鹿児島在来ササゲ
公益財団法人自然農法国際研究開発センター
・鹿児島県で栽培されている在来種。 ・つるなしの矮性。 ・莢は細長く種子が10~16個入っており、よく着莢し、暑さや乾燥に強く栽培しやすい。 ・種子は小豆色、大きさは小豆より小さいが形はよく似ている。 ・赤飯やご飯に混ぜて食べると美味しい。 ・冷涼地では6月上旬に播種し、8月中~下旬に収穫になる。 ・早生で茎葉が繁茂し雑草抑制効果があり、秋野菜の前作に適する。連作障害が出やすいので、二年以上の輪作を必要とする。
種実用ササゲ 種実用ササゲとは 種実用ササゲとは、莢が完熟するまで畑で育て、乾燥した豆(種実)を食用として収穫するタイプのササゲです。若莢用が「さや野菜」であるのに対し、種実用は「乾燥豆」として利用され、赤飯・煮豆・ぜんざいなどの用途に使わ
種実用ササゲとは、莢が完熟するまで畑で育て、乾燥した豆(種実)を食用として収穫するタイプのササゲです。若莢用が「さや野菜」であるのに対し、種実用は「乾燥豆」として利用され、赤飯・煮豆・ぜんざいなどの用途に使われます。
ここで正確に押さえておきたいのが、「ササゲ」と「アズキ」の違いです。赤飯に使われる豆として両者はよく混同されますが、植物学的には別の作物です。アズキ(Vigna angularis)とササゲ(Vigna unguiculata)は同じ属(ワタマメ属、Vigna属)に属しながらも別の種です。煮たときの見た目は似ていますが、ササゲは皮が厚めで、加熱しても割れにくい(腹が割れにくい)という特性があります。この「腹が割れない=切腹しない」という縁起担ぎが、武士の時代から赤飯にアズキではなくササゲを用いる文化につながったとも言われています。
現代では金時ささげ(トキタ種苗株式会社)や赤飯ささげ 霜栗金時(株式会社トーホク)のように、赤飯用途に特化した種実用品種が流通しています。鹿児島在来ササゲ(公益財団法人自然農法国際研究開発センター)や奈川ササゲ(公益財団法人自然農法国際研究開発センター)のような在来種も各地で受け継がれており、多様なバリエーションが存在します。
種実用ササゲの主な用途は以下の通りです。
赤飯用途が最も代表的です。煮豆として茹でてから炊き込む方法が一般的で、アズキより大粒で皮が厚い品種が好まれる傾向があります。茹で汁の赤みが赤飯の色づけにも重要な役割を果たすため、色素の抜けが良い品種の特性も品種選びの基準になります。
煮豆・惣菜用途でも使われます。甘く煮た豆として料亭の小鉢や家庭の副菜になるほか、サラダに乗せるなどの洋風アレンジにも対応できます。豆の外観(大きさ・色・艶)が商品価値に直結するため、均一な粒揃いが求められます。
郷土食・伝統食としての需要も根強いものがあります。奈川ササゲは長野県の伝統野菜として、地域の食文化と密接に結びついています。地産地消や食育の文脈で、こうした在来種の見直しが全国各地で進んでいます。
種実用ササゲの市場は、和食文化の担い手である家庭料理・惣菜・給食・料亭を中心に形成されています。
赤飯用の豆は、スーパーマーケットの乾物売り場で通年販売される定番商品です。アズキと同じ棚に並ぶことが多く、「赤飯はアズキ派かササゲ派か」は地域文化にもよります。関東では「腹が割れない」縁起からササゲを好む風習が残っていると言われ、産地によって流通している豆の種類が異なります。
業務用ルートでは、量販店向け惣菜メーカーや仕出し業者が一定量を安定調達するニーズがあります。乾燥豆は保存性が高いため、需給の波が出やすいスポット市場ではなく、契約栽培による長期安定取引が成立しやすい品目です。
近年は健康志向の高まりと植物性たんぱく質需要の拡大を背景に、豆類全般への関心が高まっています。ササゲもその恩恵を受けており、特に在来種・伝統野菜としての価値を打ち出した産直販売やオンラインショップでの取り扱いが増えています。
種実用ササゲの栽培は、若莢用と共通する部分が多いですが、目的が「完熟種実の収穫」であるため、後半の管理方法が異なります。
播種は霜が降りなくなった5月以降が基本で、地温15℃以上が発芽の目安です。種実用では長期間畑に置くことになるため、排水が良く日当たりの確保できる場所の選定が重要です。
ここからが実際の栽培で差がつくところです。種実用ではさやが完熟・乾燥するまで収穫しないため、雨が多い秋に莢が濡れたまま放置されると、豆に斑点(カビや病害)が発生するリスクがあります。完熟に近づいたら天気予報を見ながら収穫時期を調整し、雨の前に収穫できるよう計画することが品質維持の鍵です。
収穫後は風通しのよい日陰で莢のまま干し、十分に乾燥させてから脱莢します。乾燥が不十分な状態で脱莢・保管すると、保存中にカビが発生する原因になります。豆の含水率15%以下を目安に乾燥させることが推奨されます。
肥培管理では、窒素の過多は茎葉の繁茂を促し、種実の充実を妨げることがあります。元肥はリン酸を重視し、着莢後は施肥を抑えるのが基本的な考え方です。
種実用ササゲの品種を選ぶ際は、以下の点を確認することが重要です。
在来種(鹿児島在来ササゲ・奈川ササゲなど)は商業育種品種に比べて特性データが少ない場合がありますが、地域の環境への適応性が高い点は大きな強みです。地域の農業試験場や農業改良普及センターに問い合わせると、地域に合った品種に関する情報が得られることがあります。
種実用ササゲの市場規模は、アズキ全体と比べると小さいですが、一定の安定需要があります。特に和食文化が根強い国内では、赤飯・煮豆の需要が急激に消滅することは考えにくく、既存のチャネルでの継続的な需要が見込まれます。
産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、国産豆へのこだわりを持つ消費者層が増えていることは追い風です。輸入豆類との価格競争は依然として課題ですが、「国産・在来種・産地限定」という付加価値を打ち出すことで価格差を正当化できる市場が育ちつつあります。
今後の展望として、植物性たんぱく質としての豆類への注目は世界的に高まっており、ササゲもその文脈で海外市場での需要拡大が期待されています。特にアフリカや東南アジアでの消費大国であるcowpeaの文化圏と日本の在来種との交流も、学術面・農業面の双方で関心が高まっています。
種実用ササゲは、赤飯・煮豆を中心とした和食文化に根ざした乾燥豆として、国内で安定した需要を持つ品目です。アズキと混同されがちですが、皮が厚く腹割れしにくいという固有の特性を持ち、用途に応じた品種選定が重要です。
栽培面では、完熟まで圃場に置くため収穫後半の天候管理と乾燥管理が品質を左右します。金時ささげ(トキタ種苗株式会社)や赤飯ささげ 霜栗金時(株式会社トーホク)のような専用品種から、鹿児島在来ササゲ・奈川ササゲのような在来種まで、目的と販路に合わせた品種選びを検討してみてください。
公益財団法人自然農法国際研究開発センター
・鹿児島県で栽培されている在来種。 ・つるなしの矮性。 ・莢は細長く種子が10~16個入っており、よく着莢し、暑さや乾燥に強く栽培しやすい。 ・種子は小豆色、大きさは小豆より小さいが形はよく似ている。 ・赤飯やご飯に混ぜて食べると美味しい。 ・冷涼地では6月上旬に播種し、8月中~下旬に収穫になる。 ・早生で茎葉が繁茂し雑草抑制効果があり、秋野菜の前作に適する。連作障害が出やすいので、二年以上の輪作を必要とする。
公益財団法人自然農法国際研究開発センター
・長野県松本市の山間部で栽培されている在来種。 ・つるなしの矮性、カウピーとも呼ばれている。 ・豆色は赤色でアズキによく似ているがやや大きく腎臓形をしている。 ・乾燥に強く育てやすい。 ・赤飯用の豆として欠かせないお豆、煮豆、あんなどアズキと同じような調理法で食べることができる。 ・播種期はアズキに準じ、冷涼地で5月中下旬~6月中旬。
トキタ種苗株式会社
赤紫色の子実色、艶、形も上々なささげ ■特性 つるなしタイプのささげ。乾燥子実(タネ)を食用する品種。支柱など不要で栽培管理は容易。 ■栽培上の注意 弱光下や肥料が多いと蔓を出すので刈り取る必要がある(伸びた蔓では実の収穫ができない) 関東地方で低温になる10月以降に子実を収穫すると色が薄くなる。 ■播き時期 1日の最低地温が10℃以上になった時期から播ける。6月下旬まき8〜9月収穫がタネの色上がりも良く栽培しやすい。 ■播種方法 1か所に2粒落として、間引きなしで栽培する。 ■植え付け 株間30〜40cm、畝間55cmを目安。 ■土壌条件 日当たり、水はけの良い土壌が良い。加湿には弱い。 ■肥料 元肥1平方メートル当たり、成分量でチッソ10g、リン酸12g、カリ15g目安。田んぼの畔などで栽培するのでも十分。 ■収穫 夏場は、鞘の色が黄色くなってきたら順次摘み取って陰干し脱穀乾燥させる。収穫適期を過ぎてもならせておくと腐ったりすることもある。 ■料理 やっぱり赤飯が定番。アズキと違って腹が割れないとか。
公益財団法人自然農法国際研究開発センター
・鹿児島県で栽培されている在来種。 ・つるなしの矮性。 ・莢は細長く種子が10~16個入っており、よく着莢し、暑さや乾燥に強く栽培しやすい。 ・種子は小豆色、大きさは小豆より小さいが形はよく似ている。 ・赤飯やご飯に混ぜて食べると美味しい。 ・冷涼地では6月上旬に播種し、8月中~下旬に収穫になる。 ・早生で茎葉が繁茂し雑草抑制効果があり、秋野菜の前作に適する。連作障害が出やすいので、二年以上の輪作を必要とする。
公益財団法人自然農法国際研究開発センター
・長野県松本市の山間部で栽培されている在来種。 ・つるなしの矮性、カウピーとも呼ばれている。 ・豆色は赤色でアズキによく似ているがやや大きく腎臓形をしている。 ・乾燥に強く育てやすい。 ・赤飯用の豆として欠かせないお豆、煮豆、あんなどアズキと同じような調理法で食べることができる。 ・播種期はアズキに準じ、冷涼地で5月中下旬~6月中旬。
トキタ種苗株式会社
赤紫色の子実色、艶、形も上々なささげ ■特性 つるなしタイプのささげ。乾燥子実(タネ)を食用する品種。支柱など不要で栽培管理は容易。 ■栽培上の注意 弱光下や肥料が多いと蔓を出すので刈り取る必要がある(伸びた蔓では実の収穫ができない) 関東地方で低温になる10月以降に子実を収穫すると色が薄くなる。 ■播き時期 1日の最低地温が10℃以上になった時期から播ける。6月下旬まき8〜9月収穫がタネの色上がりも良く栽培しやすい。 ■播種方法 1か所に2粒落として、間引きなしで栽培する。 ■植え付け 株間30〜40cm、畝間55cmを目安。 ■土壌条件 日当たり、水はけの良い土壌が良い。加湿には弱い。 ■肥料 元肥1平方メートル当たり、成分量でチッソ10g、リン酸12g、カリ15g目安。田んぼの畔などで栽培するのでも十分。 ■収穫 夏場は、鞘の色が黄色くなってきたら順次摘み取って陰干し脱穀乾燥させる。収穫適期を過ぎてもならせておくと腐ったりすることもある。 ■料理 やっぱり赤飯が定番。アズキと違って腹が割れないとか。