果実・収量特性

緑肉のメロン品種一覧 全84種類

緑肉メロン 緑肉メロンとは 緑肉メロンとは、果肉の色が淡緑色から鮮やかな翠緑色を示すメロンの総称です。メロンの果肉色は大きく「緑肉系」と「赤肉系(橙肉系)」に分かれており、日本国内で流通する品種の多くは緑肉系が占めています。 果肉の色はクロ

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緑肉について

緑肉メロン

緑肉メロンとは

緑肉メロンとは、果肉の色が淡緑色から鮮やかな翠緑色を示すメロンの総称です。メロンの果肉色は大きく「緑肉系」と「赤肉系(橙肉系)」に分かれており、日本国内で流通する品種の多くは緑肉系が占めています。

果肉の色はクロロフィル(葉緑素)の残存量によって決まります。果実の成熟が進む過程でクロロフィルの分解が抑制されると緑色が保たれ、分解が進むと白色や橙色に変化します。緑肉系の品種は、この分解が比較的緩やかに進む遺伝的特性を持っています。

国内で広く親しまれているアールス系(マスクメロン)は緑肉の代表格であり、百貨店やギフト市場でなじみ深い高級感のある果肉色です。また、プリンスメロン系やホームラン系など、露地・トンネル栽培向けの品種にも緑肉系が多く、産地や作型を問わず幅広く普及しています。

緑肉の特性と食味

まず押さえておきたいのが、果肉色と食味は必ずしも直結しないという点です。ただし、緑肉系と赤肉系はそれぞれ異なる食味の傾向を持っています。

緑肉系メロンの食味の特徴は、さわやかな甘みと穏やかな香りです。赤肉系(橙肉系)が濃厚な甘みと強い香りを持つ傾向があるのに対し、緑肉系は上品でクセのない食味が特徴とされています。アールス系の緑肉は、温室栽培による高糖度と独特の清涼感ある香りで知られ、高級贈答品として確立された評価を持っています。

食感についても品種によって異なります。アールス系は硬めで締まった果肉が特徴ですが、プリンス系やネット系の緑肉品種は、熟度が進むにつれてやや柔らかく、ジューシーな食感になります。収穫後の追熟管理が食味に大きく影響するため、出荷前後の管理が品質を左右します。

代表的な品種

国内で栽培されている緑肉メロンの品種は多岐にわたります。

アールス系では、ナント種苗の「アールス・ムーラン」「アールス・ムーラン夏Ⅰ」「アールス・ムーラン夏Ⅱ」が温室栽培の主力品種として知られています。八江農芸の「アールスセイヌ春Ⅰ」「アールスセイヌ春Ⅱ」や、「ベネチア」(春Ⅰ・春Ⅱ・夏Ⅰ・夏Ⅱ・秋の系列)、株式会社萩原農場の「アールスヴェルダ」「アールスヴェロッサ」「アールスアリーナ」「アールスモニカ」なども代表的な品種です。これらはいずれも高級贈答品市場を主な対象とした温室向き品種です。

ネット系・ハウス露地兼用の緑肉品種としては、横浜植木の「クインシー」「クインシー719」「ソナタ」シリーズ、タキイ種苗の「レノンスター」「レノン」などがあります。これらは一般的なスーパーマーケット向けの流通品種として広く産地に普及しています。

緑肉と赤肉の使い分け

産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、緑肉メロンと赤肉メロンはターゲットとする市場や用途で使い分けられることが多いです。

緑肉メロンは贈答・ギフト市場において圧倒的な存在感を持っています。アールス系の緑肉は百貨店の果物売場や、お中元・お歳暮ギフトの定番として確立されており、購入者が「メロンの高級感」に期待するイメージと合致しています。量販店向けの一般流通品でも、緑肉系は安定した需要を持ちます。

一方、赤肉(橙肉)メロンは、果物らしい鮮やかな色合いが業務用のプレートやデザートの飾り付けに適しているとして、外食・中食産業での採用が増えています。また、果汁飲料やスムージー向けの加工用途では、色素の濃い赤肉系が好まれる場面もあります。

生産者としては、販売先が量販店かギフト専門店か、あるいは業務用かによって、品種の選択方針が変わります。まずは自分の出荷先の求める果肉色を確認することが品種選びの出発点になります。

栽培のポイント

緑肉系メロンの栽培管理は、作型や品種によって大きく異なります。高級品を目指すアールス系温室栽培と、ハウス・露地向けのネット系品種では、栽培の密度・精度ともに別物と考えるほど差があります。

アールス系の温室栽培では、1株1果(または2果)に着果数を絞り込み、完熟果の品質を極限まで高める栽培管理が求められます。温度管理・灌水管理・施肥量の精密なコントロールが必要で、栽培期間も長く高度な技術が前提となります。

ここからが実際の栽培で差がつくところです。果肉の緑色の発現は、成熟過程の温度管理と深く関係しています。成熟前後に過度の高温にさらされると、クロロフィルの分解が加速して果肉色が褪せる(黄白化する)ことがあります。緑肉の色合いを保つためには、着果から収穫にかけての温度管理が重要なポイントになります。

ネット系・露地系の緑肉品種では、アールス系ほどの精密管理は不要ですが、着果節位の管理・摘果による果実サイズの安定化・病害(うどんこ病・べと病)対策は共通して重要です。

品種選びのコツ

緑肉メロンの品種を選ぶ際には、以下の観点を総合的に確認することが重要です。

  • 作型との適合性: 加温温室向け・無加温ハウス向け・トンネル露地向けで対応品種が異なる。カタログの「栽培適期」を必ず確認する
  • 糖度の発現条件: 品種の糖度ポテンシャルだけでなく、その糖度を発現させるために必要な環境条件(積算温度・着果数制限等)を確認する
  • 果肉色の安定性: 成熟段階での果肉色の発現が安定している品種を選ぶことで、出荷規格の統一がしやすくなる
  • 日持ち性・輸送適性: 産地から市場・消費地への距離に応じて、追熟の速度が適切な品種を選ぶ
  • うどんこ病・べと病耐性: 緑肉系品種の中でも耐病性の程度は異なる。病害の発生しやすい圃場環境では耐病性の確認が特に重要

まとめ

緑肉メロンは、国内メロン市場の主流を占める果肉タイプです。アールス系の高級温室品種から、ネット系・ノーネット系の一般流通品まで、幅広い品種が緑肉系に属しています。

果肉の緑色は品質の指標にもなるため、栽培中の温度管理と適切な着果管理が色合いの安定につながります。品種選びでは、作型・販売先・耐病性のバランスを見ながら判断することが重要です。緑肉系品種が紐づく作物ページや関連タグの品種一覧も参考にしながら、自分の栽培スタイルに合った品種を探してみてください。

84品種 表示中
FR012アムス

FR012アムス

公益財団法人園芸植物育種研究所

うどんこ病抵抗性、安定した食味・輸送性の高い緑肉種。春作這栽培・立栽培、秋作立栽培用 ・果形はやや腰高、果重は1.0~1.5kg。果皮は緑色で縦縞があり縞以外の部分にはネットが出る。 ・果肉は厚く緑色で、胎座部は淡橙黄色となる。 ・肉質は収穫後徐々に軟質多汁となり、3日目頃から適食となる。発酵性はないため適食期は数日間持続する。 ・へたの離層の発現時が収穫適期で、熟度の揃ったメロンを出荷できる。 ・春作と秋作に適応し、各作型で安定した食味のメロンが生産できる。 ・雌花の着生は安定し、低温着果力も強いので蜜蜂交配で安定した着果が得られる。 ・標準糖度(Brix) 15~16% ■成熟期間 九州:60日前後(4月出荷) 関東:55日前後(6月出荷) 東北・北海道: 50日前後 ■品種特性一覧 品種名 果皮色・果肉色 草勢 ネット 果形 うどんこ病抵抗性 つる割病抵抗性 メロンえそ斑点病(MNSV)抵抗性 アムス 緑・緑 ◯ ◎ やや腰高 ◯ なし × FRアムス 緑・緑 ◎ ◯ 腰高 ◯ 0・2 × 新FRアムス 緑・緑 ◯ ◎ やや腰高 ◯ 0・2 × FR012アムス 緑・緑 ◎ ◯ やや腰高 ◯ 0・1・2 ×

NM-119

NM-119

ナント種苗株式会社

春秋タイプの緑肉アールス CCYVに強度の耐病性で糖度乗りの良い早生 ■病害耐病/抵抗性 ・ウリ類退緑黄化病耐病性(CCYV) ・うどんこ病抵抗性 ・つる割病レース0,1,2抵抗性 ■基本特性 ・春秋系の緑肉アールスメロン。 ・葉はやや大きく、やや開帳性。 ・アールス系としては早生で糖度乗り早い。 ・ネットの密度は中密、高さはやや低い。 ・果形は球形から腰高。果肉は黄緑色。 ・糖度は16~17度と安定して高い。

NM-120

NM-120

ナント種苗株式会社

■病害耐病/抵抗性 ウリ類退緑黄化病耐病性(CCYV) うどんこ病抵抗性 つる割病レース0,2抵抗性 ■基本特性 ・早春晩秋系の緑肉アールスメロン。 ・葉の大きさは中位、やや開帳性。 ・アールス系としては早生で糖度乗り早い。 ・ネットの密度は中位、高さはやや高い。 ・果形は腰高から高球。果肉は黄緑色。 ・糖度は16~17度と安定して高い。

みずほニューメロン

みずほニューメロン

ナント種苗株式会社

甜瓜の固定種 ・果実は美しい丸型で、梨のように淡緑にクリーム色を帯び、果肉は乳白色で肉質柔軟、芳香と風味にすぐれ、糖度は平均13度以上。

アップリー

アップリー

ナント種苗株式会社

果皮は薄くてサクサク。 リンゴみたいに丸かじりもできる 甘くてジューシーな うす皮緑肉メロン。 ■特徴 ・果実サイズは400~500gでやや小ぶりなリンゴサイズ。 ・果皮はとても薄く、サクサクして歯切れ良い。 ・果肉は緑色で肉質ジューシー。糖度13~15度で十分に甘い。 ・種も非常に小さいので、種ごと食べられます。 ・食べきりサイズで、生ゴミがほぼ出ないSDGsなメロンです。 ・草勢は中程度。うどんこ病耐病性は無いので、防除は必須。 ・交配後30~35日で収穫適期。果皮が薄く黄色になり始めたら収穫のサイン。 ・収穫直後は果皮に苦味が残るが、1日置くと苦味が無くなる。 ■栽培のポイント ・雌花は子蔓の1節目に安定して着生。 ・整枝栽培の場合、1蔓あたり5~6個着果させる。 ・着果数が少ないと収穫前に首回りの裂果が発生しやすくなる。 ・他のメロンと比べると耐雨性もあり、露地栽培も可能。 ・しかしながら、裂皮防止のために雨よけトンネルを推奨します。 ■コメント 放任栽培の場合は、株間120~150cm、畝間200~250cm、本葉4~5枚で親蔓を摘芯します。着果は定植後1か月を目安に行い、それまでに着果した果実は摘果する。果皮色が薄く黄色に変色し始めたら収穫開始。1株から20果ほど収穫できます。

アールスウィル

アールスウィル

株式会社大和農園

作りやすさと高級感を追求しました ■基本情報 品目 メロン タイプ ネット・緑肉 糖度 15〜16度 果重 1.7〜1.8kg 登熟目安 55〜60日 ■品種特徴 ○アールス系緑肉ネットメロン。 ○つる割病(レース0)に抵抗性がある。 ○西南暖地の4〜6月収穫および11〜12月収穫の作型向き。 ○草姿は立性で草勢はやや強い。 ○登熟日数は55〜60日を目安とする。 ○ハウス加温・無加温栽培を基本とする。

アールスセイヌ 夏Ⅰ

アールスセイヌ 夏Ⅰ

八江農芸株式会社

■特徴 ・幅広く作型に適合する立ち栽培専用の、緑肉ネットメロンです。 ・ツルワレ病に耐病性です。 ・草姿は立性の中葉でやや深い欠刻があり、漏斗状を呈する傾向にあります。 ・節間の伸長が短く、雌花の着生や着果は極めて安定します。 ・ネットは開花後、15日頃細めて密に発現し、丸く強い盛り上がりをします。 ・収穫期の果形はやや腰高で、年間2作型の7月、10~11月収穫を中心とし、成熟日数は55~57日程度を要します。

アールスセイヌ 夏Ⅲ

アールスセイヌ 夏Ⅲ

八江農芸株式会社

■特長 - 糖度の上昇期が早い立ち栽培専用の、緑肉ネットメロンです。 - ツルワレ病に耐病性です。 - 草姿は立性の中葉で丸く浅い欠刻があり、葉面の凹凸が強い。 - ネットは開花後15日を前後して、タテ、ヨコほぼ一斉に発現し、丸く強い盛り上がりをします。 - 収穫期の果形は球形で、年間2作型の8月、10月収穫を中心とし、成熟日数は55日程度を要します。

アールスセイヌ 春Ⅱ

アールスセイヌ 春Ⅱ

八江農芸株式会社

■特長 ・立ち栽培専用の、緑肉ネットメロンです。 ・ツルワレ病に耐病性です。 ・草姿は立性の中葉で浅い欠刻があり、品種群中では葉色がやや濃い。 ・節間の伸長が短く、雌花の着生や着果は極めて安定します。 ・ネットは開花後、15~18日頃、密に発現し丸く盛り上がります。 ・収穫期の果形は球形で、7月収穫を中心とし、成熟日数は57日程度を要します。

アールスセイヌ 秋

アールスセイヌ 秋

八江農芸株式会社

■特長 ・一変する環境の変化に順応性が高く、立ち栽培専用の、緑肉ネットメロンです。 ・ツルワレ病に耐病性です。 ・草姿は立性の中葉で浅い欠刻があります。 ・結果枝の伸長は早く、雌花の着生や着果は極めて安定します。 ・ネットは開花後15日を前後する頃広幅で長く連なり発現し、丸く盛り上がります。 ・収穫期の果形は球形で、10~11月収穫を中心とし、成熟日数は57日程度を要します。

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