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メロン用台木の台木品種一覧 全17種類

メロン用台木とは 接木栽培とは、目的とする品種の「穂木」を、土壌病害に強く生育力旺盛な「台木」に接ぎ合わせる技術です。メロン用台木は、メロン(穂木)本来の食味・品質を最大限に引き出しながら、土壌病害から根系を守る役割を担います。 メロンは連

メロン用台木について

メロン用台木とは

接木栽培とは、目的とする品種の「穂木」を、土壌病害に強く生育力旺盛な「台木」に接ぎ合わせる技術です。メロン用台木は、メロン(穂木)本来の食味・品質を最大限に引き出しながら、土壌病害から根系を守る役割を担います。

メロンは連作に弱い作物の一つです。連作圃場ではつる割病(フザリウム菌)、えそ斑点病(MNSV)、ホモプシス根腐病などが蓄積し、自根での安定栽培が困難になります。こうした土壌病害問題への対処として接木栽培が普及し、現在では施設メロン栽培の大部分で台木が使われています。

メロン用台木には、大きく分けてメロン共台カボチャ台木の2種類があります。それぞれに特性の違いがあり、産地の土壌環境・栽培品種・作型によって使い分けることが基本です。

メロン共台とカボチャ台木の違い

メロン栽培に携わる生産者がまず押さえておきたいのが、この台木の種類の選択です。

メロン共台は、台木にもメロン(同種)を使うタイプです。穂木との植物種が同じであるため、親和性が完全で、果実品質(糖度・肉質・食感)が自根栽培とほぼ同等に維持されます。高級メロン(アールス系、ネット系)の栽培では、この品質への影響の少なさが重視されます。つる割病や壊疽斑点病(えそ斑点病)への抵抗性を持つ共台品種が開発されており、病害対応と品質維持を両立できることから、農研機構や公益財団法人園芸植物育種研究所でも育成が進められています。

カボチャ台木は、草勢が強く根張りが旺盛で、過湿・乾燥・低温など環境ストレスへの適応力が高い傾向があります。肥料・水分の吸収力が高く、栽培後半まで草勢を維持しやすい特長があります。ただし、果実品質(肉質・食味)に若干の影響が出る場合があるため、高品質メロン向けには共台の方が選ばれることが多いです。ノーネット系や一般的な施設メロンでは、カボチャ台木も広く使われています。

産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、ブランドメロン産地では共台、一般施設メロン産地ではカボチャ台木またはその組み合わせが使われる傾向があります。

メロン用台木を選ぶメリット

メロン栽培で台木を利用する最大の理由は、土壌病害対策と安定多収の両立です。

つる割病(フザリウム菌)対策が最も重要なポイントです。メロンは連作によってつる割病菌が圃場に蓄積しやすく、自根栽培での連作は危険です。台木品種にはつる割病レース0・1・2への抵抗性、さらにはレース1,2y・1,2wへの耐病性を持つものが多く開発されており、連作圃場での安定生産に貢献します。

えそ斑点病(MNSV)対策も見逃せません。えそ斑点病は土壌中のオルピジウム菌(Olpidium bornovanus)を介して根から感染するウイルス病で、感染すると茎や根に壊死症状が現れ、着果不良や枯死につながります。台木品種の中にはえそ斑点病(MNSV)抵抗性を持つものがあり、この病害が問題となる産地での採用が進んでいます。

草勢の安定と収量性の確保も重要なメリットです。台木の強い根張りにより、栽培後半まで着果・肥大が安定しやすくなります。特に長期栽培では、生育後半の草勢低下が品質や収量に響くため、後半スタミナの強い台木品種の選択が重要です。

適した作型と産地

メロン用台木の選択は作型によって変わります。

促成・加温栽培(冬春)では、低温期の根の伸長性が重要です。低温期に根が動かないと生育停滞や草勢低下が起きるため、低温伸長性に優れた台木品種を選ぶことが基本です。冬場の最低気温が低い産地ほど、この特性は重要になります。

抑制・夏秋栽培では、高温下での安定した草勢維持と着果性が求められます。草勢が旺盛になりすぎると栄養生長に偏り着果が悪くなるため、作型に合った草勢レベルの台木を選ぶことが重要です。

長期栽培・多回収穫作型では、後半の草勢維持能力が最重要評価項目の一つになります。根の発根力が強く、後半まで根系が衰えにくい台木品種が適しています。

栽培のポイント

接木栽培を成功させるためには、基本的な管理の精度が求められます。

播種タイミングの設定が接木成功率を左右します。台木の発育速度は品種によって異なるため、各メーカーカタログの推奨日数(台木を何日早く播種するか)に従うことが基本です。接木作業のベストタイミングを逃すと活着率が低下するため、管理暦をしっかり作ることが重要です。

ここからが実際の栽培で差がつくところです。施肥管理については、カボチャ台木はメロン自根に比べて吸肥力が強い傾向があります。初期のチッソ・水分を抑え、着果を確認してから追肥で補う管理が基本です。過剰なチッソ供給はつるぼけを招き、着果不良や品質低下の原因になります。一方、共台はカボチャ台木ほど吸肥力が強くないため、自根に近い施肥感覚で管理できます。

台木品種の穂木との相性も確認が必要です。特にピーマン・ウイルス病耐性型の組み合わせでは、台木と穂木で同じ遺伝子型のウイルス耐性が必要なケースがあります。メロンでも共台を使う場合は、穂木品種との植物種・系統の適合性を確認してから接木します。

※農薬の使用にあたっては、必ず最新の農薬登録情報を確認し、ラベルの記載内容に従ってください。

品種選びのコツ

メロン用台木を選ぶ際には、以下の観点を総合的に評価することが重要です。

  • つる割病のレース対応(レース0/1/2、1,2y/1,2wなど)を確認する
  • えそ斑点病(MNSV)抵抗性の有無
  • 共台かカボチャ台木か(食味への影響と耐病性のバランス)
  • 低温伸長性と耐暑性のどちらを優先するか(作型による)
  • 後半の草勢維持能力(長期栽培向きか否か)
  • 胚軸の太さと接木作業性
  • 穂木品種との親和性

意外と知られていないのですが、台木品種の草勢の強さは穂木品種の草勢と組み合わせて考える必要があります。穂木の草勢がおとなしい品種に草勢の強い台木を合わせると樹が暴れやすくなり、逆に穂木が強草勢の場合は草勢を抑える台木との組み合わせが安定します。台木と穂木の草勢バランスを考慮した組み合わせ選定が、高品質安定栽培の基本です。

市場動向とこれから

日本のブランドメロン産地(静岡・茨城・北海道・熊本等)では、台木を使った接木栽培が標準化されています。近年の育種トレンドとして、つる割病・えそ斑点病への複合耐病性をあわせ持ちながら、食味への影響が少ない共台品種の開発が各メーカーで進んでいます。

また、育苗の効率化・省力化を背景に、セルトレー接木対応(胚軸がコンパクトで揃いやすい)の台木品種の開発も進んでいます。大規模産地での接木苗の大量生産ニーズに応える方向で品種改良が続いています。

ミノリスには、サカタのタネ、ナント種苗、ヴィルモランみかど、愛三種苗、トヨタネ、むさしのタネ、公益財団法人園芸植物育種研究所など多様なメーカーのメロン用台木(共台・カボチャ台木)が掲載されており、作型や土壌病害の状況に合わせて選択できます。

まとめ

メロン用台木は、つる割病・えそ斑点病などの土壌病害への耐性と草勢の安定を目的に使われる台木品種群です。メロン共台とカボチャ台木それぞれに特徴があり、食味への影響・病害対応・草勢の強さ・作型適性を総合的に判断して選ぶことが基本です。

ブランドメロンを目指す産地では食味への影響が少ない共台品種を、圃場環境が厳しい産地や一般施設メロンではカボチャ台木を、という大まかな使い分けが一般的ですが、最終的にはほ場の土壌病害の状況・作型・穂木品種との組み合わせによって最適な台木を選ぶことが重要です。

17品種 表示中
ワンツーシャット

ワンツーシャット

朝日アグリア株式会社

つる割病・えそ斑点病をシャットアウト! 【特 徴】 ◆低温伸長性高くロングセラーのレギュラー品種。

健康(共台)

健康(共台)

株式会社神田育種農場

ユウガオつる割病・スイカつる割病抵抗性

ワンツージャンプ

ワンツージャンプ

朝日アグリア株式会社

つる割病・えそ斑点病をシャットアウト! 【特 徴】 ◆つる割病レース0・1・2、及び1,2y・1,2w、えそ斑点病に耐病性を持つ。 ◆胚軸太く接ぎ易い。 ◆草勢はワンツーシャットより強め。 ◆強草勢台木であるが、糖度の上りなど良く自根に近い品質となる。 ◇栽培の注意点◇ 厳寒期には低温伸張性のあるワンツーシャットがおすすめ。 高温時期向けには、後半根張りの良いワンツージャンプがおすすめ

ワンツーダブル

ワンツーダブル

朝日アグリア株式会社

つる割病・えそ斑点病をシャットアウト! 【特 徴】 ◆低温伸長性があり、つる割れ病レース1,2y・1,2wに強い耐病性を持つ台木。

ワンツージャック

ワンツージャック

朝日アグリア株式会社

つる割病・えそ斑点病をシャットアウト! 【特 徴】 ◆草勢がやや大人しく自根の感覚で栽培でき、抑制栽培にも最適。

がっちりエース

がっちりエース

朝日アグリア株式会社

深根で根張りが強く、厳暑期の早生性をプラス 【特 徴】 ◆オールシーズン使用でき、特に抑制栽培では深根で根張りが良く、がっちり生育する。 ◆側枝の発生も強すぎず、草勢もコントロールしやすいため、秀品率が高い。 ◆着果・肥大がよく収穫の波も小さいので安定した収穫が見込める。

アクア新土佐(台木用)

アクア新土佐(台木用)

ナント種苗株式会社

親和性抜群で接木作業も容易。 【特 徴】 ● 胡瓜、メロン、スイカの台木として親和性に優れ、胚軸太く空洞は中程度、接木作業が容易で成苗率が高い。 ● 草勢は強く、耐暑性・耐寒性にも優れ、つる割病に強い。 ● 1ℓあたり1500〜1800粒。 【栽培のポイント】 ● メロン・スイカの台木としては、吸肥力が強いので初期のチッソ・水分は少なくし、着果をみながら追肥で補う。 ● 生育が早いので、接木タイミングに注意する。

アムデ12y

アムデ12y

愛三種苗株式会社

ツル割病レース0,1,2に抵抗性で、1,2、にも安定して強い耐病性を持つ台木です。草勢はやや強く、アールス系から雑ネット系品種まで幅広い適用性がある。胚軸は太く、接木作業がしやすい。 メロン共台なので親和性が高く、肉質、糖度など果実品質の低下がない

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