用途・販売ターゲット

加工用のハクサイ品種一覧 全19種類

加工用ハクサイとは 加工用ハクサイは、青果市場や直売向けではなく、漬け物・キムチ・鍋物用カット野菜・冷凍食品などへの加工を前提として栽培されるハクサイです。スーパーで見かける青果用とは求められる特性がかなり異なります。結球の外観や葉色の美し

加工用について

加工用ハクサイは、青果市場や直売向けではなく、漬け物・キムチ・鍋物用カット野菜・冷凍食品などへの加工を前提として栽培されるハクサイです。スーパーで見かける青果用とは求められる特性がかなり異なります。結球の外観や葉色の美しさより、加工歩留まり・漬け適性・結球の締まり・収量性・機械収穫への適性が優先される品目です。

加工用として特に重要なのが「漬け適性」です。漬け物やキムチに加工する場合、結球の水分含量・塩馴染みの良さ・漬け込み後の食感と色の保たれ方が品質を左右します。水分が多すぎると漬け汁が薄まり風味が落ち、少なすぎると漬け上がりが硬くなります。用途に合った水分バランスを持つ品種選びが成否を分けるんです。

産地は長野・茨城・北海道・群馬などが主要で、漬け物メーカーやキムチ製造会社・惣菜メーカーとの契約栽培が中心です。白菜キムチの国内消費拡大や、鍋物需要の底堅さを背景に、加工用ハクサイへの安定した引き合いが続いています。


加工用ハクサイの魅力

  • キムチ・漬け物需要が底堅い
    白菜漬けやキムチは日本の食卓に定着した発酵食品であり、家庭用・業務用ともに安定した消費が続いています。健康食品としての発酵食品ブームも追い風で、需要は堅調です。

  • 契約栽培で価格が安定する
    ハクサイは豊凶による市場価格の乱高下が大きい品目です。加工用の契約栽培なら相場変動に左右されず、事前に決めた単価で安定出荷できます。経営計画が立てやすく、規模拡大にも向いています。

  • 大玉・高収量で大規模生産に向いている
    加工用では外観規格が緩やかなため、大玉で収量性の高い品種を選べます。1株あたりの重量が大きいほど収穫・搬送の効率が上がり、加工歩留まりも向上します。

  • 貯蔵性を活かした出荷調整ができる
    ハクサイは適切な環境で貯蔵すれば一定期間品質を維持できます。加工業者の受け入れスケジュールに合わせた出荷調整がしやすく、経営の柔軟性につながります。

  • 鍋物シーズンの需要ピークに合わせやすい
    秋冬の鍋物シーズンはハクサイの需要が急増する時期です。加工用・業務用ともに引き合いが強くなるため、収穫・出荷のタイミングを合わせることで高単価の契約が取りやすくなります。


主な用途

加工用ハクサイは食品産業のさまざまな場面で活用されています。

キムチが加工用ハクサイの最大の用途のひとつです。国内のキムチ消費量は年々増加しており、製造メーカーからの原料需要は安定しています。キムチ用では塩馴染みの良さと漬け込み後の食感・色の保たれ方が特に重視されます。

白菜漬け・浅漬けは日本の伝統的な漬け物として根強い需要があります。塩漬けや醤油漬け、ゆず風味など多彩なバリエーションが惣菜・弁当の定番品として流通しています。

鍋物用カット野菜は冬場の業務用需要の中心です。飲食店・ホテル・給食センターでは下処理済みのカットハクサイへの需要が強く、大量・安定供給ができる農家には魅力的な販路です。

冷凍ハクサイはスープや炒め物の具材として業務用で使われます。ブランチング後の色と食感が保たれる品種が求められ、冷凍食品メーカーからの安定した需要があります。

惣菜・業務用食材としては、ロール白菜や和え物、煮物の原料として飲食店や食品加工の現場で幅広く使われています。


栽培のポイント

加工用ハクサイの栽培は青果用と基本的に同じですが、大量・効率的な生産と漬け適性を高める管理が求められます。

作型は秋まきが中心です。ハクサイは冷涼な気候を好み、秋まき〜冬収穫が主流です。高冷地では夏まきも行われ、産地リレーによる通年供給も可能です。高温期の栽培は軟腐病や病害のリスクが高まるため、作型設計が重要です。

結球の締まりと均一性が加工歩留まりを左右します。結球が緩いと外葉が多くなり可食部の割合が下がります。適切な施肥・水管理で結球を促し、均一なサイズに揃えることが品質維持の基本です。

水分管理が漬け適性に影響します。収穫前の水分管理は漬け込み後の品質に直結します。収穫直前の過剰な灌水は結球内の水分を高めすぎ、漬け汁が薄まる原因になることがあります。

病害虫管理は軟腐病、根こぶ病、べと病、ハスモンヨトウ、アブラムシなどが主な対象です。軟腐病は収穫間際に発生すると商品価値が一気に失われるため、排水性の確保と早期防除が欠かせません。根こぶ病は一度発生すると圃場に長期残存するため、耐病性品種の導入と輪作体系の徹底が基本です。

収穫・搬送時の傷み防止も重要です。ハクサイは外葉が傷みやすく、収穫・積み込み時の取り扱いが品質に影響します。特に漬け物用では傷んだ外葉が加工歩留まりを下げるため、丁寧な収穫作業が求められます。


品種選びのコツ

加工用ハクサイの品種選びは、用途と作型・産地の気候を軸に選ぶのが基本です。

漬け適性はキムチ・漬け物用で最重要です。塩馴染みの良さ、漬け込み後の食感・色の保たれ方、発酵による風味の出方など、加工業者の仕様に合った特性を持つ品種かどうかを確認しましょう。可能であれば試作品での加工テストを行うのが確実です。

結球重と歩留まりは収益性に直結します。大玉で結球が締まっており、外葉が少なく可食部の割合が高い品種ほど加工コストを抑えられます。

結球の揃いやすさは機械収穫の効率と加工ラインの安定性に影響します。同じ播種日でサイズと成熟度が揃いやすい品種ほど、収穫・搬送のスケジュール管理がしやすくなります。

耐病性、特に根こぶ病・軟腐病への抵抗性は大面積栽培での安定生産に欠かせません。根こぶ病の発生リスクが高い圃場では、耐病性品種の導入を最優先に検討しましょう。

作型適応性も確認しておきましょう。春まき・夏まき・秋まきと作型によって適した品種が異なります。産地の気候と出荷時期に合わせた品種を選ぶことが、安定した収量と品質の前提になります。


市場とこれから

加工用ハクサイの市場は、キムチ・漬け物・鍋物需要を中心に底堅い成長が続いています。国内のキムチ消費量は増加傾向が続いており、製造メーカーからの国産原料への引き合いは年々強まっています。輸入ハクサイへの依存度を下げたいという加工業者のニーズも背景にあり、国内産地の拡大が期待されています。

健康食品としての発酵食品ブームも大きな追い風です。キムチや白菜漬けに含まれる乳酸菌への注目が高まる中、国産原料を使った高品質な発酵食品への需要は今後も伸びると見られています。産地ブランドや栽培方法(減農薬・有機)を打ち出したプレミアム原料としての展開も十分に狙えます。

鍋物文化の定着と外食産業での需要も安定しており、秋冬シーズンの業務用需要は特に堅調です。通年供給を目指す高冷地と温暖産地のリレー体制が整えば、さらに安定した市場開拓につながるでしょう。


まとめ

加工用ハクサイは、キムチ・漬け物・鍋物と用途が幅広く、発酵食品ブームという強い追い風を受けている品目です。漬け適性・歩留まり・結球の揃いやすさなど、加工用ならではの特性を軸に品種を選ぶことが、安定生産と収益確保のカギになります。

ミノリスの加工用ハクサイ品種一覧では、漬け適性・耐病性・作型適応性など、加工用に特化した視点で品種を比較できます。キムチ用か漬け物用か、自分の契約先の仕様と栽培条件に合った品種をぜひ一覧から見つけてみてください。

19品種 表示中
菜時黄

菜時黄

カネコ種苗株式会社

病気に強く、作りやすい!春秋兼用品種 特性 ●播種後約75日で収穫が可能な黄芯系中早生品種です。 ●晩抽性を有するので、従来の秋まきのほか、春まきも可能な品種です。 ●根こぶ病、ベと病に強い耐病性を持ちます。 ●球葉色が濃緑色になり、球内色は濃黄色です。 ●食味が優れ、漬物加工にも適します。 ●石灰欠乏症等の生理障害の発生が少ないです。 ※根こぶ病に対しては、弊社従来品種より高い抵抗性を持ちますが、地域により異なるレースがあり、発病する場合もございます。あらかじめご了承ください。

黄将

黄将

カネコ種苗株式会社

耐寒性が優れ、根こぶ病に強い! 特性 ●12~2月どり栽培に最適な黄芯系中晩生品種(85日タイプ)です。 ●根こぶ病に強い耐病性を持ちます。 ●耐寒性が優れるので、収穫期後半まで良品生産が可能です。 ●球葉色は濃緑色になり、球内色は濃黄色です。 ●食味が優れ、漬物加工にも適します。 ●草姿が立性なので、結束作業性が優れます。 ●芯腐れ、ごま症等の生理障害の発生が少なく、べと病、軟腐病に強い耐病性を持ちます。 ※根こぶ病に対しては、弊社従来品種より高い抵抗性を持ちますが、地域により異なるレースがあり、発病する場合もございます。あらかじめご了承ください。

千寿(せんじゅ)

千寿(せんじゅ)

有限会社石井育種場

耐寒性の強い豊産種 85~90日 ■特性 1. 平暖地の播種適期は9月上~中旬。耐寒性が強く、芯の伸び、裂球も遅いので9月下旬播種、2~3月どりも成績がよい。 2. 石灰欠乏症、ゴマ症にも強く栽培が容易。 3. 草姿は半立性、株張りは中位で密植適性が高い。 4. 球重2.5~3kg、球高28~30cm。3~4kgに作れば球高30~33cmになる。 5. 葉色は濃緑、球内部は淡黄色で鮮度感が高い。球形は胴張り、尻張りのよい円筒型。 6. 葉質は柔らかで食味がよく、漬物加工にも適し、冷蔵用としても成績がよい。

CR寒次郎

CR寒次郎

株式会社日本農林社

12~1月収穫に向く強度根こぶ病抵抗性の寒次郎 ■特性 品種登録番号 第26177号 海外持出禁止(公示(農水省HP)参照) 平坦地12月から1月収穫に向く中晩生品種「寒次郎」に、強度根こぶ病抵抗性をの実装を育種目標につくられた品種です。 ・播種後約85日で球重3.5kg以上になる、大型黄芯中晩生白菜。 ・幅広い根こぶ病に抵抗性を示すため、従来の品種に比べ、土壌殺菌剤の投与を抑え、より発生地での栽培が可能になった。 ・石灰欠乏症(芯腐れアンコ、縁腐れ)などの生理障害が極めて少なく、耐寒性と低温期の肥大性があり、平坦地での年内~1月収穫に適する。 ・球型は尻張り、胴張りの良い砲弾型。球内は濃黄色で、多少過熟しても色あせが少なく市場性が極めて高い。 ・外葉はやや大きいが、当社寒みどりに比べて一回り小さいので、結束作業は良い。 ・葉質が非常に良く食味が良いので、漬物加工に評判が良い。 ■栽培の注意 ・播種時期が遅れると結球が不十分になります。ご注意ください。 ・強度根こぶ病抵抗性品種ですが「あきめき」と同等ではありません。 ・弊社の根こぶ病抵抗性品種は、日本で見つかっている代表的な根こぶ病菌の混合菌を使用し、幼苗検定を繰返し行い育成しておりますが、他にも菌の系統があり地域によっては根こぶの着生があるかもしれませんので、あらかじめご了承下さい。

寒次郎

寒次郎

株式会社日本農林社

寒さと石灰欠乏症に強い12~1月出荷向け85日型 ■特性 ・播種後約85日で球重3.5kg以上になる、大型黄芯中晩生白菜。 ・石灰欠乏症(芯腐れアンコ、縁腐れ)などの生理障害が極めて少なく、耐寒性と低温期の肥大性があり、平坦地での年内~1月収穫に適する。 ・球型は尻張り、胴張りの良い砲弾型。球内は濃黄色で、多少過熟しても色あせが少なく市場性が極めて高い。 ・外葉はやや大きいが、当社寒みどりに比べて一回り小さいので、結束作業は良い。 ・葉質が非常に良く食味が良いので、漬物加工に評判が良い。 ■栽培の注意 ・播種期が遅れると結球が不十分となるので蒔き遅れない事。 ・ネコブ病抵抗性ではないので予防対策は必要である。

秋理想

秋理想

株式会社日本農林社

黄化病に強くつくりやすい75日型耐病白菜 ■特性 ・近年白菜産地にておいて特に問題となっている「黄化病」に強い、 ネコブ病抵抗性品種。 ・は種後約75日で収穫できる中早生黄芯系。 本種は黄化病に罹病しても外観病徴が現れにくい■特性がある為、 従来の品種が軽~中程度の発病条件であれば、 実用的な耐病性を発揮できる。 ネコブ病には従来型の抵抗性もあり、ベト病・ウィルス病にも強いので栽培が極めて容易である。 ・草姿は立性で外葉は濃緑色である。 玉は球頭が浅く抱合する砲弾型で尻張りが特に良い。 球内はきれいな黄色で外観の濃緑色と見た目にもきれいで食味も良く、 漬物加工等の契約栽培にも向く。 ■栽培の注意 本種は、日本で見つかっている代表的なネコブ病菌の混合菌を使用し、 幼苗検定を繰返し行い育成したネコブ病抵抗性品種ですが、 他にも菌の系統があり地域によってはネコブの着生があるかもしれませんので、 あらかじめ御了承下さい。

寒みどり

寒みどり

株式会社日本農林社

寒性と良食味をそなえた大玉越冬用90日型 ■特性 ・耐寒性が強い越冬型品種でありながら、 葉質が非常に柔らかく食味が良いので、漬物加工業者に評判が高い。 ・は種後約90日で球重3.5~4kg以上になる、大型黄芯晩生白菜。 ・耐寒性と在圃性に優れているので、一般平坦地、暖地の越冬・貯蔵栽培に最も適している。 また、外葉が大きいので頭部の結束作業(立囲い)がし易い。 ・ゴマ症の発生が少なく、高品質な生産が可能。 ・球型は尻張り、胴張りの良い砲弾型。 球色は濃緑色で、越冬・貯蔵栽培でも新鮮味がある。 球内は濃黄色で、多少過熟しても色あせが少なく市場性が極めて高い。 ■栽培の注意 ・晩生種の為、は種期が遅れると結球が不十分となるので蒔き遅れない事。 ・ネコブ病抵抗性ではないので予防対策は必要です。

新理想

新理想

株式会社日本農林社

黄芯白菜の元祖!なめらかな舌ざわりの美味白菜 ■特性 ・食味のよい白菜として、漬物加工業者から評価も高い銘柄品種。 球内部は黄、白、緑色と色鮮やかで、漬物加工時の変色も極めて少なく、 舌ざわりは非常になめらかで食味は極良。 ・は種後80~85日で収穫期に達する中生種。 頭部は包頭型で胴・尻張り共に良い正円筒型。 3.5kgくらいになる豊産種。 ■適作型 ・平坦地(関東標準)の8月下旬蒔-11月中旬~12月収穫。 ・寒・高冷地の8月上旬蒔-10月下旬~11月収穫。 ■栽培の注意 ・バイラス、ナンプ病、石灰欠乏症(アンコ)に対して強くないので、 無理な早蒔は避け、アンコの激発区では十分に注意して下さい。

黄苑80

黄苑80

株式会社日本農林社

根こぶ病に強く美味しい80日型 ■特性 ・ネコブ病抵抗性黄芯白菜。 ネコブ病に非常に強い抵抗性を示すので、地域、菌密度によっては土壌殺菌剤を施用せずに栽培が可能である。 ・播種後80日前後で収穫できる中生種。 球内部の黄色と外葉の緑、白とのコントラストが非常に綺麗で、 漬物加工業者から高い支持を得ている。 また、食味は非常に良く新理想と同等で、 他品種と比較対照が厳しい直売所においても優位な販売ができる。 ・球は胴張り、尻張り共に良い包頭型で、 適期収穫では3.5kgになる豊産種。 ■栽培の注意 ・日本で見つかっている代表的なネコブ病菌の混合菌を使用し、 幼苗検定を繰返し行い育成したネコブ病抵抗性品種ですが、 他にも菌の系統かあり地域によってはネコブの着生があるかもしれませんので、 あらかじめ御了承下さい。

黄久娘80

黄久娘80

株式会社日本農林社

石灰欠乏症に強い80日型 ■特性 ・は種後80日前後で収穫できる中生種。 球内部は、黄・白・緑色と色鮮やかで、漬け物加工時の変色も極く少なく、舌ざわりは非常になめらかで食味極上。 *黄芯及び葉質は新理想と同程度。 ・頭部は包頭で正円筒型に近く尻張り、胴張り共に良い。 ・新理想と比較してバイラス、軟腐病等に強く、生理障害(アンコ)にも鈍感で栽培し易い。 ■栽培の注意 ・バイラス、ナンプ病に対する抵抗性は特にないので、無理な早蒔は避ける。

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