病害耐性

うどんこ病耐性のメロン品種一覧 全101種類

うどんこ病耐性メロン うどんこ病とは うどんこ病は、子嚢菌類の糸状菌によって引き起こされる代表的な病害の一つで、メロンを含むウリ科作物に広く発生します。メロンのうどんこ病の主要な原因菌は Podosphaera xanthii(ポドスフェラ

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うどんこ病耐性について

うどんこ病耐性メロン

うどんこ病とは

うどんこ病は、子嚢菌類の糸状菌によって引き起こされる代表的な病害の一つで、メロンを含むウリ科作物に広く発生します。メロンのうどんこ病の主要な原因菌は Podosphaera xanthii(ポドスフェラ・キサンティイ)で、かつては Erysiphe cichoracearum も主要菌として挙げられていましたが、現在は P. xanthii が国内外の主流であることが確認されています。

症状は葉の表面に白い粉状の菌糸・胞子が広がることで始まります。病斑は白い粉を振りかけたような外観を呈し、これが「うどん粉(うどんこ)病」という名前の由来です。感染が進むと葉全体が白く覆われ、光合成能力が低下します。重篤な場合は葉が黄化・枯死し、果実の肥大不足・糖度低下・収量減少につながります。

うどんこ病は比較的乾燥した条件でも発生しやすい点が特徴で、他の病害(べと病など)が多湿条件で発生しやすいのとは対照的です。そのため、夏から秋にかけての晴天が続く時期でも発生リスクがあり、ハウス内の乾燥条件も発病を助長することがあります。施設栽培・露地栽培を問わず発生し、栽培期間を通じた継続的な防除が必要な病害です。

うどんこ病耐性の区分

メロンのうどんこ病耐性は、種苗メーカーのカタログ上で「Pm」「PMR」などの略号で表記されることがあります。PMRは「Powdery Mildew Resistance」(うどんこ病抵抗性)の略称で、耐性の有無を示す基本的な表記です。

意外と知られていないのですが、うどんこ病菌にはレース(系統)が存在します。メロンに対する P. xanthii のレースは国際的に複数確認されており、レース1・2・3・5などが知られています(番号の体系は研究機関によって異なる場合があります)。特定のレースに対して耐性を持つ品種であっても、別のレースに対しては感受性を示す場合があります。

品種カタログに「うどんこ病耐性」と記載されている場合、どのレースに対する耐性なのかまで明記されているケースは少ないのが現状です。産地で問題になっているうどんこ病のレース情報を把握しておくことが、品種選びの精度向上につながります。地域の農業改良普及センターや県の農業試験場に相談するのも有効な方法です。

HR(高度耐病性)とIR(中程度耐病性)の区分については、メロンのうどんこ病耐性においては明確にHR/IRと表記されるケースは多くなく、「強」「やや強」「中」などメーカー独自の評価表現が使われることが一般的です。

歴史と豆知識

うどんこ病はウリ科作物栽培の長い歴史の中で古くから問題になってきた病害です。農薬による防除が確立する以前から、「白粉病」「白渋病」などの名称で農家に認知されていました。

耐性品種の育種においては、野生のウリ科植物に由来する耐性遺伝子の探索と品種への導入が積み重ねられてきました。メロンのうどんこ病耐性育種は20世紀半ば以降に本格化し、耐性遺伝子を持つ品種が次第に普及するようになりました。

注目したいのは、うどんこ病菌の多様性という点です。この菌は宿主となる植物種ごとに「専化型(formae speciales)」が異なり、メロンに感染するうどんこ病菌はキュウリやカボチャとは異なる系統であることが確認されています。これは、他のウリ科作物で問題になっているうどんこ病菌がメロンに侵入するリスクが低いことを意味しますが、同じメロン畑での菌の蓄積による感染圧の上昇には注意が必要です。

耐性の限界と注意点

品種の耐病性だけに頼るのではなく、総合的な防除体系が重要です。

耐性品種であっても、感染圧(圃場中の菌量)が非常に高い条件や、品種が対応していないレースが侵入した場合は発病することがあります。特に、周辺圃場でうどんこ病が多発している状況では、耐性品種でも発病リスクが高まります。

新レースの出現リスクも考慮する必要があります。うどんこ病菌は比較的変異を起こしやすく、耐性品種が普及した地域で新しいレースが選抜される可能性があります。既存の耐性品種が対応できない新レースの出現は、世界各地で報告されており、品種の耐病性だけに依存しない管理体系の構築が重要です。

高温・多湿・窒素過多の環境条件は発病リスクを高めることがあります。施設内の換気管理・適切な施肥量の管理も、うどんこ病の予防に重要な役割を果たします。

防除のポイント

うどんこ病の防除は、耐病性品種の選択を基本としながら、耕種的防除・化学的防除を組み合わせた体系で行います。

施設内の換気の改善は、胞子の飛散密度を下げ、発病リスクを低減する効果があります。過湿を避けつつも過度の乾燥にならない適切な環境管理が求められます。

罹病した葉・植物体の残渣は圃場に放置せず、速やかに除去・処分することが次作への菌の持ち越しを防ぎます。ハウス内の清潔な管理が菌の密度低下につながります。

化学的防除については、メロンのうどんこ病に登録のある殺菌剤を活用します。発病初期の対応が重要で、病斑が広がってからでは治療効果が限定的になります。また、同一作用機序の薬剤の連続使用は薬剤耐性菌の発達を招くリスクがあるため、ローテーション散布が推奨されます。

※農薬の使用にあたっては、必ず最新の農薬登録情報を確認し、ラベルの記載内容に従ってください。

現場での対策状況

メロン産地では、うどんこ病対策として耐性品種への移行が進んでいます。特に、施設内での長期栽培が基本のアールス系温室品種では、栽培期間中に感染圧が高まりやすいため、耐性品種の導入が生産安定の重要な柱になっています。

一方で、薬剤防除との組み合わせを完全にやめると、耐性品種の対応外のレースが優占するリスクがあるため、耐病性品種の導入後も予防的な防除体系を維持している産地が多いのが実情です。

ここからが実際の栽培で差がつくところです。うどんこ病耐性品種を導入した際に、「もう薬剤防除は不要」と考えるのは早計です。耐性品種の特性を正しく理解したうえで、総合的な防除体系の中の一要素として位置づけることが、安定生産への近道です。

まとめ

うどんこ病は乾燥条件でも発生しやすいメロンの重要病害で、施設・露地を問わず栽培全期間にわたる管理が必要です。耐性品種の導入は有効な対策ですが、レースへの対応範囲・耐性の限界を理解したうえで活用することが重要です。

品種選びでは、うどんこ病耐性の表記とともに、地域で問題になっているレース情報の確認が有効です。化学的防除・耕種的防除との組み合わせによる総合防除体系を構築することで、安定したメロン生産につなげることができます。うどんこ病耐性メロンの品種一覧もあわせて参照してみてください。

101品種 表示中
FRアムス

FRアムス

公益財団法人園芸植物育種研究所

うどんこ病抵抗性、安定した食味・輸送性の高い緑肉種。春作這栽培・立栽培、秋作立栽培用 ・果形はやや腰高、果重は1.0~1.5kg。果皮は緑色で縦縞があり縞以外の部分にはネットが出る。 ・果肉は厚く緑色で、胎座部は淡橙黄色となる。 ・肉質は収穫後徐々に軟質多汁となり、3日目頃から適食となる。発酵性はないため適食期は数日間持続する。 ・へたの離層の発現時が収穫適期で、熟度の揃ったメロンを出荷できる。 ・春作と秋作に適応し、各作型で安定した食味のメロンが生産できる。 ・雌花の着生は安定し、低温着果力も強いので蜜蜂交配で安定した着果が得られる。 ・標準糖度(Brix) 15~16% 成熟期間 九州:60日前後(4月出荷) 関東:55日前後(6月出荷) 東北・北海道: 50日前後 品種特性一覧 果皮色・果肉色 緑・緑 草勢 ◎ ネット ◯ 果形 腰高 うどんこ病抵抗性 ◯ つる割病抵抗性 0・2 メロンえそ斑点病(MNSV)抵抗性 ×

MK-M197 (限定販売)

MK-M197 (限定販売)

ヴィルモランみかど株式会社

高温期向き、つる割れ病・うどんこ病に強く栽培が容易。 ■特徴 タイプ 地這い緑肉 耐病性 IR : うどんこ病, つる割れ病レース0, つる割れ病レース2 特性-1 果皮色:灰緑 果形:正球 果重:1.3kg 果肉色:緑 糖度:16度内外 特性-2 熟期(開花後):55日 草勢:やや強 おすすめポイント 高温期向き、つる割れ病・うどんこ病に強く栽培が容易。 ■品種の特性 1. 中葉で、つるはやや太く、節間はやや詰まり、草勢はやや強い。雌花着生と着果は安定して良い 2. つる割れ病(レース0,2)に耐病性強、うどんこ病にも強い。 3. 果実は1.3kg内外の正球形である。果皮色は灰緑色。ネットの太さは中位で、密に安定して盛り上がる。 4. 果肉は緑色でやや黄みがかる。空洞果になりにくく、種子が流れない。糖度は16度内外と安定し、食味が良い。 5. 開花後55日内外で適熟となり、収穫後5日~10日が食べ頃で、日持ちがよい。 ■栽培のポイント 1. 早めに整枝作業に入り、強整枝は行わない。 2. 収穫に際しては開花日の明記をした上、試し切りをして判定し、開花後の日数で収穫していくのが確実。

NM-119

NM-119

ナント種苗株式会社

春秋タイプの緑肉アールス CCYVに強度の耐病性で糖度乗りの良い早生 ■病害耐病/抵抗性 ・ウリ類退緑黄化病耐病性(CCYV) ・うどんこ病抵抗性 ・つる割病レース0,1,2抵抗性 ■基本特性 ・春秋系の緑肉アールスメロン。 ・葉はやや大きく、やや開帳性。 ・アールス系としては早生で糖度乗り早い。 ・ネットの密度は中密、高さはやや低い。 ・果形は球形から腰高。果肉は黄緑色。 ・糖度は16~17度と安定して高い。

NM-120

NM-120

ナント種苗株式会社

■病害耐病/抵抗性 ウリ類退緑黄化病耐病性(CCYV) うどんこ病抵抗性 つる割病レース0,2抵抗性 ■基本特性 ・早春晩秋系の緑肉アールスメロン。 ・葉の大きさは中位、やや開帳性。 ・アールス系としては早生で糖度乗り早い。 ・ネットの密度は中位、高さはやや高い。 ・果形は腰高から高球。果肉は黄緑色。 ・糖度は16~17度と安定して高い。

NM-164

NM-164

ナント種苗株式会社

地待望の秋春系の赤肉アールス。 いままでにない白肌でネットが盛る。 肥大性よし、赤肉発色よし、食味よし。 ■特徴 ・赤肉アールスとしては今までにない「白肌」で高級感がある。 ・ネットは細かすぎず、密度は中程度になり、高く盛り上がる。 ・果形は球形で低温でも肥大性に優れる。 ・果肉は鮮やかなオレンジ色。低温作型においても果肉色の発色に優れる。ニンジン臭はありません。 ・果肉は胎座部(中心部)だけ緩んで皮際は硬いままというのではなく、中心から皮際まで均一に緩む。 ・つる割病R0,1.2抵抗性。うどんこ病抵抗性(レースによっては罹病)。

NM-320

NM-320

ナント種苗株式会社

高温期でもネットの出方が美しく、うどんこ病にも強い、濃緑皮緑肉メロン ■特徴 ・ネットが盛り上がり、ネットの発生不良が起こりにくい濃緑皮緑肉メロン。 ・つる割病レース0,2及びうどんこ病抵抗性。 ・葉はやや大きく、草勢は強めである。 ・果肉は厚く、収穫直後の果肉は硬めであるが、その後メルティング質に変化する。 ・成熟日数はトンネル栽培で53日程度。 ■栽培のポイント ・濃緑皮の既存品種と比べると草勢が強いので施肥量を2割ほど減らす。

NNM-017

NNM-017

ナント種苗株式会社

鬼に金棒!キューピットに うどんこ病耐病性! ■特徴 ・「キューピット」にうどんこ病耐病性を付与。 ・うどんこ耐病性が付与され、最後まで草勢安定し、葉が枯れにくくなったため、更に糖度が安定する。 <以下の特性はキューピットと同じ> ・果重500g~900gの果実が沢山なる。 ・果皮は灰緑色。成熟すると黄色く発色。 ・果肉色は美しいサーモンピンク。 ・開花後40日程度で収穫できる早生。 ・糖度は17~20度と高く、棚持ちよい。 ・つる割病レース0.1.2抵抗性。 ■栽培のポイント ・整枝栽培であれば小蔓2~3本出しがお勧め。 ・1蔓当たり3~4個を目安に着果させる。 ・放任栽培も可能。その場合、定植後30日以降に着果させる。(それまでに着果した果実は摘果する)。 ・収穫時の目安は、果皮に黄色い模様が出始めた頃。

アップリー

アップリー

ナント種苗株式会社

果皮は薄くてサクサク。 リンゴみたいに丸かじりもできる 甘くてジューシーな うす皮緑肉メロン。 ■特徴 ・果実サイズは400~500gでやや小ぶりなリンゴサイズ。 ・果皮はとても薄く、サクサクして歯切れ良い。 ・果肉は緑色で肉質ジューシー。糖度13~15度で十分に甘い。 ・種も非常に小さいので、種ごと食べられます。 ・食べきりサイズで、生ゴミがほぼ出ないSDGsなメロンです。 ・草勢は中程度。うどんこ病耐病性は無いので、防除は必須。 ・交配後30~35日で収穫適期。果皮が薄く黄色になり始めたら収穫のサイン。 ・収穫直後は果皮に苦味が残るが、1日置くと苦味が無くなる。 ■栽培のポイント ・雌花は子蔓の1節目に安定して着生。 ・整枝栽培の場合、1蔓あたり5~6個着果させる。 ・着果数が少ないと収穫前に首回りの裂果が発生しやすくなる。 ・他のメロンと比べると耐雨性もあり、露地栽培も可能。 ・しかしながら、裂皮防止のために雨よけトンネルを推奨します。 ■コメント 放任栽培の場合は、株間120~150cm、畝間200~250cm、本葉4~5枚で親蔓を摘芯します。着果は定植後1か月を目安に行い、それまでに着果した果実は摘果する。果皮色が薄く黄色に変色し始めたら収穫開始。1株から20果ほど収穫できます。

アニバーサリー

アニバーサリー

ナント種苗株式会社

立体はもちろん、地這でもこんなに美ネット。 高温期~初期抑制作に最適。 ■特徴 ・葉の大きさは中程度で、色は濃い。草勢は強めでツルもちが良い。 ・うどんこ病に抵抗性、つる割病レース0,2に抵抗性。ネットは地這系の中では高く盛り上がりアールスに近い外観。 ・果形は球~腰高で果重は1.2~1.6kg。果肉色は鮮やかな黄緑色で糖度は16度内外に安定する。成熟日数はハウス ・トンネル栽培で50日前後のやや早生。 ■栽培のポイント ・根が強く草勢が強めなので元肥を1~2割控える。開花から肥効を高め、ネット発生までは高温の温度管理を行い果実の初期肥大を良好にする。 ・ネット系の中では早生なので収穫遅れにならないよう注意する。 ・果皮が硬化しやすいので、低温期の栽培・収穫には不向き。

アールスアリーナ

アールスアリーナ

株式会社萩原農場

栽培性に優れたアールス系メロン ・不良環境下においても栽培が安定しているアールス系メロンです。 ・特に、高温期の夏系2号・厳寒期の秋冬系2号の栽培性は抜群です! ■特性 ・草姿は小葉、節間は短くコンパクトである。 ・草勢はやや強く、高温下でも根張りが良い。 ・雌花の着生は高温下でも安定している。 ・つる割病(レース0,2)に抵抗性で、うどんこ病にも強い。 ・高温下でもネット発現が安定し、均一に盛り上がる。 ・果皮は灰白色で、黄化しにくい。 ・果形は正球系で、高温下でも過剰肥大しない。 ・果肉は黄緑色で厚く、メルティング質で食味が優れる。 ・糖度は15~16度と高く安定し、日持ち性が優れる。 ・高温下でも肉崩れが少なく可食期間も長い。 ・成熟日数は諸条件(天候・気温・草勢)により変動するが、48~50日程度である。

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