果実・収量特性

高糖度のトウモロコシ品種一覧 全113種類

高糖度トウモロコシ 高糖度とは 高糖度トウモロコシとは、糖度(Brix値)が一般的な品種より高い甘味種トウモロコシの総称です。明確な業界統一基準があるわけではありませんが、品種カタログで「高糖度」「甘い」として訴求されている品種の多くは、糖

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高糖度について

高糖度トウモロコシ

高糖度とは

高糖度トウモロコシとは、糖度(Brix値)が一般的な品種より高い甘味種トウモロコシの総称です。明確な業界統一基準があるわけではありませんが、品種カタログで「高糖度」「甘い」として訴求されている品種の多くは、糖度15度前後以上を目標値として設定しています。品種によっては糖度18度以上に達するものもあります。

スイートコーンの糖度は、品種の遺伝子型によって大きく異なります。最も重要な遺伝子型の区分は以下の通りです。

  • スタンダード型(su型): 従来の標準品種。糖度は8〜12度程度で、収穫後に急速に糖分がデンプンに変換されるため、鮮度管理が重要
  • シュガリー型(se型): su型より甘く、糖度の持続性が改善されている
  • スーパースイート型(sh2型): 糖分をデンプンに変換する酵素活性が低く、糖度が高いうえに収穫後の糖度低下が緩やか。糖度15〜18度以上の高糖度品種はこのタイプが多い
  • seとsh2の特性を組み合わせた複合型品種: seとsh2それぞれの特性を組み合わせたタイプで、近年の高糖度品種の一部に見られます

高糖度品種の大半はsh2型または複合型品種であり、「収穫後も甘みが長持ちする」という特性が流通・販売の上でも重要な意味を持ちます。

高糖度トウモロコシの魅力

高糖度トウモロコシが生産者にとって魅力的な理由は、高い市場単価と差別化販売の余地にあります。一般的なスイートコーンと「高糖度」を前面に出した品種では、直売所・ネット通販・ふるさと納税などのチャネルで価格差が生まれています。「糖度〇度以上」という数値訴求が消費者の購買意欲を高める効果が認められています。

消費者にとっては、「甘い」「フルーツみたい」という体験が口コミ・SNS拡散につながりやすく、リピート購入・ファン形成に結びつきやすい品目です。特にsh2型の高糖度品種は、加熱せず生のまま食べられるものが多く、「フルーツコーン」と呼ばれることもあります。サラダやスムージーの素材として使われる事例も増えています。

「フルーツコーン」という呼称は農林水産省など公的機関の公式用語ではありませんが、高糖度の甘味種トウモロコシが果物に近い食べ方・売り方をされる場面で広く使われる現象として定着しています。

消費者・市場ニーズ

高糖度トウモロコシへの市場ニーズは、「甘さ」に対する消費者の期待値が年々上昇していることを背景に拡大しています。トマトやメロンなどと同様、トウモロコシでも「糖度」を訴求ポイントにする販売が一般化しつつあります。

ネット通販・ふるさと納税市場では、高糖度品種は産地の看板商品になっています。「朝どり・即日発送」「糖度15度以上保証」などのコピーを組み合わせた商品は高単価帯での需要が安定しており、産地ブランドの構築にも寄与しています。

量販店でも、通常品と高糖度品をPOPで差別化する売場展開が増えています。消費者が糖度の違いを意識し、付加価値として受け入れる土壌が育ってきています。

外食・中食産業においては、季節の素材として旬の甘いとうもろこしの需要があります。夏のコーンスープ・前菜・サラダのトッピング用途で、食味の良い高糖度品種への引き合いがあります。

栽培のポイント

高糖度品種(特にsh2型)には、スタンダード型と異なる栽培上の注意点があります。

発芽管理

sh2型は低地温での発芽率が低下しやすいという特性があります。地温15℃未満での播種は発芽不揃いや欠株の原因になりやすいため、地温を確認してから播種することが基本です。トンネル被覆を使った早まき作型では地温管理を慎重に行います。

水分管理

収穫期前後の水分ストレスは糖度低下につながります。穂が充実する時期(絹糸出現後2〜3週間)は適度な灌水を確保し、土壌の過乾燥を避けることが高糖度を維持するポイントです。一方、収穫直前の過度な灌水は食味の薄れにつながることもあるため、バランスが重要です。

ここからが実際の栽培で差がつくところです。昼夜の気温差(寒暖差)が大きい時期・地域では、糖度がより高くなる傾向があります。この寒暖差を活かせる抑制栽培(秋どり)は、高糖度品種の魅力を引き出しやすい作型の一つです。秋どり向け品種との組み合わせで、夏どりとは異なる高糖度を実現している産地もあります。

収穫後の管理

sh2型は収穫後の糖度低下が比較的ゆっくりですが、適切な温度管理(低温流通)を行うことで品質が長く保たれます。収穫後は速やかに予冷(10℃以下)し、常温での放置を避けることが重要です。高糖度を売りにする場合は、収穫から消費者の手元に届くまでの時間と温度管理を意識したコールドチェーンの整備が付加価値維持に直結します。

キセニアへの注意

sh2型の高糖度品種は、他品種(特にスタンダード型)の花粉が交雑する(キセニア)と甘みが損なわれることがあります。圃場間距離の確保か、開花期のずれを作ることが品質維持に必要です。

品種選びのコツ

高糖度トウモロコシの品種選びでは、「高糖度」という特性以外の要素も合わせて確認することが重要です。

  • 遺伝子型(sh2型か複合型か): 糖度の高さと糖度持続性のバランスを把握する。sh2型は糖度が高く持続性もあるが、発芽要求地温が高め
  • 播種から収穫までの日数: 早生〜晩生まで品種によって幅がある。作型・出荷計画に合わせて選ぶ
  • キセニア感受性: 周辺農地のトウモロコシ栽培状況を踏まえて選定する
  • 先端稔実性: 穂の先端まで高糖度の粒が揃うかどうかは外観品質・販売価格に直結する
  • 耐暑性: 高温授粉期に発生する粒の不稔を抑える耐暑性は、温暖地や抑制栽培では特に重要
  • 草勢と栽培安定性: 高糖度品種は草勢がやや不安定な品種もある。初めて取り組む場合は試作で確認を

産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、糖度はほ場の施肥・水分・気温条件にも左右されます。「品種の糖度ポテンシャル」と「栽培条件による発現」を組み合わせて管理することが、安定的に高糖度を引き出す実践的なアプローチです。

市場動向とこれから

高糖度トウモロコシ市場は、「スイーツ野菜」「フルーツ野菜」ブームを背景に成長が続いています。ふるさと納税市場では、北海道・山形・千葉など主要産地の高糖度品種が高リピート品目の一つとして定着しています。

農業体験・直売所での展開では、「糖度計で測って実演」「糖度○度保証」といった体験型・実証型の販売訴求が消費者の関心を引く有効な方法として広まっています。糖度という数値がわかりやすい品質指標になっています。

一方で課題も見えています。高糖度品種の需要が高まる中、価格競争が生じやすくなっています。単に「高糖度」という表示だけでは差別化が難しくなりつつあり、産地・栽培方法・ストーリーを組み合わせたブランド構築が重要になっています。

気候変動への対応も課題です。授粉期の高温・干ばつは糖度低下や稔実不良につながるため、耐暑性と高糖度を両立した品種の開発・選定が産地の安定生産を支えるテーマになっています。

まとめ

高糖度トウモロコシは、sh2型や複合型品種などの遺伝子型によって糖度15度以上の甘みと糖度持続性を実現した品種群です。生食での活用・フルーツ代替ニーズ・直売所やネット通販での高単価販売など、付加価値型農業との親和性が高い品目です。

品種選びでは遺伝子型・発芽適温・キセニア感受性・先端稔実性など複数の特性を合わせて確認することが重要です。また、高糖度を安定して発現させるには品種の潜在力だけでなく、栽培管理(特に水分管理・寒暖差の活用・収穫後の低温流通)が品質の決め手になります。

高糖度トウモロコシのタグが付いた品種一覧は、ミノリスの品種ページからご確認いただけます。

113品種 表示中
あまいんです88

あまいんです88

渡辺農事株式会社

甘味が強く、ボリューム感がある 中生イエロー種 ■特性 ・88日タイプの中生イエロー種。先端まで充実がよく、粒列の並びが良い。 ・粒皮は柔らかく、甘みが非常に強く、ジューシーな食感。食味良好!! ・雌穂は皮付重450g以上となり、ボリューム感がある。 ・草丈180cm程度、側枝が2〜3本発生する。 ・苞葉の包みが良いので、鳥害の恐れが少ない。

おおもの86HYPER

おおもの86HYPER

ナント種苗株式会社

特に先端不稔に強い! 栽培性がハイパーに向上した、 新しい「おおもの86」。 もちろん美味しさも最高峰。 ■特徴 ・86日の中早生イエロー種。トンネル~露地マルチ栽培に好適(露地の遅い作型には「(初代)おもろ」が適する)。 ・低温期でも高い発芽能力を持つ。 ・生育旺盛で根張り良く、倒伏に強い。分げつ(脇芽)発生多め。 ・皮付穂重450g前後。草丈180cmほど。 ・先端不稔の少なさは「おもろのシリーズ」の中でも最も優れ、極めて高い秀品率。包皮の「皮被り」も良い。 ・粒皮硬さは「おもろ」に比べ同等~若干硬め。 ・高糖度で「おもろ」に劣らない甘さ。 ・稔実性が高く、「2番穂」の収穫率が高い。 ■栽培のポイント ・分げつ(脇芽)の発生がやや多い品種です。光合成量と倒伏耐性を得るため、「無除けつ・無除房」での栽培が基本となりますが、必要に応じて脇芽の整理をお願いします。

おおもの83

おおもの83

ナント種苗株式会社

「初代おおもの」の泣き所だった 低温での発芽・初期成育をバッチリ克服! 栽培しやすくて、しかも、初代並みにガツンとデカい! 初代並みにガツンと甘~い! ■特徴 ・83日タイプの早生イエロー種。 ・ハウス~露地マルチ栽培に好適。 ・「初代おもろ」が苦手とする低温環境での発芽や初期成育のパフォーマンスを改良。発芽揃い良く、初期成育に優れ、成育の揃いも優れる。 ・草丈は低めで170cm程度。 ・「初代おもろ」同様に皮付穂重500g以上を狙えるジャンボサイズ。 ・粒皮柔らかくジューシーな食感。甘さ・糖度は極めて高く、「おもろ」にも勝るとも劣らない高水準。 ・粒色は濃く、光沢がある。 ■栽培のポイント ・厳寒期蒔きのハウス作型では先端不稔の発生に注意。花芽分化が始まって幼穂が形成されるまでの本葉5~8枚生育時に、10℃以下の低温、35℃以上の高温への遭遇を避ける。 ・粒皮が柔らかいタイプなので収穫遅れに注意する。

おひさまコーン88

おひさまコーン88

タキイ種苗株式会社

ボリューム・甘さ満点の極良質イエロー種! ■特長 ・粒皮は特にやわらかく、糖度が高い食味重視の極良質イエロー種。 ・熟期は中生。中間地のマルチ栽培では、播種後88日程度で収穫ができる。 ・中間・暖地では、7月下旬〜8月中旬まき10月収穫の露地抑制栽培も可能。 ・雌穂は、苞葉付きで420g程度。粒列の並びがよく、ボリュームにすぐれる。 ・草丈は200cm程度となるが、倒伏に強い。 ■栽培の要点 ・強甘味種の特性で、低温期は発芽がそろいにくいのでマルチで地温を確保し、無理な早まきは避ける。 ・1穴に3〜4粒まいて欠株を防ぐ。 ・無除けつ栽培を基本とし、追肥は本葉6〜8枚ごろと雄穂出穂期の2回施す。 ・雄穂出穂期以降は潅水量を多くし、収穫まで乾燥しないように適湿を保つ。

んめぇとみぎ90

んめぇとみぎ90

株式会社渡辺採種場

濃厚な甘味とボリューム この味、待ってました! ■特性 ・播種後は88日位で収穫できる良質高甘味中生種です。 ・平均皮付き1本重は420g程度で、太く、ボリュームがあります。 ・粒皮は特にやわらかく、甘みが強いです。 ・粒列は16~18列で、先端不稔が少ないです。 ■栽培ポイント・注意点 ・普通種やデントコーンの花粉がかからないように距離を十分離すか、開花時期をずらしてください。

キャンディゴールド

キャンディゴールド

日本デルモンテ株式会社

甘みが強く、粒揃いが良い ■特長 苗を植えつけてから約60~70日で収穫できます。 甘みが強く、粒揃いが良い品種です。 根張りが良く育てやすいのもうれしい。 ※1ポットに2株入りです。 ■販売時期 4月上旬~5月下旬 ■育て方ポイント (植え付け)日当たりと風通しのよい所で、水はけのよい土に肥料をよく混ぜ込み、植えつけます。2株そのまま植えつけてもそのまま育ちます。 (元肥と追肥)スイートコーンは生長が早いので、土の中の養分をどんどん吸収します。元肥を十分混ぜておきましょう。 追肥1回目:本葉が6~8枚開いた時 追肥2回目:雄穂が見えはじめた時 (受粉)雄花と雌花が同時に開花すると自然に結実しますが、雄花が先に開花したら付け根から切り取り保管し、雌花の絹糸にそっとこすりつけると確実に結実します。 (水やり)プランターで栽培する場合、土の表面が乾いたら午前中にたっぷりとあげてください。水が不足すると花粉の量が減ります。雄穂が出始めたら水を切らさないように注意しましょう。 (ワンポイント)アワノメイガ等を見つけたら、早めに取り除き被害を防ぎます。

キャンベラ86

キャンベラ86

タキイ種苗株式会社

甘くて良質な「キャンベラ」シリーズの中早生種! ■特長 ・甘みが強い良質のイエロー種。 ・熟期は中早生。中間地のマルチ栽培では、播種後86日程度で収穫ができる。 ・雌穂は、苞葉付きで420g程度の大穂となり、先端不稔も少ない。 ・草丈は190cm程度、生育旺盛で倒伏にも強く作りやすい。 ・比較的粒皮が厚いので、焼きトウモロコシにも向く。 ■栽培の要点 ・強甘味種の特性で、低温期は発芽がそろいにくいのでマルチで地温を確保し、無理な早まきは避ける。 ・1穴に3〜4粒まいて欠株を防ぐ。 ・無除けつ栽培を基本とし、追肥は本葉6〜8枚ごろと雄穂出穂期の2回施す。 ・雄穂出穂期以降は潅水量を多くし、収穫まで乾燥しないように適湿を保つ。

ゴールドラッシュ®86

ゴールドラッシュ®86

株式会社サカタのタネ

トンネル後半から露地マルチ栽培で能力を発揮。収穫適期幅が広く、穂重が出る! ■特性 1. 一般地マルチ栽培で「ゴールドラッシュ」より3日程度遅い86日の中早生イエロー品種。 2. 「ゴールドラッシュ」よりやや粒皮が硬めだが、爽やかな甘みで食味がよい。また、高温期でも「ゴールドラッシュ」よりしなびにくく収穫適期幅が広い。 3. 雌穂はシリンダー形でそろいがよく、先端不稔が少ないので秀品率が高い。また「ゴールドラッシュ」より一回り大きく、収量性が高い。 4. 草姿はややコンパクトで草丈もやや低い。分けつは少なめだが、倒伏しにくく、管理がしやすい。 5. 紋枯病に比較的強い。 ■適応性 トンネル後半から栽培可能ですが、「ゴールドラッシュ」ではしなびの発生や雌穂が小ぶりになる可能性がある一般地のマルチ栽培で、とくにその能力を発揮します。寒冷地や一般地のごく遅まき(5月中旬以降)では包皮のかぶりが短くなりやすいので注意します。 ■畑づくり(圃場準備) スイートコーンは比較的適応性が広い作物で、畑をそれほど選びませんが、堆(たい)厩肥(きゅうひ)や緑肥を施して排水性・保水性・保肥性を兼ね備えた健全な畑を維持します。肥料は窒素、リン酸、カリそれぞれ10a当たり25㎏を標準とします。窒素分については1/2を元肥、残り1/2を追肥として施します。 ■播種 栽植密度は地域や栽培型によっても異なりますが、10a当たり4,200株(畝間80~90㎝、株間27~30㎝)が目安となります。 発芽そろいをよくするには、地温が15℃以上を確保してから1穴3粒まきとします。温度だけでなく適度な土壌水分も発芽に影響するので注意が必要です。 ■収穫 「ゴールドラッシュ」より登熟が遅く、若どりでは甘みが十分に乗り切らないので、先端の粒が十分に着色し、ふくらみきってから収穫します。地域によっても異なりますが、露地マルチ栽培では絹糸抽出後23~25日が収穫の目安です。収穫時期が近づいてきたら、登熟状況を確認します。スイートコーンは食味が命なので、品種にあった適期収穫を行います。また、品温の上がる前の朝どりや予冷・保冷を行うと品質維持に効果的です。

シュガーピーク

シュガーピーク

中原採種場株式会社

甘くて、とろける柔らかさのイエローコーン!! ■特性 ・粒皮が特に柔らかく、糖度が高い特性をもつ食味重視のイエロースイートコーン。 ・熟期は中生種で、一般地のマルチ栽培で86〜87日収穫が目安。 ・穂重は約400g、長みのある穂形でボリュームに優れる。 ・粒色はやや薄めの黄色で光沢があり、また穂先までよく着粒するため、先端不稔は少ない。 ・外皮のかぶりは良く虫害に強く、外皮色は濃緑色で、旗葉大きく外観に優れる。 ・草丈は180〜190cm程度で株張りが良く倒伏に強い。

シュガーフェスタ

シュガーフェスタ

中原採種場株式会社

甘~くて、柔らか~い、イエロースイートコーン!! ■特性 ・熟期86日(中早生)のイエロースイートコーン。 ・初期から生育旺盛で、栽培しやすく、営利から家庭菜園に適する。 ・草丈170㎝程度、やや低めで根張りが良く、強風による倒伏に強い。 ・苞葉は濃緑で被りが深く、先端不稔は少なく穂先まで充実し、秀品率は高い。 ・雌穂重は苞葉を含め420g前後、ズングリとした姿はボリューム感に優れる。 ・実は大粒で揃い良く、やわらかで糖度も高く、食味が良い。

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