品種詳細

一季成り性のイチゴ品種「豊雪姫」は寒高冷地の無加温半促成栽培 (低温カット栽培) および露地栽培に適しており、多収性で商品果率が高い。炭疽病に対して中程度から高い抵抗性、うどんこ病に中程度の抵抗性を有する。 ■主要特性 1. 「豊雪姫 (とよゆきひめ) 」は、2005年に盛岡32号 (「北の輝」×「Chandler」) に「カレンベリー」を交雑した実生集団から選抜した一季成り性品種である。「北の輝」と比較すると、大果で果数が多く多収で商品果率が高く、寒高冷地の無加温半促成栽培 (低温カット栽培) および露地栽培に適する。 2. 果形は円錐で果皮色は赤であり、揃いに優れる。そう果の浮きや果実の割れ、空洞は少なく、果色の黒変は見られない。「北の輝」よりBrix.はやや低く、酸度はやや高く、食味はやや優れる。 3. 炭疽病に対しては、発病度と枯死株率が「宝交早生」と同程度であり、中から高い抵抗性、うどんこ病に対しては「とよのか」より発病度が低く、中程度の抵抗性である。 ■果実と草姿
豊雪姫

果実・収量特性

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メーカー情報

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

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似た特性の品種

夏の輝

夏の輝

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

共通 多収性 うどんこ病耐性

夏から秋にかけて開花結実する性質を持ち、通常の促成栽培用品種が収穫できない時期にイチゴを収穫することができます。糖度のわりに酸味が少なく、食味も優れています。主要な病害である萎黄病に強く、うどんこ病、炭疽病にも比較的強く、栽培しやすい品種です。 ■主要特性 1. 「夏の輝」は、暖地の夏から秋の高温・長日条件下でも連続的に開花・結実する性質を持ち、夏秋どり栽培に適します。 2. 夏季でも旺盛な生育を示し、既存の四季なり性品種と比較すると、商品となる果実の収量(商品果収量)は「サマーベリー」より多く、特に秋季(8月~10月)の商品果収量が多い特徴があります。 3. 果実の甘さを示す糖度は「サマーベリー」と同程度でやや高く、酸度はやや低く、糖酸比は高く、香りは中、食味は良好です。果実の硬さ(硬度)は「サマーベリー」と同程度です。 4. 萎黄病に対しては強度の抵抗性、うどんこ病に対しては中程度の抵抗性、炭疽病に対しては「とよのか」と同程度の中程度抵抗性を示し、減農薬栽培も可能と考えられます。 5. パッドアンドファン冷却8)やクラウン(株元の短縮茎)部温度管理技術など高度な環境制御を導入した太陽光利用型植物工場における栽培体系に、本品種を用いた夏秋どり栽培と一季成り性品種を用いた促成栽培(冬~春に収穫)を組み合わせることで、周年栽培も可能となります。

北の輝

北の輝

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

共通 多収性 うどんこ病耐性

'北の輝'は寒冷地並びに温暖地の露地栽培及び寒冷地の半促成栽培に適する晩生で休眠が深く、多収、大果で日持ち性に優れ、うどんこ病に強く、萎黄病にも比較的強い品種である。 ■特性の概要 1. 草姿はやや立性で草勢は強い。葉数、分けつ、ランナーの発生はともにやや少ない。 2. 花芽分化に対する温度、日長の許容範囲はかなり広く花芽分化し易い。開花期及び成熟期は遅く極晩生で、休眠は深い。 3. 収量は露地栽培、半促成栽培ともに多く、奇形果が少なく商品果率は高い。 4. 果実は大果で硬く日持ち性に優れる。やや短円錐形、赤~濃赤色で光沢に優れる。食味は比較的良好である。高温期には種子(そう果)がやや突出する傾向にある。 5. 萎黄病に対して中程度抵抗性、うどんこ病に対して強度抵抗性である。 ■栽培適地 寒冷地並びに温暖地の露地栽培及び寒冷地の半促成栽培に適する ■育成経過 1990年に晩生で果実品質の良い'ベルルージュ'を種子親に、大果で果実の硬い'Pajaro'を花粉親として交配し、得られた実生から選抜した。特性検定及び系統適応性検定試験で優秀性が確認され、1996年8月にいちご農林19号'北の輝'として命名登録された。

恋みのり

恋みのり

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

共通 多収性 うどんこ病耐性

イチゴ「恋みのり」は促成栽培に適し、連続出蕾性に優れた多収品種である。冬期の草勢が強く草勢維持が容易で、大果で秀品率が高く、収穫・調製作業の省力化が可能である。果実硬度が高く、貯蔵に伴う黒ずみ果の発生が少なく、日持ち性に優れる。 イチゴ「恋みのり」は、イチゴ久留米48号、「さつまおとめ」、「さがほのか」の多元交配から得た03042-08に、「熊研い548」を交雑した実生集団から選抜した一季成り性品種で、促成栽培に適しています。 草姿は立性で、冬期の草勢はかなり強く、果房伸長性に優れています。頂果房花数は「さがほのか」と同程度で摘花作業が軽減できる品種です。 育成地の調査では、 1. 花芽分化期は、ポット育苗では9月中旬で、促成栽培での開花始期は「さがほのか」よりも7日程度遅い品種です。収穫開始期は「さがほのか」よりも11日程度遅い品種ですが、果房間葉数が少ないため連続出蕾性に優れ、収穫ピークの平準化が可能で2月末までの早期収量が多く、4月末までの全期収量も「さがほのか」よりもやや多収です。 2. 果実は約18gと大果で、短円錐~円錐形、果皮色は淡赤~赤色で光沢があります。糖度、酸度ともに「さがほのか」よりもやや高く、香りが強く、食味は良好です。硬度は「さがほのか」よりも高く、貯蔵に伴う黒ずみ果の発生が少なく日持ち性に優れています。また、果実の揃いに優れ秀品率が高いことから、収穫・調製作業の大幅な省力化が可能です。 ■利用上の留意点 1. 促成栽培用品種として利用できます。大果で秀品率が高く、収穫・調製作業の省力化が可能であることから、大規模施設生産に適しています。 2. うどんこ病に対しては中程度の抵抗性を有しますが、萎黄病および炭疽病に対しては罹病性ですので、健全な親株から増殖を行うとともに、育苗期を含め予防的な防除に努めてください。 3. 過度の窒素飢餓状態により芽なし株が発生しやすいので、育苗から本圃定植後の栽培期間を含め、十分な草勢の確保ならびに肥効の維持に留意してください。 4. 草勢が強く連続出蕾性が強いため、果房を畝の中心部に配置する「内なり栽培」では畝幅が狭いと果房が重なり、収穫時の作業性が悪化しやすい品種です。また、過繁茂により果実の着色不良を招きやすいため、十分な畝幅を確保してください。

そよかの

そよかの

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

共通 多収性 うどんこ病耐性

一季成り性のイチゴ品種「そよかの」は寒高冷地の半促成栽培、露地栽培に適しており、多収性で商品果率が高い。うどんこ病レース0に対して抵抗性を有するが、萎黄病に対しては罹病性である。 ■主要特性 「そよかの」は、多収性で極晩生の「豊雪姫とよゆきひめ」を母とし、食味や果実硬度に優れ、うどんこ病レース0抵抗性をもつ「さちのか」を父とした交配を2008年に行い、その中から選抜した極晩生の一季成り性品種である。商品果収量は「北の輝きたのかがやき」より多く「豊雪姫」と同程度である。寒冷地や高冷地における低温カット栽培などの半促成栽培や露地栽培に適する。 果形は円錐形で揃いに優れ、果皮色は明るい赤色で、収穫後の果皮色の黒変は見られない。果実は「北の輝」より柔らかく「豊雪姫」よりは硬く、果実糖度は中程度、酸度はやや高く、食味は中~やや良である。 東北地方等で発生がみられるうどんこ病レース0に対して抵抗性があるが、萎黄病いおうびょうに対しては罹病性。 ■栽培適地 東北地方などの寒冷地や高冷地

桃薫

桃薫

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

共通 多収性

「桃薫」の果実は、モモに似た芳醇な香りが特徴的で、今までのイチゴとは違った風味が楽しめます。果実には艶があり外観が優れ、色が淡いことから、見た目も普通のイチゴと違います。また、果形が揃い、収量性にも優れていますので、新しい用途の開発と需要の広がりが期待されます。 ■主要特性 1. 「桃薫」は促成栽培に適します。「桃薫」は生育が旺盛で、数多くの花が咲き、厳冬期でもあまり株が小さくなりません。果実は淡黄橙色で艶があり、種の落ち込みが少なく外観が優れます。 2. 「桃薫」は収穫開始時期が遅いため、クリスマスシーズンにたくさん採ることは困難ですが、春までの全期間の収量は多くなります。収穫前期の果実は大きいのですが、花数が多いので、収穫後期の果実は小さくなります。 3. 甘みや酸味は「とよのか」に近く、食味は良好です。また、果実が軟らかいため、輸送には注意が必要ですが、貯蔵しても果皮色の変化が少ないので日持ち性はあります。 4. 「桃薫」にはフルーティーなモモやココナッツに似た香り、甘いカラメルのような特徴的な香りの成分が多く含まれ、今までのイチゴとは違った風味を楽しめます。

おおきみ

おおきみ

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

共通 うどんこ病耐性

「おおきみ」は、平均果重が20g以上の極大果で日持ち性と食味に優れ、摘果作業が不要な促成栽培用イチゴ品種で、萎黄病、炭疽病およびうどんこ病に対して抵抗性を有する。 ■主要特性 「おおきみ」は、大果で果実品質の優れる「さつまおとめ」を母親に、大果性の組合せ能力に優れる「いちご中間母本農1号」を父親として交雑して1999年に得られた実生から選抜された。 草姿は立性で、直枝型の果房形態を有し、果房当たりの着花数が少ないため摘果作業が不要である。 1. ランナーの発生は「とよのか」より遅く、発生数も少ない(データ略)。 2. 花芽分化期は、暖地でのポット育苗では9月下旬であり、開花始期は「とよのか」より5日程度遅く、「さちのか」並みである。 3. 早晩性は「さちのか」並で、促成栽培に適する。普通促成栽培での収穫開始期は「とよのか」より7日程度遅く、2月末までの早期収量は「とよのか」より少ないが、4月末までの収量は同等であり、商品果率は極めて高い。 4. 果実は平均果重が20g以上の極大果で、形状(円錐~短円錐形)の揃いに優れる。果皮色は光沢がある橙赤色~赤色で、果肉色は淡橙色~淡赤色である。果実硬度は「とよのか」より高く、日持ち性に優れる。糖度が高く、香りもよく、食味は極めて良好である。 5. 炭疽病、うどんこ病および萎黄病に対して、それぞれ中程度、強度およびやや強程度の抵抗性を示す。