品種詳細

通常のナス品種は受粉しなければ果実は肥大しません。特に冬季の施設栽培等の低温下では花粉ができにくくなるため、植物ホルモン剤による一花ごとの着果促進処理が行われています。 「あのみのり」は、イタリアから導入したナス品種「Talina」を、国内品種の「中生真黒」や「なす中間母本農1号」と交雑した後代から選抜した系統間の一代雑種(F1)で、受粉しなくても果実が自然に肥大する性質(単為結果性)をもち、着果促進処理をしなくても果実の生産が可能である画期的な品種です。 果実外観や食味も良好な品種で、暖地の促成栽培でも利用可能です。 ■主要特性 1. 花粉を受粉しなくても果実が肥大する単為結果性をもっています。 2. 着果促進処理が不要であること、側枝の伸長がゆるやかで整枝が容易なことから省力栽培が可能です。 3. 果実は長卵形で、1果重は「千両二号」よりもやや重く、果皮の光沢に優れ、外観は良好です。 4. 関東以北の半促成栽培地域や露地栽培地域で好結果が得られており、暖地の促成栽培でも利用可能です。
あのみのり

果実・収量特性

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メーカー情報

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

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メーカー詳細

似た特性の品種

あのみのり2号

あのみのり2号

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

共通 長ナス

「あのみのり2号」 は、強い単為結果性 (受精しなくても果実が着果・肥大する性質) をもつため、訪花昆虫による授粉や果実肥大を促進させる植物ホルモン剤施用等の着果促進処理が不要で、ナス栽培を省力化することができます。 また、同じく単為結果性をもつナス品種 「あのみのり」 (2006年農研機構育成) よりも多収で、さらに冬季の栽培においても果形が細長く変化することが少なく、安定的に生産できます。 ■主要特性 1. 「あのみのり2号」 は 「あのみのり」 と同等以上の強い単為結果性をもつため、低温期の促成栽培においても正常果の割合が高く (表1) 、着果処理のための植物ホルモン剤や訪花昆虫の購入費、訪花昆虫の活動に必要なより高い温度維持のための暖房費等の生産コストを削減できます。 2. 「あのみのり2号」 は、 「あのみのり」 よりも側枝が出やすいため、1株当たりの商品果数が多く、多収です (表2) 。また、着果促進処理作業が不要なため、省力的な栽培が可能となり、無処理条件下では、 「千両二号」 よりも、多くの商品果を確保できます (表2) 。生産性は普通露地栽培では 「あのみのり」 と同等ですが、促成栽培では 「あのみのり2号」 が優れています (表2) 。 3. 「あのみのり2号」 の果実は長卵形でよく整います (表2、図1左) 。また、単為結果性をもつため、ビニールハウス等で訪花昆虫を利用しない条件で栽培することにより、受粉によって生じる種子の形成もなく、種なしのきれいな断面の果実が生産できます (図1右) 。

とげなし輝楽

とげなし輝楽

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

共通 長ナス

「とげなし輝楽(2008年愛知県・農研機構共同育成)」は果実のへた、葉、茎などに「とげ」が発生せず、農作業や調理が快適にできます。また、単為結果性(受粉しなくても果実が着果・肥大する性質)を持つため、訪花昆虫による受粉や植物ホルモン剤の噴霧が不要で、省力的に栽培できます。果実はつやがあって揃いが良く、日持ち性に優れています。日焼け果など障害もほとんど発生しないため、高い上物率が得られます。このような利点から、「とげなし輝楽」は愛知県下で栽培面積が増加しており、JAあいち経済連から登録商標「とげなし美茄子(ビーナス)」として販売されています。 ■主要特性 1. 「とげなし輝楽」の果形は、愛知県で多く作られているナス品種「千両」と同じ長卵形です(表1)。「とげなし輝楽」は単為結果性を持ち、冬期でも整った果形の果実が得られます。ただし、高温期は単為結果性が不安定となるので、着果促進処理が必要です。 2. とげなし輝楽」は千両より商品果数はやや少ないですが、日焼け果や曲り果などの障害果がほとんど発生しないため、上物率が高くなります(表2)。 3. 「とげなし輝楽」は日持ち性が良く、収穫後も美しい光沢が持続します(表3、図1)。また、「とげ」が発生しないため、「とげ」で果実を傷つけ、品質を低下させることもありません。

省太

省太

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

共通 長ナス

「省太」は、着果促進処理の省力化と冬季においても優れた外観品質を有することを目標として福岡県と農研機構で共同育成した単為結果性の一代雑種(F1)品種です。育成母本には長ナス品種の「筑陽」および「黒陽」(ともにタキイ種苗株式会社育成)と、単為結果性を有するナス系統「AE-P03」および「AE-P08」(ともに農研機構育成)を使っています。これらのF1から育成した半数体倍加系統が交配親である「省太」は、促成栽培期間において強い単為結果性があり、総労働時間の約25%を占める着果促進処理を省略することができます。また、果実の外観品質は良好で「筑陽」と比較して曲がり果や冬季の首細果が少なくなります。さらに、焼きナスにすると歯ごたえのある食感や果実の甘みが「筑陽」より優れる特徴があります。 ■主要特性 1. 「省太」は「AE-P03」や「AE-P08」と同等またはそれ以上の強い単為結果性を持つため(表1)、促成栽培期間においては着果促進処理をしなくてもほとんどの果実が正常に肥大し、正常に肥大する果実の割合は着果促進処理をした「筑陽」と同じくらいです。しかし、夜温が20°C以上になる夏季は単為結果性が不安定となり落花や石ナス果が発生しやすいため、高温になりすぎない温度管理が重要です。 2. 「省太」の果実は、「筑陽」と同じ長さでもヘタ付近や一番太い部分がともに太く、冬季(12~2月)では果実重が約130gとボリューム感に優れます(表2)。また、「省太」は、「筑陽」と比べると収穫果数が少ないですが果実重が重いため、商品果収量は同程度になります(表3)。 3. 「省太」は果皮の光沢が強く果実の外観品質が優れます。さらに、「筑陽」に比べて冬季に曲がり果や首細果の発生が少なく、ボリュームのある品質の良い果実が生産できます(表2)。

長緑(ちょうりょく)

長緑(ちょうりょく)

丸種株式会社

共通 長ナス

焼ナスにして美味しい大長緑ナス 1. 草姿は半立性で草勢は旺盛な中早生種。節間長は中位で、分枝数の多い豊産種です。 2. 果実は30cm位で首太く、果色は鮮緑となりヘタ部も緑色の美しい大長ナスです。 3. 果肉はやわらかで甘味が強く、食味は抜群です。

式部

式部

株式会社渡辺採種場

共通 長ナス

黒びかりで良品多収!ハウス栽培でも果色上がりバッチリ! ■特性 ・果は首太の長卵形で、色・光沢・日持ちに優れます。 ・初期収量、上果率は極めて高く、多収です。 ・特に、ハウス栽培での色あがりは良好です。

黒錦2号

黒錦2号

八江農芸株式会社

共通 長ナス

■特徴 ・早熟栽培、露地栽培、ハウス抑制栽培に適する夏秋収穫用の長ナスです。 ・耐暑、耐湿性があり草勢が強いです。 ・着花は2葉に1花を着生し、夏秋収穫の長ナス品種群の中では早生種に属し、豊産性です。 ・果実の長さは25cm前後が標準で、光沢に優れ、黒紫色を呈します。 ・果肉は軟らかく、種子の入りは果実の先端部に集中し比較的少ないです。 ・草姿は首部がやや細り、胴部から花落ち部は均整のとれた曲線を呈し、ナスの代表的果姿と言えるほどに美しいです。 ■栽培の要点 ・老化苗の定植は避け、定植圃場の温度環境に順応させて下さい。 定植期、4~5月上旬の温度環境は最低温度が10度を前後で推移し、老化苗の定植は活着を悪くするので、若苗での定植を行ってください。 ・整枝、摘葉、誘引を行って下さい。第2花房が開花を始める頃には誘引の体制を整え、枝折れの防止に努めるとともに、枝の内側に光を当てるように管理することで、内向枝の充実ができます。整枝、摘葉は果実への光を十分に当てることで、葉陰の色あせ、風擦れを防止します。 ・草勢の維持管理を管理を徹底して下さい。 ナスは草勢が弱くなると果実の首部が細くなるので、草勢の維持を適時、追肥、灌水管理で徹底して下さい。