病害耐性

萎凋病耐性の大玉トマト品種一覧 全93種類

萎凋病耐性大玉トマト 萎凋病とは 萎凋病は、糸状菌の一種であるFusarium oxysporum f. sp. lycopersici(フザリウム・オキシスポルム菌)によって引き起こされる、トマト栽培において最も影響力の大きな土壌伝染性病

萎凋病耐性について

萎凋病耐性大玉トマト

萎凋病とは

萎凋病は、糸状菌の一種であるFusarium oxysporum f. sp. lycopersici(フザリウム・オキシスポルム菌)によって引き起こされる、トマト栽培において最も影響力の大きな土壌伝染性病害のひとつです。

感染は主に根の傷口から始まり、菌が道管内(植物体内で水分を運ぶ管)を塞ぐことで株全体の水分輸送が障害されます。外観上の症状としては、下位葉から始まる萎凋(しおれ)と黄化が特徴で、病状が進行すると株全体が枯死します。茎を縦断してみると、道管部が褐色に変色していることが確認できます。これが萎凋病の診断上の重要なサインです。

萎凋病菌には現在、レース1(Fol1)とレース2(Fol2)の2系統が国内で確認されており、レース1は以前から全国的に広く分布しています。レース2はレース1への耐病性品種の導入が進んだ後に問題化した系統で、耐病性の有無を確認する際はどのレースに対応しているかを把握することが重要です。

なお、萎凋病は名称が似た「半身萎凋病」や「根腐萎凋病」と混同されることがありますが、病原菌が異なるまったく別の病害です。この点については後述します。

萎凋病耐病性の区分

種苗メーカーのカタログでは、萎凋病耐病性は主に以下の形式で記載されています。

HR(高度耐病性)とIR(中程度耐病性)の区分:

  • HR(High Resistance): 通常の病原体密度の条件下で、発病をほぼ抑制できる高い耐病性を示します
  • IR(Intermediate Resistance): 感受性品種と比べて発病が抑制されますが、条件によっては発病する可能性があります

レース対応の記載例:

  • 「Fol: 1, 2」→ レース1・レース2の両方に対応
  • 「Fol(レース1, 2)HR」→ 高度耐病性
  • 「F(1, 2)」→ 国内の一部カタログでの省略記法

品種選びで見落としがちなのが、このレース区分の確認です。「萎凋病耐病性あり」と記載されている品種でも、レース1のみ対応でレース2には弱い場合があります。圃場でどのレースが問題になっているかを地域の農業普及指導センター等に確認しておくことが、品種選びの精度を高めます。

大玉トマトで萎凋病耐病性を持つ品種は146品種中約89品種(約61%)に及び、現在では主要品種の大半がこの耐病性を備えています。代表的な品種としては、タキイ種苗の「桃太郎J」(CF桃太郎Jシリーズ)、サカタのタネの「麗妃」「れおん®」などが挙げられます。

萎凋病への対策の歴史

トマト萎凋病は戦前から日本のトマト産地で記録されており、特に施設栽培が普及した1960〜70年代に深刻な被害をもたらしました。連作が行われる施設圃場では土壌中の菌密度が年々高まり、被害が蓄積する問題がありました。

ここからが実際の栽培で差がつくところです。耐病性品種が開発される前は、クロルピクリン等の土壌くん蒸剤による消毒が主な対策でしたが、コストと環境負荷の面で課題がありました。また、耐病性台木への接ぎ木栽培も有効な手段として普及しました。

その後、品種改良によってレース1に対するHR品種が育成され、産地での萎凋病被害は大きく減少しました。しかし、HR品種の普及が進むにつれて選択圧がかかり、レース2が問題化するようになったのが1990年代以降のことです。現在では、レース1・2の両方に対応したHR品種が主流となっています。

意外と知られていないのですが、萎凋病菌は土壌中で厚膜胞子(クラミドスポア)の形態で長期間(10年以上ともいわれる)生存することができます。一度圃場に定着した菌を完全に除去することは非常に難しく、耐病性品種の利用を含む継続的な対策が不可欠です。

耐病性の限界と注意点

萎凋病耐病性品種を導入しても、それだけで完全に防除できるわけではない点を理解しておくことが重要です。

まず、土壌中の菌密度が極めて高い場合には、HR品種であっても発病することがあります。長年にわたって萎凋病が多発してきた圃場では、土壌中の菌密度が非常に高くなっているケースがあり、品種の耐病性だけで対処することには限界があります。

次に、新レースの出現リスクがあります。現在対応しているレース1・2以外の系統が出現した場合、既存の耐病性品種が有効でなくなる可能性があります。定期的に品種特性情報の更新を確認し、地域の病害情報をフォローすることが大切です。

また、萎凋病(Fusarium oxysporum f. sp. lycopersici)と半身萎凋病(Verticillium dahliae)、根腐萎凋病(Fusarium oxysporum f. sp. radicis-lycopersici)は別の病原菌による別の病害です。萎凋病耐病性の記載は萎凋病にのみ有効であり、半身萎凋病や根腐萎凋病に対する耐病性は別途確認が必要です。これら3つの病害を混同すると、耐病性品種を導入しても想定外の発病が起きることになります。

産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、複数の土壌病害が混在する圃場では、各病害への対応状況をカタログで個別に確認することが欠かせません。

防除のポイント

萎凋病の防除は、耐病性品種の利用を基本としながら、土壌管理・耕種的対策・化学的防除を組み合わせた総合防除(IPM)の考え方で取り組むことが重要です。

耕種的防除:

  • 輪作: イネ科作物(水稲、スイートコーンなど)との輪作により、土壌中の菌密度を低下させることが期待できます。少なくとも3〜4年の輪作サイクルを設けることが望ましいとされています
  • 接ぎ木栽培: 萎凋病に強い台木品種への接ぎ木は、耐病性をさらに高める有効な手段です。台木の耐病性レベルも確認して選択することが重要です
  • 土壌pH管理: 土壌pHを適正範囲(6.0〜6.5前後)に維持することで、菌の活動を抑制する効果が期待できます
  • 残渣の適切な処理: 発病した植物体は圃場外で処理し、菌の再感染源をなくすことが基本的な対策です

化学的防除:

  • 定植前の土壌くん蒸(クロルピクリン、ダゾメット粒剤等)による菌密度の低下
  • 定植時の土壌灌注による初期感染の抑制

※農薬の使用にあたっては、必ず最新の農薬登録情報を確認し、ラベルの記載内容に従ってください。

現場の声

施設トマト産地では、萎凋病耐病性品種の導入が産地の維持に大きく貢献した事例が各地で報告されています。

かつては毎年のように萎凋病による枯死株が発生し、圃場全体が壊滅的な被害を受けることもありました。耐病性品種への切り替えと土壌くん蒸の組み合わせにより、被害を大幅に抑制できた産地が多くあります。

一方で、耐病性品種を長期間使い続けたことで新レースが問題化し始めた産地もあります。農業者からは「以前は萎凋病耐病性だけ確認すれば十分だったが、今はレース1・2の両方への対応とともに、半身萎凋病や根腐萎凋病への対応も合わせて確認するようになった」という声が聞かれます。

また、台木への接ぎ木との組み合わせで耐病性を重ねることで、土壌病害への耐性を底上げする取り組みも広まっています。品種と台木の両面から耐病性を確認することが、現在の施設トマト生産での標準的なアプローチになってきています。

まとめ

萎凋病はFusarium oxysporum f. sp. lycopersiciによる土壌伝染性病害で、大玉トマト栽培における最も重要な病害のひとつです。国内ではレース1・2への対応が必要で、主要品種の約61%がこの耐病性を持ちます。

品種選びの際は、レース1・2の両方に対応しているかを確認することがポイントです。また、萎凋病・半身萎凋病・根腐萎凋病は病原菌が異なる別の病害であるため、それぞれの耐病性を個別に確認することが重要です。耐病性品種の導入を軸にしながら、輪作・接ぎ木・土壌くん蒸を組み合わせた総合的な防除体系を構築することで、安定したトマト生産を実現できます。

萎凋病耐病性を持つ大玉トマトの品種一覧は、ミノリスの品種検索からご確認いただけます。

93品種 表示中
マイロック

マイロック

株式会社サカタのタネ

極早生で多収、複合耐病性の赤熟出荷向き品種 ■特性 1. 萎凋病(F:R-1,2)、半身萎凋病、ToMV(Tm-2a 型)、葉かび病、斑点病に抵抗性で、サツマイモネコブセンチュウ、青枯病に耐病性の赤熟出荷向き品種です。 2. 草勢は中程度で異常茎の発生が少なく、若苗定植が可能です。極早生でスタミナもあるので栽培しやすく、収量があがります。 3. 果実は豊円腰高で極硬玉です。チャック果、窓あき果などの奇形果や空洞果の発生が極めて少ないので上物率が高いです。 4. 葉色濃く、葉先枯れなどの生理障害やすじ腐れ果の発生が極めて少ないです。 5. 食味は糖酸のバランスがよく、コクがあり極良です。 ■適応性 促成・半促成栽培に最も適し、抑制・夏秋栽培も可能です。 ■播種と育苗 播種床の地温は25~28℃とし、地温が高すぎる場合は、日中寒冷紗などで遮光します。移植は播種後12~14日くらいの本葉1.5 枚ごろに行います。灌水は毎日行い、夜温は10℃以下にならないように管理します。葉と葉が接触するころに鉢広げを行い、育苗面積を十分にとります。肥料不足のときは、液肥などで追肥を行います。 ■定植準備 前作後、必ず土壌診断を行い適正な肥料設計を立てます。堆肥は、必ず完熟堆肥を用い、圃場は十分に灌水を行います。元肥は圃場によって差異がありますが、10a当たり成分量で窒素15㎏、リン酸20㎏、カリ15㎏を標準とします。 ■定植および定植後の管理 定植は第1花開花ごろを基本としますが、極早生で果実の肥大がよい品種なので、やや若苗で定植して勢いをつけたほうがよいです。異常茎の発生も少なく、セル成型苗の直接定植も可能です。 定植時には育苗ポット、植え穴に十分灌水を行いスムーズに活着させます。第1回目の灌水、追肥は3段花房開花ごろを目安に行いますが、やや強めに草勢を維持したほうがよいです。低温期の追肥は、液肥の灌注、穴肥、葉面散布が有効です。初期の花数はやや少なめで、チャック果、窓あき果の発生が極めて少ないので、1段目を4果とする以外はほとんど摘果する必要がありません。晴天時のハウス内温度は、午前中25℃、午後3時ごろからは20℃、夕方15℃、夜温最低10℃を目安に管理を行います。 ■栽培上の注意点 ・ 低温期にやや果実が小さくなる傾向があるので、やや高めの温度管理を行ないます。 ・ 低段より果実の肥大がよいので、中段以降の草勢を維持し、追肥は少量多回数を基本とします。 ・ 高温期の多肥栽培は、低段でのまだら色果発生の原因となるので注意します。 ・ 極硬玉で日持ちがよく、赤熟収穫をします。高温期も未熟収穫はさけます。 ・ 低段や摘芯後の上段の果実は特に肥大がよいので、ハウス内湿度や土壌水分が安定するように的確に管理し、裂果防止を心がけます。

麗月

麗月

株式会社サカタのタネ

極硬玉で裂果に強く形状安定性が高い。食味のよい夏秋栽培向け大玉トマト ■特性 1.萎凋病(F:R-1,2)、根腐萎凋病、ToMV(Tm-2a型)、半身萎凋病、葉かび病、斑点病に抵抗性でネマトーダに耐虫性の赤熟出荷向き大玉トマト。 2. 草勢は中程度で、栽培の後半までスタミナがある。チャック果、窓あき果、空洞果、すじ腐れ果の発生が少なく、秀品率が高い。 3. 果実は豊円で果色・色回りが優れ、極硬玉で日持ちが極めてよい。裂果の発生が非常に少なく、赤熟収穫が可能。 4.肉質よく、コクがあり食味は極めてよい。 5.着果性がよく、後半まで安定して果実の肥大力があり、多収。 ■適応性 夏秋栽培に最も適している。 ■育苗・育苗管理 播種床の地温は25~28℃とし、播種後14日くらいの本葉1.5枚時に移植を行う。葉と葉が接触するころに苗広げを行い、育苗面積を十分にとる。肥料不足の時は液肥などで追肥を行う。 ■定植準備 作付け前に圃場の土壌診断を行い、適正な肥料設計を立てる。元肥量は圃場により異なるが、10aあたり成分量で窒素10~15㎏、リン酸15~20㎏、カリ15~20㎏を標準とする。 ■定植および定植後の管理 定植はがく割れ~第1花開花ごろを基本とし、極端な若苗定植は避けるようにする。灌水は、第1段着果~果実肥大期ごろを目安に行い、初期からスムーズに生育させる。追肥は3~4段花房開花ごろを目安に草勢を見て行う。 ■病害虫防除 青枯病の汚染圃場では、「フレンドシップ」、「バックアタック」、「マグネット」などを用いて接木栽培を行う。また、CMV、TSWV、TYLCVに対する抵抗性はないので、アブラムシ、アザミウマ、コナジラミなどの防除を徹底する。 ■栽培上の注意点 ・草勢が中程度でスタミナのある品種であるが、着果性がよく、果実の肥大もよいので草勢の維持がポイントとなる。 ・1段目の着果節位が下がりやすい傾向があるので、苗の状態を確認しながら早めに圃場準備を行い、老化苗定植とならないよう注意する。 ・花数が多くなる段も出てくるので、摘果作業が重要である。 ・乾燥気味の水分管理では果実が十分に肥大せず小玉傾向となりやすいため、やや多めの灌水管理を心がける。 ・やや高めの温度管理が適している品種であるため、秋口の温度下降期には早めにサイドを閉め、保温に努める。 ・葉先枯れが少ないため、灰色かび病に比較的強く、葉かび病抵抗性で農薬散布をかなり軽減できるが、疫病、うどんこ病等の防除を怠らないようにする。

秀美

秀美

丸種株式会社

着果結実性の強い多肥栽培でも乱形果の少ない美味しいトマト ● 特性 1. ハウス無加温・トンネル早熟から、露地・雨除け、ハウス抑制用と幅広い栽培が出来る肥大性に優れた収量性の高い中早生種です。 2. 果重 220g 位の甲高型・花痕部は極少の桃色種で、果肉はやや粉質でゼリー部分の緑色が少なく、甘味が強くおいしいトマトです。 3. 萎凋病 (F1)、斑点病 (LS) に耐病性があり、ネマトーダ (N)にも比較的強いです。 4. 葉は濃緑色で厚くよく茂り、やや短桿で草勢中位。根の張りが良く吸肥性は強いが着果性の高い品種です。 5. 草勢のコントロールのしやすく、異常茎が少ない栽培容易な品種です。 ● 栽培のポイント 育苗 播種床:播種床の深さは 9cm 位までの深さとします。それ以上深くすると土壌水分過多で徒長しやすくなります。床土の地温は発芽始めまでは 30℃前後が適温です。 播種:苗の揃いをよくするために条間 9cm 位で条播します。覆土は共土または無病の川砂を用います。播種後充分潅水して新聞紙を覆い、床土の水分 蒸散を防ぎます。播種後 3 日目で新聞紙を取除いて下さい。 発芽始め及び間引き:発芽始めは 4 日目位いですから、その時点で地温を 23 ~ 24℃に下げ、地上部への種皮の持ち上げと徒長を防ぎます。子葉の展開が終われば地温を少し上げて子葉を大きく育てます。混み合っている所は小ばさみで間引きして苗を揃えます。子葉が展開してから条間を軽く中耕して床土を乾燥させて、しっかりした苗を作ります。 定植 定植期:第一段花房の開花寸前の苗がよく、定植前に支柱立をしておき、定植と同時に誘引を行い、茎折れを防ぎます。尚深植えしないように注意します。 元肥及び追肥:本種は根が深く入りますのでよく深耕し、根の働きを良くします。特に堆厩肥の施用により肥料切れも少なくなり、収量の増大につながりますので出来るだけ多く施します。吸肥性が強いですから元肥は N:10 ~ 12kg、P:30kg、K:25kg とし、追肥を早める栽培法にして下さい。異常茎の発生もありませんし、第 1段花房からの着果、肥大が優れていますので、追肥は N:2 ~ 3kgで活着後に第 1 回、第 2 回目はホルモン処理後すぐ施します。以後随時草勢を見て追肥を行います。第 3 花房の肥大始めが最も吸肥量が増大する大切な時期ですから油かすと化成の混合を穴肥で多目に施し、根から吸収しやすくすることです。これによって 4~ 5 段の上位の花房の着果がよくなります。 管理 芽かき:定植時の芽かきは活着して、芽がかるく取れる様になってから行って下さい。わき芽がまだ取れにくい時は、根の働きも悪く、養分吸収をしておりません。また空洞病、かいよう病の発生を防ぐためにも晴天日に行って下さい。つめ、ハサミなどは使わず、茎ぎわからこじるように取ります。 敷わら:露地栽培では中耕除草の後乾燥防止、泥のはね上り防止のため根の充分活着した 5 月下旬頃敷きわらを行います。 ホルモン処理:ホルモン処理は晴天時の午前中に行い高温時は避けて下さい。低段花房では 80 ~ 90 倍で寒い時は濃度を濃く、気温が上昇すれば、うすくして散布して下さい。 薬剤散布:病虫害が発生してからでは防除が困難なので苗床から予防散布(アブラムシ・輪絞病)が必要です。更に発生時に応じて早めに徹底防除をして、収穫時にはできるだけ控えます。 収穫 播種後 120 日位で着色すれば収穫します。第1果房は果肉がやや軟いのでていねいに果実を取扱って下さい。箱詰めは規格に準じて形を揃えて行ないます。

桃太郎ワンダー

桃太郎ワンダー

タキイ種苗株式会社

果形がよく秀品出荷率が高い!良食味な夏秋栽培用の桃太郎! ■特長 ・食味のよい夏秋栽培用「桃太郎」。 ・玉がかたく裂果に強い。 ・チャック・窓あき・変形・空洞果などの生理障害の発生が少なく、秀品出荷率が上がる。 ・花質がよいので着果が安定し、収量が上がりやすい。 ・果形は腰高豊円でスムーズ。果重は、210~220gになる。熟期は早生で果色は濃桃色。 ・草勢は生育全般を通して強く、栽培が安定しやすい。 ・節間長はやや短めで、栽培管理がしやすい。 ・トマトモザイクウイルス(Tm-2a型)、萎凋病レース1(F1)およびレース2(F2)、半身萎凋病レース1(V1)、葉かび病(Cf9)、斑点病(LS)、サツマイモネコブ線虫(N)に複合耐病虫性のほか、青枯病(B)にも比較的強い。 ■栽培の要点 ・老化苗定植を避け、開花直前苗を定植する。 ・1段花房はホルモン処理で確実に着果させる。 ・着果が確認できたら、潅水量を増やす。 ・定植後の最初の追肥は、3段花房の開花前を目安に行う。

豊作祈願1103

豊作祈願1103

トキタ種苗株式会社

収量・秀品率重視のProjectTY大玉。節間が短く、早生で、果実が大きい。周年各作型に適性高い ■特性 病気については、トマトモザイクウィルス2a、萎凋病レース1、2、葉かび病抵抗性、TY耐病性、斑点病耐病性。 現在販売されているTY品種の持つ問題 1)晩生で収穫時期遅れ 2)節間が長く誘引が大変。ハウスの低い生産者では誘引ができず生育期間が限られる。 3)また高温に弱く初期果実が小さい こういった諸問題を解決した品種 ■栽培上の注意 草勢が強いので、元肥は少な目で栽培を開始し、追肥主体でコントロールします。 目安としては、海外から導入したTY品種を従来栽培されている場合は、その施肥設計より3〜5割少なく設定します。施肥量は、前作の残肥、品種により調整が必要です。 潅水についてこまめな潅水が秀品率のアップ及び収量性アップにつながります。花数は多めですので、摘花が必要です。

はれぞら

はれぞら

ヴィルモランみかど株式会社

果実肥大優れ、硬玉で食味の良い黄化葉巻病耐病性品種 ■特徴 タイプ 大玉 (トマト) 耐病性 IR : B:青枯病, N:ネコブセンチュウ(ネマトーダ), ToMV Tm-2a:トマトモザイクウイルス(Tm因子型:Tm-2a), TYLCV:トマト黄化葉巻病, F1:萎凋病レース1, F2:萎凋病レース2, V1:半身萎凋病レース1, CL:葉かび病(Cf9), LS:斑点病 おすすめポイント ①栽培しやすい 安定した草勢維持と黄化葉巻病耐病性 ②高い収量性 果実肥大が優れ、果形が安定 ③流通性 玉質が硬く、輸送性・店もちがよい ④おいしい 糖酸のバランスが良い食味   特性 草勢:中強 果重:220g前後 花数:6-8 果色:濃桃 果形:豊円 裂果:極少 適応作型 夏秋 抑制 促成 半促成 ■品種の特性 草姿 1. 草勢は中強で、厳寒期の草勢が維持しやすい。 2. 中葉で節間長は中程度。 3. 早生の品種で花数が安定。 4. 1花房あたり花数は6-8花で、安定した着果性を示す。 果実 1. 果肉は厚く食感が良い。食味は糖酸バランスとれており、コクもあり美味しい。 2. 濃桃色の豊円形となり、花落ちが小さく外観が美しい。 ■栽培のポイント ① は種・育苗  極度な潅水は避け、細やかな管理を行う。鉢上げの際は10.5cm以上のポットを使用する。苗ずらしは葉が重ならないように適宜行う。 ② ほ場準備  事前にほ場の土壌診断を行い、適正な肥料設計を行う。土壌条件や残肥の量により異なるが、元肥量の目安は窒素成分で10aあたり8-10kg、リン酸15-20kg、カリ15-20kgとする。草勢のバランスを良くするために緩効性肥料や有機質肥料の使用が望ましい。 ③ 定植・栽培管理  定植は第一花房第一花の開花始めを目安に行う。初期生育が旺盛な品種のため、セル苗定植など極端な若苗定植は避ける。活着後は潅水を控え、根張りを良くし、過繁茂にならないように注意する。低段花房はホルモン処理などによって確実に着果させる。第三段花房が開花し始め頃から生育にあわせて潅水量を増やしていく。  追肥は草勢を見ながら第三花房開花頃に開始する。目安として、10日から20日間隔で、1回10aあたり窒素成分で1.0-1.5kgとする。着果負担のピーク(第4段花房開花から第6段花房開花頃まで)頃からは徐々に追い上げていくが、肥料は急激に効かせるのではなく、途切れずに効き、草勢維持できるように工夫する。液肥を潅水に用いる場合、濃度を薄くして回数を多く施す。  本品種は低温期の肥大性が良くカリウム要求性の高い品種である為、葉先枯れを生じることがある。特に着果負担のかかる厳寒期には、カリウム成分の高い肥料で追肥を行うことで葉先枯れの予防を行う。  本品種は低温下で土壌水分過剰や窒素過剰になると、急激に草勢がつき、果形が乱れる恐れがある。その為12℃~14℃の夜温を確保し、少量多回数潅水を心がける。

おおひめ

おおひめ

株式会社むさしのタネ

色よし、味よしの甘熟種 半促成~夏秋向け 【特性】 〇品質、食味共によい。 〇さらに収量性も加味した甘熟種。 〇L標準で心室数は5~6室。 〇肉のしまりがよく、糖度は早期より安定して高い。適度な酸味もあるため、食味は抜群。 〇冬期はわずかに先尖りになる。 〇中葉、中茎、節間も中位。 〇葉色はやわらかいが見かけよりも草勢が強い早生種。 〇高/低温期ともに初期から生育が旺盛。若苗定植を避け、しめ気味に作る。 【病害虫抵抗性】 〇ToMV(Tm) 〇青枯病耐病性 〇萎凋病(R1、R2)、半身萎凋病抵抗性 〇ネマ耐虫性

CF桃太郎J

CF桃太郎J

タキイ種苗株式会社

葉かび病に強い、低温下で肥大力のよいおいしい「桃太郎」! ■特長 ・葉かび病(Cf9)の耐病性をもつ品種で、国内で発生している葉かび病のレースに安定した耐病性を示す。 ・低温・少日照下でも果実肥大力がすぐれる大玉完熟品種で、長期栽培にも適する。 ・果形は腰高豊円で肥大力にすぐれ、果重220~230g程度の大玉になる。 ・果色は美しい濃桃色で食味もたいへんよい。 ・トマトモザイクウイルス(Tm-2a型)、萎凋病レース1(F1)、根腐萎凋病(J3)、半身萎凋病レース1(V1)、葉かび病(Cf9)、斑点病(LS)、サツマイモネコブ線虫(N)に複合耐病虫性。 ■栽培の要点 ・果実の肥大がよいので、長期栽培では定期的に追肥を施し、草勢維持に努める。

かれん

かれん

株式会社サカタのタネ

黄化葉巻病耐病性で食味良好。節間が詰まる抑制栽培向け品種 ■特性 1.萎凋病(F:R-1,2)、ToMV(Tm-2a型)、半身萎凋病、葉かび病、斑点病に抵抗性でネマトーダに耐虫性、黄化葉巻病(TYLCVイスラエル系統、マイルド系統)に耐病性の赤熟出荷向き大玉トマト。 2.草勢は中程度、栽培の後半までスタミナがある。チャック果、窓あき果、空洞果、スジ腐れ果の発生が少なく、秀品率が高い。 3.果実は豊円で果色・色まわりに優れ、硬玉で日もちがよい。裂果の発生が少なく、赤熟収穫が可能。 4.果実の肉質がよく、糖度が上がりやすいので食味が特に優れる。 5.着果性がよく、下段より果実の肥大力があり、多収。 ■適応性 抑制栽培に最も適し、促成・半促成栽培も可能です。 ■育苗・育苗管理 播種床の地温は25~28℃とし、播種後14日くらいの本葉1.5枚時に移植を行います。葉と葉が接触するころに苗広げを行い、育苗面積を十分にとります。肥料不足のときは液肥などで追肥を行います。 ■定植準備 作付け前に圃場の土壌診断を行い、適正な肥料設計を立てます。元肥量は圃場により異なりますが、10aあたり成分量で窒素12~15㎏、リン酸15~20㎏、カリ15~20㎏を標準とします。 ■定植および定植後の管理 定植はがく割れ~第1花開花前ごろを基本とし、極端な若苗定植は避けるようにします。灌水は、第1段着果~果実肥大期ごろを目安に行い、初期からスムーズに生育させます。追肥は3~4段花房開花ごろを目安に草勢を見て行います。 ■病害虫防除 青枯病の汚染圃場では、「シャットアウト」、「アシスト」、「バックアタック」などを用いて接木栽培を行います。また、CMV、TSWVに対する耐病性はなく、TYLCVに対しても保毒型耐病性なので、アブラムシ、アザミウマ、コナジラミなどの防除を徹底してください。 ■栽培上の注意点 ・草勢が中程度でスタミナのある品種であるが、着果性がよく、低段から果実の肥大もよいので、草勢の維持がポイントとなります。 ・灌水不足は尻腐れ果の発生を助長するので、天候に合わせて、少量多回数の灌水管理を行います。 ・果実が硬く、日持ちのよい、赤熟収穫向き品種であるが、強日射や圃場の乾燥、窒素過剰により、栽培初期に同心裂皮が発生することがあるので注意してください。 ・節間が詰まる品種なので、厳寒期は摘葉、玉出しを行い、果実温を十分に確保します。 ・葉先枯れが少ないため、灰色かび病に比較的強く、葉かび病抵抗性で農薬散布をかなり軽減できるが、疫病、すすかび病、うどんこ病などの防除を怠らないようにしましょう。 ・低日射、低温管理で肥大した果実は果形が平玉になりやすく、特に2月以降、日中のハウス内温度が高く、灌水が不足すると、果実の肥大不良により、果実尻部がへこむ場合があるので注意してください。

麗妃

麗妃

株式会社サカタのタネ

黄化葉巻病耐病性で食味良好 秀品率の高い、抑制・促成栽培向け大玉トマト ■特性 1.萎凋病(F:R-1,2)、根腐萎凋病、ToMV(Tm-2a型)、半身萎凋病、葉かび病、斑点病に抵抗性でネマトーダに耐虫性、TYLCV(トマト黄化葉巻病イスラエル系統、マイルド系統)に耐病性の赤熟出荷向き大玉トマト。 2.草勢は中程度。早生で栽培の後半までスタミナがある。チャック果、窓あき果、空洞果、すじ腐れ果の発生が少なく秀品率が高い。春先の軟化玉の発生も少ない。 3.果実は豊円腰高で果形の安定度も極めて高い。果色・色まわりが優れ、秀品率が極めて高い。裂果の発生が少なく、極硬玉で日持ちがよいため赤熟収穫が可能。 4.食味は肉質良好で、甘酸のバランスがよい。 5.着果性がよく、下段より果実の肥大力があり、多収。 ■適応性 抑制栽培および促成栽培に最も適し、半促成栽培も可能。 ■育苗・育苗管理 播種床の地温は25~28℃とし、播種後14日前後の本葉1.5枚時に移植を行います。葉と葉が接触するころに苗広げを行い、育苗面積を十分にとります。肥料不足の時は液肥等で追肥を行います。 ■定植準備 作付け前に圃場の土壌診断を行い、適正な肥料設計を立てます。元肥量は圃場により異なりますが、10aあたり成分量で窒素12~15kg、リン酸15~20kg、カリ15~20kgを標準とします。 ■定植および定植後の管理 定植は、がく割れ~第1花開花ころを基本とし、極端な若苗定植は避けるようにします。灌水は、第1段着果~果実肥大期ころを目安に行い、初期からスムーズに育成させます。追肥は4段花房開花ころを目安に草勢を見て行います。 ■病害虫防除 青枯れ病の汚染圃場では、「バックアタック」、「フレンドシップ」、「ブロック」などを用いて接木栽培を行います。また、CMV、TSWVに対する耐病性はなく、TYLCVに対しても保毒型耐病性なので、アブラムシ、アザミウマ、コナジラミなどの防除を徹底します。 ■栽培上の注意点 ・草勢が中程度でスタミナのある品種ですが、着果性が優れ、低段から果実の肥大もよいので、草勢の維持がポイントとなります。 ・灌水不足は尻腐れ果の発生を助長するので、天候に合わせて、少量多回数の灌水管理を行うとよいでしょう。 ・果実が硬く、日持ちのよい、赤熟収穫向き品種ですが、強日射や圃場の乾燥、窒素過剰により、栽培初期に同心裂皮が発生することがあるので注意します。 ・厳寒期でも比較的採光性のよい品種ですが、果実が葉で覆われることがあるので、玉だし作業を実施します。葉かび病抵抗性で農薬散布をかなり軽減できますが、疫病、すすかび病、うどんこ病などの防除を怠らないようにしましょう。

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