病害耐性

ToMV耐性のピーマン品種一覧 全18種類

トマトモザイクウイルス(ToMV)とは トマトモザイクウイルス(Tomato mosaic virus、略号: ToMV)は、トバモウイルス属(Tobamovirus)に属するプラス鎖1本鎖RNAウイルスで、ピーマン・トマト・ナスなどナス科

関連タグ: PMMoV耐性32
ノリタケ ファインバブル装置 — 株重量+27% 糖度+31% 病害抑制

ToMV耐性について

トマトモザイクウイルス(Tomato mosaic virus、略号: ToMV)は、トバモウイルス属(Tobamovirus)に属するプラス鎖1本鎖RNAウイルスで、ピーマン・トマト・ナスなどナス科野菜に広く感染します。感染した植物では、葉に緑色の濃淡が混在する「モザイク症状」が現れるのが特徴です。

意外と知られていないのですが、ToMVとPMMoV(ピーマンマイルドモットルウイルス)は別のウイルスです。品種カタログで「TMV耐性」「ToMV耐性」と記載があっても、PMMoV(L3)への耐性は別途確認が必要です。ピーマン品種の耐病性表記を正確に読み解くことが、適切な品種選びの第一歩です。

ToMVの感染経路と被害

ToMVの最大の特徴は、汁液伝染(接触伝染)が主な感染経路である点です。作業者の手・農具・衣類を介して圃場内に急速に広がります。タバコモザイクウイルス(TMV)と同様に、喫煙者がタバコを触った手で作業を行うことで感染が拡大するリスクがあることも知られています。

感染した植物では、葉のモザイク症状に加え、葉の変形(ねじれ・縮れ)、生育の停滞、果実の着色不良などが見られます。ピーマンの場合、果実表面に明暗のムラが生じることで商品価値が低下し、重篤な場合は果実の形成が著しく阻害されることもあります。

ToMVはウイルスの安定性が高く、土壌中や残渣中でも長期間生存することがあります。また、種子伝染も報告されており、感染種子からの苗を使用することが感染源になる場合があります。

耐病性の区分と品種カタログの読み方

ピーマン品種のカタログには、耐病性が「TMV」「ToMV」のように略号で記載されています。これらは一般に「高度耐病性(HR)」を意味することが多いですが、品種によって耐性のレベルが異なる場合があります。

品種説明文の「耐病性」欄に「ToMV」と記載がある場合、その品種はToMVに対して耐性を持つことを示しています。多くのピーマン品種がTMV・ToMV両方への耐性を持つように育種されており、カタログには「TMV、ToMV、PMMoV-L3」のようにまとめて記載されることが一般的です。

ここからが実際の栽培で差がつくところです。耐病性品種を導入しても、圃場の衛生管理(作業具の消毒、残渣の適切な処分)を怠ると、感染リスクは下がりません。耐病性はあくまでもウイルス増殖を制限する能力であり、感染そのものを完全に防ぐものではないためです。

歴史と豆知識

タバコモザイクウイルス(TMV)は、ウイルス学史上最初に発見されたウイルスとして知られています。1892年、ロシアの植物学者ドミトリー・イワノフスキーがタバコ葉のモザイク病の原因を調べ、細菌フィルターを通過する未知の感染性物質を発見しました。その後1898年、オランダの植物学者マルティヌス・ベイエリンクが独立した実験によりこの物質がウイルスであることを示し、「contagium vivum fluidum(生きた液体の感染性物質)」と命名しました。ToMV(トマトモザイクウイルス)はTMVに近縁の別ウイルスですが、同じトバモウイルス属に属し、TMVと同様の汁液伝染性を持ちます。

耐病性の限界と注意点

耐病性品種はToMVの増殖を高度に抑制しますが、以下の点には注意が必要です。

ウイルスには株(系統)の変異が起こる可能性があります。現在の耐病性が対応していない新系統が出現した場合、耐病性の効果が低下するリスクがあります。世界的な種苗流通の拡大により、新系統の侵入リスクにも注意が必要です。

また、複合感染のリスクも考慮する必要があります。ピーマンにはToMV以外にも、PMMoV・CMV(キュウリモザイクウイルス)・TSWV(トマト黄化えそウイルス)など複数のウイルスが感染します。ToMV耐性品種を使用しても、他のウイルス病の対策は別途必要です。

防除のポイント

耐病性品種の導入と並行して、以下の防除対策を組み合わせることが重要です。

作業衛生管理として、農具・ハサミの刃の消毒(70〜80%アルコールや次亜塩素酸ナトリウム液等)を徹底します。作業前後の手洗いも有効です。喫煙習慣がある場合、作業前の手洗いを必ず行う必要があります。

苗の健全性確認として、信頼できる種苗メーカーからの種子・苗を使用し、育苗段階での感染をできる限り防ぎます。定植前に苗のモザイク症状の有無を確認することが基本です。

罹病株の早期除去として、圃場でモザイク症状のある株を発見したら、早期に抜き取り圃場外で適切に処分することで、感染の拡大を防ぎます。

※農薬の使用にあたっては、必ず最新の農薬登録情報を確認し、ラベルの記載内容に従ってください。

現場の声

施設ピーマン産地では、ToMV耐性品種の普及により、かつて問題となっていたモザイク病による減収が大幅に減少したとされています。現在は、ToMVとPMMoVの両方に耐性を持つ品種が標準的に使用されています。

産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、茨城・宮崎などの主要ピーマン産地では、耐病性の構成が品種選定の重要な基準となっており、TMV・ToMV・PMMoV-L3の三つを揃えた品種が安定した評価を受けています。

まとめ

ToMVはナス科野菜に広く感染する汁液伝染性のウイルス病で、モザイク症状による品質低下と生育停滞が主な被害です。ToMV耐性品種の導入は有効な対策ですが、作業衛生管理・苗の健全性確認・罹病株の早期除去を組み合わせた総合防除が重要です。品種選びでは、ToMV耐性だけでなく、PMMoVや疫病などピーマンで問題になる他の病害への耐性も合わせて確認することが実践的な選定につながります。ミノリスのToMV耐性ピーマンタグが付いた品種一覧で、耐病性の詳細を比較してみてください。

18品種 表示中
フルーツパプリカ セニョリータ®・ゴールド

フルーツパプリカ セニョリータ®・ゴールド

株式会社サカタのタネ

直径4~5cm、甘くてジューシーなカラフルパプリカ ■特性 1.果形は従来のピーマンと異なり、果長約4cm×肩幅約5cm、果重50~60gの楕円形。「セニョリータ(レッド)」は完熟果がテリのあるピュアレッド色。「セニョリータ・オレンジ」は完熟果がテリのあるオレンジ色。「セニョリータ・ゴールド」は鮮やかなゴールド色。いずれも未熟果は緑色。 2.TMV、ToMVに抵抗性がある。 3.果肉は厚く3~5mm、完熟果の糖度は8度程度で食味がよい。 4.果形がよくそろい、秀品率が非常に高い。 5.極早生で、栽培全期間を通して収量が安定し多収である。 6.ベル形大果品種と比べ着色までの日数が短く、ひび割れが出にくく、色回りがよい。 ■適応性 促成栽培から夏秋(雨よけ)で、幅広い作型に適応します。 ■育苗管理 床土はリン酸肥効が高く、有機質に富み、無病土の「スーパーミックスA」など使用するとよいです。播種床はプラントベッドを準備し、床土を厚さ5cmくらいに詰め、6×1cmの条まきにする。セルトレーで播種する場合は、72~128穴を使用してください。播種後、発芽までの地温は30℃を目安とし、発芽後は日中の気温28℃、地温は28℃から徐々に下げて25℃程度で管理し、播種後20~25日、本葉2枚くらいのとき鉢上げします。移植後の温度管理は活着を促すためはじめの地温は28℃にし、生育にしたがい20℃まで下げていきます。活着後は夕方にポットの表面が白く乾く程度の灌水とし、生育に応じ液肥等を施し肥料切れを防ぎます。 ■定植準備 土壌の通気、保水、排水をよくするため、完熟堆肥を十分に施し深耕を行います。元肥は土壌分析の結果によるが、10a当たり成分量で窒素、リン酸、カリそれぞれ20~25kgを標準とします。1条植えの場合畝幅80cm、通路幅80cm、株間60cmとし、畝立て後マルチを行い地温の上昇に努めます。 ■定植および栽培管理 第1番花の開花1~2日前の若苗が定植適期。いずれの作型でも適湿を保った土壌水分条件で定植し、第1分枝を仮支柱で縛り、できるだけ速やかに、活着させます。 活着後、順調な生育が認められれば、第1分枝より下からでた脇芽を順次かき取ります。そして第2分枝より4本の主枝を誘引し、それ以外の勢いのある枝は2節で止めます。初期から完熟果を収穫すると草勢が著しく抑制されるので、第2分枝までは緑果収穫を行い、その後は良果を完熟果として収穫します。株の内側に伸びる枝は、整枝して受光体制の改善に努めます。ただし、過度の整枝は日焼け果の原因になります。特に夏期は果実が葉陰に入るように注意します。 追肥は定植1カ月後から10日ぐらいの間隔で施します。特に、花が多く開花している時は、追肥が遅れないようにします。1回の追肥量は10a当たり窒素成分量で1~2kgを目安とします。7月以降の乾燥を避けるため、株元から畝間に厚めに敷きわらなどをします。 ■病害虫防除 栽培期間が長く、さまざまな病害虫が発生するので早めの防除が大切です。特に、ミナミキイロアザミウマは極少数でも大きな被害をもたらすため、青や黄色の粘着トラップ等を設置し、早期に防除してください。 ■収穫 完熟果のみを出荷するのではなく、完熟果(レッド・オレンジ・ゴールド)と未熟果(グリーン)を半分ずつ収穫することで、草勢の維持がはかられ、収穫期間がのび総収量も上がり、カラフルな青果の出荷ができます。

京まつり

京まつり

タキイ種苗株式会社

極濃緑で夏季の色あせなし! 秀品率が高く多収! ■耐病性 TMV、 ToMV、 PMMoV-L3 ■特長 ・雨よけハウス栽培などの高温条件下でも果色が淡くなりにくい、夏季の商品性向上をねらった品種。 ・果色は栽培全期間を通じて極濃緑。 ・黒アザ果の発生がほとんどない。 ・変形果が少なく、秀品率が高い。 ・草勢は強めで節間と枝伸びは中程度。 ・低温・高温条件下でも安定して着果する。 ・PMMoV-L3型耐病性。 ■栽培の要点 ・根が張りやすいよう深耕し、堆肥を施して、保水・通気性のよい土づくりに努める。 ・着果がよいので早めに追肥を行う。 ・草勢維持と果実肥大を促すために潅水はやや多めとし、梅雨明け後は潅水チューブや畝間潅水などで十分に潅水する。

京波

京波

タキイ種苗株式会社

夏秋栽培用で黒アザ果が少ない中型種! ■耐病性 TMV、 ToMV、 B ■特長 ・果重は30g程度で、尻のまとまりとそろいがよい夏秋用中型ピーマン。 ・果実はつやがあり、黒アザ果はほとんど発生しない。 ・肉厚で、乾燥期の尻腐れに強い。 ・草勢が比較的強く、分枝力が旺盛で多収。 ・低温伸長性と耐暑性があり、青枯病にも比較的強い。 ■栽培の要点 ・定植は1番花開花直前の苗を基本とする。 ・ふところ枝や徒長枝を間引いて、株全体への採光と通風をよくする。 ・草勢の維持と、尻腐れ果などの生理障害防止のために高温乾燥期には十分に潅水する。

京ひかり

京ひかり

タキイ種苗株式会社

PMMoV-L3耐病性! 肥大性にすぐれた濃緑の中型種! ■耐病性 TMV、 ToMV、 PMMoV-L3 ■特長 ・PMMoV-L3型耐病性の夏秋どり中型種。 ・草勢は比較的強く、栽培後半に枝が垂れにくいので、トンネル・露地栽培に適する。 ・気温の低い時期でも果実の肥大がよく、尻づまりが安定し秀品率が高い。 ・果色は栽培全期間を通じて濃緑でつやがよく、商品価値が高い。 ■栽培の要点 ・定植は1番花開花直前の苗を基本とする。 ・ふところ枝や徒長枝を間引いて、株全体への採光と通風をよくする。 ・草勢の維持と、尻腐れ果などの生理障害防止のために高温乾燥期には十分に潅水する。

京みどり

京みどり

タキイ種苗株式会社

生育旺盛で栽培容易! 夏バテ知らずの中型種! ■耐病性 TMV、 ToMV ■特長 ・果重は30g程度で、袋詰め出荷に適する中型ピーマン。 ・色つや良好で盛夏でも色あせしにくく、低温期にも黒アザ果がほとんど出ない。 ・果肉はやや薄めで、やわらかく、高温期でもかたくなりにくい。 ・草勢旺盛で作りやすく、成り休みしにくい。 ・分枝力旺盛で多収。 ■栽培の要点 ・定植は1番花開花直前の苗を基本とする。 ・ふところ枝や徒長枝を間引いて、株全体への採光と通風をよくする。 ・草勢の維持と、尻腐れ果などの生理障害防止のために高温乾燥期には十分に潅水する。 ・草勢が旺盛なので元肥はやや少なめとする。

京ゆたか

京ゆたか

タキイ種苗株式会社

多収で秀品率が高いハウス栽培用の中型種! ■耐病性 TMV、 ToMV ■特長 ・低温・少日照下でも着果と肥大性にすぐれ、多収性に富んだハウス用の中型種。 ・果実はそろいと尻づまりがよく、秀品率が高い。 ・果肉はやや厚く、品質と日もち性にすぐれる。 ・葉はやや大きめで、草勢は強め。 ・分枝の発生と枝の伸長は安定し、成り休みが少ない。 ■栽培の要点 ・定植は1番花開花直前の苗を基本とする。 ・追肥は1番果収穫時から開始し、草勢維持に努める。

京鈴

京鈴

タキイ種苗株式会社

PMMoV-L3耐病性! 果形がよいハウス向き中型種! ■耐病性 TMV、 ToMV、 PMMoV-L3 ■特長 ・低温・少日照下でも着果性にすぐれるPMMoV-L3型耐病性のハウス向き中型種。 ・果実は尻づまりが安定し、果形の乱れが少なく秀品率が高い。 ・果色は栽培全期間を通じて濃緑で、果肉はやや厚く店もちがよい。 ・草姿はやや開張性で、草勢・枝伸びは中程度。 ■栽培の要点 ・定植は1番花開花直前の苗を基本とする。 ・追肥は1番果収穫時から開始し、草勢維持に努める。

L4京鈴

L4京鈴

タキイ種苗株式会社

農林水産省登録品種(品種名:TL4-027)※海外持出禁止(公示(農水省HP)参照)(野菜茶業研究所との共同育成) PMMoV-L4型耐病性! 秀品率が高く着果良好! ■耐病性 TMV、 ToMV、 PMMoV-L4 ■特長 ・PMMoV-L4型耐病性のハウス・夏秋用中型種。 ・果色は濃緑で変形果が少なく、秀品率が高い。 ・果実の大きさは30g程度。果肉は厚めで食味と日もち性にすぐれる。 ・草勢は中強。草姿は中開張性で、枝伸びは中程度。 ・低温・少日照条件でも安定して着果するので、ハウスから夏秋栽培まで幅広い作型に適する。 ■栽培の要点 ・本種はPMMoV-L3打破ウイルス汚染圃場でのみ使用し、前作の植物残さの処分に努め、ウイルス密度を下げてから栽培を行う。 ・定植直後は草勢が強めで生育するが、着果が進むにつれ草勢がおとなしくなりやすい傾向があるので、適宜早めに追肥を行う。

翠玉二号

翠玉二号

株式会社サカタのタネ

高温、乾燥に強く、露地栽培に向く ■特性 1. 早生で、とくにTMV、ToMVと乾燥に強く、長期にわたり良果を多産します。 2. 果実は40g程度、整形、濃緑で、果肉が厚いです。 3. 草姿はやや立性、枝伸びよく、葉は濃緑で草勢旺盛です。 4. 盛夏の高温乾燥によく耐え、変形果少なく、枝も丈夫で秋果もよいです。 ■要点 ・ 多肥栽培向きで、乾燥や肥切れをすると果実が小さくなりやすいので、追肥は早めに行います。 ・ やや立性であるので、千鳥植えとし、倒伏を防ぎます。 ■#REF! #REF!

あきの

あきの

株式会社サカタのタネ

TMVに強く、中型の濃緑果。長期多収品種 ■特性 ・TMV、ToMVに極めて強く、高温期の生育が旺盛で、長期多収。半促成、トンネルおよび露地早熟の長期どり栽培に適する。 ・果実は中型で、多少シワがあり、やや大きくして40g前後での収穫に適する。果色は濃緑で光沢があり市場性が高い。

残り8品種を見る ›

ピーマンの関連タグ

苗注文サービス

苗の注文サービス

ミノリスでは苗の注文・見積もり依頼が可能です。

  • 見積もり無料・キャンセル可
  • 2〜3営業日以内に回答
  • 有機栽培対応
詳しくはこちら ›