栽培環境・条件

地這いのキュウリ品種一覧 全28種類

地這いキュウリ 地這いキュウリとは 地這いキュウリとは、蔓を支柱やネットに誘引せず、地面に這わせながら栽培することを想定して育成された品種群を指します。一般的なキュウリ栽培が支柱立てや垂直誘引を前提とするのに対し、地這い品種は地表面を自由に

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地這いについて

地這いキュウリ

地這いキュウリとは

地這いキュウリとは、蔓を支柱やネットに誘引せず、地面に這わせながら栽培することを想定して育成された品種群を指します。一般的なキュウリ栽培が支柱立てや垂直誘引を前提とするのに対し、地這い品種は地表面を自由に伸びる蔓の管理に適した特性を持っています。

キュウリはウリ科キュウリ属(Cucumis sativus L.)に属する一年生の野菜で、もとは熱帯・亜熱帯アジア原産の作物です。そのため、地温を効率的に活用できる地這い栽培との相性は良く、特に露地の夏〜秋作における家庭菜園や小規模農家の栽培で長く親しまれてきました。

地這い品種の一般的な特徴として、蔓の節間が比較的短く、地面に広がりやすい草型を持つものが多いとされています。また、支柱立てが不要なため初期投資が少なく、強風に対しても倒伏リスクが低い点が有利です。一方で、果実が土に接触しやすく、病害発生のリスクや形の崩れが生じやすいという面もあります。栽培方式の選択は、圃場の広さ・労力・販売先などによって判断することになります。

地這い栽培のメリット

地這いキュウリの栽培で特に注目したいのは、支柱・ネットなどの資材が不要になることによるコスト削減効果です。支柱立て作業や誘引作業が省略できるため、栽培初期の労力も軽減されます。家庭菜園や小規模な直売所向け生産では、この省力性が大きな魅力です。

地温の活用という観点も見逃せません。地這い栽培では蔓と葉が地面を覆うため、地温保持と地面の乾燥抑制の効果が期待できます。晴天が続く夏の露地栽培では、地表面をキュウリの葉が覆うことでマルチに近い保湿効果が得られ、土壌水分の管理が安定する場合があります。

栽培管理の選択肢が広がる点も魅力の一つです。立体栽培と地這い栽培を組み合わせることで、ハウス内の面積利用率を高めたり、露地の圃場形状に合わせた柔軟な栽培設計が可能になります。

ただし、果実が土や草に接触することによる変形・病害のリスク、収穫時に果実を探す手間がかかること、収穫作業時の前傾み姿勢による負担増加など、地這い栽培特有の課題もあります。これらのデメリットを管理でカバーできるかどうかを、品種選びの前に確認しておくことが大切です。

適した作型と地域

地這いキュウリが最も活きるのは、露地での夏〜秋作です。温暖な気候と十分な地温が確保できる5月〜9月の播種・定植が中心となり、7月〜10月頃まで収穫が続きます。地温が安定している時期に地這い栽培を行うと、地温効果を最大限に活かした生育が期待できます。

北海道・東北など冷涼地でも、夏季の短い栽培シーズンに合わせて地這い品種を活用する産地があります。冷涼地では地温確保が露地栽培の課題になりますが、地這いの場合は黒色マルチと組み合わせることで地温を補う対応が取りやすい点が有利です。

家庭菜園での人気も地這い品種の普及を支えています。限られたスペースでも比較的自由に蔓を広げられること、支柱立ての手間がないことが、栽培初心者にも扱いやすい選択肢として定着しています。

一方で、多雨・過湿の年は果実の腐敗や病害リスクが高まるため、排水の良い圃場や高畝の設置が地這い栽培の基本条件として重要です。

栽培のポイント

地這いキュウリでは、蔓の広がりを想定したスペースの確保が重要です。通常の支柱立て栽培に比べて、株あたりの占有面積が大きくなります。株間は広めに設定し(目安として1.5〜2m程度)、蔓同士が重なりすぎないよう管理することで、通風を確保し病害発生を抑えることができます。

果実の直接接触による汚れや変形を防ぐため、藁やもみ殻を地面に敷く「敷き藁(しきわら)」も有効な対策です。果実下に敷き藁を施すことで、果実形状の安定と土壌病害菌との接触低減が期待できます。

水分管理は地這い栽培でも欠かせません。降雨が少ない時期は灌水を適切に行い、一方で土壌が過湿にならないよう排水路の整備や高畝設定を組み合わせます。地這い栽培では雨水が蔓の付け根に溜まりやすいため、つる割病やつる枯病などの株元の病害にも注意が必要です。

ここからが実際の栽培で差がつくところです。収穫タイミングの見極めが、地這い栽培では特に重要です。支柱立てと異なり、果実が葉や蔓の下に隠れやすいため、収穫適期の果実を見落とすと過熟・肥大果が発生し、草勢が低下します。収穫は毎日または2日に1回は巡回し、適期果実を確実に収穫することが収量・品質の安定に直結します。

代表的な品種としては、新ときわ地這いキュウリ・新ときわ地這キュウリ(ときわ研究場)、節成地這 みやのはた・霜知らず地這 きぬの輝き(トーホク)、あおい節成地這(神田育種農場)、美貴緑地這(松永種苗株式会社)などが知られています。

品種選びのコツ

地這いキュウリを選ぶ際は、以下の点を確認しておくことが重要です。

節成り性(各節への着果数)は収量に直結します。節成り品種は1つの節に複数の雌花が着生し、多収が期待できます。地這いでも節成り特性を活かせる品種を選ぶと、収穫量の安定につながります。

果形と果色も確認しておきましょう。地這い品種は白いぼ系が多いですが、品種によって果長・果径・果色が異なります。出荷先の規格や消費者の好みに合った果形の品種を選ぶことが大切です。

耐病性のラインナップも品種選択の重要な基準です。露地地這い栽培では、べと病、うどんこ病、炭疽病などの病害リスクが高いため、これらへの耐性が高い品種を選ぶと防除コストの削減につながります。

家庭菜園・直売向けか産地出荷向けかによっても最適な品種は変わります。産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、販売先の規格や栽培規模に合った品種を種苗メーカーのカタログや地域の農業普及指導センターに相談しながら選ぶことが近道です。

市場動向とこれから

地這いキュウリは、支柱立て品種が市場の主流を占める中で、家庭菜園市場・地産地消・直売所向けのニッチな需要を支えてきた品種群です。地方の伝統的な食文化に根ざした品種(在来品種を含む)も残っており、こだわりの農産物を求める消費者層からの注目があります。

近年、農業の省力化・省資材化への関心が高まる中で、支柱・ネット不要の地這い栽培は一定の再評価を受けています。特に高齢農家や新規就農者が取り組みやすい作型として、地域農業の多様性を支える観点からも意義ある栽培方式です。

露地栽培の拡大や自家採種・在来品種への関心の高まりとともに、地這いキュウリの品種ラインナップもメーカー各社が見直しを行っています。地這い向けの品種数は支柱立て品種に比べて多くはありませんが、需要に応じた品種改良が続けられています。

まとめ

地這いキュウリは、支柱・ネット不要の省資材栽培を可能にする品種群です。露地夏〜秋作での家庭菜園から小規模農家の生産まで、幅広いシーンで活用できます。蔓の広がりに合わせたスペース確保、排水管理、収穫頻度の徹底が、地這い栽培の品質と収量を安定させる鍵となります。

品種選びでは、節成り性・果形・耐病性を確認し、販売先と栽培規模に合った品種を選定することが重要です。地這いキュウリの品種一覧は、このページのタグが付いた品種ページからご確認いただけます。

28品種 表示中
あおい節成地這

あおい節成地這

株式会社神田育種農場

耐暑、豊産種、地這キュウリのベストセラー

あずま3号

あずま3号

株式会社大和農園

地這栽培兼用品種 ■品種特徴 ○地這栽培、支柱栽培兼用の豊産種。 ○早熟栽培から露地抑制栽培まで適応幅も広い。 ○草勢は旺盛で分枝力強く、長期どりが出来る。 ○果実は22~23cmで白イボは低く、やわらかく美味しい。 ■栽培方法 <種まき・育苗> ポットに2〜3粒種をまく。発芽適温は25〜30℃なので低温期は保温・加温する。発芽後は正常葉で生育の良いものを残し1本立てにする。 <定植> 元肥は全面施肥・1㎡あたり、苦土石灰100g・堆肥3kg・化成肥料150gとする。畝幅1mの畝に支柱を立ててネットを張り、株間60cmで定植する。追肥は、1株あたり化成肥料10g前後を定植2週間後と、それ以降2週間おきに行う。 <整枝・着果> 親ヅルの6節目までのわき芽は全て除去する。7節目以降の子ヅルは葉を2枚程度残して摘芯、孫ヅルは混みあったら適宜摘芯する。親ヅルは20〜24節目で摘芯する。

おいしさ 一番星

おいしさ 一番星

株式会社トーホク

うどんこ病に極めて強く、べと病・褐斑病・ウイルス病にも強い作りやすい品種。枯れ上がり遅いので、良食味の秀品を長期間収穫できます。支柱作り、地這作り両方に向きます。

ときわかぜみどり

ときわかぜみどり

株式会社トーホク

暑さに強く猛暑にも耐えてよく果実が肥大します。果実は濃い緑色で、歯切れの良いおいしいキュウリです。耐病性もあって作りやすく、立ち栽培だけでなく地這栽培も可能です。

ほたか胡瓜

ほたか胡瓜

ヒザワ種苗株式会社

ほたか胡瓜 (一代交配) 作りやすく、多収、味、風味ともに最高! ■特性 果形は果長21~22cm、濃緑色で胴細りがなくスマートである。 草勢は草勢強く茎は太く、葉は中葉で病害に強く、また天候による収穫差が少ない。 食味は胡瓜本来の歯切れ、甘味と風味があり大変美味しい。 収量は主枝、側枝共に雌花の着成良く多収である。 作型地這、ネット、雨除け栽培に適する。 ■栽培のポイント 早目の追肥と葉・ツルの重さなる所は摘葉、摘芯を行う。

アサヒ交配 旭交新みどり胡瓜

アサヒ交配 旭交新みどり胡瓜

株式会社アサヒ農園

台風対策の地這い作りに最適種 商品特性 ■特性 きゅうりネットを使って栽培するキュウリにとって台風は最大の敵です! 台風のシーズンに上手にキュウリを栽培するコツは「地這きゅうり」を上手く使いこなす事です。 この品種は地這栽培に最適な品種なため、夏の台風対策にピッタリです。耐暑・耐病性に強く、着果性が極めてよく、播種期の巾が広いことも人気の理由です。 春から晩夏まきに適し、側枝の分枝旺盛にして従来の地這胡瓜と異なり親蔓にも早くより着果し、子・孫蔓には第一節より節成りに雌花がつく。 果は濃緑色の中形(23cm位)でよく揃い、味がよい。着果率が極めて高いので若採りすることがよい。地這・棚作り・支柱立共に適する。

シマキューリ

シマキューリ

トキタ種苗株式会社

奄美大島の白いぼ胡瓜※販売終了いたしました ■特性 奄美大島の白いぼ胡瓜で果長は20-40cm、果重800-1200gの大果。生食はもちろん、漬け物、炒め物、煮物等に幅広く利用できます。 果肉はやや固く、柔らかくなりにくいので、採り遅れの心配が少ない。 ■栽培上の注意 春の野菜苗で販売しています。種子もあります。 本葉5,6枚の頃芯を止め、側枝を3-4本伸ばす(初期のみ整枝、後は放任)♀花着花は4-6節の1花の割合、孫つるの1節目に着生する。単為結果性は少ないので、訪花昆虫がいないときは花粉つけを行う収穫の目安は700gで積算温度450度程度必要 地這い栽培の場合、接地面の色ムラで出るので、収穫数日前に果実の向きを変える

ゼルダ・オリーブ

ゼルダ・オリーブ

トキタ種苗株式会社

(販売終了)ゼルダライムをご利用ください。 ■特性 果実は円筒形でライトグリーン色。長さ20cm前後で収穫。 、栽培しやすい。 高温期も雌花・雄花バランスよく発生し、着果良好 生育初期から後半まで草勢が強く安定し、高い収量が期待できる。 ■栽培上の注意 各種ウィルス病には強いが、ウィルスの密度が高いと症状が発生する場合もある。良品を収穫するためにもアブラムシ等がつかないようにバンカープランツの利用、発生初期からの防除を心がける。 株張りし葉も大きく育つが、台風などの見込まれる時期はネット張り、地這栽培ならば誘引などすると良い。 低温や雨続き、施設栽培では受粉を心がける。 ■播き時期 露地4月〜8月播き。少しずつ時期をずらしてまくと継続して収穫できる。 ■播種方法 10.5cmポットに斜めに差し込むように1粒播きする。たくさん栽培する場合は、72穴に播いて子葉展開〜本葉出始め頃10cmポットに鉢上げ。 ■植え付け 本葉3〜4枚時に株間90cmで定植。 ■土壌条件 肥沃で水はけの良い土壌が良い。 ■肥料 元肥に堆肥3kg/平方メートル。収穫開始後は、月に1回程度、蔓先に化成肥料を少量与える。 ■収穫 20cm程度になったら、適宜収穫する。 ■料理 1.5cmくらいの厚めに輪切りしてオリーブオイルでソテー、塩、醤油等で味付けするとおいしい。 薄くスライスして、塩もみ、酢漬けなど生のままでもおいしくいただけ色上がりも良い。

バテシラズ

バテシラズ

公益財団法人自然農法国際研究開発センター

盛夏~晩まきして霜が降りるまで収穫できる。小葉、短節間で子づるが多く発生し、側枝から収穫するタイプ(主枝雌花率は15%前後)。果実はやや短めで柔らかく、食味は良い。うどんこ病、べと病に強く地這にも適し家庭菜園向き。

下津井在来

下津井在来

公益財団法人自然農法国際研究開発センター

・高知県大正町の地方品種。 ・白イボで短く太い。 ・果肉はもろく歯切れがよい。 ・小葉で節間が短く、側枝は横に伸びる地這い性の晩生種。 ・べと病、うどんこ病に強い。

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