果実・収量特性

シロウリのツケウリ品種一覧 全16種類

シロウリ シロウリとは シロウリ(白瓜)は、漬物に用いられるウリ科の野菜で、メロンの一変種(Cucumis melo var. conomon)に分類されます。ツケウリ(漬瓜)の代表的な系統の一つであり、古くから日本各地の漬物文化と深く結び

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シロウリについて

シロウリ

シロウリとは

シロウリ(白瓜)は、漬物に用いられるウリ科の野菜で、メロンの一変種(Cucumis melo var. conomon)に分類されます。ツケウリ(漬瓜)の代表的な系統の一つであり、古くから日本各地の漬物文化と深く結びついてきた伝統的な野菜です。

外観の特徴として、果皮は淡緑色〜白緑色で艶があり、果肉は白く引き締まっています。果実の形は長楕円形から紡錘形が一般的で、果長は20〜30cm程度の品種が多く見られます。果肉は緻密で水分が適度に保たれており、生食よりも漬け加工に適した食感を持っています。

シロウリはその名の通り、果皮から果肉にかけて白みがかった色調を持ちます。色の薄さとクセの少ない風味が、漬け液や酒粕・酒粕の香りを吸収しやすく、漬物加工での素材としての適性につながっています。奈良漬・白瓜漬け・粕漬けなどの伝統的な漬物の原料として、日本の食文化の中で欠かせない存在です。

意外と知られていないのですが、シロウリは越瓜(こしうり)と呼ばれることもあり、地域によって名称の扱いが異なります。越中・越後(現在の富山・新潟)地方で栽培されてきた長型の白い瓜を「越瓜(こしうり)」と呼ぶ場合があり、はかた越瓜・久留米白瓜(中原採種場株式会社)などの品種名にも越瓜系の背景が反映されています。

シロウリの魅力

シロウリの最大の魅力は、漬物加工素材としての優れた適性です。

果肉の組織が緻密で、漬け込み時に型崩れしにくい特性があります。奈良漬の場合、酒粕の中で数ヶ月〜数年間漬けることで風味が熟成されますが、シロウリはこの長期漬け込みに耐えられるだけの果肉の締まりと厚みを備えています。粕漬け後に取り出した際にもしっかりとした食感が残り、歯ごたえのある漬物として仕上がります。

クセや苦みが少ない淡白な風味も、漬物素材としての強みです。メロンのような芳香や、生食用ウリ特有の甘みが少ないことが、酒粕や調味液の風味を吸収して一体化させる効果をもたらします。素材の主張が強すぎると漬け液の風味が引き立たなくなりますが、シロウリはこの点で漬物職人から高く評価されています。

生産者の視点では、比較的栽培が安定しており、果実の肥大が均一になりやすい品種が多い点が魅力です。漬物加工業者への原料供給では、サイズの揃いと品質の安定性が求められるため、均一な果実を安定して生産できる品種の価値が高くなります。

消費者・市場ニーズ

シロウリを原料とする漬物の中でも、奈良漬は日本の伝統的な漬物として高い知名度を持ちます。奈良・京都・大阪など近畿圏を中心に産地が形成されており、土産品・贈答品として安定した需要があります。

漬物市場全体では、消費者の食の多様化や日持ち食品へのニーズを背景に、浅漬け・ぬか漬けなどの短時間漬け商品が伸びている一方、奈良漬のような長期熟成型の伝統漬物も根強いファンを持っています。健康志向の観点から発酵食品への関心が高まる中、奈良漬も「発酵食品」としての価値を再評価される動きがあります。

業務用需要としては、料亭・旅館・弁当店などでの盛り合わせ漬物の一品として継続的な引き合いがあります。また、シロウリ自体を浅漬けにして提供するケースも飲食店では見られ、素材として幅広い漬物形態に対応できる汎用性があります。

家庭での需要については、奈良漬は購入する漬物という位置づけが強く、シロウリを原料から家庭で漬ける需要は比較的少ない状況です。一方、直売所での生の白瓜販売や、シロウリを使った浅漬けの手軽な楽しみ方の提案が、一部の産地で取り組まれています。

栽培のポイント

シロウリの栽培は、温暖な気候を好むウリ科野菜の栽培の基本に準じます。

播種・定植は、最低気温が安定して15℃以上になる春以降が基本です。一般的には4〜5月の播種・5〜6月の定植が多く、主な収穫期は7〜9月です。果実のサイズが規格内に収まるよう、収穫適期(品種によって異なるが、概ね開花後20〜30日程度)の見極めが重要です。

整枝・誘引については、ウリ科共通の親蔓・子蔓・孫蔓の管理が品質を左右します。着果は主に子蔓・孫蔓に集中するため、適切な整枝で着果節位を管理することが安定した果実品質につながります。

ここからが実際の栽培で差がつくところです。漬物加工用途のシロウリでは、果肉の締まりと厚みが商品価値の核心です。窒素肥料の過剰施用は果肉が水っぽくなり、漬け込み時に軟化しやすくなるリスクがあります。施肥量を適正に抑えて、果実がしっかり充実する条件で育てることが、加工適性の高い原料を生産するうえで重要です。

灌水は均一な水分供給を心がけます。灌水の急激な過多・過少は果実の裂果(果実割れ)の原因になります。特に着果期の水分管理は品質に直接影響するため、土壌水分の状態を確認しながら計画的な灌水を行います。

病害としては、うどんこ病・つる枯れ病・ウイルス病(CMV等)が主な対象です。アブラムシ・ウリハムシなどの害虫はウイルス病の媒介者にもなるため、害虫防除と病害防除を連動させた対策が効果的です。

品種選びのコツ

シロウリの品種を選ぶ際は、漬物加工の用途と流通形態に合わせた特性の確認が重要です。

  • 果実サイズと規格: 漬物加工業者への供給では、受け入れ規格(果長・重量)に合ったサイズの品種を選ぶ。大型品と小型品では用途が異なる
  • 果肉の締まり: 漬け込み時の軟化しにくさが漬物の仕上がりに影響する。品種の果肉密度・締まりに関するカタログ記載を確認する
  • 果形の揃い: 業務用原料としての均一性が求められる。同一圃場での果形のばらつきが少ない品種が適している
  • 耐暑性: 夏期の収穫期が高温になるため、高温条件での果実品質の安定性がある品種が望ましい
  • 病害耐性: うどんこ病やウイルス病への耐性を持つ品種を選ぶと、防除の手間を軽減できる

実在確認済みの関連品種としては、さぬき白瓜・かすが白瓜・久留米白瓜・浅みどり白瓜・はかた越瓜(中原採種場株式会社)、あさじ白瓜(株式会社神田育種農場)、たから越瓜(小林種苗株式会社)などがあります。各品種の果実特性・加工適性はカタログや種苗メーカーへの問い合わせで確認することが大切です。

市場動向とこれから

シロウリの生産量・流通量は、近年漬物市場全体の縮小傾向とともに、かつてのピーク時より減少しています。奈良漬の消費量そのものが減少傾向にある中、原料供給側の産地でも高齢化や後継者不足が課題として浮上しています。

一方で、発酵食品ブームや伝統食文化への再評価を追い風に、奈良漬をはじめとする本格漬物への関心が一部の消費者層で高まっています。品質にこだわった手作り奈良漬や、産地直送の漬物商品は、贈答市場・EC販売を中心に一定の需要を維持しています。

産地においては、シロウリを原料とした新しい漬物商品の開発や、浅漬け・塩漬け等の手軽な加工形態での販売拡大が試みられています。また、外食産業でのシロウリを使った創作漬物や前菜としての利用も、少量ながら見られます。こうした多様な出口の開拓が、シロウリ産地の持続性を高める鍵になると考えられています。

まとめ

シロウリは、奈良漬・粕漬け・浅漬けなど日本の伝統的な漬物の原料として長く栽培されてきた、ツケウリの代表的な系統です。緻密な果肉と淡白な風味が漬け加工への適性の高さを生み、漬物職人・加工業者から信頼される素材です。

栽培では、果肉の締まりを確保するための適切な施肥管理と、均一な灌水による安定した果実品質の維持が重要です。品種選びでは、取引先の規格・用途(奈良漬・浅漬け等)に合った果実サイズと果肉特性を持つ品種を選ぶことがポイントです。

ミノリスの品種ページでは、シロウリタグが付いた品種の一覧を確認できます。漬物加工向けのツケウリ品種選びにご活用ください。

16品種 表示中
あさじ白瓜

あさじ白瓜

株式会社神田育種農場

耐病性、耐暑性極めて強い

桂大白瓜

桂大白瓜

丸種株式会社

京都特産奈良漬に向く大型シロウリ! 1. 長い円筒形の大型種で、果実は30cm前後になります。 2. 果実は肉厚く、肉質ち密で甘味と芳香に富み、歯切れが良いです。 3. 漬物にしても形が崩れにくく、酒粕漬、奈良漬に用いられます。

沼目大白瓜

沼目大白瓜

丸種株式会社

香りの良い中大シロウリ 1. 芳香のある中大果の早生豊産種です。外皮は淡緑色、肉は黄白色の厚肉です。

沼目白瓜

沼目白瓜

株式会社トーホク

長野県須坂市沼目地区で育てられた品種。果肉が厚くやわらかいので歯切れが良く、浅漬けや奈良漬けに珍重される白瓜です。耐病性があって作りやすく、夏の雨や高温にも強いのでたくさん収穫できる品種です。

浅みどり白瓜

浅みどり白瓜

中原採種場株式会社

鮮やかなグリーン、浅漬用として最適!! ■特性 ・果長は25cm前後、外皮は緑の地色に淡緑の縞が入りツヤがある。果形は円筒形で、果揃いが極めてよく、スマートな外観。 ・果肉は厚く、歯切れのよい肉質で、奈良漬用や浅漬用として使用される。 ・強勢で、しかも着果がよく、肥大が早い。 ・べと病や疫病などの病気に強く、耐湿性があって、安定した栽培ができる。

若大将(わかたいしょう)

若大将(わかたいしょう)

渡辺農事株式会社

成り疲れしにくく、柔らかくておいしい!! ■特性 ・果形は円筒形で一般の青はぐら瓜のように尻太になりにくい。収穫適期は果長25cm、果重500g程度。 ・果色は濃く、6本の緑斑条が入り、果皮、果肉ともに柔らかく光沢がある。 ・一般のはぐら瓜より7日以上も早く収穫でき、良質で多収。 ・草勢は旺盛で、葉型は欠刻の少ない丸葉で、葉の大きさは中程度。 ・親づる摘芯後の子、孫づるの発生は早く、着果は側枝の1~2節に必ず着生する。 ・作型はハウス栽培から抑制栽培まで幅広く利用できるが、特にトンネル栽培に最適。 ■栽培のポイント ・親づるは早めに4〜5節で摘心し、子づるを2〜4本勢いの良いものを伸ばして主枝とし一方向に誘引する。 ・500g程度で早めに収穫する。

阿波みどり白瓜

阿波みどり白瓜

丸種株式会社

奈良漬に向くシロウリ 1. 奈良漬に向く中生種です。 2. 果実は淡緑色の長円筒形で長さ30cm程度になります。

かすが白瓜

かすが白瓜

中原採種場株式会社

耐病性で果の揃いの良い早生種!! ■特性 ・本種は久留米白瓜を片親に早生で耐病、耐暑性の強い品種との一代交配種。 ・果実は25cm前後、径7〜8cm位の肉付きの良い円筒形で、重さ600〜800gの中型果。 ・果色は淡緑色で肉が厚く、肉質も適度に緊る。 ・果形の乱れが少なく果の揃い良好で、極めて豊産で、奈良漬用として最適の品種である。

さぬき白瓜

さぬき白瓜

中原採種場株式会社

小果が次々に着果する浅漬・奈良漬用種!! ■特性 ・果長23㎝程度の小型のシロウリ。果形は円筒状で果揃いが良い。 ・果皮は淡緑色でツヤがある。 ・果肉は厚く、肉質は中程度のかたさで、浅漬けに好適する。 ・低温・少日照下において、雌花がよく発生し、着果は安定している。 ・強勢で次々に着果して、果実の肥大がよく、2~3番果も安定して収穫ができる。

久留米白瓜

久留米白瓜

中原採種場株式会社

中型果で強健な極早生種!! ■特性 ・本種は耐病、耐暑性、強健な極早生豊産種。 ・草姿は茎は太く、欠刻の少ない小葉で淡い緑色を呈す。 ・果は中玉の20cm前後で良く揃い円筒形の淡緑色でうつくしい。 ・果肉は緻密で厚く(2.5〜2.8cm)、歯切れよく一種の香りがあり、浅漬用、奈良漬用に適する。

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