果実・収量特性

小カブのカブ品種一覧 全63種類

小カブ 小カブとは 小カブとは、収穫時の根部直径がおおよそ5〜8cm程度に仕上がるカブのサイズ区分を指します。一般的な播種から収穫までの日数は40〜60日程度と短く、カブの中では最も収穫サイクルが早い品種群です。 カブ(Brassica r

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小カブについて

小カブ

小カブとは

小カブとは、収穫時の根部直径がおおよそ5〜8cm程度に仕上がるカブのサイズ区分を指します。一般的な播種から収穫までの日数は40〜60日程度と短く、カブの中では最も収穫サイクルが早い品種群です。

カブ(Brassica rapa var. rapa)はアブラナ科アブラナ属に属する根菜で、ダイコン(Raphanus属)とは別属です。根部(かぶら)と葉の両方が食用となります。小カブは特に根部の柔らかさと甘みが評価され、生食・漬物・加熱調理と幅広い用途に対応します。

関東地方では「金町小蕪」系統が市場流通の主流として長年位置づけられてきました。タキイ種苗株式会社の「金町小蕪」「福小町」、株式会社トーホクの「時なし小かぶ」「あずま金町かぶ」「雪姫かぶ」、株式会社日本農林社の「早生金町小蕪」、中原採種場株式会社の「はくすい小蕪」、宝種苗株式会社の「CR宝夏小蕪」(根こぶ病耐性)、株式会社サカタのタネの「二刀」(根こぶ病・白さび病耐性)などが代表的な小カブ品種として知られています。

小カブの魅力

小カブは生産者にとって、回転率の高さが大きな強みです。播種から収穫まで40〜60日という短い生育期間は、同一圃場での年間作付け回数を増やすことを可能にします。面積当たりの収益性を高める観点から、多品目少量生産を志向する産地や直売所向け生産者にとって組み込みやすい品目です。

消費者にとっての魅力は、柔らかな肉質と甘みです。根部はやわらかく、サラダやピクルスなど生食での利用が広がっています。また、葉も食用となり、炒め物・おひたし・ぬか漬けなど多様な調理法に対応します。「捨てるところがない野菜」として家庭での支持が高い点も、市場需要を安定させる要因の一つです。

流通面では、小カブは袋詰め・箱詰めともにコンパクトにまとまり、取り扱いやすい形態です。直売所での見栄えも良く、葉つきのまま出荷することで鮮度感をアピールできます。

消費者・市場ニーズ

小カブの市場需要は、量販店での定番青果として安定しています。特に関東圏では「かぶ」と言えば小カブを指すことが多く、年間を通じて一定の需要があります。

意外と知られていないのですが、小カブはサラダ野菜としての需要が近年伸びています。加熱しなくても食べられる薄切りや千切りでのサラダ利用が、健康志向の消費者を中心に広まっており、柔らかな肉質とクセの少ない風味が評価されています。生食対応を強調した品種(渡辺農事株式会社の「まるちゃん」など)は「サラダかぶ」として特化したポジショニングで展開されています。

業務用需要では、漬物加工向けとして中〜大ロットでの供給が求められます。一方、外食・惣菜産業でも彩り野菜・付け合わせとして採用されることがあり、安定した規格・品質での供給が重視されます。

栽培のポイント

小カブ栽培で品質を左右するのは、均一な発芽・初期生育の確保と、肥大期の水分管理です。

播種は春まきと秋まきが基本ですが、耐寒・耐暑性を持つ品種では夏まきも可能です。春まきでは抽苔(とう立ち)に注意が必要で、低温に当たると早期に花芽が形成されます。秋まきは生育が安定しやすく、小カブの品質が最も出やすい時期とされています。

土壌は有機物を適度に含む、排水性と保水性のバランスが良い土壌が適しています。根部が直接土と接するため、土塊が多かったり土壌が固いと根の変形・割れの原因になります。石灰による適正pH(6.0〜7.0程度)の維持は根こぶ病対策としても有効です。

収穫は根部の肥大を確認しながら行います。小カブは収穫適期が比較的短く、適期を過ぎるとス入り(根の空洞化)が進みやすい品種もあります。特に気温が上昇する時期は収穫遅れに注意が必要です。

主な病害虫として根こぶ病・白さび病・黒腐病・コナガ・アブラムシ・キスジノミハムシなどがあります。特に根こぶ病は発病すると根が肥大できなくなるため、CR品種の選択や土壌pH調整による予防が重要です。

品種選びのコツ

小カブの品種を選ぶ際に確認しておきたいポイントをまとめます。

  • サイズの安定性: 揃いが良い品種は出荷規格の管理がしやすく、秀品率に影響する
  • 肉質と食味: 生食向きか漬物・加熱向きかによって適した品種が異なる。多汁質で柔らかい品種はサラダ・浅漬けに、緻密な肉質の品種は煮物・漬物に適する
  • 病害耐性: 根こぶ病耐性(CR表記)・白さび病耐性の有無を圃場の病害リスクに合わせて確認する
  • 作型適性: 春まき・秋まきの適性、耐暑性・耐寒性の有無を確認する
  • 抽苔耐性: 春まきでは抽苔しにくい品種を選ぶことが重要
  • 葉の品質: 葉つきで販売する場合は、葉色・葉軸の立性・結束しやすさも品種選びの要素になる

産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、同じ「小カブ」でも品種によって最適な播種時期・栽培地域が異なります。地域の試験場やJAの指導情報を参考にしながら、自分の圃場条件と販売先に合わせた品種を選んでください。

市場動向とこれから

小カブは国内の主要産地として千葉県が代表的で、年間を通じた安定供給体制が整っています。直売所や産地直送の普及により、地域ブランドの小カブも流通するようになってきました。

根こぶ病耐性(CR)を持つ品種の拡充が近年の育種トレンドの一つです。根こぶ病は酸性土壌や連作圃場での発生が多く、産地での被害が問題化するケースがあることから、CR品種の需要は引き続き高い水準にあります。ただし、根こぶ病菌のレース分化が進んでいるとの報告もあり、CR品種でも発病するリスクが指摘されています。

まとめ

小カブは播種から40〜60日で収穫できる、回転率の高い根菜です。生食・漬物・加熱調理と用途が広く、葉も食べられることから家庭需要が安定しています。品種選びでは、サイズの安定性・肉質・根こぶ病耐性・作型適性を確認することが基本です。

ミノリスでは小カブタグが付いた品種一覧から、各品種の特性・メーカー情報を比較できます。圃場条件と販売先に合わせた品種選びの参考にしてください。

63品種 表示中
CRもちばな

CRもちばな

タキイ種苗株式会社

根こぶ病に強く、高温期の栽培で威力を発揮する小カブ! ■特長 ・根こぶ病に耐病性で、夏場の栽培でも徒長しにくく、根割れ・ヒビ割れが少ない。 ・草姿は立性。玉の肥大は比較的じっくりしており、尖り玉や変形・ス入り・横縞症などが出にくく、栽培しやすい。 ・玉は尻のまとまりがよい厚みのある扁円形で、よくそろい秀品率が高い。 ・肌は純白でつやがあり、肉質は緻密でやわらかく、甘くておいしい。 ・葉枚数は多くないが、葉軸が太くて折れにくいので結束作業がしやすい。 ■栽培の要点 ・初期から生育全般を通じて順調に肥効を保つ。 ・圃場は適湿を保ち、発芽および初期生育を促す。 ・病害虫防除は早めに行うとともに、防虫網被覆栽培が有効。

CRゆきばな

CRゆきばな

タキイ種苗株式会社

低温期でもよく太る! おいしい秋〜春どり小カブ! ■特長 ・秋〜春どりできる根こぶ病耐病性品種。 ・形状は厚みのある扁円で、葉軸が太く結束容易。 ・肌は白くてテリ・つやにすぐれ、肉質は緻密で食味良好。 ・低温期でも太り良好で、形状・サイズも整う。 ■栽培の要点 ・中間地の秋〜春どりに適した品種であるため、むやみな夏場の早まきは長玉の発生など形状が乱れる。 ・畝幅90cmの4条で株間8〜12cm(関東では5〜6条の株間12〜15cm)程度で栽培する。 ・厳寒期には葉や葉軸の傷みが発生するため、被覆資材で十分な保温と適湿を保つ。

CR宝夏小蕪

CR宝夏小蕪

宝種苗株式会社

夏蒔CR小蕪の代表種 ●耐暑性にすぐれ、根コブ病にも強く作りやすい ●肌はキレイでツヤがあり、食味は良い ●根型は豊円形で割れ、ひびの心配が少ない ●立性で徒長しにくく、葉軸もしっかりしていて姿がきれい

CR白盃

CR白盃

株式会社武蔵野種苗園

根こぶ耐病性を持った、食味の良い中カブ品種 特性 ●根こぶ病耐病性で、根径は9~14㎝位まで収穫できる中カブ品種。 ●球形は腰高で球揃いが極めて良い。 ●肉質は緻密で軟らかく甘みがあり、ス入りも遅く、特に浅漬けに向く。 ●抽苔は遅く、冬から春先までの栽培も安定している。 栽培のポイント ●小カブより地上部が旺盛にできやすいため、施肥量は抑えて減肥栽培を心掛ける。 ●栽植密度は収穫するサイズによって異なるが、12㎝で収穫する場合は30㎝×20㎝を基準とする。

CR白雪(しらゆき)

CR白雪(しらゆき)

株式会社武蔵野種苗園

根こぶ病耐病性で小カブ〜中カブで収穫可能 特性 ●根こぶ病耐病性で球のまとまりがよく、小カブから中カブまで随時収穫ができる。 ●球形は腰高で、球揃いは抜群に良い。 ●ス入りは遅く、裂根、変形は少ない。 ●肉質は軟らかく食味良好。 ●抽苔遅く、関東で1〜3月のハウス蒔き、4月蒔きが可能。 栽培のポイント ●中カブ種としてはやや多肥栽培とする。 ●栽植密度は30cm×20cmを基準とする。

CR雪峰(ゆきみね)

CR雪峰(ゆきみね)

株式会社武蔵野種苗園

食味最高!!晩抽性で秋〜春蒔きできる根こぶ病耐病性の小カブ 特性 ●根こぶ病耐病性で耐寒性強く、晩抽で栽培容易な秋〜春蒔きの品種。 ●草姿は立性で葉色は濃緑色、葉長は徒長しにくく球とのバランスは良い。葉柄は太く折れにくく作業性が高い。 ●球は白く光沢があり、形は腰高で厚みがある。球揃いは抜群で肉質軟らかく食味良好で市場性は高い。 栽培のポイント ●草勢が旺盛であるので、施肥量は控え気味とする。 ●栽植密度をやや広くして球揃いを良くする。

あじサラダかぶ

あじサラダかぶ

松永種苗株式会社

小カブから中カブまで順次収穫。緻密な肉質でサラダにも最適! ■主な特長 1. 元祖サラダカブ。肉質は緻密でやわらかく、甘味があり、生食サラダで美味しい。生食のほか、漬けもの、煮物でも美味しい。 2. 耐寒性、低温肥大性に優れる。 ■栽培のポイント 1. 関東以西の平坦地で、お盆過ぎ〜9月末までの播種、1月中旬〜2月下旬までの播種(トンネル被覆)、3月始めから4月中旬頃までの播種と広い作型に適します。 2. 柔らかい肉質で甘みがあるので生食でも漬け物でも美味しい品種です。葉も柔らかいので幅広い料理にお使い頂けます。 3. 小カブから順次収穫しながら株間を拡げて中カブになるまで利用できます。

うまい蕪

うまい蕪

宝種苗株式会社

肉質柔らかく、漬物・サラダに適したうまい蕪 ●肉質やわらかく、甘みに富みス入りも遅く良質性の中蕪 ●漬物用・サラダ用に最高に適する ●小蕪のときから形質がすぐれているので、小蕪から中蕪まで随時収穫が可能 ●本命の中蕪では尻づまりが良く、揃いの良いものが収穫できる ●耐病性が強く、むやみな葉伸びもしない

たかね

たかね

株式会社サカタのタネ

春のトンネル、夏まき用小カブ。 早太り、そろいよく、高冷地にも好評 ■特性 1.「金町小かぶ」の極早生交配品種。早太りが抜群でそろいがよく、裂根や肥大不良がなく、良品が一斉に収穫できる。 2. 玉は純白で光沢あり、肌が美しい。 3. 肉質はち密で、食味は良好。 4. 草姿は立性で、葉色が濃く光沢があり、やや小葉で草丈は伸び過ぎない。 5. べと病やウイルス病などへの耐病性もかなり強い。 ■適応性 本種は早どり用極早生種で適応作型が広いです。耐暑性強く、高温下でも葉伸びせず肥大がよく尻のまとまりがよいため、7月下旬からの夏まき栽培や、秋まき栽培に適します。また、抽苔性も相当安定し、低温下での肥大が早いので、1月下旬からのトンネル栽培や、その後の露地栽培、寒冷地の春~夏まき栽培に最も適します。このほか10月まきのトンネルやハウス栽培にも適します。 土壌に対する適応性も広く、排水に注意し腐熟有機質を施せば、ほとんどどこでも栽培できます。 ■畑づくり(圃場準備) できるだけ早めに、しかも土は十分細かくロータリーで耕しておきます。前作物の根など有機質がよく腐っていなかったり、土塊が多かったりすると、岐根の発生や玉肌が汚くなりやすいです。 ■肥培管理 極早生で生育日数が短いため、元肥主体として、他の早生品種より1~2割多肥とします。こうすると一段と早生性、肥大性が高まり、よいものを収穫できます。 10a当たりおよその成分量は、窒素15kg、リン酸15kg、カリ15kg、苦土石灰100kgで、高温期の栽培では窒素を減量し、低温期は増量します。 苦土石灰や石灰窒素はとくに早めに施用して酸度調整を行い、堆肥は前作に十分施しておくか、完熟したものを早めに施用します。肥料は、播種1週間以上前に全面散布し、よく耕して土になじませておきます。 ■播種 播種量は10a当たり6~10dlです。畝幅120~150cmのベッドをつくり、12~15cmの条まきが普通です。 乾燥期には降雨後か、十分な灌水を行ってから播種します。十分な湿りのない場合は、覆土後、鎮圧をしっかり行って発芽をそろえます。多湿時には排水に十分注意します。 ■間引き 生育が早いから、遅れないよう子葉が展開したら込んでいるところを間引き、本葉2~3枚までに株間12~15cmに1本立ちとします。 最も注意する点は、他品種より株間を広くすることで、とくにベッド栽培では12cm以上の作条、株間がほしいです。 密植栽培での間引き収穫では、3回目以降の収穫カブは葉数が不足して細軸となり、商品価値がおちます。株間が広いとそろって肥大し、クズが極端に少なく、市場性の高い良品を一斉に収穫でき、収益、作業能率もよいです。 ■病害虫防除 とくに高温期に発生の多いウイルス病や、純白の玉肌を汚く食害して商品価値を落とすキスジノミハムシの幼虫の防除には、土壌処理は欠かせません。 コナガ、アオムシ、ヨトウムシなどの害虫やべと病、白斑病には適切な登録農薬を適量、早期から定期的に散布して予防します。

つやひめ蕪

つやひめ蕪

株式会社タカヤマシード

金町系の早生種で三季まきのできる極めてうまい良質の交配種。草姿は立性、葉は濃緑で、中位、欠刻は少なく、葉軸はしっかりして葉枯れが少ない。葉も食べられ、根部は純白で光沢があり、小蕪(直径3cm)でも整形の腰高球となり肥大しても(直径7cm)変形が少なく玉揃いがよい。市場性の高い豊産種である。 ■ポイント 1.窒素過多や急激な肥効は、裂根を伴うので順調な肥培管理が大切。 2.乾燥は生育を遅らせ、品質を落とすので、生育は適湿を保つこと。

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