果実・収量特性

イエロー種のトウモロコシ品種一覧 全76種類

イエロー種スイートコーン イエロー種とは イエロー種スイートコーンとは、粒の色が黄色い甘味種トウモロコシの総称です。スイートコーン(Zea mays var. saccharata)の中でもイエロー種は国内市場の主力を占め、スーパーマーケッ

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イエロー種について

イエロー種スイートコーン

イエロー種とは

イエロー種スイートコーンとは、粒の色が黄色い甘味種トウモロコシの総称です。スイートコーン(Zea mays var. saccharata)の中でもイエロー種は国内市場の主力を占め、スーパーマーケットや直売所で見かける「トウモロコシ」といえばほぼイエロー種です。

粒の黄色はβ-カロテンに由来します。栄養面では糖質・食物繊維・ビタミンB群に加え、β-カロテン(体内でビタミンAに変換)が含まれる点が特徴です。糖度は品種によって大きく異なりますが、一般的なスタンダード型から糖度15度を超えるスーパースイート型まで幅広い品種群が揃っています。

スイートコーンの品種は糖質の遺伝子型によってグループに分かれます。イエロー種の中にもスタンダード(su型)、シュガリーエンハンスト(se型)、スーパースイート(sh2型)、seとsh2の特性を組み合わせた複合型品種などが存在し、糖度の高さと糖度の持続性(収穫後どれだけ甘みが残るか)が異なります。品種選びの際はこの遺伝子型まで確認しておくと、より適切な選択ができます。

イエロー種の魅力

イエロー種スイートコーンは、生産者・消費者の双方にとって多くの魅力を持つ品種群です。

生産面では、国内で長年にわたって改良が積み重ねられてきた歴史があり、日本の気候や土壌条件に適応した品種が豊富に揃っています。草勢の安定した品種、耐暑性に優れた品種、先端の稔実が良好な品種など、産地の条件や販売先のニーズに合わせて選択肢が広がっています。

販売面では、消費者にとって「トウモロコシ=黄色」というイメージが定着しており、スーパーマーケットや量販店向けの出荷では安定した需要が見込めます。収穫期の揃いが良い品種を選べば、出荷調整のしやすさにもつながります。

食味面では、甘みと風味のバランスが取れた品種が多く、茹でて食べる・生食する・焼きとうもろこしにするなど、幅広い調理法に対応できます。近年の高糖度品種は生食でも十分な甘みが得られるものが増えており、直売所向けの差別化品種としても活用されています。

市場と消費者ニーズ

農林水産省の作物統計によると、トウモロコシ(スイートコーン)の作付面積は全国で約2万5千ha前後で推移しており(近年)、北海道が最大産地です。市場ではイエロー種が流通の大半を占め、ホワイト種やバイカラー種(黄白混合)は差別化品目として一部で流通しています。

量販店向けの規格品出荷では、穂の大きさ・粒の揃い・先端の稔実率が重視されます。皮付き重で400g以上の大穂が好まれる傾向がありますが、産地・出荷先によって基準は異なります。

直売所・ファーマーズマーケット向けでは、高糖度・有機栽培・朝どりなどの付加価値訴求が有効です。「甘さ」を前面に出した品種は直売所での価格プレミアムが得やすい一方、収穫後の糖度低下が速い品種は朝どり・即日販売が前提になります。この点は品種を選ぶ際に販売方法と合わせて検討することが大切です。

栽培のポイント

ここからが実際の栽培で差がつくところです。イエロー種スイートコーンの品質を最大限に引き出すには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。

播種時期と作型

露地栽培の標準作型は春まきが中心で、地温10℃以上を確認してから播種します。発芽適温は25〜30℃で、低温下での播種は発芽不揃いの原因になります。トンネル被覆を使った早まき作型では収穫時期を早められますが、夜間の保温管理に注意が必要です。

先端稔実の管理

穂の先端が実入り不十分になる「先端不稔」は品質低下につながります。受粉のタイミング(絹糸が出た時期)と気温・降雨の条件が関係しており、雨天が続くと花粉の飛散が妨げられます。品種によって先端稔実性の高さが異なるため、カタログでこの特性を確認しておくことが有効です。

収穫適期の幅

品種によって収穫適期の幅が異なります。適期が短い品種はタイミングを逃すと過熟・品質低下が起きやすく、出荷スケジュールの管理が難しくなります。播種後の日数(播種から収穫までの積算温度・日数目安)と圃場での確認(穂の充実度・絹糸の色)を組み合わせて収穫適期を見極めます。

施肥と倒伏防止

トウモロコシは比較的多肥を好む作物です。窒素が不足すると葉色が淡くなり、粒の充実が悪くなります。一方、過剰な窒素は茎の軟弱化を招き倒伏リスクが高まります。元肥と追肥のバランスを取り、草姿を確認しながら施肥量を調整します。

品種選びのコツ

イエロー種スイートコーンの品種数は多く、初めて取り組む生産者はどの品種を選べばよいか迷うことも少なくないと思います。以下のポイントを確認することで、選定の精度が上がります。

  • 遺伝子型(su型 / se型 / sh2型 / 複合型): 糖度の高さと糖度持続性が異なる。直売所・朝どり向けはsh2型またはseとsh2の特性を組み合わせた複合型品種が多い
  • 播種から収穫までの日数: 早生(75〜80日)から晩生(90日超)まで幅があり、作型に合わせて選ぶ
  • 先端稔実性: 穂の先端まで実が入りやすい品種は秀品率が安定する
  • 穂の大きさ(皮付き重): 出荷先の規格(350g・400g以上等)に合わせて品種を選ぶ
  • 耐倒伏性: 草丈が高くなるため、台風や強風が心配される地域では倒伏に強い品種を優先する
  • 耐病性: すす紋病・ごま葉枯病など発生が多い地域では、耐病性のある品種を選ぶ
  • 適応作型の広さ: トンネル早まき対応、秋どり対応など、複数作型に使える品種は運用の幅が広がる

産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、初めてイエロー種を試作する場合は、地域で実績のある品種から始め、播種日・収穫日・糖度・穂重などを記録して自分の圃場に合った品種を絞り込む方法が確実です。

ミノリスに掲載されているイエロー種の代表品種としては、株式会社サカタのタネの「ゴールドラッシュ®」「ゴールドラッシュ®90」「ゴールドラッシュ®ネオ」「ゆめのコーン®ビッグ85」「しあわせコーン®」、宝種苗株式会社の「味来85」「味来90」「味来390」「味来946」「ドルチェデュオ」、株式会社トーホクの「あまいバンタムDX」「早どりあまいバンタムプラス」「秋どりトウモロコシ オータムイエロー」などがあります。

市場動向とこれから

近年のイエロー種スイートコーン市場では、高糖度品種への需要がさらに高まっています。sh2型(スーパースイート)や複合型品種など、糖度が15度以上に達する品種が「フルーツコーン」と呼ばれ、百貨店・高級スーパー・産地直売所での高単価販売に活用されています。

また、生食対応の品種が増えたことで、スムージー・サラダ用途での利用も広がっています。加熱調理が前提だった従来の市場に加え、生食市場が新たな出荷チャネルとして注目されています。

栽培技術面では、マルチ+トンネル被覆による早まき作型の普及で、産地での出荷時期が早まっています。北海道産の最盛期(7〜8月)に対して、本州の早期産地(神奈川・千葉等)が5〜6月の出荷で市場の差別化を図るケースが増えています。

今後の課題としては、気候変動に伴う高温障害への対応が挙げられます。授粉期の高温は粒の稔実不良を招くため、暑さに強い品種の開発・選定が産地にとって重要なテーマになりつつあります。

まとめ

イエロー種スイートコーンは、国内スイートコーン市場の主力品種群です。su型・se型・sh2型・複合型と糖度遺伝子型が多様化しており、品種選びでは糖度の高さだけでなく糖度の持続性・先端稔実性・収穫適期の幅・耐倒伏性など複数の特性を合わせて確認することが重要です。

販売先(量販店・直売所・飲食業など)と作型(春どり・秋どり)によって求められる品種特性が異なります。試作を重ねながら自分の圃場と販売先に合った品種を見つけることが、安定生産への近道です。

イエロー種スイートコーンのタグが付いた品種一覧は、ミノリスの品種ページからご確認いただけます。

76品種 表示中
Sweets恵味めぐみ86

Sweets恵味めぐみ86

清水種苗株式会社

【品種特性】 ●適期栽培では播種後86日前後の熟期の中早生イエロー種。 ●甘味が強く、粒皮がやわらかで食味が特に優れる。 ●糖度の低下、粒皮のしなびが遅いので収穫適期の幅が広い。 ●草丈は160~170㎝、着穂高は50㎝前後。 ●先端不稔の発生が少なく、さやの大きさも2Lサイズで良く揃うので秀品率が高い。 ●栽培適応性が広く、トンネルから露地まで栽培できる。

Sweets恵味めぐみゴールド

Sweets恵味めぐみゴールド

清水種苗株式会社

【品種特性】 ●適期栽培では播種後88日前後の熟期の中早生イエロー種。 ●甘味が強く、粒皮がやわらかで食味が特に優れる。 ●糖度の低下、粒皮のしなびが遅いので収穫適期の幅が広く鮮度保持能力は抜群。 ●草丈は「Sweets 恵味 86」より20㎝高い180~190㎝。 ●先端不稔の発生が少なく、さやの大きさも2L・3Lサイズで良く揃うので秀品率が高い。 ●栽培適応性が広く、トンネルから露地まで栽培できる。 ●抑制栽培にも最適。

あまいんですパワー85

あまいんですパワー85

渡辺農事株式会社

甘みが強く、食味に優れた中早生タイプ イエロー種 ■特性 ・播種後85日程度で収穫期に達する、中早生タイプのイエロースイートコーン。 ・雌穂は苞葉の色が濃く、苞葉付きで420g程度とボリューム感に優れる。 ・草丈は170cm程度。初期生育は旺盛で、主稈が太く、根張りが良いため倒伏しにくく栽培し易い。 ・粒列の揃いが良く、糖度が高く甘味が特に強い。 ■栽培のポイント ・元肥は10aあたりで、窒素:リン酸:カリウムは各20~25kgとする。 ・栽植本数は10aあたり4000~4500本を基準とする。 ・追肥は本葉6~7枚頃と雄穂出穂期の2回、窒素成分で4~5kg/10a ずつを目安として施用する。 ・葉面積と花粉量を確保するため無除けつ栽培を基本とする。

ほおばるイエロー

ほおばるイエロー

株式会社むさしのタネ

【特性】 〇播種後89日程度で収穫できる中生種。低温での初期生育はおとなしいが、後半に旺盛になる。果皮は収穫後にしわが出にくい。 〇根張りが良く、耐倒伏性に優れる。 〇粒色は濃い黄色で照りがあり、食味は甘味が強くジューシーで大変おいしい。

まるポップ

まるポップ

株式会社サカタのタネ

ボリューム満点!丸くはじけるポップコーン ■特性 ・従来のポップコーンと異なり、丸く爆ぜるマッシュルームタイプ。 ・調理後はその形状から均一に味付けしやすい。 ・長めの大型穂で収量性が高い。橙黄色で、やや丸みを帯びた大型粒。 ・背丈が高く、草勢旺盛な極晩生品種。主茎下部の一部や葯、絹糸に赤色を呈する。 ■要点 一般的に、スイートコーンにポップコーンの花粉が受粉すると食味が低下する場合があるので、 スイートコーンと最低200m以上話して栽培するか、開花がずれるように播種時期を遅らせます。 収穫時期の目安は開花してから50日程度で、包皮が十分に枯れてきたころになります。 ■畑づくり(圃場準備) 肥料はスイートコーン栽培と同様に、窒素、リン酸、カリそれぞれ10aあたり25kgを標準とします。 草勢は旺盛なので株間はやや広めの株間30〜40㎝×畝間90㎝を目安とします。 栽培株数が少ないと不稔を助長する可能性があるので、2列以上でできるだけ多く栽培するとよいです。 ■播種 発芽を安定させるために、最低15℃以上地温を確保してから、人差し指の第一関節程度の深さ(2〜3㎝)を基本とし、1穴3粒まきとします。 ■生理障害・病害虫防除 病害対策として、水はけをよくするなど栽培環境を整え、適期に種まきを行い予防します。 アワノメイガ、アブラムシ、ネキリムシなどの害虫が発生することがあるので発生前から定期的な防除を行うことが大切です。 カラス・スズメ、ムクドリなどの鳥害はネットを張って防ぎます。 ■収穫 畑で雌穂の皮が茶色になるまで完熟させます。絹糸抽出日から50日目以降が収穫の目安となります。 ポップコーンは1番穂だけでなく、2番穂や分けつについた穂も全て収穫可能です。 ただし、スイートコーンと同じく、2番穂以降は必ず着果するわけではありません。

わくわくコーン™82

わくわくコーン™82

カネコ種苗株式会社

甘くて軟らかいのは当然、早生で穂が大きい! 特性 ●ハウス~トンネル栽培に適する生育日数82日程度の早生イエローコーンです。 ●穂重は430g程度で大きく太く、先端稔性も良好です。 ●甘さは強くコクのある濃い甘さで、粒皮が軟らかい、食味の非常に良い品種です。 ●包皮も濃緑で、先端露出もないきれいな荷姿です。 ●初期生育が良く、倒伏にも強い、作りやすい品種です。

わくわくコーン™88

わくわくコーン™88

カネコ種苗株式会社

88~90日の中晩生で、穂が大きく、甘く軟らかで作りやすい 特性 ●マルチ~露地栽培・抑制栽培に適する生育日数88~90日程度の中晩生イエローコーンです。 ●穂重は430g程度で大きく、先端稔性も良好です。 ●甘さが強く、粒皮が軟らかい、食味の非常に良い品種です。 ●包皮も濃緑で、露地栽培でも先端露出になりにくい品種。 ●初期生育が良く、倒伏にも強いので、安定感があります。 ●最近流行の抑制栽培でも、穂が大きく、作りやすい中晩生品種です。

カナディアンロッキー77

カナディアンロッキー77

カネコ種苗株式会社

極早生の冷凍加工用品種 特性 ●露地栽培で77日位で収穫できる、極早生の冷凍加工用イエロー種です。 ●草丈150cm位、着穂高30cm位で倒伏に強いです。 ●雌穂は皮付きで概ね360g以上、極早生品種としては大きく、円筒形で粒列12~14列位です。

カロライン86

カロライン86

株式会社渡辺採種場

倒伏に強く、甘味・ボリューム満点の黄色種! ■特性 ・播種後86日位で収穫できる中早生種です。 ・草丈は185~195㎝位で、倒伏に強く栽培が容易です。 ・皮付き1本重は410g以上の大穂でボリューム満点です。 ・粒列は16~18列で甘みが強く、まろやかなおいしさがあります。 ■栽培ポイント・注意点 ・普通種やデントコーンの花粉がかからないように距離を十分離すか、開花時期をずらしてください。

ゴールドラッシュ®

ゴールドラッシュ®

株式会社サカタのタネ

先端不稔が少なく、2Lサイズが安定して収穫できる、高食味イエロー品種 ■特性 1. 早生から中早生のイエロー品種。熟期は83〜84日で高食味タイプの中では、かなりの早生性がある。 2. 粒皮がやわらかく、爽やかな甘みがあり、皮の残りが少なく後味はすっきりしている。 3. 雌穂は2L以上で、先端不稔が少なくよくそろう。栽培環境に左右されにくく、形状が安定しているので秀品率が高く収量が安定する。また、皮色が濃く、旗葉もしっかりしているので、包皮付きの見栄えもよい。 4. 発芽・低温伸長性がよいので、トンネル栽培など早い作型から安心して栽培できる。 5. 食味のよさがセールスポイントなので、必ず適期収穫する。 ■適応性 発芽がよく、低温伸長性もあるので、適応性の幅が広くトンネルから露地まで安定して栽培できます。とくに従来の食味がよい品種では難しいトンネル栽培など早い作型で、より特性を発揮します。 ■畑づくり(圃場準備) スイートコーンは比較的適応性が広い作物で、畑をそれほど選びませんが、堆厩肥や緑肥を施して排水性・保水性・保肥性を兼ね備えた健全な畑を維持します。肥料は窒素、リン酸、カリそれぞれ10a当たり25㎏を標準とします。トンネル栽培では低温のため吸肥力が弱いので、10~20%多肥にしたほうがよいです。窒素分については2/3を元肥、残り1/3を追肥として施します。 ■播種 栽植密度は地域や栽培型によっても異なりますが、10a当たり4,200株(畝間80~90㎝、株間27~30㎝)が目安となります。 発芽そろいをよくするには、地温が15℃以上を確保してから1穴3粒まきとします。温度だけでなく適度な土壌水分も発芽に影響するので注意が必要です。 ■収穫 皮がやわらかく食味のよいスイートコーンなので、必ず適期収穫します。地域や作型によっても異なりますが、絹糸抽出後22~25日が収穫期です。収穫期が近づいてきたら、試しどりをして登熟状況を確認します。先端の粒が十分にふくらんで隣の粒とのすき間がなくなり、先端の肩が張ってきて、粒の黄色が全体に回ったら収穫期です。また、試しどりしたもので試食してみるとより収穫適期の判定がしやすくなります。スイートコーンは食味が命なので、収穫遅れは食味と収穫後の日もちの低下をまねくので注意が必要です。品温の上がる前の朝どりや予冷・保冷を行うと品質維持に効果的です。

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