、ほぼ100%の節成りとなる。 初期より多収となるので、肥料切れを起こさない様に追肥でカバーする。

HI・トライ

HI・トライ

株式会社久留米種苗園芸

露地用きゅうりに節成品種時代到来!! 多収穫・省力・耐病性(放任で楽々栽培) うどん粉病&褐斑病の複合耐病性品種 露地栽培だけでなくハウス栽培にも適する 【特性】 ◆主枝成・側枝共に80~100%雌花着生品種 ◆葉は黒く、小~中葉で立性(受光状態が良い) ◆果実は22~23cm、整形果で果形の安定抜群 ◆草勢はおとなしく、確実な着果で死果なく開花順に収穫でき、省力。 ◆安定した収穫と、草勢維持の為、側枝より確実な枝の確保。 ◆うどん粉病・褐斑病に強力な耐性を示す複合耐病性品種。 ◆省力性と耐病性、多収性をあわせ持つ節成性の露地きゅうり。 【適応作型】 露地栽培:3月~4月播きの、トンネル早熟栽培、 7月~8月播きの、露地夏秋栽培に適する。 ハウス栽培:3月~4月播きの、半促成栽培、 7月~8月播きの、雨除け・抑制栽培に適する。

S-36

S-36

株式会社埼玉原種育成会

■適作型 ハウス: 9~3月定植 越冬・促成・半促成・無加温 ■雌花率 主枝着果率: ほぼ100% (7月・8月播きは雄花節もある) 1節1~2果成り ■果実 100gで21~22cm ウドンコ病と褐斑病の双方に強い耐病性を示し、ベト病にも比較的強い 節成り性が高く、分枝性は良い。 果肥大早く、終始果形が安定し、高品質で秀品率高い。 摘芯栽培・つる下し(更新型)栽培が可能。

YS-30(四葉キュウリ)

YS-30(四葉キュウリ)

株式会社埼玉原種育成会

■適作型 ハウス: 周年(越冬、促成、半促成、無加温、抑制) ■雌花率 主枝着果率: 40~50%(3月播種) 30~40%(7月播種) 側枝:60~70% 1節1~2本成り ■果実 140gで27~29cm 太さ3cmぐらい 抜群の色・テリ・食味。 驚喜の果形・果揃い・収量構成で秀品率・収量も最高。 恵沢30同様市場評価最高。

ときわ節成

ときわ節成

株式会社ときわ研究場

果色・光沢良い節成りキュウリ 【播種期】1月~3月まき、7月上旬~8月初旬(無加温) ■雌花着生 抑制栽培で主枝雌花率は、40~60%、半促成栽培でほぼ100%となり、側枝のほとんどが連続着果。主枝・側枝ともに1果成りが多い。 ■果実 きれいな円筒形で、肩はよく整い果形は安定しており、果長22~23㎝。光沢良く、高温期から低温期まで濃緑で色ボケが無く、シモフリや条線は発生しない。 ■草姿 濃緑小葉で肉厚、葉柄が立ち、スッキリした草姿で受光体制に優れる。また、主枝着果が多い割に側枝の発生はスムーズで、特に後半の低温期に向かっても安定した枝の伸長性に優れる。 ■栽培のポイント ・生育テンポの早い作型なので、元肥は初期~中期、後期に至るまでの肥効を考慮してバランスのとれた施肥設計を行う(有機質肥料を中心に施し、即効性のものは少なくする) ・健全な苗(2.5~3.5枚程度)を定植し、活着(本葉6枚程度)するまでの灌水は、株元を中心として消極的にならない。 ・活着後は原則的に灌水を減らし生育を抑えるが、極端な土壌の乾燥は根の伸長を阻害するので注意する。 ・1番果の肥大が確認できたら灌水を再開する。成りぐせがつく前に多量の灌水を行うと、茎葉が繁茂して果形が乱れる悪循環になることがあるので注意する。 ・1番果の収穫が始まった頃に初回の追肥を行う。(チッソ成分1.5㎏/10a) ・2回目以降の追肥は500㎏/10aの収穫毎に行う。主枝からの収穫が多いので、初期の追肥はこまめに確実に行うようにする。(チッソ成分1.5~2㎏/10a) ・子づるは1節止めを基本とする。成りぐせをつけるため、下段の子づる・孫づるはその節の雌花が開花する直前まで待ってから摘む。(強摘芯になることが多いので1度に摘むのは2本までとする。) ・孫枝以降は、ほぼ連続着果なので放任枝を1~2本残すように心掛ける。込み過ぎるようであれば、摘葉を中心に行う。 ・初秋の頃に病気の発生を防ぐため、換気を優先させることが多いが、果実肥大が鈍らない程度の温度管理が必要である。午前中は28~30℃を目標にし、午後は徐々に温度を下げるように換気を行うが15℃が限界である。最低夜温が12~13℃以下になる頃からサイドの開閉を行う。加温時は、果実肥大を考えて最低13~15℃を確保する。

みれい

みれい

株式会社埼玉原種育成会

■適作型 ハウス: 9~3月定植 越冬・促成・半促成・無加温 ■雌花率 主枝着果率: 30~40%(9~10月定植) 70~80%(11~3月定植) 1節1~2果成りが多い ■果実 100gで21~22cm ウドンコ病と褐斑病のに双方に耐病性。ベト病にも比較的強い。 分枝性が程良くオーソドックスな摘芯栽培に対応。 つる下し(更新型)栽培も可能。

ゆうみ(結実)637

ゆうみ(結実)637

株式会社埼玉原種育成会

■適作型 ハウス: 1~8月播き(半促成、雨よけ、抑制) ■雌花率 主枝着果率: 70~80% 2本成り多い ■果実 100gで20~21cm 単為結果性が極めて強く、夏の高温時にも尻コケ果、流れ果等は少なく、確実に肥大するため秀品率が高い。 特に褐斑病に対して強い耐性を持つ。

よしなり

よしなり

株式会社サカタのタネ

複合耐病性、高品質、省力型キュウリ ■特性 1. 葉は子葉、やや角型で受光態勢がよいです。低温、弱光線に強く、側枝および孫枝が安定して発生します。 2. 主枝雌花率は12月まきで70%程度です。側枝連続着果性が高く、2果成節が40%くらいで時差肥大します。そのため収量に波がなくて秀品率が高く、多収となります。 3. 果長は21㎝(果重100g前後)で果ぞろいがよいです。とくに果色は濃緑できわめて光沢が強く、食味もよいです。 4. べと病、褐斑病、うどんこ病に耐病性で、薬散を軽減できます。とくに褐斑病激発地に有効です。 ■適応性 越冬、促成、半促成、トンネル栽培などの低温弱光線下で、とくに能力を発揮します。また、べと病、褐斑病、うどんこ病に耐病性なので、他の品種に比べ薬散の回数を減らすことができます。 ■床土 保水と排水のよいことが床土の必須条件なので、完熟堆肥を十分に含んだものを用意します。pHは6.0~6.5程度、ECは0.4~0.8程度がよいです。床土の肥料分は完熟堆肥が十分使われている場合はあまり問題ありませんが、リン酸の肥効が高いので床土づくりの際施しておくとよいです。 ■播種と育苗 播種床は床土の厚さ5㎝程度とし、地温を28℃前後に保ち、発芽を斉一にさせます。 接木をしますが、低温期の栽培には黒ダネカボチャ、半促成・トンネル・抑制栽培には「つやかEX」を用います。育苗期間中の温度は、接木活着後徐々に下げ、日中は25℃前後、夜温は12~13℃とします。 ■定植準備 初期より根を深く広く張らせることが、秀品多取のポイントです。したがって、有機質の多様と深耕を行います。また、地温は18℃以上に保ち、ベッドに地下水の結びつくくらいの灌水をしておきます。 施肥量は一般に10a当たり窒素30~35㎏、リン酸35~40㎏、カリ30~35㎏を標準とします。 ■定植および定植後の管理 草勢がやや強いので、抑制・越冬栽培では4枚程度の大苗で、促成・半促成・トンネル栽培では、3.5枚程度で定植します。定植後活着までは夜温を15℃くらいに保ち、湿度も保つようにします。活着後は、根を十分に深く広く張らせるようにするため、やや灌水を控え、主枝の葉を大きくさせないようにします。この時期の最低夜温は11℃くらいとします。 主枝の雌花が2~3花開花し、肥大し始めたら灌水、追肥(窒素成分で2㎏/10a)をかるく行い、果実肥大を確実にします。この時期より最低夜温を1~2℃程度上げます。 ■施肥と潅水 追肥は主枝雌花開花ごろから開始し、窒素を10a当たり2~3㎏くらいずつ施します。追肥の間隔は草勢、天候などにより5~7日くらいとします。 灌水は定植前ベッドに十分行い、定植後主枝雌花開花まではなるべく控えます。主枝雌花開花ごろより本格的に灌水を始め、少量多回数を原則とします。 ■整枝と摘葉 側枝は下位5~6節までは摘除し、その上4~5節は1節止め、その上の節は2~3節止めとし、上位2~3節の側枝は1節止めとします。 主枝摘芯後は、必ず力強い生長点を2~3本残し草勢を維持します。孫枝は草勢を見て、強い枝だけ摘芯し、他は半放任とします。 摘葉は、原則として、老化葉、罹病葉から摘みますが、光線と風通しを考え、上中位葉を1回当たり1~2枚を限度に摘みます。

エクセレント節成1号

エクセレント節成1号

株式会社埼玉原種育成会

■適作型 ハウス: 12~2月播き(半促成) 7~8月播き(抑制) 9月播き(西南暖地地方) ■雌花率 主枝着果率: 50~80%(12~2月播種) 40~60%(7~8月播種) 1節1~2本成り ■果実 100gで21cm(長め) ■耐病性 ベト、ウドンコ、特に褐斑病に比較的強い 褐斑病に比較的強い 節成り性が強く、早生で初期から多収。 収穫の山谷が少なく秀品率も良い。下降気象で差がつく。 高品質品種。

エクセレント節成2号

エクセレント節成2号

株式会社埼玉原種育成会

■適作型 ハウス: 1~8月播き(半促成、雨よけ、夏穫り) 7~8月播き(抑制) 9月播き(西南暖地地方) ■雌花率 主枝着果率: 40~80%(12~6月播種) 40~60%(7~8月播種) 1節1~2本成り ■果実 100gで21~22cm ■耐病性 ベト、ウドンコ、褐斑病に比較的強い 褐斑病に比較的強い エクセレント節成り1号より、草勢がやや強い。 初期から継続して秀品多収で、空洞果や尻細り果の発生が少なく高品質品種。 つる下し長期、短期も可能。

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