果実・収量特性

ヘタ取れのミニトマト品種一覧 全14種類

ヘタ取れとは 「ヘタ取れ」とは、収穫時や収穫後の取り扱いの中で、ヘタ(萼片・果柄)が果実から自然に離脱しやすい品種特性を指します。ミニトマトにおいて、品種カタログや店頭POPで「ヘタ取れ良好」「ヘタ離れが良い」などの表記で示されることがあり

ヘタ取れについて

「ヘタ取れ」とは、収穫時や収穫後の取り扱いの中で、ヘタ(萼片・果柄)が果実から自然に離脱しやすい品種特性を指します。ミニトマトにおいて、品種カタログや店頭POPで「ヘタ取れ良好」「ヘタ離れが良い」などの表記で示されることがあります。

通常のミニトマトは、ヘタが果実にしっかりと付いたまま収穫・出荷されます。一方、ヘタ取れ性の良い品種では、収穫の際に果柄からスムーズに外れるか、収穫後の作業中に自然と脱落しやすい傾向があります。果梗の離層(果実とヘタをつなぐ組織が自然に分離する部分)の形成の仕方が品種によって異なり、これがヘタ取れ性の差として現れます。

ヘタ取れ性は、主に業務用途・加工用途・カット野菜向けの市場で特に重視される特性です。消費者が家庭でミニトマトを食べる際にヘタを取り除く手間を省く観点だけでなく、食品製造や総菜の製造工程での省力化につながるため、実需者からの評価が高い特性の一つです。

ヘタ取れ性の魅力

まず押さえておきたいのが、ヘタ取れ性が持つ複数の実用的なメリットです。一つの特性が栽培から販売・消費まで幅広く影響します。

収穫作業の効率化という点では、ヘタが自然に外れやすい品種は、収穫時に一房まとめて取り込んでからヘタを除去する手間が省けます。特に、大量収穫を日常的に行うミニトマト産地では、1日の収穫量に占めるヘタ除去作業の時間が積み重なることで、労働時間に無視できない差が生まれます。

衛生面・品質保持への影響も見逃せません。ヘタが残ったままの果実は、ヘタ周辺の水分が溜まりやすく、出荷後の流通段階で腐敗が始まりやすくなる場合があります。ヘタが除去された状態で出荷することで、パック内の水分蒸散が安定し、日持ち性が向上するという報告もあります。

業務・加工用途での需要については、スーパーマーケットの惣菜部門や食品メーカー、外食チェーンが原料として使用する場合、ヘタ除去の工程をどれだけ省力化できるかは直接的なコスト削減につながります。ヘタ取れ性の良い品種はこうした実需者の要求に応えやすい特性として、業務用ルートでの引き合いが高まっています。

消費者・市場ニーズ

ヘタ取れ性のニーズは、消費者の変化と流通構造の変化の両面から高まっています。

家庭での調理を想定した場合、料理に使う前にミニトマトのヘタをひとつひとつ取り除く作業は「手間」として認識されることがあります。特に、複数個のミニトマトをまとめてサラダや弁当に使う場合、ヘタが自然に取れているか取れやすい品種であれば、調理の手間が軽減されます。少量多品目の野菜を手軽に使いたいという消費者ニーズは年々高まっており、手間のかからない食材への評価は底堅いといえます。

流通面では、カット野菜・ミールキット市場の拡大がヘタ取れ性への関心を押し上げています。製造工程でミニトマトのヘタを機械的・人的に除去する必要がある場合、ヘタ取れ性が良い品種は製造効率を高めます。食品加工業者の間では、ミニトマトの品種選定時にヘタ取れ性を確認する動きが広まってきています。

価格面でのメリットとしては、業務用・加工用向けの契約栽培においてヘタ取れ性が品種指定の条件になるケースが増えており、こうした品種での安定出荷が加算単価の交渉材料になることもあります。

栽培のポイント

ヘタ取れ性の良い品種を選んでも、栽培管理が適切でなければその特性が十分に発揮されない場合があります。

灌水と施肥の管理が果実品質、ひいてはヘタ取れ性の安定に関わります。水分ストレスや肥料切れが続くと、果実の成熟が不均一になりやすく、ヘタの離脱が一部の果実にしか起きないこともあります。均一な灌水と適切な追肥で、果実の充実を揃えることが大切です。

収穫のタイミングも重要です。ヘタ取れ性が高い品種は、過熟になると果実が軟化しやすく、輸送中の損傷が増えるリスクがあります。適切な着色段階で収穫することで、品質と流通適性のバランスをとることが必要です。

温度管理と樹勢の維持も見落とせません。過度の高温や草勢が落ちた状態が続くと、果実内の有機酸組成や糖組成が変化し、食味や品質に影響が出ることがあります。施設栽培での換気と灌水の適切な組み合わせが、品種特性の安定発現を支えます。

ここからが実際の栽培で差がつくところです。ヘタ取れ性を活かす栽培では、収穫ロスを最小限にするために、収穫コンテナや選果場でのハンドリングを見直すことも重要です。ヘタが取れやすいということは、逆に収穫時の振動や落下で果実表面に傷がつきやすくなる可能性もあります。収穫から出荷までの工程全体で、果実への衝撃を最小化する工夫が必要です。

品種選びのコツ

ヘタ取れ性を基準にミニトマトの品種を選ぶ際は、以下の観点を合わせて確認することが重要です。

  • 用途との整合性: ヘタ取れ性が高い品種が必要かどうかは販売先次第。量販店での有袋販売ではヘタ付きが映える場合もある
  • 日持ち性との関係: ヘタが除去された状態での日持ち性を確認する。品種によっては逆にヘタがある方が保持期間が安定するものもある
  • 食味と糖度: ヘタ取れ性は品種の一側面にすぎない。糖度・食感・酸味のバランスも合わせて選定する
  • 耐病性: 施設栽培ではTYLCV(トマト黄化葉巻病)耐病性などの病害耐性も必須条件として確認する
  • 房型と着果数: 1房あたりの着果数や房型が出荷規格に合うかを確認する

意外と知られていないのですが、「ヘタ取れ」という特性は品種カタログに明示されていない場合も多く、試作段階でヘタの離れやすさを実際に確認することが確実な選定方法です。種苗メーカーの担当者に「ヘタ離れ性の実績」を直接問い合わせるのも有効な手段です。

産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、業務用向けに特化した産地ではヘタ取れ性を品種選定の優先項目に設定するケースが増えています。一方、直売所や量販店での生食販売を主体とする産地では、外観の鮮度感を重視してヘタ付きの品種を選ぶことが一般的です。販売先の要望を事前に確認し、それに合わせた品種選定を行うことが基本となります。

市場動向とこれから

ヘタ取れミニトマトの市場は、外食・中食産業の拡大と冷凍野菜・カット野菜市場の成長を背景に、需要が安定的に推移しています。

特にコンビニやスーパーのサラダや弁当向けの原料需要は根強く、製造工程の自動化・省力化を進めるメーカーにとって、ヘタ取れ性の良いミニトマトは調達優先度が高い特性の一つです。チルドや冷凍のミニトマト製品においても、製造効率を高める品種特性として評価されています。

種苗会社側でもヘタ取れ性を意識したミニトマト品種開発が続いており、食味や耐病性を維持しながらヘタ離れ性を改善した品種が継続的にリリースされています。今後は、単にヘタが取れやすいだけでなく、ヘタ取れ後の果実の耐損傷性(皮の強さ、日持ち)も合わせて改良された品種へのニーズが高まると予想されます。

まとめ

ヘタ取れ性とは、収穫・流通・消費の各段階でヘタが果実から自然に離脱しやすい品種特性です。業務用・加工用途での省力化ニーズを中心に、この特性を重視する産地や実需者が増えています。

品種選びでは、ヘタ取れ性単体でなく、用途・食味・耐病性・日持ち性などと合わせて総合的に判断することが重要です。販売先の要望を起点に、試作を通じて栽培環境での実際の特性発現を確認してから本格導入を検討することが、安定した生産・販売につながります。

ヘタ取れミニトマトタグが付いた品種の一覧は、ミノリスのミニトマト品種ページでご確認いただけます。

14品種 表示中
コレットロング

コレットロング

福井シード株式会社

【予約期間】 11月上旬~3月下旬 【販売期間】   4月下旬~5月下旬 ・ゼリーが少なく、グミのような独特の食感を持ったミニトマト。 ・酸味は少なめで、糖度が際立つ品種です。 ・熟してくるとヘタが黄色くなる性質があり、収穫の目安になります。 ・ヘタ取れがよく、収穫後の手間を軽減できます。 ・平均果重:10~15g ・TMV抵抗性:Tm-2a

千恋

千恋

タキイ種苗株式会社

ヘタなし出荷が可能でカリカリ食感のナツメ型ミニトマト ■特長 ・果肉がかたく水分含量が少ないカリカリした食感で、裂果が少なく店もち性にすぐれる。 ・果実は濃赤色でつやがありナツメ型に果形がそろう。ヘタを付けずに収穫・流通をすることで、収穫労力の軽減がねらえる。 ・トマト黄化葉巻病(Ty-3a型)、葉かび病(Cf9)、トマトモザイクウイルスTm-2a型に耐病性を示す。 ■栽培の要点 ・節間が長いため低温や曇天など条件によっては草勢が低下することがあるので注意する。 ・高温乾燥条件ではこまめな潅水に努め尻腐れ果の発生に注意する。 ・高温期に草勢が低下すると黄変果発生のリスクが高まるため、草勢を維持し遮光資材などの高温対策を併せて行う。

ティポ

ティポ

福井シード株式会社

【予約期間】 11月上旬~3月下旬 【販売期間】   4月下旬~5月下旬 ・これまでにない食感を持ったミニトマトです。 ・肉厚でサックリとした歯ごたえがあり、パクパク食べれます。 ・果実はプラム型でピーナッツのようなくびれが少しあり、差別化に最適です。 ・単為結果性があり、着果が非常に良い品種です。 ・平均果重:10~15g ・TMV抵抗性:Tm-1

華カミカミ

華カミカミ

福井シード株式会社

噛めば噛むほど味があるミニトマト! ● 果肉が厚く、ゼリーが少なく噛めば噛むほどおいしい新食感。 ● 糖度は9度前後で、果色は朱色、果重は20g前後のミニ。 ● 着果性がよく、果揃いも良い。 ● 1果房当たりの花数は15~30花で、シングルとダブル果房が混在。 ● 節間が短く、草勢は強い。 ● 台木はTm-1型を使用。 平均果重:20g前後   平均糖度:9   TMV抵抗性:Tm-1 【予約期間】 11月上旬~3月下旬  【販売期間】   4月下旬~5月下旬

メグちゃん(MEGーCHAN)

メグちゃん(MEGーCHAN)

トキタ種苗株式会社

酸味、甘味ともに濃厚でバランスのとれた濃い味。 10から14gの楕円形果実 ■特性 酸味と甘味のバランスが良く、濃い味で長円系の果実がマスカットぶどうのような形をしたグレープタイプのミニトマト。果重10から14gで光沢のある濃赤色の果実は良く揃い、糖度は8から10度でほど良い酸味があり、食べると口の中で甘みが増してくるような新しい味を追求した品種。 樹勢は旺盛で、芯どまりなどが出にくく、たわわに実る。味が濃いのでサラダなどでも利用しやすく、ヘタが容易に取れる。ヘタ無しで販売して、パッケージからそのままお菓子感覚で食べてもってもヘルシー。

なつめっ娘®クリスピー

なつめっ娘®クリスピー

丸種株式会社

肥大性と着果力が高く、ヘタなし出荷が可能な、ナツメ型ミニトマト!! ● 特性 1. 黄化葉巻病(TYLCV) マイルド型、イスラエル型両系統や葉かび病(Cf9)、TSWV、萎洞病(F)等に耐病性を持つミニトマトです。 2. 果重は23~28gくらいとなり肥大性があり、着果も安定しているので、特に収量性の高い品種です。 3. 果形はナツメ型で、果肉はよく締まり食感がよく美味です。また裂果は少なく、秀品率が高いです。 4. 特にヘタはとり易く、ヘタなし出荷が可能です。流通時や店頭でのヘタ下の傷みも少なく、輸送性、店持ちにも優れています。 5. 草勢はやや強めで、天候に左右されにくく、安定し栽培し易いです。

TYブリランテ

TYブリランテ

株式会社むさしのタネ

黄化葉巻耐病性、ヘタ採り収穫可能なプラム型ミニトマト 【特性 〇トマト黄化葉巻病(イスラエル型、マイルド型)に耐病性がある。 〇果重は20g程度、プラム型の果形。果色はツヤがある赤色で、着果、玉揃いは良好、裂果にも強い。ヘタ採り収穫が可能。 〇食味は酸味がやや少なめで、甘味があり、すっきりとしている。果肉は肉厚で硬く、棚持ちが良い。 〇草勢はやや強く、葉はやや大葉、節間長は普通。耐暑性に優れる。 【病害虫抵抗性】 〇耐病性はToMV(Tm-2)。

レスカ

レスカ

株式会社むさしのタネ

スカッと爽やか系 レモンイエローのミニトマト 【特性】 〇果実は、平均果重20g程度で、透き通るようなレモンイエローカラー。食味は、糖度・酸度共に高く、コクを感じられるが、果皮にカロチンを含まないため、カロチン独特の風味がなく、すっきり爽やかな味わいが特徴。 〇複葉はやや長く、節間は中位、採光性は良い。小葉はやや横幅がある丸みを帯び、草勢は強い。 〇ヘタ採り収穫可能。 【病害虫抵抗性】 〇ToMV(Tm2a)抵抗性、萎凋病(R1)。接ぎ木をする場合は、サイドカー、スリークォーターバックス、ディフェンスラインを利用する。

ハッピー楽々

ハッピー楽々

株式会社むさしのタネ

美味しいだけじゃない 料理しやすい、ヘタ採り収穫できるミニトマト 【特性】 〇酸味は少ないが、甘みがあり、くせがないすっきりと食味で食べやすい。 〇果実は、果重20g前後のプラム型で、果色は艶がある赤色、果肉は肉厚でしっかりしており、裂果に強い。花数は20花程度で、玉揃いは良く、くず果の発生は少ない。収穫時に果実からヘタがはずれやすく、ヘタ採り収穫が可能で、料理時にヘタ取りの手間を省略できる。 〇草勢は強く、葉はやや小葉で、節間は普通、耐暑性に優れている。着果性に優れるため、3段目開花以降に追肥を行い、灌水量を増やし、草勢を強めに管理するとよい。 【病害虫抵抗性】 〇ToMV(Tm2)、葉かび病耐病性。接ぎ木をする場合は、サイドカー、スリークォーターバックス、ディフェンスライン、PFNT1号を利用する。

旭莉

旭莉

株式会社むさしのタネ

糖度が高いプラム型品種 薄皮で食感が良い! 【特性】 〇糖度の高い楕円形ミニトマト。 〇果皮が薄く、食感が良いため、スナック感覚で食べられる。 〇果重は20g平均。果形は整った楕円形で果色は鮮赤色。光沢も強い。 〇果房はシングル~複果房。果形・果実は揃いやすい。シングルの場合、1果房あたり20果程度着果する。 〇複葉はやや長いが小葉は少ない。 〇節間中位。そのため採光性は良い。 〇葉色はやや淡く、細茎で草勢中位。 〇ヘタ採り収穫が可能。ただし、収穫やずりおろし作業時にはガク落ち、落果に注意する。 【病害虫抵抗性】 〇病害抵抗性よりも食味を重視して育成したため、病害虫対策は早い段階で行い初期防除に努める。 【オススメの台木】 〇夏秋作や年内抑制策:デュエットO 〇その他、長期作:マイティ

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