栽培環境・条件

つるありのササゲ品種一覧 全7種類

つるありササゲ つるありとは(栽培特性の定義) つるありとは、茎が長く伸び続ける性質(無限伸育型)を持つ品種の特性を指します。ツルが旺盛に伸びるため、支柱や棚などの誘引設備が必要になりますが、その分、収穫期間が長く収量を稼ぎやすい特性があり

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つるありについて

つるありササゲ

つるありとは(栽培特性の定義)

つるありとは、茎が長く伸び続ける性質(無限伸育型)を持つ品種の特性を指します。ツルが旺盛に伸びるため、支柱や棚などの誘引設備が必要になりますが、その分、収穫期間が長く収量を稼ぎやすい特性があります。

ササゲのつるあり品種は、ツルの長さが1.5m〜3m程度に達する品種が多く、合掌支柱または平棚仕立てで管理するのが標準的です。代表的な品種に十六ささげ(株式会社トーホク)・けごんの滝(株式会社サカタのタネ)・那智の滝(丸種株式会社)などがあり、いずれも長莢品種との組み合わせが多く見られます。

「三尺」という名前は、莢長が三尺(約90cm)にもなるという文字通りの意味ではなく、収穫時の莢の長さの印象から名付けられた誇張的な呼称とも言われています。実際の莢長は品種によって異なり、サカタのタネ「けごんの滝」は40〜50cm、丸種「那智の滝」は40〜60cm程度が一般的な目安です。名前と実態の間に誤解が生じやすいので注意が必要です。

つるありの魅力(メリット)

つるあり品種の最大のメリットは、長期間にわたって収穫が続けられることです。主枝の生長点が止まらないため、次々と花芽をつけ、安定した収穫量を一定期間維持できます。一般的に、つるあり品種はつるなし品種よりも収穫開始が遅いかわりに、収穫終了までの期間が長い傾向があります。

収量面での有利さも特筆できます。地上部の生長が旺盛なぶん、光合成能力が高く、着莢数を多く確保しやすいのが特性です。10a当たりの収量は品種・管理によって異なりますが、収穫期間全体での収量ではつるなし品種を上回ることが多いとされています。

また、つるあり品種は長莢品種との親和性が高い傾向があります。長い莢を大きく育てるには、株の生長力が必要であり、その生長力を支えるのがつるあり特性です。直売所やマルシェで「見栄えするサイズ」を売り物にしたい場合、つるあり品種の方が長莢のポテンシャルを引き出しやすいといえます。

適した品種の傾向

つるあり品種は、比較的広い栽培スペースと誘引設備への投資が前提になります。そのため、以下のような条件に適しています。

一定の面積と設備投資の余裕がある圃場では、つるあり品種の長い収穫期間が安定出荷に貢献します。週2〜3回の出荷を継続的に行いたい生産者には、一度に大量収穫するよりも少量を長期間収穫し続けるつるあり品種のリズムが合うことがあります。

長莢品種(莢長40cm以上)と組み合わせる場合は、ほぼつるあり品種が対象になります。若莢用として直売所やマルシェへの出荷を考えている場合、三尺ささげや十六ささげのような長莢つるあり品種は視覚的なインパクトで消費者を引きつける効果があります。

栽培のポイント

つるあり品種の栽培では、支柱・棚の準備が最初の重要工程です。

合掌支柱の場合は、高さ1.8m〜2.0m程度の支柱を間隔60〜70cmで斜めに差し、頂部で交差させて横棒を通します。平棚仕立ての場合は、ネットを水平またはやや傾斜させて張り、茎を絡ませます。いずれも設置に時間とコストがかかりますが、一度整備すれば複数作での利用が可能です。

ここからが実際の栽培で差がつくところです。つるあり品種は生育旺盛なため、着莢負担が大きくなりすぎると株が弱り、後半の収量が落ちることがあります。適正な着莢数を維持するため、過熟した莢を残さないことが重要です。収穫が遅れた莢を株につけておくと、種実への養分転換が優先され、新たな花芽の発達が抑制されます。こまめな収穫が後半の収量を支える鍵です。

誘引作業も欠かせません。つるが支柱や棚に絡まずに垂れ下がったまま放置すると、採光・通風が悪化し病害のリスクが高まります。週1〜2回程度の誘引確認が理想的です。

施肥については、旺盛な生育を支えるために追肥のタイミングが重要です。着莢開始後に追肥を行い、収穫が続く間は適宜カリ成分を補給することで、莢の品質維持に役立ちます。

品種選びのコツ

つるあり品種を選ぶ際に確認しておきたいポイントは以下の通りです。

  • ツルの長さ:品種によって1.5m〜3m以上の差があり、棚の高さ設計に影響する
  • 莢長:長莢系(40cm以上)か中莢系かによって、使用する棚の形式も変わる
  • 収穫期間:播種から収穫開始までの日数(早生性)と、その後の収穫継続期間の長さ
  • 耐病性:炭疽病・うどんこ病などへの耐性が高い品種は、収穫後半の樹勢維持に有利
  • 莢色:品種によって濃緑・淡緑・紫紅色などがあり、販売先の要求に合わせる

産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、初めてつるあり品種に取り組む場合は、地域の農業改良普及センターや種苗店に相談し、地元の気候に合った品種を選ぶのが安全です。

市場動向とこれから

つるあり品種は、専業農家や一定規模の施設・露地栽培の生産者を中心に活用されています。支柱・棚の設置コストが参入障壁になっている面もありますが、一度設備を整えれば毎年の固定費は抑えられます。

直売所市場では、長莢のつるあり品種が「物珍しい野菜」として高い訴求力を持つことが多く、価格競争に巻き込まれにくい差別化商品として評価されています。また、観光農園や体験農業での「豆の収穫体験」作物としても、長いツルが棚いっぱいに広がる様子が視覚的な魅力になります。

今後は、つるあり品種の長い収穫期間という特性を活かした計画出荷が、流通業者との契約栽培において評価される可能性があります。安定した供給が難しい夏野菜の中で、長期収穫が可能なつるありササゲは、流通関係者からの引き合いが増えることが期待されます。

まとめ

つるありササゲは、長い収穫期間と高い収量ポテンシャルが最大の魅力です。支柱・棚の設置が必要なため初期投資はかかりますが、こまめな収穫と誘引管理を続けることで、夏場の安定出荷体制を構築できます。

品種選びでは、ツルの長さ・莢長・耐病性を軸に、自分の栽培規模と販路に合ったものを選ぶことが重要です。けごんの滝(株式会社サカタのタネ)那智の滝(丸種株式会社)など、代表的なつるあり品種の特性を比較しながら、自分の経営スタイルに合った品種を選んでみてください。つるなし品種と比較検討したい場合は、つるなしササゲのタグ記事もあわせてご覧ください。

7品種 表示中
本しもささげ

本しもささげ

株式会社トマツ本店

すじなく美味、飯田地方の特産種 ・草勢強健の晩生の蔓性種で、飯田地方独特の菜豆です。 ・草丈は3m位にも伸び、側枝の発生多く各節間は短かい。 ・莢は長さ10cm位幅1.5cm位で、3~6粒の実が入り柔らかく筋もなく非常に美味です。 ■栽培法 飯田の標高350mの所で7月上旬に蒔き、霜が降るまで成りつづけます。通常、畦巾1m株間30cm位に3~4粒点播します。肥料は元肥に堆肥、油粕等を施し追肥に化成肥料を与えます。土は酸性を嫌いますから草木灰、石灰で中和して下さい。蔓性ですので支柱を立てて栽培して下さい。

三尺ささげ

三尺ささげ

株式会社トーホク

50cm近くにもなる若莢を利用する、太く濃緑に改良したササゲです。熱帯地方原産ですので暑さの中でもつるを伸ばして成長し、次々と収穫できる豊産品種です。

十六ささげ

十六ささげ

株式会社トーホク

気温の高い真夏でも旺盛につるを伸ばして成長します。莢は鮮やかな緑色でやわらかく、茹でておひたしやゴマ和え、また煮物や天ぷら、油炒めなどに利用します。

けごんの滝

けごんの滝

株式会社サカタのタネ

莢は50cm前後、草丈3〜4m、病気に強く、栽培しやすい ■特性 1.高温乾燥によく耐え、耐病性で、草勢強く、非常につる伸びの旺盛な豊産種。 2.生長が早く、鉛筆の太さ以下のやわらかいうちに収穫する。 3.草丈3~4mに達し、下節位から房成り状によく着莢する。夏期の花振い少なく、初霜期まで長期収穫できる。

那智の滝

那智の滝

丸種株式会社

耐暑性があり、夏越の長期どりが可能な豊産ササゲ! 1. 暑さや乾燥に強く、夏越しの長期収穫が続けられるつるあり豊産種です。 2. 青物が不足しがちな盛夏期の野菜として重宝し、家庭菜園にも最適です。 3. 40cm前後の若莢を収穫すると、美味な上、成り疲れがなく多収できます。 4. 高温性なので早まきには向かず、播種は一般地で5月上旬~7月初旬が適期です。

赤種三尺ささげ

赤種三尺ささげ

丸種株式会社

草勢が強く育てやすい、大長ササゲ 1. 草勢が強く育てやすい大長ササゲの赤たね種です。つる性で緑のカーテンなどにも向きます。 2. 耐暑性があり、青物が不足しがちな盛夏期の野菜として重宝します。

紀の川

紀の川

八江農芸株式会社

■特長 ・盛夏期に真価を発揮するつるありのササゲです。 ・収穫の目安は開花後15日頃、莢長30cm内外です。

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