熟期・収穫時期

夏まきのコマツナ品種一覧 全59種類

夏まき小松菜とは 夏まき小松菜とは、主に7〜8月ごろに種をまき、真夏から初秋にかけて収穫する作型のことです。小松菜はもともと寒さに強い野菜として知られていますが、品種の改良が進んだ近年では夏まきでも安定した収量を上げられるようになってきまし

夏まきについて

夏まき小松菜とは、主に7〜8月ごろに種をまき、真夏から初秋にかけて収穫する作型のことです。小松菜はもともと寒さに強い野菜として知られていますが、品種の改良が進んだ近年では夏まきでも安定した収量を上げられるようになってきました。

露地・施設を問わず栽培されており、年間を通じて小松菜を供給したい産地や、夏場に品薄になりやすい市場への出荷を狙う農家にとって重要な作型です。ただし、高温・多湿・強光という厳しい環境条件が重なる時期でもあるため、品種選びと栽培管理の両面でしっかりした対策が求められます。


夏まき小松菜の魅力

  • 市場の品薄期を狙える
    夏場は葉物野菜全体の供給が減りやすく、小松菜も例外ではありません。この時期に安定出荷できると、価格面でも有利になることが多いです。

  • 回転が速く、短期間で収穫できる
    夏は生育温度が高いぶん、播種から収穫までの日数が短くなります。うまく管理すれば年間の作付け回数を増やすことも可能です。

  • 品種の進化で夏まきのハードルが下がっている
    かつては夏の小松菜栽培はリスクが高いとされていました。でも今は、暑さや病害に強い品種が多数登場しており、以前より格段に取り組みやすくなっています。

  • 加工・業務用の需要が安定している
    夏場の小松菜はカットや冷凍加工向けの需要も根強く、業務用の安定供給先を持つ農家にとっては稼ぎどきになります。


主な用途

夏まき小松菜も基本的には生食・加工・業務用の3方向に使われます。ただし夏場は生食よりも炒め物や味噌汁、スムージーなどの加熱・加工用途が多くなる傾向があります。

飲食店や給食向けのカット野菜としても夏場の需要は高く、冷凍加工用の原料野菜としても夏まきの小松菜は一定の需要があります。直売所では「夏でも新鮮な葉物」として差別化できるケースもあります。


栽培のポイント

夏まき栽培で最大の課題は、高温と病害虫です。気温が30℃を超える日が続くと生育が乱れやすく、軟腐病やべと病、アブラムシ、コナガなどの発生も増えます。以下の点を特に意識しておきましょう。

  • 遮光と換気の管理
    施設栽培では遮光資材を使って葉焼けや萎れを防ぎます。一方で蒸れによる病害も怖いので、換気とのバランスが肝心です。

  • 灌水のタイミング
    夏場は乾燥と過湿の両方のリスクがあります。朝の涼しい時間帯に灌水することで根への負担を減らせます。

  • 害虫対策は早めに
    コナガやアオムシは高温期に急増します。防虫ネットの活用や、発生初期の防除が重要です。

  • 露地栽培では圃場選びも大事
    排水性が悪い圃場では軟腐病が出やすくなります。水はけのよい圃場を選ぶか、畝立てで排水性を確保しましょう。


品種選びのコツ

夏まきで品種を選ぶときは、まず「暑さに強いかどうか」が最初の基準になります。高温期に葉色が落ちたり、腐りやすくなったりする品種では、せっかくの作付けが台無しになってしまうからです。

チェックしたいポイントを挙げると:

  • 耐暑性・高温伸長性:夏場でも草勢が落ちにくく、生育が安定しているかどうか
  • 軟腐病・べと病への耐性:夏の多湿条件で多発しやすい病害に強い品種を選ぶと安心
  • 葉色の安定性:高温下でも葉が黄化しにくい品種は、見た目の品質を保ちやすい
  • 収穫適期の幅:夏は生育が速いので、収穫適期が長めの品種だと作業の融通が利きます
  • 作型適応の明記:カタログや種袋に「夏まき向け」「高温期向け」と書かれているかを必ず確認しましょう

市場とこれから

夏場の葉物野菜不足は全国的な課題であり、夏まき小松菜への需要は今後も続くと考えられます。特に加工・業務用向けの周年供給ニーズは高まっており、夏まきの安定生産ができる産地は商品力でも優位に立てます。

また、消費者の健康志向から小松菜そのものの需要も底堅く、夏場の旬の野菜として直売所やネット販売でも根強い人気があります。品種の多様化も進んでいるため、栽培目的に合った品種が以前より見つけやすくなっています。


まとめ

夏まき小松菜は、難しいぶんだけやりがいのある作型です。高温・病害というハードルはありますが、適切な品種選びと管理で乗り越えられます。市場の品薄期に安定出荷できるメリットは大きく、産地の差別化にもつながります。

夏まきに適した品種は耐暑性・耐病性・葉色の安定性を軸に選ぶのが基本。自分の圃場の環境と出荷先の求めるものに合わせて、最適な品種を見つけてみてください。

59品種 表示中
夏蒼天

夏蒼天

タキイ種苗株式会社

耐暑性にすぐれる多収種で白さび病と萎黄病に強耐病性! ■特長 ・多収になる晩生の在圃型で高温期でもじっくり生育し、葉柄が間伸びせず株張りがよい。 ・高温条件下でも石灰欠乏症やカッピングの発生が少ない。 ・白さび病および萎黄病に強い耐病性をもつ。 ・葉は濃緑色でてりがあり、しわが少なく平滑で葉のそろいがよいため荷姿がきれいに整う。 ■栽培の要点 ・株間は5〜6cmとやや広めに播種することで軟弱徒長や病気の発生を防ぐ。 ・本種の特性を発揮するためには過度な乾燥条件を避け、生育初期〜中期にかけて潅水管理を適宜行い生育を順調にすすめる。 ・生育後半は潅水を控え株張りを促す。

菜々音

菜々音

タキイ種苗株式会社

濃緑で白さび病に強い春〜夏まきの中生種! ■特長 ・葉色は濃緑で葉肉が厚く、高温乾燥下でもカッピングしにくい。 ・白さび病、萎黄病に強い耐病性をもつ。 ・耐暑性にすぐれ、高温期でもじっくりと生育し株張りよく仕上がる。 ・収穫期幅が広く在圃性が高いため、夏季を中心とした春〜秋どりに適する。 ・草姿は立性で、葉柄はしなやかで折れにくく葉の絡みが少ない。下葉を取り外しやすいため収穫・調製作業が容易。 ■栽培の要点 ・低温期では生育が緩慢になるので、必ず施設栽培を行う。また、厳寒期の播種は避ける。 ・曇雨天が続く時期は過湿により徒長しやすく、本来の株張りが発揮されない。5cm以上の十分な株間をとり、潅水と換気に注意して徒長を防ぐ。 ・べと病や炭そ病などの発生が心配される場合は、雨よけと薬剤散布を併用し防除する。

菜々美

菜々美

タキイ種苗株式会社

株張りにすぐれ白さび病に強い中早生種! ■特長 ・高温期でもややじっくり生育し、葉柄が間延びしにくいので株張りよく多収。また、収穫適期が長く在圃性にすぐれる。 ・草姿は立性で収穫時における葉の絡みが少ない。葉柄はしなやかで折れにくい。 ・葉身はつやのある長丸葉で、高温乾燥下でもカッピングしにくいため荷姿が美しい。 ・萎黄病および白さび病に強い耐病性をもつ。 ■栽培の要点 ・曇雨天の続く梅雨や秋雨の時期は過湿により徒長しやすく、本来の株張りが発揮されない場合がある。十分な株間(5cm以上が望ましい)をとり、潅水と換気に注意して徒長を防ぐ。 ・べと病や炭そ病に対して特に強い耐病性をもっていないので、露地栽培など発病が心配される場合は薬剤散布などで防除する。 ・厳寒期は生育が緩慢になるので、必ず施設栽培を行う。

菜々子

菜々子

タキイ種苗株式会社

濃緑色で極立性! 萎黄病に強い中早生種! ■特長 ・葉の色が濃く、つやがあり荷姿が美しい。高温期に多い葉身のカッピング症状や葉柄のねじれが少ない。 ・草姿は極立性で、葉柄も折れにくいので収穫作業が容易。 ・萎黄病に耐病性をもつ。 ・根が深く根量が多いので、高温乾燥下でもスムーズに生育し、夏作でも安定した栽培が可能。 ■栽培の要点 ・夏作など高温・多湿となる作型では、徒長して株張りが不足しやすいので極端な密植を避ける。 ・施設栽培では播種前後にしっかりと潅水を行い、生育期全般に必要な水分を確保する。生育後半は潅水を控えて軟弱徒長を防ぎ、葉ぞろいや店もち性の向上を目指す。 ・白さび病やべと病、炭そ病の発生が心配される場合は、薬剤散布などで適宜防除する。

夏楽天

夏楽天

タキイ種苗株式会社

おいしいコマツナ! 収穫作業が容易! ■特長 ・歯切れがよく、すっきりとした味でおいしい。 ・草姿が極立性で、葉の絡みや葉柄の折れが少なく収穫しやすい。 ・生育旺盛な早生種で、秋まき年内どりに適する。 ・作りやすく、家庭菜園や直売所出荷におすすめ。 ■栽培の要点 ・春〜夏など温度の高い時期の栽培では生育が早いので、とり遅れのないよう計画的に播種をする。 ・軟弱徒長や病気の原因となる密植を避け、過湿にならないよう管理する。

極楽天

極楽天

タキイ種苗株式会社

萎黄病に強く高温期でも安定した栽培性! ■特長 ・萎黄病に耐病性の早生種。暑さに強いので春〜秋まきが適する。 ・大葉で株張りがよく多収。 ・食味がよく、家庭菜園や直売所出荷におすすめ。 ■栽培の要点 ・生育が早いので、とり遅れのないよう計画的に播種をする。 ・軟弱徒長や病気の原因となる密植を避け、過湿にならないよう管理する。

小松菜

小松菜

タキイ種苗株式会社

作りやすくておいしいコマツナ! ■特長 ・東京近郊を中心に栽培の多い代表的な漬菜。 ・葉肉がやわらかく食味がよい。 ・生育旺盛で栽培しやすく、家庭菜園におすすめ。 ■栽培の要点 ・春〜夏など温度の高い時期の栽培では生育が早いので、とり遅れのないよう計画的に播種をする。 ・軟弱徒長や病気の原因となる密植を避け、過湿にならないよう管理する。

はっけい

はっけい

株式会社サカタのタネ

耐暑性、耐病性が優れボリュームのある高品質コマツナ ■特性 ● 中生品種で、耐暑性、耐寒性、耐乾燥性が優れ、周年栽培が可能。 ● 草姿は極立性で、葉色は濃緑でテリも強い。葉柄が太く株張りがしっかりとしている。 ● 高温期栽培でも葉が伸び過ぎず、カッピング症状が出にくい。 ● 萎黄病、白さび病に耐病性がある。 ■適応性 一般平坦地の露地栽培で4月上旬〜10月上旬、冷涼地では4月下旬〜9月上旬が播種の適期です。春、秋作で問題となる白さび病に強い品種です。ハウスやトンネルを利用することで周年栽培が可能です。耐暑性を生かした高温期の栽培で能力を発揮します。 ■畑づくりと施肥設計 露地栽培では年間3~4回、ハウスを使う場合は年5~7回播種することになります。連作には比較的強いですが、地力の低下は品質低下を引き起こす原因となります。バイテク「バイオエース」などの有機質肥料、完熟堆肥の投入、石灰窒素の施用により地力低下を防ぎます。 施肥量は全量元肥で10a当たり窒素成分量で7kg、ハウスでは5kgを標準とします。 高温期では5割減、低温期では5割増施肥します。 ■播種 栽培上、収穫作業が最も労力を要するので、収穫時に無理のない播種体系を心がけます。特に高温期の栽培は収穫適期が短くなるので注意が必要です。栽植密度は条間15〜20cm、株間3〜5cmとします。高温期は徒長、節間伸長を抑えるため株間を広めにとります。播種後は発芽、生育が均一に進むように十分な灌水を行います。 ■病害虫防除 コマツナ栽培で問題となる白さび病は、15度前後の気温と適度な湿気で発生しやすいとされている。高温期のコマツナ栽培では比較的温度が高い時期が多く、気温的には発生が少ない時期ではあるが、適度な湿気がある梅雨・秋雨・台風絡みの時期は、白さび病の発生が問題になることがある。白さび病耐病性品種ではあるが、病気の発生・拡大を防ぐためにも、予防的な薬散や適切な換気を心がけることが重要となる。 また、近年はアブラムシやアザミウマなどによる収穫物の品質低下も多くなっているため、病気と合わせて防除を心がける。 ■収穫 高温期の収穫遅れには注意します。収穫は子葉と外側の黄化しやすい本葉1〜2枚ほど落とすと店持ちがよくなります。 なお、収穫時に根部を地中に残すと萎黄病、根こぶ病など土壌病害の原因となるので注意が必要です。

きよすみ

きよすみ

株式会社サカタのタネ

色ツヤのよい耐病性が優れる中生品種 ■特性 ● 中生品種で在圃性が優れる。周年栽培が可能だが、春から初夏まき栽培に最も適する。 ● 葉軸の太さは中程度、よくしなるので折れにくい。 ● 萎黄病、白さび病に耐病性がある。 ● 歯切れがよく、食感と風味が優れ、食味がよい。 ■適応性 温暖地の露地栽培で3月中旬から10月下旬までいつでもまけます。とくに3月中旬から7月まきで力を発揮します。ハウスやトンネルを利用することにより、周年栽培が可能となります。 ■畑づくり(圃場準備) コマツナは栽培ローテーションが短く連作となるため、いっそうの土づくりを心がけます。完熟堆肥や有機質肥料の施用で、水はけよく、保水性に富む土壌環境をつくることが大切です。「バイオ21」を利用したボカシ肥料やバイオエース、骨粉などの施用も効果的です。高温期栽培では播種直前に未熟堆肥を施用すると立枯病や土壌害虫の発生要因となるので注意します。石灰窒素や苦土石灰を年1回10a当たり100~130㎏施用し適性pH5.5~6.0を保ちます。 ■肥培管理 10a当たり窒素成分量で7㎏、ハウス栽培では5㎏を標準とし、全量元肥とします。高温期栽培では施肥量を5割減らし、窒素過多による過繁茂や生理障害を避けます。低温期栽培では施肥量を5割増やし生育を促します。 ■播種 120~150㎝くらいのベッド栽培で条間15~20㎝、株間3~5㎝のスジまきとします。 ■収穫 高温期では25~30日、低温期栽培では40~60日くらいで収穫できます。高温期栽培では収穫遅れにならないように、収穫労力に合わせた播種面積を計画します。春から初秋時での出荷は予冷庫(10~15℃)を利用して鮮度を保持します。荷姿は200~300gくらいの結束か袋詰めとします。

いなむら

いなむら

株式会社サカタのタネ

濃緑、極立性で作業性抜群!葉枚数の多い高温期向けコマツナ ■特性 ● 中晩生品種で生育は緩やかである。 ● 耐暑性、耐寒性が優れ周年栽培が可能である。特に高温期に能力を発揮する。 ● 草姿は極立性で作業性が優れる。葉色は濃緑でテリも強い。葉枚数が多く、高温期でも葉柄が太く株張りがしっかりとしている。 ● 高温期栽培でも葉が伸び過ぎず、収穫適期が長く在圃性が優れる。 ● 細根は多めで耐湿性が強く、水田裏作などにも適する。 ● 萎黄病に耐病性がある。 ■適応性 一般平坦地の露地栽培で3月中旬~9月中旬、冷涼地では3月下旬~9月上旬播種で栽培できます。ハウスやトンネルを利用することで暮出し出荷まで可能です。耐暑性を生かした高温期の栽培で威力を発揮します。 ■畑づくりと施肥設計 露地栽培では年間3~4回、ハウスを使う場合年間5~7回播種することになります。連作には比較的強いですが、地力の低下は品質低下を引き起こす原因となります。「バイテクバイオエース®︎ 」などの有機質肥料、完熟堆肥の投入、石灰窒素の施用により地力低下を防ぎます。 施肥量は全量元肥で10a当たり窒素成分量で7kg、ハウスでは5kgを標準とします。高温期では5割減、低温期では5割増で施肥したほうがよいです。 ■播種 栽培上、収穫作業が最も労力を要するので、収穫時に無理のない播種体系を心がけます。特に高温期の栽培は収穫適期が短くなるので注意が必要です。栽植密度は条間15~20cm、株間3~5cmとします。高温期は徒長、節間伸長を抑えるため株間を広めにとります。播種後は発芽、生育が均一に進むように十分な灌水をします。 ■病害虫防除 コマツナ栽培で問題となる白さび病は、15℃前後の気温と適度な湿気で発生しやすいとされています。春秋のコマツナ栽培では特に問題となりやすいため、トンネルやハウス内の蒸れに注意が必要です。病気の発生・拡大を防ぐためにも、予防的な薬散や適切な換気を心がけましょう。 また、近年はアブラムシやアザミウマなどによる収穫物の品質低下も多くなっています。病気と合わせて防除を心がけてください。 ■収穫 高温期の収穫遅れには注意します。収穫は子葉と外側の黄化しやすい本葉1~2枚ほど落とすと日もちがよくなります。なお、収穫時に根部を地中に残すと萎黄病、根こぶ病など土壌病害の原因となるので注意が必要です。

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