果実・収量特性

多収のメロン品種一覧 全11種類

多収性メロン 多収性メロンとは 多収性メロンとは、同じ面積・同じ作期において、一般的な品種と比較して収量(果実の重量・個数)が多く得られる特性を持つ品種群を指します。 メロンの収量は、「1株あたりの着果数」「1果あたりの果実重量」「株の生育

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多収について

多収性メロン

多収性メロンとは

多収性メロンとは、同じ面積・同じ作期において、一般的な品種と比較して収量(果実の重量・個数)が多く得られる特性を持つ品種群を指します。

メロンの収量は、「1株あたりの着果数」「1果あたりの果実重量」「株の生育期間と栽培密度」の組み合わせで決まります。多収性品種は、これらのどれか、あるいは複数の要素で優れた特性を持っています。

品種カタログで「多収」と記載される場合、その背景にある特性は品種によって異なります。着果節の早さや着果率の高さで収量を確保するタイプと、1果の重量を大きくすることで収量を確保するタイプでは、栽培管理の方針も変わります。カタログの「多収」という表記だけでなく、着果節位・推奨着果数・平均果実重量などの数値も合わせて確認することが重要です。

なお、多収性と高品質(高糖度・外観品質)はトレードオフになることがあります。着果数を増やすほど1果あたりの養分配分が分散し、糖度低下や果実サイズの不揃いが起きやすくなる傾向があります。多収を追求するか、品質を重視するかは、販売先と経営方針によって判断が変わります。

多収性が生産者にとって重要な理由

多収性は、面積当たりの収益性に直結する特性です。メロンはキュウリやトマトと比べて労働投入量が多い品目ですが、単価の高さを面積当たりの収量で掛け合わせた収益性が、経営の持続性を左右します。

農業経営において、同じ労力・面積・施設コストで収量を増やせる品種は、費用対効果の観点から高い価値を持ちます。特に施設(温室・ハウス)の減価償却コストが大きいメロン生産では、施設あたりの収量最大化が経営効率に直結します。

一方で、産地によって出荷規格が厳しく設定されていることも多く、規格外品の増加は多収のメリットを相殺します。多収を目指す際には、収量増加と秀品率維持のバランスを意識した栽培管理が求められます。

着果性と草勢の関係

多収性品種を理解するうえで、着果性と草勢の関係は重要なポイントです。

草勢(植物体の生育の勢い)が強い品種は、果実肥大を支えるための同化産物(光合成産物)の生産量が多く、多着果条件でも果実品質を維持しやすい特性を持つことがあります。ただし、草勢が強すぎると茎葉の過繁茂(つるぼけ)が起き、着果不良や果実の充実不足につながることもあります。

ここからが実際の栽培で差がつくところです。多収性品種は草勢の管理がより重要になります。草勢と着果のバランスを取るための整枝・摘芽・灌水・施肥の管理精度が、多収品種の真の収量ポテンシャルを引き出す鍵になります。

節成り性(各節に着果しやすい特性)が高い品種は、着果のタイミングが分散しやすく、一度に大量の果実を管理する必要がないため、作業効率の面でも有利です。連続着果性の高い品種を選ぶことで、収穫期間の延長と安定出荷の両立が期待できます。

代表的な品種の傾向

多収性を特徴とする品種は、ハウス・露地栽培向けのネット系品種に多く見られます。

横浜植木の「クインシー」シリーズや「ソナタ」シリーズは、安定した着果性と収量性が評価されており、産地での導入実績も豊富です。ナント種苗の「マリアージュ・グラン」「グランシャローム」なども、着果安定性と収量性を持つ品種として知られています。

アールス系の温室品種では、着果数を絞り込んで高品質を追求する栽培が基本であるため、多収性よりも品質の安定性が重視される傾向があります。多収性を追求する経営スタイルには、ネット系やノーネット系のハウス・露地品種が適しています。

多収を引き出す栽培管理

多収性品種の収量ポテンシャルを最大限に発揮するためには、以下の栽培管理が重要です。

適切な株間・栽植密度の設定は多収の前提です。密植しすぎると株間の通風・光条件が悪化し、病害リスクが高まります。品種の推奨栽植密度を守ったうえで、多着果を目指す管理を行うことが基本です。

施肥管理では、果実肥大期の追肥タイミングが重要です。着果数が多いほど養分需要が高まるため、果実肥大初期〜中期にかけての追肥を適切に行うことで、果実サイズと糖度の確保につなげます。窒素の過剰投与は草勢過多・着果不良を招くリスクがあるため、施肥量の管理は慎重に行います。

病害対策も多収栽培では特に重要です。着果数が多いほど、1果が病害で失われた際の影響が大きくなります。うどんこ病・べと病への耐性品種の選択と、予防的な防除体系の構築が安定多収の基盤になります。

※農薬の使用にあたっては、必ず最新の農薬登録情報を確認し、ラベルの記載内容に従ってください。

品種選びのコツ

多収性メロンの品種を選ぶ際に確認しておきたいポイントを整理します。

  • 収量の根拠: 多収の特性が「着果数の多さ」「果実重量の大きさ」「双方の組み合わせ」のどれによるかを確認する
  • 秀品率との兼ね合い: 収量が多くても規格外品の割合が高ければ収益にならない。秀品率の安定性を確認する
  • 草勢の強さ: 多着果条件下でも草勢が持続するか、品種説明やメーカーの技術資料を確認する
  • 作型適合性: 多収を期待できる作型(加温温室・無加温ハウス・露地等)が自分の経営と合っているかを確認する
  • 耐病性: 多収品種ほど病害リスクへの対応が重要。うどんこ病・べと病への耐性は必ず確認する
  • 日持ち・輸送性: 収量が増えた分、流通管理も量が増える。日持ち性が高い品種を選ぶことで、廃棄ロスを抑える

まとめ

多収性メロンは、面積当たりの収益性向上を目指す生産者にとって重要な選択肢です。着果性・草勢・節成り性などの複合的な特性が収量に影響するため、品種ごとの特性を正確に把握したうえで選択することが重要です。

多収性と高品質のバランスは品種によって異なり、販売先や経営方針に合わせた判断が求められます。耐病性や栽培管理のしやすさも合わせて確認しながら、試作を通じて自分の栽培条件に適した品種を見つけていくことが近道です。多収性メロンの品種一覧もあわせてご参照ください。

11品種 表示中
かわい〜ナ

かわい〜ナ

タキイ種苗株式会社

おいしさまるごとサイズ! 次々と着果するミニメロン! ■耐病性 F0、 F2 ■特長 ・1果重が250〜300g程度のミニメロン。 ・1株から10〜20果の収穫が可能な多収種で、摘果の必要がなく省力的で作りやすい。 ・果肉はさわやかなサーモン色。糖度は高く安定し、日もち性にすぐれる。 ・果実を上下半分に切ってスプーンで食べたり、種子部をくりぬいてアイスクリームを詰めるなど、いろいろな食べ方が楽しめる。 ■栽培の要点 ・簡易なトンネルがけを行うなど、できるだけ雨に当てないように栽培する。 ・放任栽培も可能だが、子づる2〜3本仕立てとし、6節以降から連続着果させると果ぞろいがよくなる。 ・べと病の発生を未然に防ぐため、採光・通風をよくし、予防的な薬剤散布に努める。 ・収穫は必ず、果梗部の離層が半分以上まわってから行う。

アスコット

アスコット

株式会社大和農園

草勢は旺盛で、着果が良く多収性 ■基本情報 品目 メロン タイプ 黄皮・ノーネット 糖度 16〜18度 果重 0.8〜1.1kg 登熟目安 45~50日 ■品種特徴 ○ハウス~トンネル地這栽培までの作型に適応。 ○草勢は旺盛で、着果が良く多収性。多ヅル栽培に適する。 ○登熟日数は45~50日を目安とする。 ■栽培方法 <植え付け> 元肥は全面施肥・1㎡あたり、苦土石灰100g・堆肥2kg・緩効性肥料100gとする。畦幅2.5m、株間60~80㎝でマルチを張り、トンネルを作る。本葉4~5枚の苗を畦端30㎝に定植する。子ヅルは畦に直角に伸ばす。 <整枝・着果> 親ヅルは4~5枚で摘芯する。揃った子ヅルを2本出し、25節位で摘芯する。子ヅルの10~15節位から出る孫ヅルの1節目に着果させる。着果までの側枝は摘除する。地這栽培の場合、メロンマットを敷く。

サンドヒルレッド

サンドヒルレッド

八江農芸株式会社

ネットの盛り、肥大性、玉揃いの良い豊産種! ■特徴 - 高級イメージの高い、這い栽培専用の赤肉ネットメロンです。 - ネットの発現は安全で高級イメージが高い。 - 肥大性、玉揃いの良い豊産種。 - 作期幅が広く、温度の高い作型に適合します。 ■栽培の要点 無理な早蒔きは避けてください。 早蒔きは茎葉が極端に小振りになり、果実肥大が抑制されます。 栽培施設の選択に注意を払って下さい。 間口が3mを前後する大型トンネルでの栽培が可能です。 株当たりの着果個数は3~4果どりです。 3果を着果する場合は3本仕立てとし、1蔓当たり1果着果で大玉収穫、商品化率の向上を目的とします。 4果を着果する場合は2本仕立てとし、1蔓当たり2果着果です。

ラブソング

ラブソング

株式会社タカヤマシード

肉厚でおいしい早出し用メロン ■特性 1. ハウス・トンネルの這い作りに適し、低温伸長性に秀れた大玉種である。 2. つる割れ病、ウドンコ病に極めて強く、栽培が容易である。 3. 草勢は強く、低温・少日照下でも雌花の着生、着果性に秀れる。 4. 裂果、変形果が極めて少なく、玉揃いの良い多収性の品種である。 5. 果実は1.5~1.7kgの正形状で、果皮は灰緑色、ネットは密に発生しコルクの盛り上がりも良い。 果肉は濃橙色で、外皮付近まで色づき、肉厚である。 6. 糖度は15~16度と安定して高く、食味は、グレースメロンに匹敵するおいしさになる。 7. 登熟日数は55日前後で、果肉の発酵・うるみの心配なく、日持ち、輸送性に秀れる。 ■ポイント 高温期に入っての収穫の作型では、樹勢の維持を心掛ける。

金城

金城

株式会社大和農園

果肉厚く、日持ち性が良く、食味は最高 ■基本情報 品目 まくわ 糖度 12〜13度 果重 350〜400g ■品種特徴 ○草勢が旺盛で着果の良い、大豊産種。 ○果肉厚く、日持ち性が良く、食味は最高。 ○果皮の着色が先行するので若穫りは避ける。

金太郎

金太郎

タキイ種苗株式会社

俵形で果皮は橙黄色! 甘くて香りのよい白肉! ■特長 ・果重400g程度。俵形で果ぞろいが良好。果皮は橙黄色。つやがあり、外観が鮮やか。 ・果肉は白肉。マクワ特有の肉質で香りがあり、甘みも強くて食味がよい。 ・低温・少日照下でも雌花の充実がよく、着果が安定する極早生の多収種。 ・マクワの中では生育旺盛で栽培容易。 ■栽培の要点 ・保温に努めて植え傷みを防ぎ、初期生育を順調に進める。 ・子づる4本仕立てとし、株元から出る側枝を早めに除去する。着果節位の側枝は2葉を残して摘芯。 ・着果節位は10節前後を目標とし、1つるに2〜3果を着果させ、的確に追肥を行い多収をねらう。 ・果皮の色上がりを見て完熟果を適期に収穫する。

グレース114

グレース114

株式会社タカヤマシード

低温肥大性の良い大玉品種! ■特性 1.ハウス、トンネルの這作りに適し、低温肥大性の秀れた大玉種。 2.つる割病、うどんこ病に耐病性があり、作り易い。 3.草勢は強く、低温、少日照条件下でも雌花の着生、着果性に秀れる。 4.裂果、変形果が極めて少なく、玉揃いの良い、多収性品種である。 5.果実は1.5~1.7kgの正球形。果皮は灰緑色、ネットは密に発生し、コルクの盛り上がりも良い。果肉は鮮やかな黄緑色で肉厚がある。 6.糖度は15~16度と安定して高く、食味は非常に良い。 7.登熟日数は55~57日で果肉発酵の心配はなく、日持ち、輸送性に秀れる。 ■ポイント 草勢が強いので、低温期の栽培では若苗定植を避ける。

プリンスPF

プリンスPF

株式会社サカタのタネ

メロンうどんこ病、メロンつる割病抵抗性。草勢強く大玉で多収 ■特性 1.「プリンス」より一回り大きく、やや腰高で肌のきれいな果実です。 2. 草勢が強く、うどんこ病やつる割病に耐病性があるので、長期にわたって果実をとるのに向きます。 ■要点 昼間27~30℃、夜間17~20℃前後が適温です。土質は特に選びませんが、水はけがよく有機質に富んでいるのが理想的です。10a当たり苦土石灰を100~150kg、完熟堆肥や腐葉土を2000~3000kg、有機または化成肥料を80~120kg施します。うね幅200~250cm、株間75~100cmを目安とし、ポリマルチを張り、敷きワラをします。泥はねを防ぐので、病気にかかりにくくなり、雑草防除にも効果的です。植えつけ時の地温は16℃以上を確保します。 ■播種と育苗と定植 市販の育苗用土などを入れた12cm程度のポリ鉢に深さ1cmほどの穴を作ってタネをまき、覆土して軽く押さえてから潅水します。発芽まで25~30℃に保ちます。育苗時は昼温が30℃を超えないようにするとともに、夜温が15~20℃になるよう調節します。タネまき後40~45日で苗を仕上げ、植えつけ前にできるだけ早く本葉4~5枚で親づるの芯を摘んでおきます。植え付けは根鉢をくずさないように浅植えし、潅水します。この時、晩霜のおそれがある時はホットキャップをかぶせて保温します。 ■病害虫防除 日当たり、風通し、排水のよい畑で栽培して、病害虫が発生しないようにします。窒素肥料が多いと、過繁茂になって風通しが悪くなり、病害虫が発生しやすくなります。病害はつる枯病、べと病など、害虫はハダニ類、アブラムシなどの被害があるので、それぞれ早めに防除を行ってください。害虫防除には定植前に、定植穴への殺虫剤の粒剤施用も効果的です。連作は避けましょう。 ■収穫 交配日を記入したラベルをつけておき、日数がきたら試しどりをして収穫期を判断します。独特の芳香が漂い、ヘタと果実の間に離層が出始めたら収穫の適期です。収穫が遅れると過熟になり、アルコール発酵や肉質劣化が起こります。

ヤング

ヤング

ナント種苗株式会社

球形・高品質・多収。 ・果重700g。果皮濃黄色。果肉は淡緑〜白色。 ・糖度15〜17度で肉締まる。 ・高温期の裂果・発酵ほぼ無い。 ・着若穫りに注意

南部金皮甜瓜

南部金皮甜瓜

株式会社佐藤政行種苗

完熟すると黄金色になる、多収穫優良種。粘力に富み食味良好です。 ■特性 1. 甘い香りとまろやかな味はオールドファンには欠かせない。岩手県北部~青森県南部で今も作られている伝統甜瓜 です。 2. 果は中型で10条内外の縦縞があり完熟すると黄金色となります。 3. 果肉は青みのある白色で、粘力に富み芳香あり食味良好です。 ■栽培法 ・桜の花の咲くころから新緑にかけて畦幅1.5m、株間1m位に点播します。発芽後丈夫な苗を1~2本立てとします。 ・本場4~5枚の頃摘芯し、子蔓を7~8枚の頃摘心、孫蔓に着果させます。発芽を早め生育を促し、防虫のためホットキャップをかけます。

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