栽培環境・条件

耐寒性のツケナ品種一覧 全22種類

耐寒性ツケナ 耐寒性ツケナとは 耐寒性ツケナとは、冬季の低温や霜・積雪に耐える能力を持つツケナ品種のタグです。ツケナはアブラナ科の葉物野菜の中でも漬物・煮物・炒め物に使われる漬菜(ツケナ)類の総称で、小松菜やチンゲンサイとは異なる野菜カテゴ

関連タグ: 周年栽培向き8
ノリタケ ファインバブル装置 — 株重量+27% 糖度+31% 病害抑制

耐寒性について

耐寒性ツケナ

耐寒性ツケナとは

耐寒性ツケナとは、冬季の低温や霜・積雪に耐える能力を持つツケナ品種のタグです。ツケナはアブラナ科の葉物野菜の中でも漬物・煮物・炒め物に使われる漬菜(ツケナ)類の総称で、小松菜やチンゲンサイとは異なる野菜カテゴリとして分類されます。

アブラナ科の植物は一般的に耐寒性が高い部類に属しますが、品種によって耐寒限界温度は大きく異なります。耐寒性の高いツケナ品種は、0℃以下の低温でも生育が止まるだけで枯死せず、春先に気温が上がると再び生長を再開します。中には積雪の下で越冬し、雪解け後に収穫できる品種もあります。

耐寒性の仕組みとして、細胞内の糖・アミノ酸・有機酸などの浸透圧調節物質が増加することで、氷点下でも細胞が凍結しにくくなります。この「糖化」によって、寒さに当たったツケナの葉は甘みが増し、食味が向上するという特性があります。収穫期が寒くなるほど食味が良くなるのは、この生理的変化によるものです。

耐寒性ツケナの栽培的なメリット

耐寒性ツケナの最大のメリットは、冬場の葉物野菜の供給が難しい時期に出荷できる点です。露地での冬越しが可能なため、加温設備がなくても秋〜早春にかけての出荷が実現します。施設コストを抑えながら、端境期に高単価が期待できる時期に出荷できることは、経営上の大きな強みです。

雪国の伝統野菜として長い歴史を持つ品種が多いことも特徴です。信州雪菜(善光寺冬菜)は長野県の伝統野菜で、積雪の下でも越冬する強健さを持ちます。仙台雪菜は宮城県の伝統野菜として知られ、冬の食卓を支えてきた歴史があります。信夫冬菜は福島県の在来品種で、厳寒期を乗り越える強い耐寒性を持ちます。こうした地域品種は、その土地の気候風土に適応して長年選抜されてきたため、特定の産地では他品種を上回る安定性を発揮します。

ここからが実際の栽培で差がつくところです。耐寒性ツケナは「耐寒」とはいっても、品種によって耐えられる温度と期間に相当な差があります。軽い霜程度にしか対応しない品種と、-10℃以下の冬を越せる品種では、使える産地・作型が全く異なります。品種のカタログに記載されている栽培適地・栽培時期を必ず確認してください。

適した作型と地域

耐寒性ツケナの標準的な作型は、秋播き→冬越し→早春収穫です。播種は一般的に8〜10月頃に行い、ある程度苗が育った段階で寒さに入らせます。幼植物の状態では耐寒性が弱く、ある程度の葉数・葉面積を持った株の状態で越冬させることが重要です。

地域別に見ると、東北・信越地方の豪雪地帯では積雪下での越冬が前提になり、この環境に対応した品種の選定が必須です。関東以南の比較的温暖な地域では、霜に当てながら年内〜早春に収穫するタイプの品種が多くなります。

産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、暖冬傾向が続く年は越冬後の品質が例年より良くなる反面、寒暖差が不安定な年は耐寒性の低い品種で越冬失敗が起きやすくなります。新たに導入する品種は、まず小面積で越冬試験を行うことが重要です。

温暖地では年内収穫の秋どり作型も成立しますが、厳寒期に外葉が傷む傾向があるため、収穫適期の判断が品質に影響します。

栽培上の注意点

耐寒性ツケナの栽培で気をつけたいのは、とう立ち(抽台)のリスクです。アブラナ科野菜は低温に一定期間さらされることで花芽を形成する(春化)特性があります。越冬後の春先に気温が上がると急速にとう立ちが進み、葉が硬くなって収穫適期を逃すことがあります。品種ごとのとう立ち特性(晩抽性の有無)を確認しておくことが、収穫適期管理のポイントです。

主な病害として、べと病(アブラナ科野菜のべと病菌は旧分類では Peronospora 属、現在は Hyaloperonospora 属に分類)・白斑病・白さび病が問題になる場合があります。秋播き作型では播種後の高温多湿期に軟腐病が発生することもあります。越冬中は病害発生が少ない傾向がありますが、春の気温上昇とともに病害リスクが高まるため、早春収穫を目指す際は注意が必要です。

肥培管理では、越冬前に過剰な窒素が残ると組織が柔らかくなり凍害を受けやすくなります。追肥は越冬前は控えめにし、春先の再生長に合わせて少量施肥するのが一般的です。

品種選びのポイント

耐寒性ツケナの品種を選ぶ際に確認したい観点をまとめます。

  • 耐寒限界温度と適地: カタログの栽培適地と栽培時期を確認し、産地の気候条件に合っているかを判断する
  • 越冬能力の程度: 積雪下での越冬が前提か、霜程度の対応か
  • とう立ちの早さ: 晩抽性があるか否かで春先の収穫期間が大きく変わる
  • 地域品種か育成品種か: 地域在来品種は特定の産地では強みを発揮するが、他の地域では性能が安定しないことがある
  • 食味・食感: 漬物向きか、炒め物・煮物向きかによって、葉の柔らかさ・辛味の強さを確認する

代表的な品種としては、株式会社トーホクの「信州雪菜(善光寺冬菜)」「ちぢみ雪菜」「仙台雪菜」「信夫冬菜」「ふゆ菜(早生油菜)」「晩生あぶら菜」、株式会社トマツ本店の「飯田冬菜」「イイダかぶ菜」、タキイ種苗株式会社の「べんり菜」などが知られています。

まとめ

耐寒性ツケナは、冬越し〜早春収穫を目的とした、低温・霜・積雪に強いツケナ品種群です。雪国の伝統野菜として長い歴史を持つ品種が多く、地域の気候に根ざした品種選定が重要です。寒さに当たることで甘みが増すという特性は、直売所・道の駅など消費者への直接販売で訴求しやすいポイントになります。

品種選びでは耐寒性の程度・とう立ち特性・食味を確認し、産地の気候条件と出荷計画に合った品種を選定することが安定生産の基本です。ミニリスでは、耐寒性ツケナのタグが付いた品種を一覧で確認できます。

22品種 表示中
うぐいす菜

うぐいす菜

株式会社トマツ本店

やわらかくて栄養豊富!栽培容易! ・生育期間が短く60日ぐらいで収穫でき、耐寒性・対病性に強く四季を通じて栽培容易なので、家庭菜園にも多く利用されています。 ・葉は濃緑色で長楕円形、緑は滑らかでしかも丸味を帯び細い。 ・質は柔軟で栄養価が高く、ビタミンAやカルシウムを多く含み、漬物・煮物などの材料として愛好され、利用価値のある野菜です。 ■土づくり 1㎡当たり苦土石灰2握りを撒いて耕起しておき、元肥として完熟堆肥2kg、油かす3握り、化成肥料3握りを施して土とまぜ、うねをつくります。 ■タネまき 60cm~1m幅のうねにスジまきにします。播種後3~6日ぐらいで発芽しますから、間引きながら随時収穫します。 ■その他の管理 9月下旬にまけば11月頃に収穫でき、翌春まで置くには11月上旬頃にまきます。

ふゆ菜(早生油菜)

ふゆ菜(早生油菜)

株式会社トーホク

生育旺盛で寒さに強く作りやすく、青菜の不足する季節に重宝する葉野菜です。切れ込みのある葉は霜に当たると更にやわらかくなり、風味も増して味わい深くなります。

オータムポエム

オータムポエム

株式会社サカタのタネ

紅菜苔と菜心をもとに育成した野菜、アスパラガス風味でおいしい ■特性 ● 抽苔茎葉(トウ)と花蕾を食べる「紅菜苔」に似た品種で、茎葉は鮮緑色。葉軸や葉にも甘みがあり、かき菜としても利用できる。 ● 主茎を収穫後、わき芽が2番、3番と順次伸びてくるので、長期間にわたり1株から20本余りを収穫できる。 ● パイプハウスを利用すれば厳寒期でも収穫できる。 ■適応性 一般地の場合、播種期は、露地栽培で8月下旬~9月下旬、ハウス栽培では9月下旬~10月中旬および1月下旬~2月下旬になります。また、トンネル栽培では2月下旬から3月下旬まで播種できます。 土壌に対する適応性は広く、土壌条件は特に選びませんが、保水性、排水性のよい有機質に富んだ土壌が向いています。 ■肥培管理 10a当たり窒素、リン酸、カリそれぞれ15~20㎏を標準として施します。生育期間が長いので、堆厩肥を十分施し、土作りをしっかり行います。後半肥料切れを起こすと収量に影響が出てくるので、生育状態を見ながら追肥します。 ■播種 65㎝または130㎝くらいの畝を作り、1条か2条まきにします。大株にしたほうが軸の太いものがとれるので、株間を30㎝程度とり3~5粒を点まきします。本葉3~4枚で間引きを行い1本立ちにします。 移植栽培をする場合は、平床または育苗箱や小型のポットに播種をし、植え傷みを起こさないように、本葉3~4枚の若苗を定植します。 ■収穫 8月下旬まきで10月中下旬ごろから抽苔が始まり、この抽だい茎(とう)を収穫します。抽苔茎が20~25㎝ほど伸びた状態で、未開花あるいは1~2花開花したものを摘みとります。高温期の場合は、未開花で花蕾の少し若いもの(蕾のしまったもの)を収穫したほうが日持ちします。 特に出荷の規格はないですが、茎の太さで太物、中物、小物に分類し、長さ20~25㎝ほどに調整して、1束200gくらいに束ね、箱詰め出荷するとよいです。

ビタミン菜

ビタミン菜

株式会社渡辺採種場

風味豊かでおいしい ■特性 ・耐寒性・耐雪性が強い葉菜です。 ・晩抽性で春まきや秋まき越冬に適します。 ・「しろ菜」に似た風味で、葉質はやわらかく、漬けて良し煮て良しの風味は一級品です。

仙台雪菜

仙台雪菜

株式会社トーホク

寒さに強い雪菜。濃緑で照りのある肉厚の丸い葉は、しゃきしゃきとした食感で、霜にあたるとほろ苦さと甘みがほどよく調和した雪菜特有の風味が増します。

信夫冬菜

信夫冬菜

株式会社トーホク

福島市周辺で育てられ、冬から早春にかけての寒さの中でも旺盛に生育する冬菜。細かいきざみの入る葉は濃緑で照りがあり、冬を越すといっそう甘みと風味が増します。

信州雪菜(善光寺冬菜)

信州雪菜(善光寺冬菜)

株式会社トーホク

長野県で作られている雪菜で、別名「善光寺冬菜」。寒さには非常に強く、冬も旺盛な旺盛で作りやすい。きざみのある葉はアクや苦みも少なく、何回か霜にあたると風味を増します。

味美菜

味美菜

株式会社サカタのタネ

食味が非常によいツケナ ■特性 ● チンゲンサイの優れた形質を取り入れたツケナ。早生で多収。 ● 幅広の葉軸で尻張りがよく、極立性で結束したときの荷姿がきれい。 ● 大株になっても葉軸はやわらかく食味がよい。周年栽培も可能。 ■適応性 土壌に対する適応性は広く、生育日数が短いので、野菜の作れるところならどこでも栽培できます。 抽だいは安定していて、春まき、春のトンネルでも安心して栽培でき、低温期はトンネル、厳寒期ではハウスをおすすめします。コマツナ並みの耐暑性があるので、高温期の栽培も比較的容易にできます。 ■肥培管理 品質のよい品物をとるためには、土作りが大切です。土の有機性を高めるためにも、完熟堆肥を十分施しておくとよいです。 肥料は10a当たり窒素、リン酸、カリ、それぞれ13~15㎏施し、高温期は1/2~1/3の量に減らし、低温期は2~3割多めにします。 播種の7~10日前に肥料を施し、耕して、十分土になじませておきます。 ■播種 畝幅120㎝、高さ10㎝程度の平床を作り、バラまきするか15~20㎝の条間で条まきにします。畝の高さは乾きやすいところでは低く、湿りやすい畑では高めに作るとよいです。 発芽から生育をそろえることが、良品多収や一斉収穫、省力につながるので、雨の後か、十分に灌水してから種子を均一にまきます。覆土は、種子が軽く隠れる程度に均一になるように行い、しっかり鎮圧し、本葉2~3枚になるころまでは乾燥させないように注意します。 ■間引き 機械まきが主流になっているが、とくに手まきの場合には、子葉が展開したら密生部を間引き、本葉が3枚になるまでに株間が3~5㎝になるようにします。 しっかり間引きをしたものは、品質がよく、調整、結束作業が容易で荷姿もきれいに仕上がります。 ■収穫 草丈20~25㎝程度が収穫に適した大きさで、コマツナと同じ程度か、少し大きめで収穫します。根付きのままできれいに水洗いをするか、根を切り落として1束150~300gほどに結束し、箱詰めにして出荷します。    播種から収穫までの期間は、春、秋まきで25~30日、夏まきが20~22日、冬まきで55~65日程度になります。

姫路若菜

姫路若菜

山陽種苗株式会社

地方色豊かな軟弱野菜。 ■特性 〇姫路地方で昔から栽培されていた若菜。 〇秋播きでは40日頃より収穫可能。 〇葉は鮮緑色の丸葉で体菜に似る。 〇葉柄は白くやわらかい。 〇寒さに強く、真冬でも葉枯れ少ない。 ■栽培のポイント 〇条間20cmぐらいに条播きし、発芽後は間引きを2回程度行い、20~25cm程度株間とする。 〇秋播きでは、霜に2~3回当ったころが収穫適期です。

広瀬ちぢみ菜

広瀬ちぢみ菜

株式会社渡辺採種場

ちぢんでおいしい! 伝統の味「ちぢみ雪菜」 ■特性 ・周年栽培可能なちぢみ菜です。 ・草姿は立性ですが、低温期はやや開性となります。 ・葉はちりめん状に縮み、光沢のある濃黒緑色です。 ・「ちぢみ雪菜」として宮城県を中心に出荷されている品種です。 ・葉肉は厚く、歯ざわりが良く、お浸しや炒め物に適します ■栽培ポイント・注意点 ・高温期は葉の縮みが少なめになり、やや節間が伸長します。 ■特記事項 ※「ちぢみ雪菜」として出荷できる品種です

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