品種詳細

夏から秋にかけて開花結実する性質を持ち、通常の促成栽培用品種が収穫できない時期にイチゴを収穫することができます。糖度のわりに酸味が少なく、食味も優れています。主要な病害である萎黄病に強く、うどんこ病、炭疽病にも比較的強く、栽培しやすい品種です。 ■主要特性 1. 「夏の輝」は、暖地の夏から秋の高温・長日条件下でも連続的に開花・結実する性質を持ち、夏秋どり栽培に適します。 2. 夏季でも旺盛な生育を示し、既存の四季なり性品種と比較すると、商品となる果実の収量(商品果収量)は「サマーベリー」より多く、特に秋季(8月~10月)の商品果収量が多い特徴があります。 3. 果実の甘さを示す糖度は「サマーベリー」と同程度でやや高く、酸度はやや低く、糖酸比は高く、香りは中、食味は良好です。果実の硬さ(硬度)は「サマーベリー」と同程度です。 4. 萎黄病に対しては強度の抵抗性、うどんこ病に対しては中程度の抵抗性、炭疽病に対しては「とよのか」と同程度の中程度抵抗性を示し、減農薬栽培も可能と考えられます。 5. パッドアンドファン冷却8)やクラウン(株元の短縮茎)部温度管理技術など高度な環境制御を導入した太陽光利用型植物工場における栽培体系に、本品種を用いた夏秋どり栽培と一季成り性品種を用いた促成栽培(冬~春に収穫)を組み合わせることで、周年栽培も可能となります。
夏の輝

栽培環境・条件

果実・収量特性

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メーカー情報

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

国産で活躍する品種を提供している種苗会社。

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似た特性の品種

豊雪姫

豊雪姫

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

共通 うどんこ病耐性 多収性

一季成り性のイチゴ品種「豊雪姫」は寒高冷地の無加温半促成栽培 (低温カット栽培) および露地栽培に適しており、多収性で商品果率が高い。炭疽病に対して中程度から高い抵抗性、うどんこ病に中程度の抵抗性を有する。 ■主要特性 1. 「豊雪姫 (とよゆきひめ) 」は、2005年に盛岡32号 (「北の輝」×「Chandler」) に「カレンベリー」を交雑した実生集団から選抜した一季成り性品種である。「北の輝」と比較すると、大果で果数が多く多収で商品果率が高く、寒高冷地の無加温半促成栽培 (低温カット栽培) および露地栽培に適する。 2. 果形は円錐で果皮色は赤であり、揃いに優れる。そう果の浮きや果実の割れ、空洞は少なく、果色の黒変は見られない。「北の輝」よりBrix.はやや低く、酸度はやや高く、食味はやや優れる。 3. 炭疽病に対しては、発病度と枯死株率が「宝交早生」と同程度であり、中から高い抵抗性、うどんこ病に対しては「とよのか」より発病度が低く、中程度の抵抗性である。 ■果実と草姿

af01

af01

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

共通 多収性 四季なり

品種詳細 「af01」は、青木フルーツ株式会社との共同育成による促成栽培向け品種です。近年需要が拡大しているジュース、ケーキ等に利用される業務需要に対応した良食味で、アスコルビン酸等の健康機能性成分含量が高く、加工時に不要となる蕚(がく)の除去に関わる調製作業の省力化が可能な品種です。また、四季成り性を有し、暖候期においても花芽分化が安定しており、収穫期間の延長と安定生産が期待できます。 ■主要特性 ・四季成り性を有し、促成栽培において収穫期間の延長と安定生産が期待できます。早晩性は「とちおとめ」並で、普通促成栽培では「とちおとめ」より2割程度多収です。 ・果実の平均果重は15.8gと「とよのか」、「さちのか」よりも大きく、果形は短円錐~円錐、果皮色は赤色、果肉色は淡赤~赤色ではやや鈍~中。果実は「さちのか」並に硬く、糖度も「さちのか」並に高く、香りの強さは中で、食味はやや良。また、総ポリフェノール含量やアスコルビン酸含量が高く、高い抗酸化活性を有します。 ・草姿は立性で草勢が強く、冬季の草勢管理が容易です。また、果房伸長性が優れるため、着色を良くするための作業が省力化できます。蕚の離脱性が高く、調製作業の省力化が可能です。 ・炭疽病、萎黄病には罹病性です。また、うどんこ病については真性抵抗性でないため、育苗期を含め予防的な防除に努めてください。 ■適応地 全国の促成栽培地域。

恋みのり

恋みのり

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

共通 多収性 うどんこ病耐性

イチゴ「恋みのり」は促成栽培に適し、連続出蕾性に優れた多収品種である。冬期の草勢が強く草勢維持が容易で、大果で秀品率が高く、収穫・調製作業の省力化が可能である。果実硬度が高く、貯蔵に伴う黒ずみ果の発生が少なく、日持ち性に優れる。 イチゴ「恋みのり」は、イチゴ久留米48号、「さつまおとめ」、「さがほのか」の多元交配から得た03042-08に、「熊研い548」を交雑した実生集団から選抜した一季成り性品種で、促成栽培に適しています。 草姿は立性で、冬期の草勢はかなり強く、果房伸長性に優れています。頂果房花数は「さがほのか」と同程度で摘花作業が軽減できる品種です。 育成地の調査では、 1. 花芽分化期は、ポット育苗では9月中旬で、促成栽培での開花始期は「さがほのか」よりも7日程度遅い品種です。収穫開始期は「さがほのか」よりも11日程度遅い品種ですが、果房間葉数が少ないため連続出蕾性に優れ、収穫ピークの平準化が可能で2月末までの早期収量が多く、4月末までの全期収量も「さがほのか」よりもやや多収です。 2. 果実は約18gと大果で、短円錐~円錐形、果皮色は淡赤~赤色で光沢があります。糖度、酸度ともに「さがほのか」よりもやや高く、香りが強く、食味は良好です。硬度は「さがほのか」よりも高く、貯蔵に伴う黒ずみ果の発生が少なく日持ち性に優れています。また、果実の揃いに優れ秀品率が高いことから、収穫・調製作業の大幅な省力化が可能です。 ■利用上の留意点 1. 促成栽培用品種として利用できます。大果で秀品率が高く、収穫・調製作業の省力化が可能であることから、大規模施設生産に適しています。 2. うどんこ病に対しては中程度の抵抗性を有しますが、萎黄病および炭疽病に対しては罹病性ですので、健全な親株から増殖を行うとともに、育苗期を含め予防的な防除に努めてください。 3. 過度の窒素飢餓状態により芽なし株が発生しやすいので、育苗から本圃定植後の栽培期間を含め、十分な草勢の確保ならびに肥効の維持に留意してください。 4. 草勢が強く連続出蕾性が強いため、果房を畝の中心部に配置する「内なり栽培」では畝幅が狭いと果房が重なり、収穫時の作業性が悪化しやすい品種です。また、過繁茂により果実の着色不良を招きやすいため、十分な畝幅を確保してください。

そよかの

そよかの

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

共通 多収性 うどんこ病耐性

一季成り性のイチゴ品種「そよかの」は寒高冷地の半促成栽培、露地栽培に適しており、多収性で商品果率が高い。うどんこ病レース0に対して抵抗性を有するが、萎黄病に対しては罹病性である。 ■主要特性 「そよかの」は、多収性で極晩生の「豊雪姫とよゆきひめ」を母とし、食味や果実硬度に優れ、うどんこ病レース0抵抗性をもつ「さちのか」を父とした交配を2008年に行い、その中から選抜した極晩生の一季成り性品種である。商品果収量は「北の輝きたのかがやき」より多く「豊雪姫」と同程度である。寒冷地や高冷地における低温カット栽培などの半促成栽培や露地栽培に適する。 果形は円錐形で揃いに優れ、果皮色は明るい赤色で、収穫後の果皮色の黒変は見られない。果実は「北の輝」より柔らかく「豊雪姫」よりは硬く、果実糖度は中程度、酸度はやや高く、食味は中~やや良である。 東北地方等で発生がみられるうどんこ病レース0に対して抵抗性があるが、萎黄病いおうびょうに対しては罹病性。 ■栽培適地 東北地方などの寒冷地や高冷地

夏のしずく

夏のしずく

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

共通 四季なり 多収性

四季成り性イチゴ品種で、端境期である夏秋期に収穫できる。寒冷地の夏秋どり栽培において収量が多い。輸送性や日持ち性に関わる果実硬度が高く、また、糖度、酸度ともに高くケーキ等の業務需要に適する。 ■主要特性 1. 四季成り性であり、日本におけるイチゴの端境期である6~11月前後に収穫できる。 2. 収量は多く、寒冷地や高冷地における夏秋どり栽培では3t/10aの商品果収量が見込める。 3. 草姿は立性で、草勢は強い。ランナーの発生本数は多く、増殖は容易。 4. 果実は円錐~長円錐形で、輸送性や日持ち性に関わる果実硬度は高く、また、糖度、酸度ともに高く爽やかな食味で、ケーキ等の業務需要に適する。 5. 各種病虫害に対して特に強い抵抗性はもたないため、適切な防除が必要である。 ■栽培適地 北海道や東北、関東・中部地方などの寒冷地・高冷地

デコルージュ

デコルージュ

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

共通 四季なり うどんこ病耐性

「デコルージュ」は四季成り性で、うどんこ病に強く、果実が硬く、果実の揃い、光沢、果実外観が優れるため、夏秋期のケーキ用として利用できる。 ■主要特性 「デコルージュ」は果実が硬く果実の揃いが優れる一季成り性の「Pajaro」を母親とし、四季成り性の「イチゴ盛岡26号」を父親として、それぞれ交配し、1994年に実生選抜をした。さらに選抜を進め、2001~2003年に特性検定試験・系統適応性検定試験を実施した。その結果、「デコルージュ」は、果実が硬く、果の揃い、果実外観が優れるため、ケーキ用の四季成り性新品種として有望と判定された。 1. 「デコルージュ」は、草姿が立性で、草勢は弱く、うどんこ病に強い抵抗性を持ち、果数はやや少ないが、商品果率が高く、収量及び商品果収量は「サマーベリー」と同等である。 2. 果実は円錐形で硬く、果皮は濃赤色、そう果は表皮よりやや飛び出すものの、果実の光沢や果実の揃いは優れ、果実糖度、糖酸比は高く、食味、日持ち性や果実外観も優れる。 ■栽培適地 寒冷地や高冷地