果実・収量特性

大葉のシュンギク品種一覧 全17種類

大葉シュンギク 大葉シュンギクとは 大葉シュンギクとは、葉の幅が広く切れ込み(欠刻)が浅いタイプのシュンギク(春菊)品種の総称です。シュンギクはキク科(Glebionis coronaria、旧学名 Chrysanthemum corona

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大葉について

大葉シュンギク

大葉シュンギクとは

大葉シュンギクとは、葉の幅が広く切れ込み(欠刻)が浅いタイプのシュンギク(春菊)品種の総称です。シュンギクはキク科(Glebionis coronaria、旧学名 Chrysanthemum coronarium)に属する葉野菜で、地中海沿岸を原産とします。日本では食用として広く栽培され、葉の形態によって「大葉系」「中葉系」「小葉系」の3タイプに大きく分類されます。

大葉系の特徴は、葉が横に広がって肉厚であることです。葉の切れ込みが比較的浅く、丸みを帯びた輪郭を持ちます。茎は太めでしっかりとした食感があり、株全体がボリューム感のある仕上がりになります。中葉系・小葉系と比較すると葉が大きいため、1株あたりの葉量が多く、見た目にも迫力があります。

地域別の分布としては、大葉系は関西地方を中心に栽培が根付いています。特に大阪・奈良・京都・兵庫などの近畿圏では、大葉系の摘み取り型品種が伝統的に好まれてきました。関東では中葉系が主流であるため、大葉系シュンギクは「関西の文化品種」という側面を持っています。

大葉シュンギクの魅力

大葉シュンギクの魅力は、葉のボリューム感と豊かな風味にあります。

まず押さえておきたいのが、葉が大きいほど1株あたりの可食部が多くなるという点です。中葉系・小葉系と同じ株間で栽培しても、収穫できる葉量が多くなる傾向があり、特に鍋料理や炒め物など、葉を束にして使う調理法での存在感が際立ちます。

香りと風味については、大葉系は独特のシュンギク香が比較的強い傾向があります。この芳香成分はα-ピネンやボルネオール等のテルペン系揮発性成分によるもので、鍋料理に入れたときのインパクトは中葉系以上とされています。シュンギクらしい風味を重視する家庭・飲食店には、大葉系の支持が厚い背景があります。

生産者にとっては、葉が大きいため収穫量の確認がしやすく、摘み取り時の作業効率が高いという利点もあります。また、葉幅が広いことで市場での見栄えが良く、袋詰め・束販売いずれの形態でも商品としての訴求力が出やすい特徴があります。

消費者・市場ニーズ

大葉シュンギクの主な需要は、関西圏の市場・飲食業からの引き合いが中心です。鍋専門店やしゃぶしゃぶ店、居酒屋など業務用途では、葉のボリューム感と存在感が評価されます。1枚の葉が大きいため、料理の盛り付けで「葉がしっかり見える」という視覚的な効果があり、鍋の具材としての見栄えが良いという評価が飲食業界では定着しています。

産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、関東市場では中葉系が主流であるため、大葉系を関東に出荷する場合は「大葉」であることをパッケージで明示して差別化するケースが多く見られます。一方、関西の量販店では大葉系が通常品として棚に並んでいることも珍しくありません。

近年は直売所や産直ECを通じて、「大葉系の本格的なシュンギク」として関東の消費者にアピールする生産者も増えています。地域を超えた販売チャネルの多様化が、大葉シュンギクの需要を少しずつ広げる要因になっています。

栽培のポイント

大葉シュンギクの栽培は、基本的に一般的なシュンギクの栽培管理に準じますが、葉が大きいことに由来するいくつかの特有ポイントがあります。

播種時期は、春まき(3〜4月)と秋まき(8〜10月)が主な作型です。シュンギクは冷涼な気候を好み、発芽適温は15〜20℃程度です。高温期の栽培はとう立ち(抽苔)を招くため、夏の露地栽培は難しく、施設での温度管理が必要になります。

ここからが実際の栽培で差がつくところです。大葉系品種は葉が横に広がる性質があるため、栽植密度の設定が品質に直結します。株間を広めに取ると葉が過度に横張りして草姿が乱れやすく、逆に密植すると徒長気味になって茎が細くなります。品種の特性に応じた適切な株間(概ね10〜15cm程度を目安に品種特性で調整)を守ることが、揃いの良い商品に仕上げる基本です。

施肥については、窒素過多は葉の軟弱化と病害リスクの増加につながります。元肥に完熟堆肥を使い、追肥の窒素量は生育状況を見ながら少量ずつ与えるのが安全です。水分管理は均一な灌水が基本で、乾湿の落差が大きいと葉が硬くなったり株の生育にばらつきが出たりします。

病害虫としては、斑点病(葉枯れ病)やアブラムシ類が注意対象です。大葉系は葉面積が大きいため、病斑が目立ちやすく、外観品質への影響が出やすい側面があります。発生初期の防除が商品品質を守るうえで重要です。

品種選びのコツ

大葉シュンギクの品種を選ぶ際は、以下の観点を確認することが有効です。

  • 摘み取り型か株張り型か: 大葉系品種の多くは摘み取り型ですが、品種によって異なります。栽培スタイルと一致する品種を選ぶことが重要です
  • 葉の切れ込みの浅さ: 大葉系の中でも切れ込みの深さには差があります。用途(束出荷・袋詰め・業務用)によって見た目の好みが変わります
  • 香りの強さ: 品種によって香りの強弱に差があります。香りが強い品種は業務用鍋向きに評価が高い一方、軽い香りを好む消費者向けには穏やかな品種が適します
  • 耐暑性・晩抽性: 春や夏秋の作型を組む場合は、とう立ちしにくい品種を選ぶことで栽培期間の安定性が高まります
  • 病害耐性: 斑点病や萎凋病への耐性の有無を確認しておくと、防除負担の軽減につながります

実在確認済みの関連品種としては、大葉春菊、たつなみ春菊、おたふく春菊、ふくすけ春菊(いずれも中原採種場株式会社)などが挙げられます。各品種の特性はカタログで詳細を確認し、自分の販売先・作型に合った品種を選定することが大切です。

意外と知られていないのですが、大葉系品種の中にも「大葉の摘み取り」「大葉の株張り」と用途が分かれるものがあります。葉の形だけで品種を判断せず、栽培タイプ(摘み取り型・株張り型)の区分も必ず確認しておきましょう。

市場動向とこれから

大葉シュンギクは関西を中心に安定した需要を持つ品目ですが、全国的な作付面積で見ると中葉系が多数派です。農林水産省の作物統計によれば、シュンギク全体の産地は千葉・群馬・大阪・福岡などが上位を占めており、関西産地における大葉系の生産が国内市場での供給の一定部分を担っています。

今後の展望として注目されるのは、大葉系シュンギクの「産地ブランド」としての可能性です。地域固有の食文化と結びついた大葉系品種を、「関西の本物のシュンギク」としてブランディングする動きが一部の産地で始まっています。直売所・産直ECを通じた全国展開は、こうした動きを後押しする流通環境の変化と合致しています。

業務用需要においても、食の多様化を背景に「地域の食文化」を取り入れたメニュー開発が進んでおり、大葉系シュンギクはそのような需要とマッチする食材です。産地と飲食業の連携強化が、大葉系市場の拡大につながる可能性があります。

まとめ

大葉シュンギクは、葉幅が広く切れ込みが浅い、ボリューム感と豊かな香りが特徴のシュンギク品種群です。関西圏を中心に伝統的な需要が根付いており、鍋料理や業務用途での利用で特に評価が高い品目です。

栽培では、葉の広がりを生かした適切な株間設定と、高温期のとう立ち対策が重要なポイントです。品種選びでは、摘み取り型か株張り型かの確認と、販売先・用途に合った香りの強さを考慮することが成功の鍵になります。

ミノリスの品種ページでは、大葉シュンギクタグが付いた品種を一覧で確認できます。品種ごとの特性を比較しながら、自分の栽培スタイルに合った品種選びにお役立てください。

17品種 表示中
おたふく春菊

おたふく春菊

中原採種場株式会社

厚肉で揃いの良い晩抽品種!! ■特性 ・葉は淡緑色の極大葉で欠刻浅く、外観は金せん花の葉に似て良く揃う。 ・厚肉柔軟で香気に富む。 ・草姿は半立性で、揃いがよく出荷調整が楽である。 ・生育は初期より旺盛で、側枝の分枝性も高く、市場性の高い荷姿となる。 ・耐暑、耐寒性が強くハウスの周年栽培に最適。

やわらか丸葉しゅんぎく

やわらか丸葉しゅんぎく

株式会社トーホク

香りも苦みもおだやかな丸葉の株張りタイプ。とてもやわらかく食べ応えのある肉厚葉は、生食でもサラダでおいしく食べることができますし、温野菜にも適します。

イタリアンしゅんぎく

イタリアンしゅんぎく

株式会社トーホク

とてもやわらかくサラダでおいしく食べることができる春菊です。香りも苦みもおだやかで、しっかりとした葉質の食べ応えのある肉厚葉ですから生食だけでなく温野菜としても美味しく利用できます。春まきなら30~40日、秋まきなら30~50日で草丈20cm程度の収穫適期になります。

フレッシュサラダ春菊

フレッシュサラダ春菊

山陽種苗株式会社

やわらかな大葉春菊 サラダに最適!! ほんのり甘味!! ■【アパッチSコート】 PVP品種登録第23417号 アクが少ないので小さなお子様も食べていただけます。 水耕での利用も可能。 ■特性 ・葉は淡緑色でアクが少なく、甘味があるのでサラダでもおいしい。 ・葉幅広く、ゆるやかな切れ込みがある大葉春菊。 ・草姿はやや立性で株張りよくボリュームがある。 ・生育は中程度。抽苔は中〜やや早いので適期収穫を心掛ける。 ■栽培のポイント ・耐暑・耐寒性は強くないので適期播種を心掛ける。 ・好光性種子なので覆土は薄くして、発芽が揃うまでは乾燥に注意する。 ・冬季は、ハウス栽培とし、被覆資材を利用し保温を行う。 春菊のアパッチSコート種子 ★春菊の種子の果皮を取り除いた種子(ネーキッド)を種子消毒し、薄いペレットコート加工(アパッチSコート)したものです。 ★従来の生種子に比べると、発芽率が高く一斉発芽するメリットがあります。 ■【適した栽培型】 ・発芽率が高くなった分、播種機(ごんべえ等)やシーダーテープの利用ができ、間引き作業等の農作業の省力化が可能です。 ・一斉発芽しますので水耕栽培での利用にも向いています。

大葉しゅんぎく

大葉しゅんぎく

株式会社トーホク

菊菜(きくな)とも呼ばれるマイルドな香りで食感もやわらかく、切れ込みが少ない大葉種。肉厚な葉はくせもなく食べやすい品種。株張型ですが、摘み取りにも向く汎用タイプです。

大葉春菊

大葉春菊

タキイ種苗株式会社

肉厚で香りと食味のよい大葉種! ■特長 ・耐暑・耐寒性にすぐれ、栽培容易で長期間収穫できる大葉種。 ・葉は大葉で切れ込みが少なく、葉肉は厚くてやわらかで、香りと食味がよい。 ・シュンギク特有のえぐみが少なく、生食も可能。 ■栽培の要点 ・均一な土づくりと適度な潅水で、一斉発芽を心掛ける。 ・条間20〜25cmで条まきし、本葉5枚までに株間15〜20cm間隔とする。 ・肥料は元肥主体とするが、摘みとり栽培では収穫の度に追肥を行う。 ・春まきは抽苔するので、早めに収穫する。

大葉春菊F

大葉春菊F

山陽種苗株式会社

多収型のおたふく系春菊 ■特性 ・広島近郊で栽培されていた系統の大葉春菊。 ・葉は切れ込みの少ない大葉で、秋〜早春播きに適している。 ■栽培のポイント ・冬場の播種はやや広めにし、光を充分に当てるようにする。 ・耐暑性はないので春播きの栽培では、日中高温にならないよう換気に注意する。 春菊のアパッチコート種子 ★春菊の種子の果皮を取り除いた種子(ネーキッド)を種子消毒し、薄いペレットコート加工(アパッチコート)したものです。 ★従来の生種子に比べると、発芽率が高く一斉発芽するメリットがあります。 ■【適した栽培型】 ・発芽率が高くなった分、播種機(ごんべえ等)やシーダーテープの利用ができ、間引き作業等の農作業の省力化が可能です。 ・一斉発芽しますので水耕栽培での利用にも向いています。

ふくすけ春菊

ふくすけ春菊

中原採種場株式会社

晩抽性で揃いの良い、丸葉系おたふく春菊!! ■特性 ・耐暑、耐寒性があり、淡緑色で極大葉の抽苔の遅い丸葉系おたふく春菊。 ・草姿は半立性で、葉は厚肉でやわらかく、香気に富み、市場性の高い良品が多収できる。 ・生育は旺盛で、側枝の発生力は強く、栽培はいたって容易で、露地とハウスで周年出荷が可能。 ・根つきの束ね出荷及び摘とり出荷に好適。

サラダ春菊

サラダ春菊

丸種株式会社

新感覚! 生で美味しいサラダ用シュンギク 1. 草勢はやや立性で、葉の切れ込みの浅い株張り型中葉シュンギクです。 2. 葉は濃緑で葉肉はやや厚く、根張りが良いので生理障害の発生が少ない品種です。 3. 分枝は適度に伸び、葉幅がやや広めで株揃いが良いので、結束しやすく市場性に優れています。 4. 肉質やわらかく程よい香りでアクが少なく、鍋物や和え物の他、サラダにも適しています。

サラダ春菊

サラダ春菊

中原採種場株式会社

えぐみや苦味が少ない、サラダ・焼肉・鍋料理用シュンギク!! ■特性 ・南方系大葉シュンギクの「Tiger Ear」は、シュンギク特有の香気が乏しいものの、えぐみや苦味が少なく、葉が柔らかいため、生での食味が優れサラダに最適。 ・葉色が薄く、葉が大きいのが特徴で、焼き肉を巻いて食べたり、鍋料理の場合は、しゃぶしゃぶのように湯にくぐらせる程度でおいしい。

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