果実・収量特性

丸オクラのオクラ品種一覧 全16種類

丸オクラ 丸オクラとは 丸オクラとは、莢の断面が丸い形状(円形に近い形)をしているオクラ品種の総称です。一般的にスーパーマーケットなどで見かけるオクラは、莢の断面が五角形をした「五角オクラ(角オクラ)」ですが、丸オクラは角(稜)がなく、莢の

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丸オクラについて

丸オクラ

丸オクラとは

丸オクラとは、莢の断面が丸い形状(円形に近い形)をしているオクラ品種の総称です。一般的にスーパーマーケットなどで見かけるオクラは、莢の断面が五角形をした「五角オクラ(角オクラ)」ですが、丸オクラは角(稜)がなく、莢の表面が滑らかで丸みを帯びているのが外観上の最大の特徴です。

丸オクラは、沖縄県や鹿児島県などの暖地で古くから栽培されてきた在来種に由来するタイプが多く、島オクラや沖縄島オクラとも呼ばれることがあります。近年は、丸オクラの食味の良さが全国的に認知されるようになり、各種苗メーカーから改良品種が発売されています。

丸オクラの特徴は大きく3つに集約されます。第一に、莢が柔らかく、五角オクラと比較して繊維質になりにくいという点です。第二に、粘り(ネバネバ成分)が強い傾向にあります。第三に、大きくなっても硬くなりにくく、収穫適期の幅が広いという点です。これらの特性から、食味の面で五角オクラとは異なる魅力を持つタイプとして、消費者や生産者から注目されています。

丸オクラの魅力

丸オクラの最大の魅力は、莢の柔らかさと粘りの強さです。五角オクラは莢長が7〜8cm程度を超えると繊維質が発達して硬くなる傾向がありますが、丸オクラは莢長が10〜12cm程度になっても繊維質化が進みにくく、柔らかい食感を保つことができます。この特性は、食味の良さに直結するだけでなく、後述する栽培面のメリットにもつながります。

粘り成分(ペクチンやガラクタンなどの水溶性食物繊維)が豊富であることも丸オクラの大きな特徴です。刻んだ際のネバネバ感が五角オクラよりも強く、納豆や山芋と和えたネバネバ系の料理に使うと、とろりとした食感が際立ちます。健康志向の消費者にとって、水溶性食物繊維を豊富に含む丸オクラは訴求力の高い食材です。

ここからが実際の栽培で差がつくところです。丸オクラは莢が大きくなっても硬くなりにくいため、収穫適期の幅が広いという生産者にとって大きなメリットがあります。五角オクラでは、収穫が半日遅れるだけで莢が硬化し商品価値を失うことがありますが、丸オクラは収穫のタイミングにやや余裕があります。これにより、収穫作業の計画が立てやすくなり、特に夏場の繁忙期における作業負荷の軽減につながります。

食べ方の面では、丸オクラは生食にも向いています。角がないため口当たりが柔らかく、薄くスライスしてサラダに加えたり、そのまま味噌やドレッシングをつけて食べたりする食べ方が提案されています。加熱調理でも、煮崩れしにくく、煮物や汁物の具材としても使いやすい特性があります。

消費者・市場ニーズ

丸オクラに対する消費者ニーズは、食味の良さと使いやすさを評価する層を中心に広がっています。

直売所やファーマーズマーケットでは、丸オクラを「柔らかい」「大きくても硬くない」という食味の特性を前面に打ち出して販売するケースが増えています。五角オクラとの食べ比べを経験した消費者からのリピート率が高い傾向があり、差別化商材として定着しつつあります。

スーパーマーケットの青果売場では、五角オクラが依然として主流ですが、丸オクラを取り扱う店舗も増加傾向にあります。商品棚で五角オクラと並べて販売される際には、丸オクラの特徴(柔らかい・ネバネバが強い・大きくても硬くならない)をPOPで訴求することで、消費者の関心を引くことができます。通常の五角オクラとはやや異なる価格帯で販売されるケースもあり、付加価値商材としての位置づけが見られます。

意外と知られていないのですが、丸オクラは外食産業でも評価が高まっています。天ぷらにした際の食感の良さや、大きめにカットしても硬くならない特性が、料理の仕上がりに活かされています。また、輪切りにした際の丸い断面は、見た目の面でも五角オクラとは異なる印象を与え、料理の彩りに変化をつけることができます。

栽培のポイント

丸オクラの栽培管理は、基本的に五角オクラと共通する部分が多いですが、丸オクラ特有の注意点もあります。

栽培環境としては、オクラ共通の高温性作物としての条件が適用されます。生育適温は25〜30℃であり、15℃以下では生育が著しく停滞します。日当たりの良い圃場を選定し、マルチ被覆による地温確保を行うことが安定した生育の基盤となります。

丸オクラの品種の中には、五角オクラと比較して草勢がやや旺盛な傾向を持つものがあります。草勢が強すぎる場合は茎葉が繁茂し、着果率が低下することがあるため、施肥量の調整(特に窒素の控えめな施用)が重要です。草勢の観察に基づいた追肥管理が、安定した着果と品質の維持につながります。

収穫管理では、丸オクラの「大きくなっても硬くなりにくい」という特性を活かしつつも、過度に大きくしすぎないことが品質維持のポイントです。丸オクラの収穫適期は品種にもよりますが、莢長8〜12cm程度が目安です。五角オクラよりも収穫適期の幅が広いとはいえ、あまりに大きくなると種子が充実して食味が低下するため、適期での収穫を心がけます。

病害虫対策は五角オクラと同様です。アブラムシ、ハスモンヨトウ、フタトガリコヤガなどの害虫、うどんこ病や葉すす病などの病害に注意が必要です。特に夏場の高温乾燥条件ではハダニの発生にも注意を払います。

品種選びのコツ

丸オクラの品種選びでは、以下の観点を総合的に検討することが重要です。

  • 莢の柔らかさ: 品種によって繊維質化の速度が異なる。試食による食味評価が最も確実な判断方法
  • 粘りの強さ: ネバネバ成分の含有量は品種間で差がある。販売先の用途(生食・加熱・ネバネバ料理)に合った粘りの品種を選ぶ
  • 莢の色と外観: 濃緑色で光沢のあるものが市場での見栄えが良い。莢の表面に産毛が多い品種は、食感や見た目に影響することがある
  • 収量性: 在来系品種は食味に優れるが収量がやや低い傾向があり、改良品種は収量と食味のバランスが取れているものが多い
  • 草勢と管理のしやすさ: 草勢が旺盛すぎる品種は管理の手間が増えるため、栽培経験に応じた品種選定が望ましい
  • 耐暑性: 夏場の高温期でも安定した着果を維持できる品種を選ぶ

丸オクラは五角オクラと比較すると品種の選択肢がやや限られる傾向がありますが、近年は種苗メーカー各社から改良品種が増えつつあります。在来系品種は独特の風味と柔らかさに魅力がありますが、収量性や栽培安定性では改良品種が優れるケースが多いため、栽培目的と販売先に応じた品種選定が大切です。

産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、試作段階では五角オクラと丸オクラを同一圃場で並べて栽培し、収量・品質・収穫作業の効率・販売時の消費者反応を比較評価することが、導入判断の精度を高めます。

市場動向とこれから

丸オクラの市場は、ニッチな差別化商材の域から、より広い消費層に認知される段階へと移行しつつあります。かつては沖縄県や鹿児島県などの地域限定的な品目でしたが、全国的な産直ブームやこだわり野菜への関心の高まりとともに、各地の産地で栽培が広がっています。

直売所やオンライン販売チャネルでは、丸オクラの「大きくても柔らかい」という特性が消費者に訴求しやすく、リピーターの獲得に成功している事例が増えています。五角オクラとのセット販売や、食べ比べの提案など、販売方法の工夫も進んでいます。

品種育成の面では、丸オクラの食味の良さを維持しつつ、収量性や耐病性を向上させた改良品種の開発が進んでいます。在来種の持つ独特の食味と、改良品種の栽培しやすさを両立する品種への需要が高まっています。

今後の展望としては、丸オクラの消費者認知がさらに広がることで、量販店での取り扱い拡大が期待されます。五角オクラとは異なる食味特性を持つ「もう一つのオクラ」として、消費者の選択肢を広げる商材としての可能性があります。生産者にとっては、収穫適期の幅の広さという労働面のメリットと、差別化による付加価値の確保という経営面のメリットを兼ね備えた品目として、引き続き注目される分野です。

まとめ

丸オクラは、莢の断面が丸く、角がないことが外観上の特徴であり、柔らかい食感・強い粘り・大きくなっても硬くなりにくいという食味面での優位性を持つオクラのタイプです。収穫適期の幅が広いことは生産者にとっての管理面のメリットであり、差別化商材としての付加価値は経営面のメリットです。

品種選びにあたっては、莢の柔らかさ・粘りの強さ・収量性・草勢のバランスを総合的に検討し、販売先のニーズに合った品種を選定することがポイントです。栽培管理では、五角オクラと共通する部分が多いものの、草勢のコントロールと適切な収穫サイズの見極めが丸オクラならではの注意点となります。消費者への食味の訴求力が高い品目であるため、販売戦略と合わせた導入検討が、丸オクラ栽培の成功につながります。

16品種 表示中
ホワイト丸莢オクラ

ホワイト丸莢オクラ

中原採種場株式会社

白緑色の丸莢オクラ、肉質やわらかく粘りが強い!! ■特性 ・莢は白緑色で肉厚の丸莢、莢長はやや長めの13〜14cm。 ・莢の肉質は軟らかで粘りが強く、収穫が遅れても硬くなりにくい。 ・草勢旺盛で吸肥力は強く、露地栽培で能力を発揮する高性の主枝どりタイプ。

夏あかね

夏あかね

株式会社大和農園

良くとれてやわらか~い! 丸さやの赤オクラ ■品種特徴 ○生育初期からよくとれる、早生・多収の丸さやの赤オクラ。 ○莢が大きくなってもスジが入りにくく、やわらかくておいしい。 ○加熱すると色が抜けるので、彩りを生かしたい場合は生食で利用する。 ○株間をしっかりとり、光を当てることで色づきが良くなる。 ■栽培方法 <種まき> オクラは吸肥力が強いので元肥を入れすぎないように注意。種まき前にヤスリ等で少し傷をつけてからたっぷり水を与える。1穴につき5粒まき、株間を40cm程度とする。移植は植え傷みを起こすので控える。 <間引き> 本葉2~3枚時に1~2株残してハサミで切り取る。 <管理> 収穫莢から下1~2枚の葉を残してそれ以下の葉は取り除く。側枝は早目に摘み取る。1番果収穫後から20日おきを目安に化学肥料20gを追肥する。

スジなしネバとろ丸おくら

スジなしネバとろ丸おくら

サントリーフラワーズ株式会社

濃厚な味わいとねばねば感を楽しめる ■特長 ・スジなし!多収!ねばり良し!スジがないから、いつまでも柔らか! ・甘く味の濃い丸莢オクラの改良品種。 ・販売時期:4月下旬~6月上旬 ・栽培適性:プランター向け、畑向け ・収穫適期果長:12~17cm程度 ■栽培の要点 ・大きくなり過ぎる前、収穫適期に収穫しましょう。

エメラルドオクラ

エメラルドオクラ

中原採種場株式会社

肉質やわらかく美味。鮮緑色の丸莢オクラ!! ■特性 ・莢は陵角のない鮮緑色の丸莢で、莢長はやや長めの14〜15cm。 ・莢の肉質は軟らかく、収穫が遅れても硬くなりにくい。 ・草勢、吸肥力は中強で、やや高性の主枝どりタイプ。

レディーフィンガー

レディーフィンガー

トキタ種苗株式会社

丸莢で固くなりにくい ■特性 莢長は、12〜15cm。開花後、5〜6日して莢が8〜10cmの頃から収穫を始める。草丈は1.6〜1.8mになる。 家庭菜園でも栽培しやすい。 (現代農業11年1月号などで紹介あり) ■栽培上の注意 大莢になっても固くなりにくいですが、収穫が遅れると固く、筋張るので、早めに収穫するとよいでしょう。 ■播き時期 地温18度の頃を目安に直播かポット育苗します。5月上旬頃からの種まきが栽培しやすい。種皮が堅いので、表面に傷をつけたり、一晩吸水させてから播くとよい。 ■播種方法 直播かポット苗を定植します。 ■植え付け 畝幅1m、株間25〜30cmで、1か所2,3株立ちで栽培する。 ■土壌条件 日当たり良く、肥沃な土を好みます。連作は避けた方が良いでしょう。 ■肥料 1平方メートルあたり堆肥1kg、苦土石灰80g、肥料はチッソ基準で10g。茎葉の生育をみて追肥します。 ■収穫 適度な大きさになった果実の果柄をハサミで切り取り収穫します。 ■料理 湯がいて薄切りして、おひたし。鰹節をまぜてあえてオクラ納豆。ダイコンおろし和え、天ぷら、サラダ、シチュー、スープ、バター炒め、酢の物等。

丸莢オクラ エメラルド

丸莢オクラ エメラルド

株式会社トーホク

抜群にやわらかい丸莢。15cm前後まで大きくなってもやわらかく、独特のヌメリで直売所でも人気があります。暑さに強く生育旺盛。側枝の発生もあり、多くの収穫が期待できます。

やわらか白オクラ

やわらか白オクラ

株式会社トーホク

大きくなってもやわらかく、サクサクとした食感のおいしい丸さや白オクラです。ネバネバ成分が五角オクラの5倍以上ある(当社比)、トーホクオリジナル商品(PVP 登録品種(令和7年12月24日まで);トーホク白1号、公示(農林水産省HP)参照)です。

オクラミックス

オクラミックス

株式会社トーホク

やわらかい丸莢の緑(エメラルド)と白(PVP 登録品種(令和7年12月24日まで);トーホク白1号)のミックス。夏バテ解消に彩り豊かな一皿を!

ヘルシエ

ヘルシエ

タキイ種苗株式会社

段違いのねばとろ感 ! パステルグリーンのやわらか丸莢 ! ■特長 ・オクラ特有の粘りが特に強く、従来のオクラ(アーリーファイブ)に比べ、水溶性ペクチン(食物繊維)の含有量が多い。 ・果実はパステルグリーン色で肉厚の丸莢。肉質はやわらかく食味がよい。 ・収穫適期の目安は12cm程度。 ・草勢旺盛で吸肥力は強く、露地栽培で能力を発揮する高性の主枝どりタイプ。 ■栽培の要点 ・直播の場合は、遅霜の心配がなくなってから播種する。 ・育苗する場合は本葉3枚程度の若苗を定植し、スムーズに活着させる。 ・生育初期の過湿は生育不良や立ち枯れを招き、収穫期の乾燥は草勢と品質低下につながるので注意が必要。 ・追肥は3果収穫したころから始め、草勢を見ながら調節する。

エメラルド

エメラルド

タキイ種苗株式会社

肉質やわらか! 食味にすぐれた丸オクラ! ■特長 ・稜角のない緑色の丸莢で、肉質は特にやわらかく食味がよい。 ・15cm程度までとり遅れても、かたくなりにくい。 ・草勢・吸肥力は中強で、やや高性の主枝どりタイプ。 ■栽培の要点 ・直播の場合は、遅霜の心配がなくなってから播種する。 ・育苗の場合は本葉3枚程度の若苗を定植し、スムーズに活着させる。 ・生育初期の過湿は生育不良や立ち枯れを招き、収穫期の乾燥は草勢と品質低下につながるので注意が必要。 ・追肥は1〜2果収穫したころから始める。

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