果実・収量特性

多収のな花・とう菜品種一覧 全12種類

多収性な花・とう菜 多収性とは 多収性とは、単位面積あたりの収量が同一品目・同一条件の標準的な品種と比較して高い特性のことです。な花・とう菜における多収性は、大きく二つの側面を持ちます。一つは「一株あたりの花茎・葉の収穫量が多い」こと、もう

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多収について

多収性な花・とう菜

多収性とは

多収性とは、単位面積あたりの収量が同一品目・同一条件の標準的な品種と比較して高い特性のことです。な花・とう菜における多収性は、大きく二つの側面を持ちます。一つは「一株あたりの花茎・葉の収穫量が多い」こと、もう一つは「摘み取り後の脇芽発生が旺盛で長期間にわたって繰り返し収穫できる」ことです。

な花・とう菜(Brassica rapa)はアブラナ科アブラナ属の葉茎類の総称で、菜の花・かき菜・アスパラ菜などの多様な系統を含みます。食用とするのはとう(薹)立ちした花茎や葉であり、主茎(頂芽)を摘み取ると脇芽が伸長して繰り返し収穫できる「かき取り収穫」が多収性を実現する栽培上の仕組みです。多収性品種ではこの脇芽発生が特に旺盛で、収穫期間が長くなります。

多収性の数値的な目安は品種・系統・栽培条件によって異なるため一律の基準はありませんが、標準品種と比較して10a当たりの総収量が1.2〜1.5倍程度になる品種が「多収性」と表現されることが多いです。ただし、収量は栽培管理・気象条件に大きく左右されるため、カタログ記載の特性はあくまで目安として参考にしてください。

多収性な花・とう菜の魅力

多収性品種を選ぶ最大のメリットは、同じ栽培面積からより多くの収穫量を得られることです。直売所・青果市場向けの出荷量を確保したい生産者にとって、多収性は収益面に直結する重要な指標です。

かき取り収穫型の多収性品種では、収穫期間が長期にわたることも大きな利点です。一斉収穫型と異なり、週1〜2回程度の定期的な摘み取り収穫を続けることで、長い期間にわたって安定した出荷量を維持できます。労働力の分散(一度に大量の収穫作業が発生しない)という観点からも、経営上のメリットがあります。

春先の端境期に向けて出荷を伸ばせる点も見逃せません。脇芽発生が旺盛な多収性品種は、主茎収穫後も長く生産力を維持するため、3月〜4月にかけての需要期に対応した出荷計画が立てやすくなります。

栽培のポイント

多収性品種のポテンシャルを最大限に発揮させるには、肥培管理が重要です。

元肥は十分に施用します。な花・とう菜は花茎・葉を繰り返し収穫するため、窒素・リン酸・カリの要求量が比較的高めです。多収性品種では地上部の生育量が大きくなるため、標準品種よりも施肥量をやや多めに設定することが多く、事前に土壌診断を行った上で元肥量を調整することが望ましいです。

追肥は収穫開始後から定期的に実施します。摘み取り収穫を繰り返す中で、株の生育を維持するために適切な追肥が欠かせません。特に収穫量が多い多収性品種では、養分の消耗が早いため、2週間に1回程度の追肥が基本の目安とされています。

ここからが実際の栽培で差がつくところです。かき取り収穫の際の摘み取り方が、翌週以降の収穫量を左右します。摘み取りが浅すぎると脇芽の発生が少なくなり、深すぎると株が弱ることがあります。品種ごとの摘み取り位置の目安(節数・茎の太さなど)をカタログや技術指導で確認し、均一な摘み取りを心がけることが重要です。

灌水管理では、生育期を通じて土壌が過乾燥・過湿にならないよう維持します。特に脇芽が展開する時期の乾燥は花茎の硬化・品質低下につながります。

品種選びのコツ

多収性な花・とう菜の品種を選ぶ際には、単純に「収量が多い」という特性だけでなく、以下の観点を合わせて確認することが大切です。

収穫タイプの確認が最初のポイントです。かき取り収穫型(繰り返し収穫)と一斉収穫型では、栽培管理・出荷計画が大きく異なります。カネコ種苗のカキナ 宮内菜・カキナ 早生宮内菜、株式会社トーホクのな花(寒咲花菜)・くき立ち菜などが多収性を特長とする代表的な品種です。

草丈・草勢も確認します。多収性品種は草勢が強くなる傾向があるため、栽植密度の設定や倒伏対策が必要な場合があります。

耐病性の確認も重要です。多収性品種は生育量が大きくなるため、根こぶ病・べと病などの病害に対する抵抗性の有無を確認しておくことをお勧めします。連作圃場では根こぶ病抵抗性を持つ品種の選択が安定生産につながります。

収穫時期(熟期)との兼ね合いも考えます。多収性品種の中には晩生傾向のものもあり、播種時期と収穫開始・終了時期が出荷計画と合うかどうかを確認してください。産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、早生性と多収性の両立を目指した品種も増えています。

市場動向とこれから

な花・とう菜は春の旬野菜として根強い需要があり、直売所・学校給食・地産地消の文脈での取り扱いも増えています。多収性品種は、限られた栽培面積でより多くの出荷量を確保できる点で、農業経営の効率化・収益向上に貢献します。

近年は業務用野菜(外食・惣菜産業向け)の需要も拡大しており、安定した供給量を確保できる多収性品種の重要性が高まっています。規模拡大よりも収量向上で経営効率を上げたい農家にとって、多収性品種の導入は有効な選択肢です。

種苗メーカー各社では、多収性と耐病性・食味・作業適性を兼ね備えた品種の開発が継続的に行われています。今後も栽培現場のニーズに応えた品種の選択肢が広がることが期待されます。

まとめ

多収性な花・とう菜は、単位面積当たりの収量が高く、脇芽の繰り返し収穫による長期収穫が可能な品種です。十分な肥培管理と適切な摘み取り方を実践することで、品種のポテンシャルを最大限に発揮させることができます。

品種選びでは、多収性の内容(かき取り収穫型か一斉収穫型か)、草勢、耐病性、熟期を確認し、栽培規模・作型・販売チャネルに合った品種を選択することが重要です。

ミノリスの多収性な花・とう菜タグには、この特性を持つ品種の一覧が掲載されています。収量目標と出荷計画に合わせた品種比較にご活用ください。

12品種 表示中
おくはる菜

おくはる菜

株式会社トーホク

秋にタネをまいて春に伸びてきた「とう」を摘み取って利用します。寒さに強く作りやすく、太くてもやわらかな「とう」は甘みがあります。たくさん収穫でき、春には欠かせない風味のある野菜です。

かき菜

かき菜

株式会社トーホク

秋にタネをまいて翌春伸びてきた「とう」を摘み取り利用します。旺盛な生育でたくさん収穫でき、やわらかな葉も茎をゆでておひたしなどで楽しみます。早春の息吹を感じる風味豊かな野菜です。

な花(寒咲花菜)

な花(寒咲花菜)

株式会社トーホク

ふくらんだ蕾を食べる食用な花。とう立ちが早い伏見系の品種で、わき芽からの枝分かれも多く、やわらかくほろ苦い蕾がたくさん収穫できます。ゆでておひたしや和え物にして利用します。

アブラナ のらちゃん菜

アブラナ のらちゃん菜

カネコ種苗株式会社

ビタミンがいっぱいのヘルシー野菜!! 特性 ●食用アブラナの1系統で耐寒性、耐病性の強い晩生豊産種です。2〜5月にとう立する花茎を摘みとり食用にします。またコマツナなどのように周年栽培にも向きます。 ●葉幅中位、茎太で、葉柄は長く、葉色は淡緑色で浅い切れ込みがあり、側枝の発生が非常に旺盛で長時間にわたり収穫できます。 ●ゆであがりは美しい濃緑色で甘味があり、肉質軟らかくおひたし、なべもの、油炒めなどで、たいへん美味しくいただけます。 ●ハウス、トンネルによる早出しや露地、水田裏作ともに栽培は容易で市場出荷用、家庭菜園に大好評です。

カキナ 宮内菜

カキナ 宮内菜

カネコ種苗株式会社

再生力旺盛な「かき菜」晩生多収品種! 特性 ●葉色は淡緑色で、浅い切れ込みがあり、内側にわん曲して葉柄は長いです。葉はやや厚く軟らかいです。 ●食味は甘みに富み、だれもが好む香りもあります。 ●再生力が非常に旺盛で、第1側枝で30本位、第2側枝で65本前後となり、ほかの芯摘アブラナに比べ約3週間程度収穫期に幅があります。晩生多収品種です。

カキナ 早生宮内菜

カキナ 早生宮内菜

カネコ種苗株式会社

つぼみを付けても収穫可能な、早生品種! 特性 ●従来の「宮内菜」と比べ、早生性に優れるため収穫開始時期が早く、抽苔も早いため、カキナとして収穫した後に、つぼみを付けて収穫することもできます。 ●側枝の発生が多く、再生能力も旺盛なため、収量性に優れます。 ●繊維質がやわらかく、食味が良いです。また、つぼみを付けても茎が硬くなりにくく、やわらかいです。

ナバナ CR春華

ナバナ CR春華

カネコ種苗株式会社

食用ナバナ栽培農家待望の根こぶ病抵抗性品種、良品多収で大好評!! 特性 ●京都の伏見系寒咲花菜から極早生で縮緬の系統を選抜し、根こぶ病抵抗性を加えた一代交配種で栽培容易な食用ナバナです。 ●葉色は濃緑で葉の縮みはやや少なく、茎がしっかりして草姿が美しく生育がよくそろいます。花蕾は濃緑でやや大きく、黄化が遅いです。耐寒性に強く、低温時の生育が非常に早い極早生品種です。 ●最大の特長は側枝の発生がすこぶる旺盛で、収穫結束作業がしやすく、長期間にわたり良品多収で生産が安定し市場出荷用に最適ですが、家庭菜園用にも好評です。

三陸つぼみ菜

三陸つぼみ菜

株式会社渡辺採種場

耐寒性優れる、長期多収型のつぼみ菜 ■特性 ・緑鮮やかで、甘みのあるおいしい「なばな類」野菜です。 ・抽苔が比較的早く、側枝の発生が旺盛です。 ・耐寒性が強く、生育旺盛です。 ・冬期ハウス栽培では、長期にわたり収穫できます。 ・おひたし、炒め物、みそ汁の具におすすめです。

五月菜

五月菜

株式会社トーホク

早春から晩春にかけて伸びる「とう」を食べる晩生のかき菜。「カブレナ」とも呼ばれ、太くてやわらかな茎葉がたくさん収穫できます。雪国の春には欠かせない風味のある野菜です。

冬華

冬華

タキイ種苗株式会社

長期摘みとり向き! 耐寒性の強い中生種! ■特長 ・生育旺盛で耐寒性が強く、栽培容易な冬どり主力の中生種。 ・株張り・株ぞろいがよく、側枝の発生が旺盛なので、長期間にわたって良品が多収できる。 ・蕾は濃緑で色つやがあり、粒のそろいもよく、日もち性にもすぐれる。 ■栽培の要点 ・収穫期間の長い冬どり中生種なので、肥料は追肥主体に施し、後半まで肥効を持続させる。 ・収穫開始後は月1回の割合でチッソ・カリを5kg/10a程度施す。 ・厳寒期の凍害やアントシアン着色は、乾燥と肥料切れによって発生しやすいので、圃場の適湿を保ち、肥効の低下に注意する。

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