病害耐性

つる割病耐性のメロン品種一覧 全110種類

つる割病耐性メロン つる割病とは つる割病は、メロン栽培において最も重要な土壌病害の一つです。病原菌はFusarium oxysporum f. sp. melonis(フザリウム・オキシスポルム菌のメロン専化型)で、土壌中に長期間生存でき

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つる割病耐性について

つる割病耐性メロン

つる割病とは

つる割病は、メロン栽培において最も重要な土壌病害の一つです。病原菌はFusarium oxysporum f. sp. melonis(フザリウム・オキシスポルム菌のメロン専化型)で、土壌中に長期間生存できる難防除病害として知られています。

感染すると茎の地際部が褐変し、維管束が侵されることで水分・養分の通道が妨げられます。初期症状は日中に葉がしおれ、夜間に回復するという反復を繰り返しますが、進行すると株全体が急速に枯死します。茎を縦に割ると維管束が褐色に変色していることで診断できます。

病原菌は土壌中で10年以上生存できるとされており、発病した圃場では菌密度が高まり、以降の作付けでも被害が出やすくなります。また、菌は傷口(ほ場作業による根の傷、播種時のダメージなど)から侵入するため、定植・育苗段階の管理も重要です。高温・多湿条件、酸性土壌、連作が発病リスクを高めます。

つる割病にはレース(系統)が存在し、国際的にはレース0・1・2・1.2の4つが知られています。日本の産地ではレース0と2が主体とされてきましたが、産地によって状況は異なります。

つる割病耐性の区分

種苗カタログには「つる割病(レース0,2)抵抗性」「Fom耐病」「F耐病」などの表記が用いられます。

まず押さえておきたいのが、「どのレースに耐性があるか」の確認です。多くの品種はレース0とレース2への耐性を持ちますが、レース1・レース1.2への耐性を持つ品種は限られています。カタログに「レース0,2」と書かれている場合、レース1・1.2に対しては耐性がありません。

ミノリスに登録されているメロン品種でも、品種説明にレース情報が明記されているものがあります。住化農業資材株式会社の「レガロ」「ベルチェ」はつる割病(レース0,2)抵抗性、横浜植木株式会社の「クインシー719」「クレセント」はつる割病レース0・1・2への抵抗性を持つことが品種説明に記載されています。対応レースの幅が品種によって異なる点は、品種選びの重要な判断材料となります。

耐性の強さについては、日本では「抵抗性」「比較的強い」などの表記が混在しており、TYLCV(トマト黄化葉巻ウイルス)耐病性のようなHR/IRの国際基準で整理されているケースは多くありません。カタログの表記内容を確認しつつ、地域の農業改良普及センターや種苗メーカーに相談することを検討してください。

歴史と豆知識

フザリウム属菌によるメロンのつる割病は、世界各地のメロン産地で長年にわたり問題とされてきた病害です。日本でも施設メロン栽培の普及とともに連作による発病が深刻化し、1960〜1970年代以降、耐病性品種の育種と接ぎ木による防除が本格化しました。

接ぎ木栽培(メロンの穂木をカボチャやユウガオの台木に接ぎ木する方法)は、根がつる割病に強い台木の力を借りることで発病を回避する技術です。実際、多くのメロン産地では接ぎ木栽培が標準となっています。

意外と知られていないのですが、耐病性品種と接ぎ木は同じ目的(つる割病防除)を持ちながら、異なる性格を持つ技術です。耐病性品種は穂木自体が菌に対する抵抗力を持ち、接ぎ木は根の耐性を借りるものです。産地の状況(土壌の菌密度・レース)に応じて、どちらか一方、あるいは両方を組み合わせて使われています。

耐性の限界と注意点

つる割病耐性品種を導入しても、それだけで完全に防除できるわけではありません。

レースの変異に注意が必要です。フザリウム菌は変異しやすく、既存の耐性品種が対応していない新たなレースが出現する可能性があります。「レース0,2抵抗性品種を使っているのに発病した」という場合、レース1や1.2が関与している可能性があります。圃場での発病状況を観察し、必要に応じてレース判定を行うことが対策の出発点です。

高い菌密度下での発病リスクも見逃せません。長年の連作で土壌中の菌密度が極めて高い圃場では、耐病性品種でも発病することがあります。耐病性は「発病しにくくする」特性であり、いかなる条件下でも発病を防ぐという保証ではありません。

また、耐病性品種でも根に物理的なダメージがあると感染しやすくなります。定植時の根の損傷、土壌の固結による根痛みなどには注意が必要です。

防除のポイント

つる割病の防除は、耐病性品種の利用を軸に、複数の手段を組み合わせた体系的なアプローチが有効です。

輪作・作付け間隔が基本の防除手段です。フザリウム菌の宿主とならない作物(イネ科など)との輪作を取り入れることで、土壌中の菌密度を低下させることが期待できます。メロンを含むウリ科の連作は避けることが重要です。

土壌消毒(クロルピクリン等)は、発病が確認された圃場や連作圃場での高菌密度対策として有効です。ただし、薬剤を使用する際は農薬登録内容を確認し、安全使用基準を守ることが前提です。

接ぎ木栽培との組み合わせも現場では広く行われています。台木の耐性と穂木の品質特性を組み合わせることで、耐病性と食味・収量の両立を図ります。

排水改善・pH調整も有効です。土壌が酸性に傾くと発病リスクが高まるため、石灰資材の施用による適正pH(6.0〜6.5程度)の維持が推奨されます。

※農薬の使用にあたっては、必ず最新の農薬登録情報を確認し、ラベルの記載内容に従ってください。

現場の声

連作が多いメロン産地では、つる割病対策が品種選びの重要な条件の一つになっています。土壌消毒・接ぎ木・耐病性品種を組み合わせた防除体系が普及している産地では、単体の対策に頼るよりも安定した生産が実現しやすいとされています。

カタログに記載されたレース対応の幅が広い品種(例: レース0・1・2対応)は、複数レースへの対応力があるため、産地のリスク分散として評価されています。一方で、レース1.2への対応品種は限られており、このレースが優勢な産地では品種選択の幅が狭まることも課題です。

新たな産地でメロン栽培を始める場合は、土壌中のつる割病菌の有無・レース調査を事前に行うことが、品種選びの精度を高めます。

まとめ

つる割病(Fusarium oxysporum f. sp. melonis)は、土壌中に長期間生存しメロン栽培に深刻な被害をもたらす病害です。耐性品種の選択にあたっては、品種が対応しているレース(0・1・2・1.2)を確認することが最初のポイントです。

耐病性品種の導入は有効な対策ですが、菌密度・レース変異・土壌状態によって限界があります。輪作・土壌消毒・接ぎ木・排水管理を組み合わせた総合的な防除体系を構築することで、安定したメロン生産につなげることができます。

ミノリスではつる割病耐性タグが付いたメロン品種の一覧から、各品種の耐性レースや特性を確認できます。栽培圃場の病害リスクと照らし合わせながら品種を選んでください。

110品種 表示中
アールス・ムーラン夏Ⅱ

アールス・ムーラン夏Ⅱ

ナント種苗株式会社

「ムーランシリーズ」は白肌が美しく、ヒルネット発生が極めて少ないのが特徴です。 ■特徴 ・果形は球形~腰高形の夏系緑肉アールス。夏系品種としては数少ない「白肌」でネットはやや粗く、高く盛り上がる。ネット発生が遅くヒルネットが発生しにくい。果肉は黄緑色で糖度は16度程度に安定。果肉の緩みは遅く棚持ち良い。追熟してメルティング質になると皮際までとろける食感が楽しめる。アンテナ部の萎れが非常に遅いため、長い期間において商品性が高い。草勢はやや強め。節間長はやや長めで葉は大きい。果梗部の長さは中位。交配からの成熟日数はやや長めの晩生。つる割病レース0,2及び、うどんこ病抵抗性(レースによっては罹病)。 ■栽培のポイント ・盛夏期での栽培はネットが粗くなるため不向き。 ・開花期前後の土壌水分量が多いと果梗長が長くなってしまうので、注意する。

オードリー

オードリー

株式会社むさしのタネ

地這でも作れる 青肉ネットメロン ■特性 〇果実が正球形で安定しており、果皮は灰緑色で、美しいネットが入る。果肉は黄緑色で厚く、肉質は緻密で適度に締まり、日持ちにも優れる。糖度は高く、大変おいしい。 〇草姿はやや大葉で節間は短め。雌花の着生・着果は安定しており、高温期の栽培でもツル持ちが良い。 ■病害虫抵抗性 〇ウドンコ病に強く、つる割れ病(レース0、2)に抵抗性がある。 ■栽培のポイント 〇地這栽培でも栽培可能で、露地栽培ではトンネルの設置をした方が栽培しやすい。成熟日数は交配後52日程度が目安。

クインシー

クインシー

横浜植木株式会社

まろやかな香り、ジューシーなおいしさ! ■特性 ・地這い立体栽培兼用種。葉は中位で草勢は強い。 ・つる割れ病(レース0.2)に抵抗性で、うどんこ病に強い。 ・雄花着生 ・着果が良く作り易い。 ・果実は球形~やや扁平球で、果皮は灰緑色。 ・果実はサーモンピンク色で厚い。 ・肉質は緻密で、カロチン臭が少なく、食味良好。 ・糖度は15~17度と高く、日持ち良好で可食期間が長い。

グレース

グレース

株式会社タカヤマシード

おいしく作り易いネットメロン ■特性 1. ハウス、大型トンネルの立作り及び這作り用ネットメロンである。 2. つる割、ウドン粉に対して、従来のネットメロンより耐病性があり栽培は容易である。 3. 草勢は強く、葉は中位、低温時の雌花の着生、着果性に秀れ、作り易く、裂果、変形果が極めて少なく上物率が高い。 4. ネットは密に発生し、コルクの盛り上がりは高く、見栄えがよい。 5. 果実は1.3~1.5kgの腰高球形、果皮は灰緑色で完熟しても黄化しない。 6. 果肉は黄緑色で厚く、3.5~4.0cm。糖度は14~15度と安定して高く、肉質はよくしまり食味は非常によい。登熟日数は55日位で、果肉発酵の心配なく日持ちよく2週間程度変質しない。 ■ポイント 1. 定植は本葉3.5枚、育苗日数は35~40日位が適当である。 2. 栽植密度は、立作りで畦巾1.2m、株間40cm、這作りで畦巾2.0~2.4m、株間50~70cmを標準とする。 3. 這作りでは子蔓2本仕立てとし、着果節位は10~15節、一株4果穫りとする。

サクサクハミー

サクサクハミー

株式会社むさしのタネ

サクサク食感と濃厚な甘味のおいしいメロン ■特性 〇果重は1.5~2㎏程度、果色は黄皮に、ネットが入る。高級感がある美しい外観が特徴。 〇果肉はサーモンピンク色で、サクサクの食感と濃厚な甘味で大変おいしい。 ■病害虫抵抗性 〇つる割病(R0、2) ■栽培のポイント 〇地這栽培は子蔓2本仕立3~4果、3本仕立5~6果収穫。立体栽培は親蔓1本仕立1~2果収穫、子蔓2本仕立2~3果収穫。 ■おいしさの “ ひみつ ” ◎サクサク食感と濃厚な甘味が特徴 サクサクと歯ごたえがある食感と、糖度16度にもなる強い甘味が特徴の大変おいしいメロン。

サマールピアレッド

サマールピアレッド

ヴィルモランみかど株式会社

ルピアレッドタイプの晩出し向き品種 果揃いよく秀品率抜群 ■特徴 タイプ 地這い赤肉 耐病性 IR : うどんこ病, つる割れ病レース0, つる割れ病レース2 特性-1 ネット:密度・・・・・・密     盛上がり・・良 果皮色:灰緑 果形:正球 果重:1.5kg 果肉色:オレンジ 糖度:16度内外 特性-2 熟期(開花後):53日 草勢:やや強 おすすめポイント 高温期向きで、果揃い良く、秀品率抜群 ■品種の特性 1. 中葉で節間は中位。草勢はやや強い。雌花着生と着果は安定してよい。 2. 1500g内外の正球形で、ネットは密で均一に発現し、やや盛り上がる。 3. 果肉は濃橙色で厚く、糖度は16度内外と高く安定し、メルティング質で食味がよい。 4. 開花後53日内外で適熟となり、収穫後3~7日が食べ頃である。 5. つる割れ病(レース0,2)に耐病性をもち、うどんこ病に強い。 ■栽培のポイント 1.播種・育苗 発芽適温は27℃前後、発芽後は育苗ポットに移植し、徐々に低温に慣れさせていく。栽培時期によって異なるが、発芽後30日前後で定植できる苗になる。 2.本圃の準備と定植 標準的な施肥量は、窒素7~9kg/10a、リン酸15~20kg/10a、カリ10~12kg/10aが目安で、良質の堆肥を十分に入れ、肥効が緩やかに長く続くようにする。ベッドは早めに準備し、マルチを張りトンネルをしていて、十分に暖めておく。地温が16℃以上確保できてから定植する。 3.換気と潅水 サマールピアレッドでは「蒸し込み」のような特別な栽培技術は必要ない。生育期間を通して最高温度28℃、前夜温(夜12時までの温度)を13℃、最低温度10℃を基準に管理する。交配期頃~ネットが完成するまでは、前夜温16℃を目標にする。外気が冷たいときは、直接作物に外気が当らないよう換気量や風向きに注意し、ハウス内トンネルのフィルムを半あきにして「ついたて」にするなど工夫する。 潅水は結果枝を揃える頃、着果を確認した後と横ネット発生期を中心に行う。収穫時期の10日前位から潅水は控えめにする。 4.収穫 開花から収穫までの日数は53日程で、栽培期や草勢によって異なり、高温期では50日未満で収穫になる場合もある。果梗部の退色・果皮色の変化・結果枝第一葉の苦土欠症状・花落ちコルク部のひび割れ・ネットの間に入る細いネットなどの状態と試し切り時の糖度と食味を総合的に判断して収穫判断する。

シャロン

シャロン

ナント種苗株式会社

耐病、中玉、ネットの地這栽培用 ・うどんこ病耐病性・つる割病R0.2に抵抗性の緑肉ネットメロン。 ・果重1.3kg前後の腰高形

シャロン2号

シャロン2号

ナント種苗株式会社

高糖度で日持ち良く、食味最高! ・うどんこ病耐病性・つる割病R0.2抵抗 性。 ・終盤まで草勢強い。 ・糖度17〜18度と高く安定。 ・成熟日数50日程

ソナタ夏107

ソナタ夏107

横浜植木株式会社

夏系の新品種!メロンえそ斑点病抵抗性でうどんこ病にも強い! ■特性 ・つる割病(レース0,2)えそ斑点病に抵抗性で、うどんこ病に強い夏系品種。 ・草姿は節間が短くコンパクトで、草勢はやや強い。 ・果形は豊円形で果皮は灰白色。 ・果肉は黄緑色で肉質良好、食味に優れる。うるみや軟化玉になりにくい。 ■栽培のポイント ・ソナタ夏系2号より蔓が伸びにくく、潅水量を多くした方が樹を作りやすい。 ・ネット発生は比較的早く、交配後11日~12日頃にビリネットで安定して発生し、消えにくい。

ソナタ夏系2号(UA-208)

ソナタ夏系2号(UA-208)

横浜植木株式会社

メロンえそ斑点病抵抗性アールスメロン ■特性 ・中葉でややふやけた草姿になる。草勢は中程度。 ・つる割れ病(レース0,2) ・メロンえそ斑点病に抵抗性がある。 ・果実は球形~やや扁平。白肌で、ネットは安定して発生して密に入る。 ・果肉はやや黄緑色。 ・夏のソナタより半回り大きく、腰高。 ■栽培のポイント ・活着後の蔓の伸長性が良いので徒長しないように管理し、節間のつまった草姿にする。 ・蔓立ち上げ頃より徐々に樹を作っていき、がっちりとした草姿にする。(徒長していたり、急激に樹を作ると、果梗が伸び、子房も小さくなりやすい。) ・着果節位はやや高めにする(14~15節位)。結果枝から上12枚ほど葉を残す。

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